築20年の一戸建ては、少しずつ老朽化が目立ち始めるころです。
築20年の一戸建ての売却相場はどのくらいなのでしょうか？
また、できるだけ高値で売るためにはどのような点に注意すればよいでしょうか？
今回は、築20年の一戸建ての売却相場や高く売るコツなどについて詳しく解説します。
築20年の一戸建ての成約率は低くない
築20年の一戸建てを売り出す場合、ニーズがあるかどうか不安に感じることもあるでしょう。
一般的には、築20年の一戸建ての成約率は低くありません。
公益財団法人東日本不動産流通機構（通称「東日本レインズ」）が公表している「築年数から見た首都圏の不動産流通市場（2022年）」によると、中古戸建住宅の対新規登録成約率（成約件数／新規登録件数）は次のとおりです。
画像引用元：築年数から見た首都圏の不動産流通市場（2022年）（公益財団法人東日本不動産流通機構）
もっとも成約率の高い築6～10年の物件ほどではないものの、築20年前後の物件もさほど成約率が低いわけではありません。
築20年の一戸建ての売却相場の考え方
築20年の一戸建ての売却相場はどの程度でしょうか？
ここでは、築20年の一戸建ての売却相場の考え方について解説します。
築20年の一戸建てはほぼ土地のみの価値となる
築20年の一戸建ては建物部分の価値が低く、土地のみの価格となることが一般的です。
これに関しては、国土交通省が公表している資料「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」にも次のグラフが掲載されています。
画像引用元：中古住宅流通、リフォーム市場の現状（国土交通省）
ただし、これはあくまでも一般的な考え方であり、実際は建物の構造や状態などによって異なります。
その築20年の一戸建ての売却相場を具体的に知りたい場合は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。
おうちクラベルとは、査定依頼フォームに情報を1度入力するだけで複数の不動産会社に査定の依頼をすることができる不動産一括査定です。
複数社による査定額を比較することで、その築20年の一戸建ての売却適正額を把握しやすくなります。
首都圏における築20年の一戸建ての売却相場
首都圏における築20年の一戸建ての売却相場は、どの程度なのでしょうか？
ここでは、東日本レインズが公表している「首都圏中古マンション・中古戸建住宅
地域別・築年帯別成約状況（2023年4～6月）」から、築16～20年と築21～30年のデータを抜粋して紹介します。
2023年4月6月における、築16～20年の一戸建ての売却相場（平均額）は、次のとおりです。
| 都道府県 | 価格（万円） | 土地面積（㎡） |
|---|---|---|
| 東京都 | 5,807 | 113.5 |
| 埼玉県 | 2,788 | 146.1 |
| 千葉県 | 2,865 | 170.0 |
| 神奈川県 | 4,166 | 136.6 |
また、築21～25年の一戸建ての売却相場（平均額）は、次のとおりです。
| 都道府県 | 価格（万円） | 土地面積（㎡） |
|---|---|---|
| 東京都 | 4,837 | 114.7 |
| 埼玉県 | 2,805 | 154.5 |
| 千葉県 | 2,674 | 205.6 |
| 神奈川県 | 3,947 | 152.6 |
個々で紹介した数値はあくまでも首都圏における平均値であり、実際の成約価格はエリアや建物の状態などによって大きく異なります。
自身が所有する築20年の一戸建ての売却相場を具体的に知りたい場合は、「おうちクラベル」の不動産一括査定をご活用ください。
築20年の一戸建てを高く売るコツ
築20年の一戸建てを高く売るためには、どのような点に注意すればよいでしょうか？
ここでは、高く売るためのコツを紹介します。
- 自分で売却相場を調べておく
- 複数の不動産会社から査定を受ける
- その一戸建ての売却に強い不動産会社に売却を依頼する
- 状況に合った媒介契約を選択する
- 家の売却を急がない
- ホームインスペクションを受ける
- 売出価格を高めに設定する
- 内見に丁寧に対応する
- ハウスクリーニングを入れる
自分で売却相場を調べておく
1つ目は、自分でその一戸建ての売却相場を調べておくことです。
売却相場を把握しておくことで、相場と比較して安すぎる価格で売却してしまうリスクを避けやすくなるためです。
一戸建ての売却相場を自分で調べる際は、次のウェブサイトが参考になります。
- 国土交通省の「不動産取引価格情報検索」
- 不動産流通機構の「レインズ・マーケット・インフォメーション」
いずれも実際の売買成立価格を、その一戸建ての基本情報（最寄り駅名や最寄り駅からの距離、間取り、築年数など）と併せて確認することができます。
掲載されている情報を売却を検討している一戸建ての情報と比較することで、その一戸建ての売却相場を把握しやすくなります。
複数の不動産会社から査定を受ける
2つ目は、複数の不動産会社に査定の依頼をすることです。
不動産会社によって査定額が異なることは珍しくなく、1社からしか査定を受けないとその会社の提示した査定額が適正であるかどうか判断することが難しくなるためです。
複数の不動産会社による査定額を比較することで、その築20年の一戸建て売却適正額を把握しやすくなります。
また、複数の不動産会社が売却依頼の獲得を目指し、競ってその一戸建てのアピールポイントを見つけることで、査定額が高くなる効果も期待できます。
しかし、自分で1社1社不動産会社を回って査定の依頼をするには、多大な手間と時間を要します。
そこでおすすめなのが、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」のご活用です。
おうちクラベルは、査定依頼フォームへ1度情報を入力するだけで複数の不動産会社に査定の依頼ができるため、自分で複数の不動産会社を回る必要はありません。
その一戸建ての売却に強い不動産会社に売却を依頼する
3つ目は、その一戸建ての売却に強い不動産会社を選んで売却の依頼をすることです。
不動産会社には、それぞれ得意な物件種別（一戸建て、マンションなど）や得意なエリアがあることが少なくありません。
数多ある不動産会社の中からその築20年の一戸建ての売却に強身を持つ不動産会社を見つけることで、その一戸建てをより高値で売ってもらえる可能性が高くなります。
しかし、どの不動産会社がその一戸建ての売却に強いのか、外部からはわからないことも少なくないでしょう。
そのような際は、ぜひ「おうちクラベル」をご活用ください。
複数社による査定額や担当者の対応などを比較することで、その一戸建ての売却に強い不動産会社を見つけやすくなります。
状況に合った媒介契約を選択する
4つ目は、状況に合った媒介契約をしっかりと選定することです。
媒介契約とは、不動産会社に一戸建ての売却を依頼する際に締結する契約であり、次の3種類があります。
| 専属専任媒介契約 | 専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
|---|---|---|---|
| 他の不動産会社へ重ねての依頼 | 不可 | 不可 | 可 |
| 自己発見取引 （自分で買主を見つけて売却すること） | 不可 | 可 | 可 |
| 指定流通機構（レインズ）への登録義務 | 5営業日以内 | 7営業日以内 | 義務なし |
| 報告頻度 | 1週間に1回以上 | 2週間に1回以上 | 指定なし |
不動産会社は、一戸建ての売買契約が成立した際に自社が確実に仲介手数料を得られる「専属専任媒介契約」や「専任媒介契約」を進めることが多いでしょう。
不動産会社に販売活動に力を入れて欲しい場合は、「専属専任媒介契約」や「専任媒介契約」を選択することをおすすめします。
一方で、その一戸建てが人気のエリアに位置しているなど、比較的売りやすい物件である場合は、「一般媒介契約」を選ぶことも1つの手です。
なぜなら、一般媒介契約は複数の不動産会社と重ねて契約できることからより多くの購入希望者が見つかる可能性があり、結果的によりよい条件で売買契約が成立する可能性が高まるためです。
このように、最適な媒介契約の種類は状況によって異なります。
そのため、不動産会社からすすめられるままに選択するのではなく、それぞれの違いを知ったうえでそのケースに合った媒介契約を選択することをおすすめします。
家の売却を急がない
5つ目は、家の売却を急がないことです。
売却を急ぐと買主から足元を見られ、無理な値下げ交渉をされてしまう可能性があるためです。
売却を急がない場合は、たとえ無理な値下げ要求をされたとしても、これを断って次の購入希望者が現れることを待つことができます。
一方で、売却を急ぐ場合は「これを断ったら希望の時期までに次の購入希望者が現れないかもしれない」と焦ってしまい、値下げを飲まざるを得なくなる可能性が高くなります。
ホームインスペクションを受ける
6つ目は、「ホームインスペクション」を受けることです。
ホームインスペクションとは、住宅に精通した専門家に第三者的かつ専門家の見地から、住宅の劣化状況や不具合事象の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などについてアドバイスを受け、報告書の交付を受けることです。
築20年の一戸建ては、住宅や設備に不具合が生じていることも少なくありません。
また、目に見えない劣化や不具合が潜んでいるかもしれないとの懸念から、購入がためらわれる可能性もあります。
そのため、ホームインスペクションを受けて報告書を買主に開示することで、買主が安心して家の購入をしやすくなり、よりよい条件で売れる可能性が高くなります。
売出価格を高めに設定する
6つ目は、一戸建ての売出価格を高めに設定することです。
売出価格とは、売主による希望売却価格です。
売出価格は査定額をベースに決めることが多いものの、必ずしも査定額どおりでないといけないわけではありません。
相場より多少高かったとしても、「その価格で買いたい」と希望する買主が1人でもいれば成約するためです。
売出価格が低めである場合、「もっと高値で買いたい」と希望されることはほとんどないでしょう。
一方、売出価格を高めに設定することで、一戸建てが高値で売れる可能性が高くなります。
とはいえ、売出価格が高過ぎると、築20年の一戸建てが一向に売れない事態ともなりかねません。
そのため、「購入が見送られるほどではないものの相場より多少高い絶妙な価格」を設定することがポイントとなります。
この売出価格の設定が、一戸建ての売却を成功させるカギになるといっても過言ではありません。
そのため、その地域の不動産事情に詳しい不動産会社へ相談したうえで、売出価格を設定するようにしてください。
そのエリアにおける不動産売却に強い不動産会社をお探しの際は、ぜひ「おうちクラベル」をご活用ください。
内見に丁寧に対応する
7つ目は、内見に丁寧に対応することです。
内見前には、清掃や整理整頓を心がけましょう。
乱雑で汚れた状態であるよりも、きれいに清掃されて片付いた状態である方が購入意欲が湧きやすく
高値で売りやすくなるためです。
また、可能な限り内見時には売主も立ち会い、家の使い勝手などについて丁寧に案内するようにしてください。
売主自らがその家について丁寧に説明することで、買主がより安心して購入を決めやすくなるためです。
ハウスクリーニングを入れる
8つ目は、内見前にハウスクリーニングを入れることです。
家を売却する場合、一般的にハウスクリーニングは引き渡し前に行えば問題ありません。
しかし、築20年の一戸建ては長年の汚れがしみついていたり、臭いが気になったりする場合もあります。
そのため、内見前にハウスクリーニングを入れることで、家の印象がよくなり、築20年の一戸建てがよりよい条件で売却できる可能性が高くなります。
ただし、ハウスクリーニングには数万円から十数万円程度の費用がかかります。
そのため、高値で売るためにハウスクリーニングを入れた方がよいかどうかは、その一戸建ての売却を依頼している不動産会社の担当者に相談のうえ検討するとよいでしょう。
築20年の一戸建てを売る際におすすめしない方法
築20年の一戸建てを高値で売りたいからといって、やみくもに対策をとればよいわけではありません。
最後に、築20年の一戸建てを売却するにあたっておすすめしない方法を3つ紹介します。
- 独断で大規模なリフォームやリノベーションをする
- はじめから不動産買取を選択する
- 不動産会社をよく選定しない
独断で大規模なリフォームやリノベーションをする
おすすめしない方法の1つ目は、独断で大規模なリフォームやリノベーションをすることです。
築20年などある程度築年数の経過した一戸建てを買う人の中には、家を安く買って自分の自由にリフォームやリノベーションをしたいと考えている人も少なくないためです。
売主が独断でリフォームやリノベーションをしてしまうと、これが買主の好みに合うとは限りません。
また、売主がリフォームやリノベーションをする場合、その費用は売出価格に上乗せすることが一般的です。
しかし、これによって売出価格が高くなると、割安であるという中古の一戸建てならではのメリットが薄れ、買主が見つかりづらくなるリスクもあります。
そのため、大規模なリフォームやリノベーションをする場合は、その地域の不動産事情に詳しい不動産会社の担当者とよく相談したうえで行うようにしてください。
その地域の不動産事情に詳しい不動産会社をお探しの際は、不動産一括査定である「おうちクラベル」をご活用ください。
はじめから不動産買取を選択する
おすすめしない方法の2つ目は、はじめから不動産買取を選択することです。
一戸建てを売る手法には、不動産会社に買主を探してもらう「仲介」のほか、不動産会社にその一戸建てを直接買い取ってもらう「買取」があります。
買取では買主を探してもらう必要がないため、現金化までがスピーディーであることや、周囲に家の売却を知られにくいことなどメリットが少なくありません。
その反面、買取による一戸建ての売買価格は仲介の場合の6割から8割程度となることが一般的であり、家を高く売りたい場合に適した方法ではありません。
そのため、一戸建てを高値で売りたい場合は、まず「仲介」によって売りに出すことをおすすめします。
不動産会社をよく選定しない
おすすめしない方法の3つ目は、売却を依頼する不動産会社をよく選定しないままに決めてしまうことです。
先ほど解説したように、不動産会社にはそれぞれ得意・不得意があることが少なくありません。
そのため、たとえば「売却対象の一戸建てから近いから」や「インターネット検索で一番上に出てきたから」などの理由で、不動産会社を安易に1社に絞ることは避けた方がよいでしょう。
最初に見つけた不動産会社が必ずしもその一戸建ての売却に強いとは限らず、安く売ってしまい損をするリスクがあるためです。
築20年の一戸建てを売却する際は、はじめから不動産会社を1社に絞るのではなく、複数の不動産会社から査定を受けたうえでよく選定することをおすすめします。
複数社への査定の依頼には、ぜひ東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。
おうちクラベルによる査定の依頼先の不動産会社は実績豊富な優良企業ばかりであり、安心してご活用いただけます。
まとめ
築20年の一戸建ては、決して売れないわけではありません。
ただし、一般的な木造住宅の場合、建物部分の価値はほとんどなく土地のみに価値となることもあります。
実際の売却価格は、その一戸建てのあるエリアや構造、建物の状態などによって大きく異なるため、複数の不動産会社から査定を受けて確認することをおすすめします。
その際は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。
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複数社による査定額や説明、担当者の対応などを比較することで、その一戸建ての売却に自信のある不動産会社を見つけやすくなります。
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この記事の監修者
大学在学中より不動産の道に進み、建売会社にて用地仕入れを担当。結婚・育児を経験した後にハウスメーカーの不動産課に勤務し家族を持つ人々のニーズを深く理解し、顧客に寄り添った不動産サービスを提供。本格的な宅地開発を学ぶため、宅地開発専門の不動産会社に従事後、地域に根付いた土地活用の提案をするため現社に転職。
＜保有資格＞宅地建物取引士
