新築住宅の購入に憧れを持つ人は多いでしょう。しかし残念ながら、新築住宅の購入で後悔する人も少なくありません。その理由の1つは、やはり住宅ローンの負担が大きいことです。
では、新築住宅から住み替える場合、その新築住宅を売却するのと賃貸するのではどちらが良いのでしょうか?本記事では、新築住宅について売却か賃貸かを選択する際の考え方や、売却に必要な費用、高く売るためのポイントなどについて解説します。
1.新築住宅で後悔!売りたい理由は?
念願が叶って購入できた新築住宅。しかし実際に購入した後に、気になる点が出てきて「購入しなければ良かった」と感じ、売却を考える人もいるでしょう。
よく購入した後に聞かれるのは住宅ローンの負担が大きいことです。ここでは新築住宅を購入してから後悔した理由について、よく聞かれるポイントを4つ紹介します。
これから新築住宅の購入を検討している人は自分が後悔しないよう、ぜひ参考にしてください。
1-1.間取りに不満がある
自分の希望通りの間取りだと思って購入したが、実際に住んでみると「思っていたのと違う」ということはよくあることです。
新築住宅は青田売りが多いことから、実物をみないまま購入し、後悔するというのがよくあるパターンです。
青田売りというのは、造成工事・建設工事が終わっていない状態で宅地・建物の販売をすることをいい、未完成販売ともいわれます。
1-1-1.新築に不満を持つ具体例
具体例として、「広い間取りと聞いたが、実際は狭かった」・「独立した部屋の方が良かった」・「部屋が足りなくなった」などの声を聞きます。
モデルルームのイメージや説明と、実際に入居してからのギャップがやはり多いようです。モデルルームにはオプション設備が設置されていたり、おしゃれな家具が置いてあったりと、購入者の心を惹きつけるように様々な演出が施されています。
このギャップを無くし、実際のイメージをより鮮明に持つためには「なるべく完成している住宅を選ぶ」・「焦らず念入りに購入を検討する」ことが大切です。
また子供の出産や引越しなどのイベントによって、部屋が多い・少ない、収納が少ないなどの問題もあります。
購入を検討する際は家具の配置・収納の多さ・部屋の広さ・動線の良さだけでなく、子供の出生・成長したときの住まいのイメージを持つことが重要なポイントです。
1-2.交通の便が悪い
新築住宅の購入には、周辺の交通の便について考慮しておくのも大事です。
電車を良く利用する人は、主要駅まで時間がかからないか、近くに複数利用できる駅があるかなどを事前にリサーチしておくと良いでしょう。
また、交通の便が悪くて不便なのは電車だけではありません。車を利用している人にとって、1番困るのは渋滞です。
住宅前の道やよく利用する道路が一車線だったり、信号が変わるのが早くて、職場に到着する時間が読めなかったりすることもあります。
ほかにもバスを利用しようと考えて、「最寄駅からバスで10分なら大丈夫だろう」と思っていたら「時間通りにバスが来なくて失敗した」という経験談もあります。
住宅を購入した後は、何十年も住み続けるので生活スタイルも変化していくでしょう。
自分の老後・子供の成長・仕事のスタイルなど、長い目で見たときにどの立地が一番望ましいのか考えて、住宅の購入を検討してみるのもおすすめです。
1-3.周囲の環境が悪い
周辺環境は住宅の購入に当たって重要視すべきポイントです。
「治安が悪い」・「帰り道が真っ暗」・「病院の近くにしたら、救急車の音や交通量の多さに困った」と、周辺環境が悪いだけで様々なストレスを感じるでしょう。
1-3-1.治安が悪い
子供の帰り道が暗かったり治安が悪かったりすると、親は心配に感じるでしょう。購入するときは日中の状況だけでなく、夜間の周辺環境もよく確認してください。
また、周辺環境でよく聞かれる問題点は騒音です。交通量が多い・踏切が近い・救急車などの騒音は対処法がないので、音が鳴ってもストレスがないか検討してから住宅を購入しましょう。
1-3-2.インフラがそろっていない
ほかにもスーパーやドラッグストアなどが徒歩圏内ではなく、自転車や車が必須である場合も大変不便です。
最近ではネットスーパーなどを利用される人も多いですが、やはり自分で買いに行った方が安く済み、運動にもなります。
天気が悪い日に行くことも面倒になるので、徒歩圏内にあった方がやはり便利でしょう。
1-3-3.子育てに適した環境がそろっていない
そしてほかにも大事なのが、子育て向きの環境であるかどうかです。
歩道は広いか・公園は近くにあるか・小児科はあるかなど子供がいる人や将来子供を作ろうと考えている人は事前にリサーチするのがおすすめです。
購入を検討する際は、まず周辺を歩いて環境を確かめておくと、実際に住んだときのイメージがつきやすいでしょう。
1-4.住宅ローンの負担が大きい
新築住宅の購入で1番後悔することは、住宅ローンの負担でしょう。
近年では超低金利政策によって住宅ローンが組みやすくなっている反面、ローンを借りすぎて返済に苦しむ人も少なくありません。
1-4-1.長期返済の標準化
かつて住宅ローンは定年退職までに完済するよう、10〜15年ほどで返済するのが一般的でした。
しかし返済期間が35年の「フラット35」や50年の「フラット50」が登場してからは、長期返済が主流になっています。
もし35年以上の返済期間を設定してしまうと、定年退職後も返済が続くことになります。定年退職後は年金受給者になるため収入が激減し、返済が困難になることもあるでしょう。
購入時に「定年で何とか返せる」と考えていても、貯金が減ったりなくなったり、会社の経営事情によって退職金のもらえる額が減ったりという場合もあります。
このように定年時の残債を考えられていない・年収が上がる前提で購入している・身の丈に合っていないことが自分自身を苦しめているのかもしれません。
1-4-2.対処法
対処法として、賃貸への住み替え・住宅ローンの借り換え・住宅の買い替えなどがあります。
もし住宅の買い替えで売却を検討する際は、適切な売却方法で売らないと損してしまうかもしれません。
そのようなときは、いくらで売れるか比較検討できる不動産一括査定サイトがおすすめです。
2.新築住宅を売るなら住宅ローンの完済が必要
新築住宅の購入を後悔して住宅を売却しようと考えるのであれば、住宅ローンの完済は必要だと覚えておきましょう。
ローンの残る住宅は売却できますが、住宅の売却代金がローンを上回っているか下回っているかによって、売却の条件が異なります。
2-1.売却代金がローン残債より上回っている場合
売却代金がローン残債より上回っている場合は、引き渡しのときに受け取った売却代金でローン残債を完済し、抵当権抹消登記によって抵当権を取り外して引き渡しを行います。
この場合はローンが完済しているので、特に問題なく住宅の売却が可能です。
2-2.売却代金がローン残債より下回っている場合
売却代金がローン残債より下回っている場合は注意が必要です。下回っているときに、売却代金と自己資金でローンが完済できれば特に問題ありません。
ただし売却した後に引越し・新居購入する場合はさらに自己資金がなくなっていくので、その代金も踏まえた上でローンが返済できるか確認しておきましょう。
住宅の売却代金と自己資金を合わせても、ローン残債が返済できない場合の売買契約は原則不成立になります。
ただ、不動産会社もいくらで売却できればローンが完済できるのか把握しているので、最初から買い手が全くつかないケースの方が多いです。
2-3.住み替えの場合
住み替えの場合は住み替えローンを利用し、残ったローンを新居のローンに組み込むことで完済扱いも可能です。
しかしまた高額のローンを組んでしまうと後々の負担が大きくなるので、住み替えローンを利用する際は注意しましょう。
住宅がいくらで売れるのか知りたい場合は、複数の不動産会社に同時に見積もりしてもらえる不動産一括査定サイトがおすすめです。
3.売らずに賃貸にしたほうが良い?
新築住宅を手放そうと考えたときに、住宅を売却して現金化するのか賃貸に出して運用するか、どちらを選択しようか迷う人も多いでしょう。
売却か賃貸かどちらが良いのか、それぞれメリット・デメリットがあります。
立地・築年数など所有している住宅の特性を踏まえた上で考えると、どちらが住宅を賢く活かせるのか、ヒントがみえてくるでしょう。
ここでは、賃貸・売却それぞれのメリット・デメリットを紹介するので、住宅を手放そうと考えている人はここでの内容を参考にしてください。
3-1.賃貸のメリット・デメリット
新築住宅を賃貸として運用した場合のメリットは、以下の通りになります。
- 家賃収入がある
- 費用を経費に計上
- 資産になる
- 節税になる
3-1-1.家賃収入がある
所有している住宅を賃貸にするメリットの1つは、毎月家賃収入が得られることでしょう。ただし借り手を探すためには、住宅の立地・賃貸住宅の競合状況などを見極めて、借り手がつきやすい資料設定が重要になります。
3-1-2.費用を経費に形状
賃貸運用のメリットのもう1つは、賃貸運営に関する費用を経費として計上できることです。
賃貸運用にかかる経費は、主に以下の通りです。
- 賃借人募集にかかる広告費・仲介手数料など
- 給湯器・エアコンなどの設備関係費
- 管理業務を外注した場合の管理費
- 固定資産税・都市計画税
- 建物減価償却費
また賃貸収入は不動産所得として総合課税であることから、ほかの所得と合算して課税されます。
3-1-3.節税になる
経費として挙げられる項目も多いので、給与所得などほかの所得が多い場合、所得が圧縮され節税効果も期待できます。
反対に賃貸運用するデメリットも、いくつか挙げていきましょう。
- 空室のリスク
- 継続的にコストがかかる
- 入居者トラブル
3-1-4.空室のリスク
賃貸収入は、借り手がいることで初めて得る収入なので、空室であれば賃料はゼロです。
賃貸に適しているかどうかは駅近・治安の良さなど立地が大きく関係しています。また賃料設定が適切でない場合も、空室のリスクが上がります。
3-1-5.継続的にコストがかかる
大家として賃貸住宅を維持する場合は、維持がかかります。
維持費の主な項目はローン返済・固定資産税の固定から、エアコンや設備の修繕まで様々です。
3-1-6.入居者トラブル
入居者によっては、家賃が遅れる・家賃を払わない・騒音など迷惑行為を行うことも想定されます。それらのリスクを加味しなければなりません。
住宅の立地が賃貸マーケットに合っているか、賃貸資料は適切かは賃貸専門の不動産会社によく相談して決めることが大切です。
3-2.売却のメリット・デメリット
賃貸ではなく売却をするメリットですが、主に以下の3つが挙げられます。
- 現金化できる
- 住宅ローンを完済できる
- コスト負担がない
3-2-1.現金化できる
住み替えだけでなく学費・事業資金など様々な理由で資金が必要な場合、売却は1番早い現金化の手段です。
売却した際は売却費用・譲渡所得税などの費用を差し引いた額が、現金として手元に入ります。
3-2-2.住宅ローンを完済できる
所有している住宅を手放すことによって、維持費がかからないだけでなく住宅ローンを完済できるのが大きなメリットです。
注意点として、住宅ローンの残債がある場合には、完済してから引き渡す必要があります。売却代金が残債を下回っている場合は、貯蓄から引き出して返済しなければなりません。
もう1つ気をつけなければならないのが、住宅を売却して利益が出た際に譲渡所得税を支払う必要があることです。
ただし自宅の売却に限っては、所有期間に関係なく譲渡所得から3,000万円まで非課税になる特例があります。
値上がりし続ける人気エリアの物件でもない限り、自宅の売却で税金はかからないでしょう。特例の適用には条件がありますので、国税庁のホームページを参考にしてください。また住宅ローンの支払いには利息も発生しますが、売却することで負担がなくなります。
3-2-3.コストを削減できる
また住宅を維持し続けることはコストが発生しますが、売却することでコストを削減できます。
ほかにも住宅を所有し続ける場合、電気・ガス・水道など生活インフラ料金、補修・修繕などのメンテナンス代がかかり続けます。
さらに固定資産税・都市計画税が毎年課税されますが、売却によってこれらのコストが一切かからなくなることも、大きなメリットの1つです。
デメリットは、以下の通りです。
- 売るタイミングで売却価格が変わる
- 売却にも費用が発生する
3-2-4.売るタイミングで売却価格が変わる
不動産の相場は経済状況によって変動します。そのため売却するときは、そのときの市場価格をよく見極めて売却することが大切です。
自分である程度リサーチするだけでなく、不動産会社とも相談しながら売却価格を設定しなければいつまで経っても売却できません。
また売却するときの時期も非常に重要です。一般的に繁忙期である春・秋は売却しやすいです。
3-2-5.売却にも費用が発生する
ほかにも売却には仲介手数料・所有権移転登記にかかる費用・抵当権抹消費用・契約書印紙代などの費用が発生します。
売却した際に利益が出れば、譲渡所得税も支払わなければなりません。売却した後の住み替えに必要な費用も考えつつ、手元に残る現金を見越して売却活動を行いましょう。
売却活動をする際には、査定価格を複数の不動産会社から出してもらえる、不動産一括査定サイトがおすすめです。
4.新築住宅を売却するときに必要な費用は?
新築住宅を売却するときは、様々な費用が発生します。
発生する主な費用は、以下の通りです。
- 仲介手数料
- 印紙税
- 登記費用
- 譲渡所得税(居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例あり)
4-1.仲介手数料
仲介手数料は不動産売買の仲介業務として、売却に関する適切なアドバイス・チラシ作成・不動産ポータルサイトへの掲載・契約手続きを行います。
不動産会社が直接買主になることもあり、その場合の仲介手数料は不要です。
仲介手数料は契約成立したときに支払う成功報酬なので、契約が決定しなければ支払う必要はありません。
支払うタイミングは一般的に、売買契約が成立したときに半分、住宅の引き渡し完了時に残り半分を支払います。
しかし売買契約締結後に売主・買主の都合により契約が不成立になったとしても、仲介手数料は払わなければなりません。
もう1つ気をつけなければならないのが、通常の仲介業務で行わない遠方への交渉に関する出張費や特別な広告宣伝などにかかる費用は、別途請求される可能性があります。
仲介手数料に含まれている業務内容が何か、事前に不動産会社に確認しておきましょう。
印紙税は広範な文書に負担を求める文書課税で、不動産売買契約書に印紙を貼付し、消印をすることで「納税した」ことになります。
4-2.印紙税
印紙税は売買価格に応じて変動します。
不動産売買契約書の印紙税には期間限定で軽減税率が適用されており、実際の契約書に貼る収入印紙の金額が異なります。
- 1,000万円超、5,000万円以下:2万円(軽減後:1万円)
- 5,000万円超、1億円以下:6万円(軽減後:3万円)
- 1億円超、5億円以下:10万円(軽減後:6万円)
- 5億円超、10億円以下:20万円(軽減後:16万円)
- 10億円超、50億円以下:40万円(軽減後:32万円)
- 50億円超:60万円(軽減後:48万円)
収入印紙はコンビニ・郵便局・法務局で購入できますが、場所によって在庫状況が異なるので、事前に電話で確認してから購入しに行きましょう。
また、不動産売買契約書に収入印紙が貼られていなくても契約が無効になることはありませんが、過怠税が発生し「本来の印紙税+その2倍の金額」を支払う必要があります。
売却費用をなるべく抑えたいのであれば、印紙は必ず用意しておきましょう。
4-3.登記費用
登記費用とは、登記簿上の抵当権を抹消する手続きにかかる費用です。
抵当権をそのままにしておくと、必要書類紛失のリスクや売却・融資・相談の際に手間がかかる可能性もあるので早めに抹消すると良いでしょう。
手続きは個人で行うことも可能ですが、専門知識がないと大変ですので司法書士へ依頼するのがスムーズです。
4-4.譲渡所得税
譲渡所得税とは住宅を売却したあと利益が出た際に支払う税金のことをいい、住民税・所得税・復興特別所得税の3つです。
譲渡所得税は、住宅を売却した翌年の確定申告のタイミングで支払いが発生します。
費用は不動産の所得期間によって異なり、5年以上の場合は長期譲渡所得・5年以下の場合は短期譲渡所得と分類されます。
短期譲渡所得は長期譲渡所得の倍近くかかるため、売却時期には注意しましょう。
ただし自宅の売却に限っては、所有期間に関係なく譲渡所得から3,000万円まで非課税になる特例があります。
新築住宅を売却するときに必要な費用だけでなく、事前にある程度の売却額も知っておきたいという人は、おうちクラベルの不動産一括査定サイトがおすすめです。
5.新築住宅を売るときの注意点
新築住宅を購入したとき「イメージと違った」などの理由で、売却を考える人もいるでしょう。
せっかく高値で購入したから、売却するときも損をしたくないと思われるかもしれません。
しかし新築住宅を売るタイミングや注意点をしっかりおさえておかないと、想像以上に安価での取引になって、最悪借金してしまう可能性も考えられます。
ここでは新築住宅を売るときの注意点を4つ紹介するので、売却活動を失敗しないためにもしっかりポイントをおさえておきましょう。
5-1.売却理由によっては価格に影響する
新築住宅を売る理由がネガティブだった場合、状況によっては売却価格に影響する可能性があります。
売りたい理由は人それぞれですが、売主は売却理由がネガティブな場合でも買主に説明する義務があります。
土地や建物に何かしらの不具合がある状態を「瑕疵(かし)」といい、売買契約後に瑕疵が見つかった場合は買主から損害賠償を請求される可能性があるので注意しましょう。
そして瑕疵物件は需要が低いため買主を探すのが難しく、通常の物件よりも価格市場も下がるので、適切な対策をとることが大切です。
瑕疵は以下の通り、4つの種類に分けられます。
- 物理的瑕疵
- 法律的瑕疵
- 心理的瑕疵
- 環境瑕疵
5-1-1.物理的瑕疵
物理的瑕疵とは、物件自体に存在する物理的な問題で雨漏れ・シロアリ・床下浸水・地盤沈下などが挙げられます。
5-1-2.法律的瑕疵
法律的瑕疵は法令などによって生じる制限や不具合をいい、具体的には建築制限・建築基準法違反・消防法違反などです。
5-1-3.心理的瑕疵
心理的瑕疵は自死・殺人事件・事故死・孤独死など心理的な抵抗や嫌悪の恐れのある問題です。
環境瑕疵は物件を取り巻く騒音・振動・異臭などのトラブルのことをいいます。
売却理由が瑕疵にあたるかもしれないと思った場合は、買主に隠さず伝えてください。
5-1-4.説明義務について
ただ実際にどの程度まで説明義務があるかという線引きに関しては、裁判の判例によって異なるため、ここまでという断定はできません。
しかし売買契約後の損害賠償請求や契約解除などのトラブルを避けるためには、瑕疵の可能性があるもの全て伝える必要があります。
一方、物件とは直接関係のない売主の「離婚」・「住宅ローン返済が困難」といったプライベートな理由は買主に伝える義務はありません。
「瑕疵のある住宅が価格に影響するかもしれない」と不安に思うかもしれませんが、不動産会社に相談すると売主に不利にならない方法を提案してくれます。
5-2.家・庭の状態はきれいにしておく
新築・築浅物件を検討している人の多くは「清潔さ」を重視しています。
特に築浅物件は新築と比較して検討されることが多いので、新築時となるべく変わらない状態であることが、買主から良い評価を得ることにつながります。
築浅物件は、酷い損傷や劣化はほとんどないと思われますが、フローリング・クロスなどに目立つ汚れがある場合は、張り替えを検討しても良いでしょう。
また大事なのは水回りで、水回りは人が一度でも住んでしまうとカビ・水垢など必ず汚れてしまうような場所なので、こまめな手入れが必要です。
日頃から清潔感を意識し、特に内覧前・広告写真の撮影前などは徹底的に清掃することをおすすめします。
5-2-1.生活感を抑えるのも大事
そのほかにも、内覧日は窓を開けて空気の入れ替えを行い、生活感を抑えるのも買主の印象をよくするために大事なポイントです。
普段ペットを飼っている人や喫煙している人など、普段生活をしていれば気にならないようなことでも、初めて内覧しに来る人は少しの匂いや汚れにも敏感に反応します。
これから新生活を迎えようとしている人の気持ちを考え念入りに清掃を行うことで、高値での早期売却につながります。
5-3.リフォームはしない
新築住宅を売却するときに「リフォームした方が売れそう」と考える人も多いでしょう。
売却するなら綺麗な状態の方が売れるだろうと思うのは一般的かもしれませんが、必ずしもリフォームするのが正解とは限りません。
リフォームをしないで売却すべき理由は、主に3つあります。
- リフォーム費用が回収できない
- リフォームしても物件の価値は上がらない
- 買主の好みではない可能性がある
5-3-1.リフォーム費用が回収できない
1つ目について、リフォームをすれば所有している住宅の価値が上がって売れやすくなると考えるかもしれませんが、リフォーム代を回収できない場合もあります。
地域・立地によって競合する周囲の物件が安く売り出していれば売れ残る可能性があり、不動産会社によってはリフォーム代を上乗せしない場合もあるので、注意が必要です。
リフォームがサービスという形になってしまい売主にとっては損になってしまうので、リフォームをしようか迷った場合は、不動産会社へ相談しましょう。
5-3-2.リフォームしても物件の価値は上がらない
2つ目の価値が上がらないというのは、物件の相場は「立地」・「周辺環境」・「駅からの距離」・「築年数」・「部屋数」・「専有面積」などで決まります。
そのため、リフォームをしたからといって価値が上がるわけではなく、大きなアピールポイントにはなりません。
5-3-3.買主の好みではない可能性もある
3つ目の買主の好みに合わないというのは、部屋の内装はそれぞれ好みがあるので、売主の想像でリフォームをしても好みでなければ候補から外されてしまいます。
買主の中には自分でリフォームやリノベーションして、自分好みの部屋に仕上げたいという人もいるので、リフォームをしても無駄になる可能性があります。
近年リモートワークが増えたことで自宅の暮らしをより充実させたいというニーズが多く、リフォームしていない住宅の需要があることを念頭に置いておきましょう。
5-4.売却で利益が出た場合は課税される
所有している物件を売却し利益が発生すると、譲渡所得税という税金が発生します。この譲渡所得税は住民税と所得税の総称です。
不動産の譲渡所得にかかる住民税と所得税は分離課税といい、給与所得や事業所得と切り離して計算されます。
税率は不動産の所有期間によって異なり、所有期間5年未満は「短期譲渡所得」・5年以上が「長期譲渡所得」です。
計算式は以下の通りです。
- 短期譲渡所得:譲渡所得×39.63%(所得税30%+復興特別所得税0.63%+住民税9%)
- 長期譲渡所得:譲渡所得×20.315%(所得税15%+復興特別所得税0.315%+住民税5%)
譲渡所得は単純に売却価格ではなく、「収入金額-取得費-譲渡費用」の計算式を用いて導き出します。
売却しても結果として利益が発生しなかった場合は非課税となるものの、利益があれば上記のように課税されるので、忘れず納税してください。
5-4-1.確定申告をして納税
譲渡所得に関する所得税は、管轄の税務署で確定申告をし納税することになります。なお所得税の確定申告をすれば、住民税については再度手続きする必要がありません。
譲渡所得にかかる住民税や所得税は、納税負担を軽減できる特例がいくつか用意されており、住宅ローン控除と併用できるもの・併用できないものがあります。
代表的な特例は「3,000万円特別控除」です。これは譲渡所得のうち最高3,000万円までは税金がかからないというもので、控除を受ける特別な条件は基本的にありません。
注意点として前年もしくは前々年に同じ控除を利用している場合は、適用が受けられないことや、住宅ローンの控除との併用もできないことです。
特例を利用するときは、住宅ローン控除と比べてどちらの減税効果が大きいか事前にシミュレーションしましょう。
事前にある程度の収入金額を知っておきたいときは、不動産一括査定サイトを利用することがおすすめです。
6.新築住宅を高く売るポイント
新築住宅を購入したけど、様々な事情で売却することもあるでしょう。
新築住宅はステータスが高いというイメージですが、1日でも誰かが居住してしまうと不動産のルール上「築浅」・「中古」扱いになります。
それが建築1年以内でも人が住んでしまえば築浅扱いになり、誰も居住したことがない場合でも建設完了から1年以上経過した場合は同様です。
あくまで新築住宅とは、誰も居住しておらず建設完了から1年経過していない状態の物件を指すので、覚えておきましょう。
ここでは新築住宅を高く売るポイントを4つ紹介するので、売却の際になるべく損したくない人は、ぜひ参考にしてください。
6-1.1日も入居しない
新築住宅を購入したけれど、何かしらの事情で入居前に売却しようか迷ったときは「とりあえず1回住んでから考えよう」ではなく、未入居のまま売却してください。
一度でも誰かが住んでしまうと、新築扱いではなくなってしまいます。不動産会社の通例では「新築は鍵を開けたら、価値が1割下がる」といわれています。
また建設完了時から1年未満という条件も揃っている場合は、「新築」として売り出すことが可能です。新築であれば購入金額・建築代金に相当する金額で売却できます。
しかし購入金額で売り出すことは可能ですが、買主が見つかるかどうかはまた別の話なので、新築の条件に当てはまっている場合でも一度不動産会社に査定してもらうのが安心でしょう。
建設完了後1年以内に、周辺環境の変化や周辺エリアにライバル物件が出てきたことなど売却タイミングや環境が、売却価格に影響する可能性があります。
不動産会社に査定してもらうなら、複数の不動産会社に同時に査定してもらえる不動産一括査定サイトがおすすめです。
6-2.できるだけ早く売りに出す
「善は急げ」という言葉があるように、売却を決断したらなるべく早く売りに出す方が良いでしょう。
地方だと多少変動はあるかもしれませんが、それでも築5年以内の物件が売れやすいということは変わりません。
また不動産は3月・9月が繁忙期なので、売却活動に3ヶ月かかることを考え1月・7月あたりに売るとより高値で取引しやすいです。
しかし基本的には築年数の問題があるので繁忙期に無理に合わせる必要はなく、「築5年以内でなるべく早めに売る」ことが重要です。
6-3.信頼できる不動産会社に相談する
新築住宅を売るために、不動産会社選びは非常に重要です。信頼できる不動産会社に相談することで、安心安全な売却活動ができます。
信頼できる不動産会社を選ぶポイントは、以下の通りです。
- 売却に必要なサービスが整っている
- 実績がある
- 提案力がある
6-3-1.売却に必要なサービスが整っている
不動産会社の中には、宣材写真をプロのフォトグラファーに依頼してくれたり、おしゃれな小物で雰囲気を出してくれたりするなど集客のためのサービスが充実している会社があります。
また売却がなかなか上手くいかないときに、不動産会社側が買取してくれる不動産買取サービスもあります。
このように売却に必要なサービスが整っている不動産会社を選ぶと、売却活動が成功しやすくなるでしょう。
6-3-2.実績がある
また売上実績がある不動産会社であれば、例えば登記済証を紛失したり海外居住時に日本の不動産を売却したりなど、イレギュラーなことが起きても迅速に対応してくれるでしょう。
実績のある不動産会社を選ぶには、取引実績や過去の取引事例を公式ホームページで確認できます。
6-3-3.提案力がある
また提案力のある不動産会社は、信頼できます。
物件のメリットだけでなくデメリットも指摘した上で価格設定や売却方法を提案してくれる不動産会社を選ぶと、より売却活動が明確にイメージできるでしょう。
不動産会社はプロなのでお任せするのも安心ですが、自分の希望条件もしっかり伝えると後悔のない売却活動ができます。
自分で1から色々な不動産会社を調べることは時間と労力を消費するので、不動産一括査定サイトを利用するのがおすすめです。
おうちクラベルの不動産一括査定サイトであれば、信頼できる不動産会社に同時に査定依頼をかけられるので、活用してみてください。
6-4.複数の不動産会社で査定する
不動産会社に査定してもらうと、大体の適正価格を知ることが可能です。
所有している住宅の売却価格を設定するときに、安く設定すれば良いというわけではなく、安価で設定するとローン残債に届かないことや高値で売れるチャンスを逃してしまいます。
しかし反対に価格を高く設定しすぎてしまうと、買主が現れず売却活動が長期化してしまう可能性もあります。不動産の売却活動には、適正価格を知ることが非常に重要です。
不動産一括査定サイトであれば、すぐに複数の不動産会社から売却価格を提供してもらえるのでおすすめです。
不動産一括査定サイトを利用するメリットは、不動産会社を1つ1つ調べる手間や時間が省けることでしょう。
各不動産会社に依頼をかける必要もなく、インターネットから必要な情報を入力するだけで依頼が完了します。
また複数依頼をかけるので比較材料にもなり、どの不動産会社がより適正か知れ、不動産会社とのパイプを持つこともできます。
おうちクラベルの不動産一括査定サイトは、ソニーグループのSREホールディングスが運営しており信頼できる不動産会社が集まっているので、ぜひ活用してみてください。
7.新築住宅の購入で後悔したときは
新築住宅の購入で後悔したときは、「賃貸として運用するか」・「売却して現金化するか」の2通りが考えられます。
後悔する理由は人それぞれですが、住宅ローンの負担はかなり大きいでしょう。長期間住宅ローンを借りている場合、定年後も支払い続ける必要があるので、自己資金がないと将来苦しい生活を送ることになる可能性もあります。
そのような状況にならないために、賃貸で運用するのも1つの手段ではありますが空室であれば収入はなく、継続的にコストがかかるのであまりおすすめできません。
売却であれば継続的にコストもかからず、住宅ローンの縛りもなくなるのでおすすめです。新築でなくとも、築浅物件であればタイミングなどいくつか注意すれば高値で売却できる確率が高くなります。
7-1.高値で売却するためには
高値で売却するためには、信頼できる不動産会社に相談することが1番です。
信頼できる不動産会社を選ぶことで売却価格が上がるだけでなく、対応も丁寧なのでトラブル回避にもつながります。
不動産一括査定サイトであれば、信頼できる複数の不動産会社に査定のお願いできるので、売却活動する際はぜひ活用してください。
8.新築住宅を売りたいならできるだけ早く行動しよう
新築住宅を売りたいなら、できるだけ早く行動にうつしましょう。売却しようか迷って時間が過ぎてしまうと、所有している住宅の価値がどんどん下がります。
売却活動を成功させるためには、信頼できる不動産会社を選ぶことが非常に重要です。
不動産一括査定サイトを利用すると、所有している住宅の売却価格を知れるだけでなく、不動産会社とのつながりを持つこともできます。
後悔のない売却活動をするためにも、おうちクラベルの不動産一括査定サイトを活用してみてください。