田舎の土地を売却するコツ|売れにくい理由や土地を所有し続けるデメリットも解説

田舎の土地を相続する予定の方や既に取得した方の中には、土地を売却したいと考える方もいるでしょう。普段の生活圏から離れた田舎の土地を管理するには、手間や維持費がかかりやすいためです。
しかし、「売却したいけれどどのようにすれば良いのかわからない」、「そもそも売れるのか不安」という方もいることでしょう。そこで今回は、田舎の土地を所有し続けるデメリットや売却する際のコツなどを詳しく解説します。

目次

1.田舎の土地を売却するコツ

田舎の土地は、用途が限られていたり需要が少なかったりすることが要因で売れにくいといわれています。しかし、いくつかのコツをおさえれば売却できる可能性が高くなります。

では、どのような点に気を付ければよいのでしょうか。

ここでは、田舎の土地を売却するコツを4点紹介します。

  • 土地はきれいにしておく
  • 価格相場を把握する
  • 多少は妥協も必要
  • 土地があるエリアの販売が得意な不動産会社に依頼する

1-1.土地はきれいにしておく

田舎の土地を売却する場合、土地をきれいな状態にしておくことを心がけましょう。

まず、土地を売却するためには査定を受けることが一般的です。

その際、土地の広さや立地なども評価の対象となりますが、土地そのものの状態も査定時にチェックされます。

整備されていない土地の場合、どのように活用できるのかが分からず買い手がつかない可能性があります。

例えば、整備されていない土地とは以下のような土地です。

  • 雑草や木が生い茂っている
  • 大きな岩や倒木がある
  • 壊れかけの古い家屋がある

土地を使える状態にするための整備を行う必要があると、購入希望者は土地の整備費用も負担することになるため、購入を控えることも考えられます。

一方、土地が整備されており購入後に活用できる土地だと一目で分かれば、買い手がつく可能性が高まります。その分評価もプラスされるでしょう。

1-1-1.古い家屋が残っている場合

古い家屋がある状態であれば、取り壊して更地にすることが売却しやすくなるコツの1つです。

ただし、「田舎の古民家に住みたい」などの需要もあるため、取り壊す場合は空き家の状態を鑑みた上で検討しましょう。

また、取り壊した方が良いかどうかの判断は個人だと難しい場合もあります。その場合は、不動産会社へ相談するのがおすすめです。

1-1-2.不動産一括査定サイトで不動産のプロへ相談しよう

不動産会社は近隣の不動産の需要を把握しており、どのような土地が売れやすいのかを熟知しています。

不動産一括査定サイトを利用して、相談する不動産会社を探してみてはいかがでしょうか。

不動産一括査定サイトでは、複数の不動産会社へ一度に査定依頼ができます。不動産会社とのやり取りにかかる手間を軽減できるため、忙しい方にも最適です。

おうちクラベルの不動産一括査定サイトでは、複数の実績豊富な不動産会社へ査定依頼が可能です。田舎の土地の査定を検討している場合は、是非ご利用ください。

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1-2.価格相場を把握する

田舎の土地を売却する場合、価格相場を事前に把握しておくことも大切です。

土地の価格は土地の広さや用途だけに限らず、立地周辺の利便性なども影響します。

都市部とは環境も異なるため、当然土地の価格も土地のある地域の相場に合わせて考える必要があるでしょう。

その地域の相場からかけ離れた高い価格で売却しようと思っても、買い手がつかない状態となってしまう可能性が高いです。

しかし逆に安すぎる価格にしていても、何か事情のある土地ではないかと思われ、いつまでも売れないという状況に陥ることがあります。

該当する地域の価格相場を事前に把握した上で、適正な価格を設定することが売却への近道です。

相場を把握するためには、以下のようなサイトが役立ちます。

  • 公的機関からの情報提供サイト
  • 不動産会社のポータルサイト
  • 不動産会社一括査定サイト

1-2-1.公的機関からの情報提供サイト

公的機関からの情報提供サイトとして代表的なのは「土地総合情報システム」です。

土地総合情報システムは、実際に過去に行われた全国各地の不動産取引のデータを閲覧できるサイトです。

このサイトは誰でも無料で閲覧できるため、いつでもご自身の売りたい土地と近い条件での取引価格を調べることができます。

1-2-2.不動産会社のポータルサイト

不動産会社のポータルサイトでは過去の取引実績を確認できます。より近い条件の土地の取引情報を調べることで、おおよその相場を把握できるでしょう。

ただし、これらで想定できるのはあくまでも過去の取引から考えられる相場です。

実際の相場は景気の動向や周辺地域の状況など複数の要因によって変わるものであり、ある程度の知識がなければ予測は難しいでしょう。

1-2-3.不動産会社一括査定サイト

現在の正確な相場を知りたいのであれば、不動産会社へ相談するのがおすすめです。

不動産会社であれば業界の情報網をもとに、適正な価格を算出して提案してくれます。

ただし、1社だけに相談しても提示された価格が適正かどうかの判断は難しいため、複数不動産会社へ相談することをおすすめします。

その際に便利なのが、複数の不動産会社へ一括で査定依頼ができる不動産一括査定サイトです。

おうちクラベルの不動産一括査定サイトでは、実績豊富な複数の不動産会社へ査定依頼ができます。また、不動産一括査定依頼後にはAIによる査定価格も確認できます。

不動産会社とAIの査定価格を比べることで、より適正な価格を知れるでしょう。納得できる価格で土地を売却したいのなら、是非一度ご活用ください。

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1-3.多少は妥協も必要

田舎の土地は需要が少ないため、どれだけ事前に対策をしても思っていた価格での売却ができない可能性もあります。

そのため、多少の妥協が必要となる場合もあることは知っておくべきでしょう。

「田舎で暮らしたい」などの需要もありますが、所有する土地がその需要に当てはまるとは限りません。

早く手放したいと思っていても、期待通りに売却活動が進まない可能性は十分にあります。

1-3-1.ときには値下げに応じることも検討

売却が進まない理由が価格の場合、買い手の値下げ交渉に応じるなどの妥協が必要となるでしょう。

また、土地の状態が悪いことが原因であれば、整備費がかかるとしても売主自身が土地を整備する必要が出てきます。

このように、田舎の土地の場合は買い手のニーズに応えられなければいつまでも売れ残ってしまう可能性があります。売主自身の負担を減らすためにも、多少は妥協を覚悟しておく必要があるでしょう。

1-4.土地があるエリアの販売が得意な不動産会社に依頼する

先述の通り、田舎の土地は需要が少なく売却が難しいものです。そのため、土地があるエリアの販売が得意な不動産会社に依頼することが重要です。

例えば、田舎の土地といっても以下のような種類があります。

  • 古い家屋付きの土地
  • 農地
  • 山林

1-4-1.古い家屋付きの土地

古い家屋付きの土地の場合、空き家バンクを利用することも有効な方法の1つです。また、土地があるエリアの販売が得意な不動産であれば、「リノベーションできる古民家付きの土地」として売却活動を行ってくれることもあるでしょう。

1-4-2.農地

農地を売却したい場合、各自治体の農業委員会に許可を取ることが必要です。また、農地は基本的に農家に売却するしかありません。そのため、農地の売却が得意な不動産会社への依頼がおすすめです。

1-4-3.山林

山林については、山林売買の情報サイトを利用する方法もあります。しかし、個人で買主を見つけるには多くの年月を要してしまうこともあります。

そのため、山林売買を行っている不動産会社への依頼が有効です。

売却する土地にあった不動産会社に依頼しましょう

所有する土地があるエリアの売却事情に精通した不動産会社であれば、独自のネットワークを持っている可能性も期待できます。

その土地の需要に合った売却へと繋げてくれるでしょう。

不動産会社にも得意・不得意があり、古い家屋付きの土地の売却が得意なケースもあれば、土地のみの売却が得意なケースもあります。

より適した不動産会社を選ぶことで、ご自身の土地を売却するための様々な情報やアドバイスを得られるでしょう。

相談時に提案された内容から、納得できる売却ができそうな不動産会社を見極めることも大切です。

しかし、不動産会社を選ぶとしても、まずはどの会社へ査定依頼を出せば良いのか分からない方も多いのではないでしょうか。

その場合にご活用いただきたいのが不動産一括査定サイトです。不動産一括査定サイトでは、複数の不動産会社へ一括で査定依頼ができます。

おうちクラベルの不動産一括査定サイトであれば、様々な土地の売却を得意とする不動産会社に査定依頼ができます。

田舎の土地の売却をスムーズに進めるためにも、是非一度ご利用ください。

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2.田舎の土地が売れにくい理由

そもそも、田舎の土地はなぜ売れにくいのでしょうか。

売れにくい主な理由には、以下の5つが挙げられます。

  • 広すぎる
  • アクセスが不便
  • インフラが整っていない
  • 整地費用の負担が大きい
  • 市街地調整区域内にある

ここでは、田舎の土地が売れにくい代表的な理由をそれぞれ詳しく確認していきましょう。

2-1.広すぎる

田舎の土地が売れない理由の1つが、土地が広すぎることです。

田舎の場合、都市部より広い土地が所有できる傾向にありますが用途によっては広すぎて使い勝手が悪い場合があります。

例えば土地を購入して家を建てるとしても、土地が広すぎることで土地が余ってしまうことが考えられます。

不動産には固定資産税などの税金がかかるため、余っている土地に対しても税金を負担することになるのです。

もし土地が広すぎることで買い手がつかない場合、土地によっては土地を複数に分ける分筆登記を行った上で売却する方法も検討してみると良いでしょう。

2-2.アクセスが不便

アクセスが不便なことも田舎の土地が売れにくい理由の1つです。

田舎の土地の場合、公共交通機関が整備されておらず、近くに鉄道の駅やバス停がないこともあるでしょう。

車での移動が基本となるような土地では、移動手段が限られていることで売れにくくなることも考えられます。

また、田舎の土地の場合は学校や病院といった生活に必要な施設が近くにないことも売れにくくなる要因の1つです。

さらに、スーパー・ドラッグストア・コンビニ・大きな商業施設まで距離がある場合、住みにくいと考えられることもあります。

2-3.インフラが整っていない

田舎の土地が売れにくい理由の1つとして、インフラが十分に整っていないことも挙げられます。

インフラは快適な生活をする上で欠かせないものですが、土地によってはそれらが十分に整っていない場合があります。

生活で欠かせないインフラの中で、特に懸念されるのが下水道・ガス・電気の整備です。

全国的に上下水道の整備は行われていますが、土地によっては下水道の整備が不十分な場所もあります。

また、ガス・電気の整備も都市部とは異なり、都市ガスではなくプロパンガスであったり、電気代が割高になったりといったことも考えられます。

さらに、電話インターネット回線の整備が行き届いていない場合もあり、こうした理由からも売れにくくなっているのです。

2-4.整地費用の負担が大きい

整備などを行っていない田舎の土地の場合、土地を利用できる状態にするための手間や費用がかかります。このように整地費用の負担が大きいことも売れにくい理由の1つです。

例えば、雑草などが生えていれば、それらを刈り取る必要があるでしょう。古い家屋が建っていれば、取り壊す必要があるかもしれません。

また、放置されていた土地の場合、不法投棄などをされている可能性もあります。それらの撤去にも費用負担が発生するでしょう。

これらを売主側で整備せずに買主側が実施する場合、整地費用が大きな負担となります。

購入希望者が現れたとしても、その費用負担の大きさを理由に購入を諦めることもあり得るのです。

2-5.市街化調整区域内にある

市街化調整区域内にある場合、それも田舎の土地が売れにくい理由の1つになります。

市街化調整区域とは、街の開発をあえて抑制し、市街化を制限する地域のことです。

これは無秩序な都市開発が進まないように設定されているものであり、地域の景観や地域住民の生活を守るなどの目的があります。

例えば、田園が広がり自然豊かな風景が観光資源となっている地域に巨大なビルを建設すると、景観が損なわれ観光地としての価値も下がる可能性があります。

また、山や森などの自然の資源を守るために、市街化調整区域として設定されている場合もあるでしょう。

2-5-1.市街化調整区域内の土地は活用の自由度が低い

市街化調整区域内の土地では住宅や商業施設の建設などが制限されており、土地の利用方法を購入者が自由に決められない可能性があります。

その自由度の低さから、なかなか購入へと結びつかないことがあるのです。

こうした地域の特性は調べてみないと分かりません。また、どのような利用方法であれば可能かは土地によって異なります。

所有する土地が市街化調整区域内にある場合は、制限されている内容を調べてみましょう。

3.土地を所有し続けるデメリット

田舎の土地は売れにくいものですが、とはいえ所有をし続ける場合にもデメリットがあります。

田舎の土地は維持管理が大変なだけでなく、使用していない土地なのに税金がかかったり、法的な責任が発生したりと何かと負担が発生します。

続いては、以下の田舎の土地を所有し続けるデメリットを詳しくみていきましょう。

  • 維持費がかかる
  • 固定資産税がかかる
  • 特定空き家に指定されるリスクがある

3-1.維持費がかかる

田舎の土地を所有し続けている間は、その維持費が発生します。

所有している土地が遠方にあるからと放置していると、雑草が生えたり動物に荒らされたりする可能性があります。

また、管理されていない土地でよくあるトラブルが不法占有不法投棄です。

これらを防ぐためには土地を定期的に整備し、管理されている土地だとわかるようにフェンスを設置するなどの対策をしなければなりません。

3-1-1.土地の維持費にも見通しを立てておこう

しかし、土地の整備を自分で行うのは大変な場合もあるでしょう。

その際に専門業者へ依頼する方法もありますが、その分依頼料がかかります。

また、もしご自身で維持・管理を行うとしても土地までの移動費がかかり、必要な道具の購入費なども発生します。

土地を所有し続けていると、それだけで多くの維持費を払い続けることとなるのです。土地を売却する際は、土地の維持費に関しても見通しを立て、無理のない売却計画を練る必要があるでしょう。

3-2.固定資産税がかかる

土地を所有し続けていれば、その分固定資産税もかかります。

固定資産税は土地を所有している場合に地方自治体へ毎年納税する税金です。

土地における固定資産税の納税額は、以下の計算式で求められます。

固定資産税額=固定資産税評価額×税率(1.4%)

例えば、固定資産税評価額が500万円の土地では、税額は7万円です。

固定資産税評価額は各自治体が地価公示価格をもとに定めている価格であり、この評価額に合わせて納税額も変化します。

固定資産税に関する注意点は以下の通りです。

  • 固定資産税評価額は納税通知書の明細で確認する
  • 固定資産税の納税は1月1日時点の所有者が行う
  • 売却までのスケジュールを立てる

3-2-1.固定資産税評価額は納税通知書の明細で確認

固定資産税評価額は、納税通知書に添付されている明細書で確認できます。

実際に支払うタイミングは自治体によって異なりますが、固定資産税は年4回に分けての支払いが一般的です。

土地の価値が高い場合は価格も上がるため、価値が低くなりがちな田舎の土地ならそれほどの負担でもないのではと思われるかもしれません。

しかし、田舎の土地を所有し続けていれば毎年固定資産税を支払う必要があり、累積での負担は大きなものになります。

3-2-2.固定資産税の納税は1月1日時点の所有者が行う

また、この税金はその年の1月1日時点で所有している不動産に対して納税義務が発生します。

そのため、もし売却活動を10月頃から始めて、年を越えても売却に至っていない場合は納税する必要があるのです。

3-2-3.売却までのスケジュールを立てる

固定資産税の負担を無くすことも理由の1つとして売却活動を開始する場合は、売却までのスケジュールを事前にしっかりと立てておきましょう。

しかし、スケジュール通りに売れるかどうかは実際に活動を始めてみなければ分かりません。

スムーズに土地の売却を進めるためには、信頼できる不動産会社を選ぶことも非常に重要です。

おうちクラベルの不動産一括査定サイトであれば、実績豊富な不動産会社へ相談ができます。田舎の土地の売却をスムーズに進めたい方は、是非一度ご利用ください。

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3-3.特定空き家に指定されるリスクがある

田舎の土地に空き家が建っている場合、特定空き家に指定されるリスクがあることも知っておく必要があるでしょう。

3-3-1.特定空き家とは?

そのまま放置していると倒壊などの危険性があったり、地域の衛生上有害となるおそれがあったりする空き家のことです。

例えば、倒壊のリスクが高い空き家は地震が起こった際に倒壊し、地域住民の避難の妨げになることも考えられます。

このように、周辺住人の生活をおびやかす可能性がある空き家の場合、各自治体が特定空き家として指定するのです。

通常、住宅用地として指定されている土地には優遇措置が取られており、空き家であっても固定資産税の減額が適用されます。

3-3-2.特定空き家は優遇措置が受けられない

特定空き家に指定された場合、固定資産税の優遇措置が受けられなくなってしまいます。

この優遇が適用されず更地状態と同じほどの納税額となった場合、その差は最大6倍です。通常の金額から比べ、かなりの納税額を負担することとなるでしょう。

さらに、自治体から改善の勧告を受け、それに対しての対策を何も行わなかった場合は最大50万円以下の過料が課せられることもあります。

こうしたリスクを回避するためにも田舎の土地の整備は必要となり、その分整備の負担も重くなってしまうというデメリットがあるのです。

4.売れない土地を処分する方法

ここまで、田舎の土地が売れにくい理由や所有し続けるデメリットを解説してきました。

田舎の土地の場合、売却活動を行ってもなかなか買手が見つからないこともあります。最終手段として、売れない土地を処分する方法を知っておくことも役立つでしょう。

続いては、売れない土地を処分する代表的な方法として以下の3つをご紹介します。

  • 寄付
  • 贈与
  • 相続放棄

4-1.寄付

田舎の土地が売れない場合、土地を自治体や法人などに寄付をするという方法があります。

寄付を行う場合は、不動産会社の仲介なども必要なく直接寄付先の団体とやりとりができ、仲介手数料などは発生しません。

なお、自治体へ土地を寄付することも可能ですが、土地の寄付は受け付けていない自治体がほとんどです。

その理由は、固定資産税にあります。

自治体へ土地を寄付した場合、土地の所有者は自治体となり、固定資産税も所有者である自治体が負担することとなります。

自治体にとって固定資産税は大切な税収の1つです。

それを自治体自身が負担することとなってしまうため、土地の寄付は受け付けていない自治体が多いのです。

4-1-1.どうしても寄付したいときは

田舎の土地の寄付の場合、公益法人であれば受けてもらいやすい傾向にあります。

特に、田舎の農耕地であれば農地活用のために受け入れてもらえる場合もあるでしょう。

ただし、土地によっては団体からのニーズに合わず、寄付できない可能性もあります。

不要な土地の寄付を検討している場合は、まずは寄付先に土地を活用してもらえないか相談する必要があるでしょう。

4-2.贈与

寄付の他に、個人への贈与によって土地を処分するという方法もあります。

家族や友人・知人など、その土地を必要としている身近な人へ土地を無償で譲渡することが可能です。

この場合、受け取った側に贈与税が発生します。

課税額=1年間の贈与財産総額-基礎控除110万円

つまり、1年間に贈与を受けた財産の総額が110万円を超える場合には、贈与税を支払う義務があるのです。

4-2-1.贈与するなら贈与税についての説明が必要

土地を無償で渡す場合、土地を渡した側には何も利益が発生していませんが、受け取った側には資産が入り利益を得たことになります。

贈与を考える場合には、贈与税が発生することについて相手に説明する必要があるでしょう。

また、法人へ贈与した場合は、時価で土地を贈与したとみなされるため、受け取った側に法人税がかかります。

この場合、贈与した側にも譲渡所得税が発生することも覚えておきましょう。

どちらにしても、不動産会社と相談の上、最適な方法を検討することをおすすめします。

4-3.相続放棄

相続を放棄することも、田舎の土地の処分方法の1つです。

相続放棄とは、その土地の相続権を放棄してその土地と関係がなくなることであり、土地の管理や税金の支払い義務も無くなります。

相続を放棄する場合は相続人が「相続放棄申述書」を作成して家庭裁判所へ提出します。相続放棄をする場合、相続を知った時点から3カ月以内に手続きを行うことが必要です。

この際、もし自分以外にも相続人がいる場合は別の相続人に相続権が発生し、その人へと土地の所有権が渡っていくのです。

別の相続人とは、基本的に兄弟や子供といった親族になります。

もし親族の誰もその土地を相続しないと選択した場合、相続人全員が相続権放棄の手続きをする必要があります。

4-3-1.一部だけの相続権放棄はできない

ただし、相続の放棄で注意すべきなのは、田舎の土地の相続権だけを放棄することはできないという点です。

相続を放棄する場合、相続する財産の一部だけの相続権放棄は認められていません。

そのため、土地だけではなく他の一切の財産の相続権も放棄する必要があるのです。

土地だけを相続放棄したいという場合には、事前に他の財産を生前贈与でもらうという方法があります。

相続の問題は家族間でのトラブルにも発展しやすいため、もし相続時に持て余しそうな土地があるのなら事前に話し合いをしておきましょう。

5.意外な需要がある場合も

売却が難しいとされる田舎の土地ですが、意外な需要がある場合もあります。

土地によっては自分が思っていなかった方法で活用できる場合もあるため、売却時には様々な活用方法を模索してみましょう。

ここでは、田舎の土地の意外な需要について例を3つ挙げて解説します。

  • 周辺住民
  • 太陽光発電
  • 介護施設

5-1.周辺住民

まず考えられるのが、売れない土地の近隣に住む周辺住民からの需要です。

ご自身にとっては使い道のない土地であっても、周辺の住民にとっては様々な用途で使用できる場合があります。

例えば、以下のような活用方法が考えられるでしょう。

  • 住民が駐車場として利用する
  • 住民が家庭菜園として利用する
  • 住民の親族が家を建てる
  • 住民同士が交流できるスペースなどを整備する

このように、普段から地域で生活している住民だからこその需要が隠れている場合があります。

こうした周辺住民の需要を察知して売却へと繋げてくれるのが、地域密着型の不動産会社です。

5-1-1.地域密着型の不動産会社を利用する

地域密着型の不動産会社は、どの地域でどのような土地が求められているのかといった、地域のニーズを把握しているからこそ、それに合わせた提案で土地をアピールしてくれます。

田舎の土地が売れないと悩んでいる場合は、地域密着型の不動産会社にも相談してみましょう。

5-1-2.地域密着型の不動産会社を見つけるには

地域密着型の不動産会社を見つけるには、不動産一括査定サイトの活用がおすすめです。

大手から中小規模の不動産会社まで一括で査定依頼ができるため、査定価格を比較できるだけでなく、提案内容も比較できます。

多くの会社からの提案を比較することで、地域のニーズに合った土地の売却が期待できるでしょう。

おうちクラベルの不動産一括査定サイトでは、企業規模を問わず実績豊富な不動産会社への査定依頼ができます。

田舎の土地売却に強い不動産会社に相談することもできるため、是非お役立てください。

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5-2.太陽光発電

田舎の土地の利用方法として、太陽光発電の需要も挙げられるでしょう。

自然エネルギーによる発電が注目されている中で、太陽光発電は様々な場所で取り入れられています。

大規模な太陽光発電を行うためには、広く日当たりの良い土地への太陽光パネルの設置が必要です。

そのような点で、田舎の土地は太陽光パネルを設置するのに適しているといえます。

特に平地で山の影にならない土地だと一日中太陽光での発電ができるため、効率よく発電できる土地として需要を得られるでしょう。

5-3.介護施設

田舎の売れない土地には、介護施設の建設地としての需要がある場合もあります。

地方では、高齢化が進んで介護施設の需要が高まっている一方で、施設が不足している傾向にあります。

施設を建てられる十分な広さがある場合は、介護施設を建てることで活用できるのです。

この場合の活用方法としては、以下の2つが挙げられます。

  • オーナーとして事業者へ土地だけを貸し出す
  • 介護施設を建てた上で土地と建物を両方事業者へ貸し出す

5-3-1.オーナーとして事業者へ土地だけを貸し出す

1つ目は、オーナーとして事業者に土地だけを貸し出す方法です。

土地だけの貸し出しのため、介護施設の建設費用等の土地活用前の初期費用を抑えることができます。

さらに土地の所有権は持ったままのため、オーナーとして地代を得られるでしょう。

5-3-2.介護施設を建てた上で土地と建物を両方事業者へ貸し出す

2つ目は介護施設を立てた上で土地と建物を両方事業者へ貸し出す方法です。

両方貸し出すことで地代だけでなく建物の賃料も得られる方法であり、土地だけの貸し出しよりも高い収益を得られる可能性があります。

ただし、建物も貸し出すためには介護施設の建設費用が必要です。

この費用を抑える方法として、事業者から建設協力金を提供してもらうリースバック方式があります。

この方法では施設完成後の毎月の賃料から建設協力金の返済分を差し引かれることにはなりますが、初期費用を抑えることができます。

6.早く売りたいなら不動産会社へ買取を依頼しよう

田舎の土地を早く売却したい場合は、不動産会社へ買取を依頼することをおすすめします。ここでは以下の点について解説します。

  • 売却方法
  • ご自身に合った売却方法の検討
  • 仲介手数料の目安を確認する
  • 売却方法の選択に迷ったときの対処方法

6-1.売却方法

不動産の売却の方法は大きく2つに分かれています。不動産会社が売主と買主の間を取り持つ「仲介」と、不動産会社が不動産の買主となる「買取」です。

6-1-1.仲介

仲介とは、不動産会社と媒介契約を結んで行う土地の売却方法です。基本的に個人の買主と売買契約を締結します。

不動産会社は個人間のやり取りの仲介者となるほか、売主の売却活動や手続きのサポートを行います。

仲介のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット

相場で売却できる可能性が高い

デメリット

売却までに長時間を要する可能性がある。

仲介手数料が掛かる

6-1-2.買取

買取とは、不動産会社が買主となって土地を購入する方法です。不動産会社と直接取引を行うため、売却活動を行う必要がありません。

買取のメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット

短期間で売却できる

仲介手数料がかからない

デメリット

売却価格が相場よりも2~4割低くなる

6-2.ご自身に合った売却方法の検討

仲介の場合は、不動産会社と媒介契約を結び、買主が見つかるまで売却活動を行う必要があります。買い手がつかない場合、売却期間が長期化してしまうリスクが考えられるでしょう。

一方で、買取は不動産会社が土地を買い取るため、査定後に短期間での売却が可能です。もし、すぐにでも土地を売却して現金化したいという場合には、買取での売却をおすすめします。

ただし、買取の場合は相場よりも買取価格が安くなってしまうので注意が必要です。

不動産会社は土地を買い取った後、その土地を再販売して利益を得ます。そのため、買取の場合は相場よりも2〜4割程度安い売却価格となるのです。

想定していたよりも得られた利益が少なくなってしまうこともあり得るため、どのくらいの価格での買取になるのかをきちんと確認しておくことが大切です。

6-3.仲介手数料の目安の確認

また、仲介の場合には売却が成立した際の成功報酬として不動産会社へ「仲介手数料」を支払う必要があります。仲介手数料の上限額は以下のように定められています。

  • 売却価格200万円以下の場合、仲介手数料の上限額は売却価格×5%(+消費税)
  • 売却価格200万円を超え 400万円以下の場合、仲介手数料の上限額は売却価格×4%+2万円(+消費税)
  • 売却価格400万円超えの場合、仲介手数料の上限額売却価格×3%+6万円(+消費税)

例えば、500万円で土地が売却できたとすると、仲介手数料の上限額は21万円(+消費税)です。

その他にも、買取と仲介のどちらが良いのかは土地のあるエリアや土地の状態など様々な観点から判断する必要があります。

6-4.売却方法の選択に迷ったときの対処方法

土地の売却で後悔しないためには、どの方法が適しているのかを不動産会社に相談することも重要です。

実績の豊富な不動産会社であれば、売りたい土地に買い手がつくかを見極めた上で売主の納得のいく方法を提示してくれます。

そのようなアドバイスをしてくれる不動産会社を見つけるには、不動産一括査定サイトが便利です。

おうちクラベルの不動産一括査定サイトは、実績豊富な不動産会社への査定依頼ができるほか、売却に関する相談も可能です。是非ご活用ください。

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7.田舎の土地の売却で困ったときは

田舎の土地は需要が少なく、売却が思うように進まないケースが多々あります。

しかし、土地を管理してきれいな状態を保ったり、地域のニーズを汲み取って土地の魅力をアピールしたりすることで売却へと繋がる可能性もあります。

また、その地域のニーズは普段遠方にいると分からないことも多いです。

その場合は、個人の判断で売り方や処分を決めてしまうのではなく、その地域のニーズに精通している不動産会社へ相談してみましょう。

おうちクラベルの不動産一括査定サイトでも、地域密着型の不動産会社へ相談ができます。

納得のいく売却にするためにも、是非ご活用ください。

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8.不動産一括査定サイトで不動産会社を見つけよう

土地の売却は決して安くはない取引だからこそ、納得のいく取引を実現させたいという方は多いのではないでしょうか。

田舎の土地は売れにくい傾向にあるからこそ、不動産会社選びが重要になります。

しかし、数ある不動産会社の中からどの会社を選んだら良いのかわからないという方もいることでしょう。

不動産会社を選ぶ際には、不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。

8-1.不動産一括査定サイトならご自身に合った会社が見つかる

不動産一括査定サイトでは会社規模に関係なく、複数の不動産会社へ査定依頼ができます。

その中には全国に販路を持つ大手不動産会社もあれば、地域に根ざした取引を得意としている中小不動産会社もあります。

それらの中からご自身の売却計画にあった提案をしてくれる不動産会社がきっと見つかるはずです。

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信頼できる不動産会社で土地の売却を実現できるように、是非ご活用ください。

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