家の「買取」とは?仲介との違いや高く買い取ってもらえるコツを解説

不動産を売却するには「買取」と「仲介」の2種類の方法があります。買取とは、不動産会社に物件を買い取ってもらう方法で、早く売却できるのが特徴です。一方、仲介とは不動産会社に買主を見つけてもらう方法です。「仲介」は売却まで時間がかかる可能性があるため、早く確実に家を売りたいなら「買取」を選択するのがいいでしょう。

しかし多くの場合、買取で家を売却すると市場相場よりも低い価格となってしまいます。大切な資産である家を、なるべく高く買い取ってもらうにはどうしたらいいのでしょうか?仲介との違いや物件を高く買い取ってもらうコツを解説します。

目次

1.家を売る手段は「買取」と「仲介」がある

家を売る手段は「買取」と「仲介」の2つがあります。早く確実に家を売りたいなら「買取」、時間がかかってもなるべく高く売りたいなら「仲介」がおすすめです。それぞれの特徴を理解し、自分に合った方法を選択しましょう。

1-1.買取と仲介の違い

買取と仲介、それぞれの大まかな流れは次のとおりです。

 

買取

仲介

1

査定依頼

査定依頼

2

物件調査・価格提示

物件調査・価格提示

3

不動産会社と売買契約締結

媒介契約締結

4

引き渡し

販売活動

5

 

内見、申し込み対応

6

 

価格交渉

7

 

購入者と売買契約締結

8

 

引き渡し

査定を依頼し、物件の調査と価格の提示までは同じですが、3以降に大きな違いがあります。

1-2.買取の特徴

「買取」で家を売る場合、買主は不動産会社です。家の状態や立地などを確認すればすぐに売却の手続きにとりかかれるため、早く売却できるのが特徴です。しかし、残念ながら売却価格は市場相場の6〜8割程度になります。これは、不動産会社が買い取った物件に付加価値をつけて販売するためのコストが差し引かれているからです。

また、買取には「即時買取」と「買取保証」があります。同じ「買取」でも異なる点があるため、違いを知っておくことが重要です。

1-2-1.即時買取

即時買取とは、不動産会社に家を買い取ってもらう方法です。不動産会社が買主となるため、仲介手数料は発生しません。不動産会社は買い取った家に付加価値をつけて新たな買主を探し、希望者に販売します。

即時買取の最大のメリットは、早く売却できる点です。不動産会社が家の状態や環境などを確認したあと、すぐに売却手続きに移ることができます。さらに、故障している設備や修繕が必要な箇所があっても、そのまま売却可能です。

しかし前述のとおり、買取価格は市場相場の6〜8割程度となります。

1-2-2.買取保証

買取保証とは、最初は不動産会社に仲介で買主を探してもらい、買主が見つからなかったときに「買取」で売却する方法です。

まず不動産会社と媒介契約を結び、買主を見つけるための販売活動をしてもらいます。もし一定期間売れない場合は、あらかじめ取り決めてあった価格で不動産会社が物件を買い取ります。つまり買取保証は、仲介と買取の利点を生かした方法です。

買取保証のメリットは、市場価格に近い価格で売れる可能性があることです。仲介で売れれば、即時買取よりも高値で取引できます。しかし、当然ながら即時買取に比べて売却までに時間がかかります。仲介で買主が見つからない場合、「時間はかかったのに希望価格で売れない」という事態が発生することは、念頭に置いておくべきでしょう。

1-3.仲介の特徴

仲介は不動産会社と媒介契約を結び、物件の買主を探してもらう方法です。仲介を依頼された不動産会社は、物件情報を広く公開して買主を探します。そのため、市場価格に近い価格で売却できる可能性が高い方法です。また、買取希望者と価格交渉が可能なため、交渉次第では想定よりも高額で取引が成立することもあります。

しかし、買取に比べて売却までに時間がかかる点がデメリットで、仲介を依頼しても物件の買い手が見つからないこともあります。また、不動産会社に支払う仲介手数料が必要です。

そのため仲介は、たとえ時間はかかっても高値で売りたい場合におすすめの方法といえます。時間や金銭的に余裕がある方は、仲介を選択肢に入れるといいでしょう。

2.買取で家を売却する流れ

買取で家を売却する際は、書類の準備をしておくと手続きがよりスムーズに進みます。手元にない書類や申請が必要なものはないか、事前に確認しておきましょう。その後の具体的な流れは、下記のようになります。

2-1.相場を調べる

まず、買取を希望する物件の相場を調べます。相場を調べる方法は後述しますが、不動産に詳しくない方でも調べることが可能です。

相場を調べるのは、物件を適正価格で売却するためです。買取は市場価格の6〜8割程度となることが多いため、おおよその相場を知らなければ提示された買取価格が妥当な金額であるかを判断できません。また、相場を知っていれば、もし価格が安いと感じた場合に交渉材料となります。不動産は金額の大きい取引です。本当はもっと高く売れるはずだったと後悔しないよう、必ず相場を調べておきましょう。

2-2.買取査定

買取査定の基本は、複数の不動産会社に査定を依頼することです。査定結果を比較することで買取価格の幅や価格の目安を知ることができます。

査定の方法は、机上査定(簡易査定)と訪問査定があります。机上査定とは、不動産一括査定サイトで複数の不動産会社から見積りを取る方法です。ホームページで簡単に査定の依頼ができるため、まずは机上査定でおおよその目安を把握しておくといいでしょう。

一方、訪問査定とは、不動産会社に連絡して実際に物件を見てもらう査定方法です。正確な見積額は分かるものの、不動産会社ごとに個別に対応する必要があります。

候補となる不動産会社を数社に絞り込むには、机上査定が便利です。

2-3.不動産会社を決定

提示された買取価格を比較して不動産会社を決めます。買取価格は、不動産会社によって差が出るのが普通ですが、あまりに査定額が低い場合や高額な場合は理由を聞いてみましょう。回答内容に納得できない、そもそも回答がないときは、その不動産会社は候補から外してもいいかもしれません。顧客の利益や事情を考えてくれる不動産会社なら、誠実に対応してくれます。

また、買取の実績が豊富な不動産会社のほうが安心です。買取のノウハウを持っているため、その後の手続きが滞りなく進み、相場を大きく外れることなく妥当な金額で買い取ってくれるでしょう。

2-4.条件交渉

価格やスケジュール、必要書類や買取時の細かな条件について不動産会社と交渉します。

価格交渉をするときは、交渉を進める上で有利な事実を調べておきましょう。例えば、今後の街づくり計画で人口流入が予想される地域であれば、不動産価格の上昇が期待できるため買取価格を上げてもらえる可能性があります。

また、スケジュールは余裕をもって設定しましょう。必要書類のうち足りないものがあれば、早めに準備しておきます。入金日もこの段階で確認しておくと安心です。

いずれの条件も納得できるまで質問をし、不安を解消した上で契約することをおすすめします。

2-5.契約締結

全ての条件に納得できたら売買契約を結びます。売買契約書には、物件の所在地や売買代金、引き渡しの時期などが記載されています。

契約書にサインする前に、2-4の条件交渉で確認した内容が全て記載されているか必ずチェックしてください。不動産は高額な取引のため、トラブルになると大きな損害が発生する可能性があります。契約後に条件を変更することは非常に困難なため、面倒でも1つ1つ細かな部分まで目を通しましょう。

正式に契約締結となった場合、手付金が支払われます。

2-6.引き渡し・入金

引き渡しの前日までに、引っ越しと公共料金の清算をすませておきます。引き渡し当日、書類のやりとりをして不動産会社に鍵を渡したら、家の引き渡し・売却は完了です。なお、物件の引き渡し後、売買金額から手付金を差し引いた残金が入金されます。

不動産を売却する場合、たくさんの書類が必要です。特に買取の場合、短期間で書類をそろえなければなりません。全て自分で用意するのは大変なため、司法書士に依頼する方も多くいます。専門家に任せたほうがミスもなく、精神的な負担が減ります。

2-7.確定申告

家を売ったら気をつけなければならないのが、確定申告です。家や土地を売って得られた利益を譲渡所得といい、確定申告の対象となる場合があります。

譲渡所得は下記のように計算されます。

「譲渡所得=譲渡価額-取得費-譲渡費用」

譲渡価額とは家の売却価格です。取得費は土地の購入額で、譲渡費用は仲介手数料や印紙税などの売却にかかった費用を指します。

譲渡所得がプラスになった場合、譲渡益といい、確定申告の対象となります。申告が漏れると「延滞税」や「無申告加算税」などのペナルティが課されるため注意しましょう。

一方、譲渡所得がマイナスになった場合は、譲渡損失といい、確定申告は不要です。しかし、損益通算や繰越控除の特例を使えるケースがあります。詳しくは国税庁のホームページを確認してください。

※参考:国税庁

No.3390 住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じたとき(特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)|国税庁

No.3370 マイホームを買い換えた場合に譲渡損失が生じたとき(マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例)|国税庁

3.家を買取で売るメリット

家を買取で売るメリットは6つあります。早く確実に手間をかけずに売却したい方や売却を他人に知られたくない方に向いています。

3-1.早く現金化できる

買取の最大のメリットは、早く現金化できる点です。仲介に比べて圧倒的に早く家を売却できます。買取は売却相手が不動産会社であるため、買い手を探す手間がかかりません。仲介で売却する場合は平均で3〜6ヶ月かかるのに対し、買取なら1週間〜1ヶ月程度で売却手続きが完了します。

なるべく高く売りたいという理由で買取保証を選択した場合でも、期限が決まっているため資金計画が立てやすいでしょう。家の売却を急いでいる場合や、手元にすぐに現金が必要な場合は買取が適しています。

3-2.価格が提示されれば確実に売れる

買取の場合、家を購入するのは不動産会社です。買取価格は不動産会社によって差があるものの、提示された価格で必ず買い取ってもらえます。

  • 敷地が広大すぎて需要そのものが少ない
  • 特殊なデザインや構造をしている
  • 周辺の環境があまり良くない
  • 事故物件である

上記のような仲介で買い手が見つかりにくい物件も、買取なら売却できます。一定期間に仲介で買い手が見つからないときは、買取に切り替えるのもいいでしょう。どんなに素晴らしい家でも、買い手がいなればいつまでたっても売却できません。買取は市場価格より安くなりますが、よほどのことがないかぎり確実に売れます。

3-3.周囲に知られずに売却できる

買取で売却すれば、周囲に知られずに家を売却することができます。

買取は売却相手が不動産会社なので、買い手を探すための販売活動(広告や不動産サイトへの掲載など)が行われません。つまり、自分が話さないかぎり、家が売りに出されている事実を他人が知る手段は基本的にはないということです。

離婚や相続問題で家を売る場合、ご近所の目が気になる方は多いかもしれません。広告がポスト投函されたり、不動産サイトに掲載されたりして情報が出回れば、周囲に知られてしまう可能性は高いでしょう。家をこっそり売ってそっと離れたい場合は、買取を利用するのがおすすめです。

3-4.瑕疵担保責任の免責

買取は瑕疵担保責任が免責される点もメリットの1つです。瑕疵担保責任とは、物件に何らかの欠陥があった場合にその責任を負うことを指します。

【瑕疵担保責任の例】

  • 雨漏り
  • 白アリの被害
  • 建物の傾きや腐食
  • 土壌汚染

仲介取引では売買契約成立後に発覚した瑕疵(欠陥)において、一定期間は売主が責任を負うことが民法で決められています。そのため、不具合の修繕費用は売主の負担です。また、買い手が売主に対して損害賠償を求めることもできます。

しかし、買取なら瑕疵担保責任は免責されるため、契約後に発生する可能性のある、こうした費用や手間は不要です。

3-5.内見対応が不要

仲介の場合、購入希望者は物件の内見をして購入するかを判断します。そのため、売り手は内見のたびに対応しなければなりません。掃除や片づけをしたり、わざわざ時間を空けたり、内見は意外と大変だという声も多く聞かれます。故障している設備や修繕が必要な箇所があれば、その説明も求められるでしょう。

一方、買取は不動産会社が買い取るため、内見対応をする必要はありません。不動産会社が査定時に物件を確認するだけです。買い手が決まるまで何度も内見対応をするのが苦痛な方、多忙で時間が取れない方は買取のほうが向いています。

3-6.仲介手数料がかからない

仲介手数料とは、不動産会社に買い手を見つけてもらって契約が成立したとき、不動産会社に対して支払う手数料のことです。一般的に「売却価格×3%+ 6万円+消費税」を現金で支払います。例えば、3000万円で家が売れた場合、96万円+消費税を現金で用意しなくてはなりません。不動産は高額な取引のため、手数料も高くなることを覚えておきましょう。

一方で買取はその性質上、仲介手数料がかかりません。ただし、不動産会社に買取業者を紹介してもらった場合は仲介手数料が発生します。

4.買取で家を売るデメリット

メリットの多い買取ですが、デメリットもあります。それは「価格が低くなること」と「買取を断られる場合もあること」です。それぞれ解説します。

4-1.仲介よりも買取価格が安くなる

買取の売却価格は市場相場の6〜8割ほどが相場で、仲介で売却するより買取価格が安くなります。これは、不動産会社が買い取った物件に付加価値をつけ、新たに買い手を探すためです。不動産会社は、修繕やリノベーション、販売活動にかかる費用を差し引いても利益が出るように買取価格を決定します。そのため、買取価格を重要視している場合には買取は向きません。

しかし、買取保証を利用して仲介で売れれば、相場と同等かそれ以上の価格で売却できる可能性があります。少しでも高く売りたいなら、即時買取ではなく買取保証を検討してみましょう。

4-2.買取を断られることもある

不動産会社は再販することを前提として物件を買い取ります。そのため、手をかけても売れる見込みがないと判断されれば、ごくまれに買取を断られるケースもあります。

買取を断られたときは、どうしたら買い取ってもらえるのか、まずは確認してみてください。修繕や手続きなど、対応次第で買い取ってもらえないか交渉することによって、不動産会社も買取の方向で考えてくれるかもしれません。買取価格はかなり低くなると予想されますが、売れないまま手元に残るよりはいいでしょう。

5.家を高く買い取ってもらうコツ

家を高く買い取ってもらうコツは、買取の相場を把握し、複数の不動産会社に査定を依頼することです。買取実績の豊富な不動産会社を選ぶと、安心して取引できるでしょう。

5-1.買取実績が豊富な不動産会社を選ぶ

不動産会社には、買取より仲介に力を入れている会社もあります。どちらかを選ぶなら、買取実績の多い不動産会社のほうが安心して任せられるでしょう。また、戸建て、マンション、土地など、不動産会社によって得意分野が異なります。不動産会社のホームページにこれまでの実績が掲載されているため、ぜひ確認してみてください。

さらに、価格だけでなく手続き完了までのスピードも、不動産会社によって差があります。査定段階では見えてこない実情を知りたいなら、実際に不動産会社と取引した方々の口コミが参考になります。不動産会社専門の口コミサイトを検索してみると、意外な情報が得られるかもしれません。時間と手間を惜しまず、自分に合った不動産会社を選びましょう。

5-2.複数の不動産会社に査定を依頼する

複数の不動産会社に査定を依頼し、提示価格を比較することも重要です。しかし、複数の不動産会社に個別に査定を申し込むのは時間がかかるため、一括で申し込みができる不動産一括査定サイトを利用するのが現実的でしょう。

不動産一括査定サイト「おうちクラベル」は、AIによる査定と各不動産会社の査定を比較できるのが特徴です。多くの方は人生で不動産売却をした経験はなく、不動産に関する知識もありません。AIによる客観的な査定は、有益な判断材料となるでしょう。

必要項目の入力は1分ほどで完了します。不動産会社の査定額を比較する際は、ぜひ「おうちクラベル」をのぞいてみてください。

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5-3.買取の相場を把握しておく

不動産会社に提示された価格が妥当な金額かを判断するには、買取の相場を把握しておく必要があります。相場価格を知らなければ、その価格が適切なものか判断できないからです。

買取の相場は地域や建物の種類、築年数によって異なります。これを加味して相場を調べるには、インターネットで情報を集めるのが便利です。具体的に買取の相場を調べる方法を紹介します。

5-3-1.国土交通省「不動産取引価格情報検索」

国土交通省の不動産取引価格情報検索は、不動産の適正価格を誰でも調べられるシステムです。不動産取引価格情報検索を使うと、戸建て・マンション・土地の取引価格を調べることができます。

また、事例ごとに詳細な情報が見られるのが特徴です。この事例は、取引当事者がアンケートに回答した内容が元になっており、取引現場の生の声を知ることができる貴重なデータです。(プライバシーが特定される情報は除外されています。)

ただし、仲介と買取の区別がないため、あくまで参考程度ととらえるのがいいでしょう。後述するほかの方法と合わせると、より正確な判断ができます。

地価公示・地価調査・取引価格情報 | 土地総合情報システム | 国土交通省

5-3-2.レインズマーケットインフォメーション

レインズマーケットインフォメーションは、都道府県と地域から大まかな成約価格を調べることができます。「レインズ」は不動産会社専用のサイトですが、「レインズマーケットインフォメーション」は一般の方でも閲覧可能です。成約価格は実際に取引が成立した価格であるため、比較的正確な相場価格といえるでしょう。ただし、買取価格は相場の6〜8割となります。

詳細条件の追加をして類似物件で検索すれば、より条件に近い情報も確認が可能ですが、プライバシー保護の観点から価格や面積、地域などは幅を持たせた表示になっていることは覚えておきましょう。

レインズマーケットインフォメーション

5-3-3.不動産ポータルサイト

中古住宅を販売している不動産会社のポータルサイトも、相場を知るのに役立ちます。販売されている類似物件を見つけたら、その価格の6〜8割が買取価格です。物件ごとの詳細情報が確認できるため、イメージもわきやすいでしょう。

また、ポータルサイトにはたくさんの物件が掲載されていますが、戸建てが多く掲載されている、マンションが多いなど不動産の種類に差があります。複数のポータルサイトを見て、より多くの情報を得ることも相場を把握するのに役立ちます。

5-3-4.不動産一括査定サイト

どんなに類似物件で相場を調べても、自分の物件と全く同じものは存在しません。さらに不動産価格は景気や流行によっても価格が大きく変動します。

最も確実なのは、実際に物件を査定してもらうことです。不動産一括査定サイトを使って一度に複数の不動産会社に査定を申し込めば、簡単に査定額を比較できます。

不動産一括査定サイト「おうちクラベル」は、不動産会社だけでなく、AIによる査定もできるのが特徴です。不動産知識のない一般人にとって、AIによる客観的な視点は役立つでしょう。不動産会社からの査定額と合わせて、買取価格の相場を知る手がかりとなります。

「おうちクラベル」は簡単な項目を入力するだけで申し込みが完了するため、ぜひ試してみてください。

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5-4.繁忙期に合わせて売る

不動産需要の高い時期に家を売ると、高く買い取ってもらえる可能性があります。具体的には不動産会社が家を売りやすい1〜3月と、7〜8月に売るのがおすすめです。

不動産会社は、需要が高い時期も販売できる物件を多数用意しておく必要があります。多少の懸念事項に目をつぶっても、物件を確保しておきたいと考えるでしょう。そのため、価格交渉に応じてもらえる可能性が高くなります。

相場と大きく離れた価格で売却することは難しいですが、普段なら相場の6割で買い取っている物件を相場の7割にするといったことは考えられるかもしれません。

6.買取に向いている家・条件

買取に向いている家とそうでない家は、どこで見分ければいいのでしょうか?売り方を間違えると数百万円単位で損をする可能性もあるため、買取と仲介の選択は慎重に判断しなければなりません。ここでは買取に向いている家や条件について解説します。

6-1.築年数が古い・劣化が進んでいる

築年数が古い家や劣化が進んでいる家は、仲介で売ることが難しいため買取が向いています。

古い家や設備の劣化が激しい物件は、大規模な修繕をしないと快適に住めません。そのため、売り出し価格が低くてもなかなか買い手が見つからないのが現実です。売り出し前にリフォームや修繕をしても、結果的に売れ残る場合もあります。

一方、買取ならリフォームを前提として不動産会社が買い取るため、家の状態に関わらず売却できます。ただし、買取価格が低くなることは覚悟しておきましょう。

6-2.立地や周辺環境が良くない

立地や周辺環境が良くない場合も買取が向いています。家そのものが良くても、環境に問題がある家は売れにくいからです。例えば、下記のような場合、仲介で売るのは難しいといえます。

  • 電車やバスの本数が少ない
  • 駅までのアクセスが悪い
  • 幹線道路の近くにある
  • 騒音がひどい
  • 家が面している道路の幅が狭い

建物はリフォームやリノベーションで魅力的な物件に生まれ変わらせることができますが、立地を変えることはできません。そのため、立地や周辺環境が良くない場合は、買取で確実に買い取ってもらうのが向いています。

6-3.災害警戒区域内

災害警戒区域内にある家も買取が向いています。災害警戒区域とは、がけ崩れや地すべりなどの災害が起きた場合に、住民に危害が生じる可能性のある区域のことです。

近年、大型台風や豪雨などが頻発し、家探しにハザードマップを活用する方が増えています。災害はいつ起きるか分かりません。家や家族に被害がおよぶおそれのある地域を、あえて選ぶ方はほぼいないでしょう。

災害対策が万全であるなどの好条件の家を除き、災害区域内にある物件を仲介で売ることは難しいといえます。そのため、買取で確実に買い取ってもらうのがおすすめです。

6-4.仲介で長期間売れない

仲介で長期間売れない物件は、買取への切り替えを検討してみましょう。

仲介で一定期間売れない場合、価格を下げて買い手を探すのが一般的です。それでも長期間売れない場合は何度も価格を下げることになり、時間経過により物件の価値はますます下がっていきます。精神的な負担も大きく、その後の資金計画に影響を与えるかもしれません。

また、仲介で長期間売れないと、不動産のポータルサイトに掲載され続けることになります。買い手に「この物件には何か問題があるのではないか?」と疑念を抱かせることになれば、さらに悪循環です。

いつまでに売れなかったら買取に切り替える、とあらかじめ決めておくと過剰な値下がりを防げます。

6-5.事故物件

仲介で最も売りにくい物件の1つが事故物件です。そのため、事故物件を売却するなら始めから買取を選択したほうがいいかもしれません。

事故物件とは、事故やトラブルがあった物件のことです。不動産取引の上で心理的な抵抗が生じる事柄を心理的瑕疵といい、事故物件も心理的瑕疵に相当します。機能的に住むには問題がなくても、心理的瑕疵を知っていながら説明しない場合は責任を問われる可能性があります。そのため、事故物件であることを買主側に隠して販売することは不可能です。

事故物件の購入希望者を見つけることは非常に困難であるため、買取で売却するのがいいでしょう。

7.仲介に向いている家・条件

買取が向いている家がある一方、仲介に向いている家もあります。買取より仲介のほうが高く売れる可能性があるため、価格重視なら仲介がいいでしょう。仲介に向いている家や条件を具体的に紹介します。

7-1.築浅・リフォーム済み

築浅・リフォーム済みの物件は、仲介のほうが向いています。需要があるため買取よりも高額で売れる可能性が高いからです。

きれいな家に住みたいと考える方は多いため、築浅・リフォーム済みの物件は常に需要があります。買い手にとっては、家を買ったという充実感も大きいでしょう。

また、築浅物件やリフォーム済みの物件は、買ってそのまま住めることがほとんどです。購入後に修繕やリフォームの費用や手間がかかることもありません。

価格よりも早く売ることを重視する場合を除き、築浅・リフォーム済みの物件は仲介がおすすめです。

7-2.人気地域

人気地域にある物件も仲介がおすすめです。

  • ターミナル駅まで20分圏内
  • 複数の鉄道路線が使える
  • ビジネス街や商業地まで近い
  • 生活面で住みやすい

これらの条件に当てはまる地域は、常に人気があります。

人気地域の物件は需要が高く、高額で取引されることも珍しくありません。査定額に上乗せをしてもすぐに売れるケースもあります。相場自体も高く、結果的に希望価格よりかなりの高値で売却できる可能性もあります。

早く売ることを最優先にしている場合を除き、人気地域の物件も仲介がいいでしょう。

7-3.少しでも高く売りたい

少しでも高く売りたいなら仲介がいいでしょう。買取は市場価格の約6〜8割が売却価格となりますが、仲介なら買取より高く売ることが可能です。

仲介は広く情報を公開して買い手を探すため、希望価格よりも高値で買いたい方が現れるかもしれません。買取希望者と価格交渉をすることも可能で、交渉の結果、数百万円の差が出ることもあります。

時間に余裕があるなら、市場価格かそれ以上で売れる可能性のある仲介がおすすめです。長期間売れないことが心配なら、まずは仲介で買主を探し、一定期間売れない場合は買取に切り替えるのもいい方法です。

8.家の売却は買取と仲介の適した方法で

家の売却には、買取と仲介の2つの方法があります。それぞれの特性を理解した上で、物件や目的に合わせて買取と仲介をうまく選択しましょう。

買取は早く確実に売りたい方に向いています。買主が不動産会社のため、仲介手数料や内見対応は不要で、仲介で売りにくい物件も買取ならほぼ売却できます。ただし、買取価格は相場の6〜8割程度となるため、少しでも高く売りたいなら仲介が適しています。

また、家を高く買い取ってもらうコツは、買取相場を知ることです。複数の不動産会社に査定を依頼し、査定額を比較すると買取金額の幅が分かります。

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