土地の価値や価格を知るために行う「査定」には種類があり、用途や目的に合った査定方法を選ぶことが大切です。
不動産会社が行う査定は無料で利用可能ですが、不動産会社ごとに査定額に差が出ることもあるため、高く売却してくれる会社を見極めるポイントを知っておく必要があります。
本記事では、土地を高く売却できる不動産会社を見つけるのに便利なサービスと、利用上の注意点について解説します。
1.不動産の査定には「有料」と「無料」がある
不動産の査定には、有料で行うものと無料で行うものの2つのパターンがあり、査定結果をどのような用途で利用するかによって受けるべき査定の種類が異なります。それぞれどのような違いがあり、どのような場面で活用されるかを知っておきましょう。
1-1 .公的な証明のためなら有料の不動産鑑定
有料で行う査定は「不動産鑑定」と呼ばれ、国家資格である「不動産鑑定士」に依頼することで行います。
不動産鑑定は「不動産の経済価値」を調べるために行うもので、不動産の種類に応じて「原価法」「取引事例比較法」「収益還元法」という3つの方法を併用して価値を算出します。
無料の不動産査定と比較して明確で厳格なルールのもとで査定が行われるため、より正確で信頼性の高い査定額を算出できるのが特徴。そのため、不動産鑑定士が作成した査定書は、公的な証明書として利用することが可能です。
不動産鑑定による査定結果が用いられる場面の代表例を下記にまとめました。
- 遺産相続時や離婚時の財産分与
- 法人間の不動産取引
- 金融機関が融資を行う際の担保物件の価値調査
- 不動産会社による査定で価格がわからない物件の相場調査
不動産鑑定にかかる費用は、査定する不動産の種類や組み合わせによっても変動しますが、20~30万円程度が相場と言われています。高額な査定料がかかるため、単に土地を売却する際の価格の参考にしたいという場合であれば、不動産鑑定を行う必要はありません。
1-2 .土地・家屋の売買価格の参考にしたい場合は無料査定
査定時に料金が発生する不動産鑑定とは異なり、不動産会社による「不動産査定」は、基本的に無料で依頼することが可能です。
売買の仲介を行う不動産会社は、所有者から依頼された物件の売買契約が成立してはじめて、仲介手数料という名目で報酬を受け取る権利を得ます。つまり、不動産会社にとっての査定は見込み顧客を獲得するための営業ツールであり、査定価格や自社の魅力をアピールすることで媒介契約(正式に仲介を依頼するための契約)に結びつけるために行っているのです。
不動産会社による査定は、会社ごとに査定時に重視するポイントや自社で抱えている顧客数、類似物件の過去の取引実績などによって査定基準が少しずつ異なるため、結果として査定価格に差が生じます。そのため、無料の不動産査定による査定結果は法的効力を有しません。しかし、基本的には不動産流通推進センターが提供する価格査定マニュアルにそって不動産の価値を評価することから、不動産を売却する際の価格設定が目的であれば、無料の不動産査定で十分参考になります。
2.土地の査定額を自分で調べる方法
土地を売却する前には必ず不動産会社による査定を受けますが、提示された査定額が相場からかけ離れていないかを判断するためにも、売主自身でもある程度相場を把握しておくことをおすすめします。
2-1 .公示地価・基準地価を参考にする
公示地価と基準地価は、国の公的機関が土地取引の際の指標として公表している、日本各地の土地の値段のことを指します。
「公示地価」は国土交通省が定めた全国地の標準地の標準価格であり、都市計画区域に対してのみ設定されるものです。「基準地価」は公示地価を補足する形で、各都道府県知事が標準価格を判定するものとされています。
これらは土地の売買における「正常な価格」として公表されているものですが、土地が実際に売買された価格を示す「実勢価格」とは異なるという点は押さえておきましょう。
2-2 .相続路線価を参考にする
相続路線価とは、土地の相続税や贈与税を計算する際の指標となる土地の価格のことで、毎年7月初旬に国税庁が公表する「財産評価基準書」に記載されています。
相続税評価額は、同じ年の1月1日時点の公示地価に対して8割程度の価格になるため、相続税評価額を調べることで公示地価も分かるという仕組みです。
相続税路線価を知るには、国税庁のホームページ・全国地価マップ・税務署などで調べる方法がありますが、最新の正確な情報を調べたい場合には、国税庁のホームページを参照するのがおすすめです。
2-3 .固定資産税評価額を参考にする
固定資産税評価額は、土地に対して毎年かかる固定資産税を計算する際に指標となる土地の価格で、固定資産税以外にも、都市計画税や不動産取得税といった、不動産に関連する税金の計算に用いられます。
土地の時価の70%が目安となるため、固定資産税評価額を調べることで、土地のおおよその売却価格を把握することが可能です。
固定資産税評価額は各自治体(市区町村)の担当者が個別に計算しており、3年に一度のタイミングで見直しが行われます。固定資産税課税明細書・固定資産税評価証明書・固定資産課税台帳に記載されているため、確認する際にはいずれか取得可能な書類を参照しましょう。
2-4 .売買実例を参考にする
周辺地域の土地の売買実例を参考にしたい場合には、「土地総合情報システム」というWEBサイトを活用できます。
土地総合情報システムは国土交通省が運営しており、公示地価や公示地価のほか、対象の地域内でどのような物件がどのような条件で取引されたかという売買実例を検索することも可能です。細かい場所の特定はできませんが、誰でも利用できるWEBサイトのため、所有する土地を売却するといくらくらいになりそうかを把握するのに役立ちます。
ただし、土地総合情報システムに掲載されている価格情報は、国土交通省が実施したアンケート調査の結果をまとめたものであるため、あくまでも参考程度に見るようにしましょう。
3.土地の査定価格に影響する要因
土地の価格はさまざまな要因により価値が決まるため、付近の売買実例を調べても査定価格に大きな差がでるケースは珍しくありません。ここでは土地の査定価格に影響する要因を5つ解説します。
3-1 .周辺環境や利便性
土地の価格に大きく影響する要因として、周辺環境と生活利便性が挙げられます。
周辺にスーパーや商業施設・役所や病院といった生活に必要な施設や店舗が多い地域は、生活の利便性が高いことから査定価格も上がる傾向にあります。また、駅からの距離が近い土地やメイン駅へのアクセスがいい土地も需要が高いため、高い査定価格が出るケースが多いと言えます。
一方で葬儀場やゴミ焼却場・下水処理場といった「嫌悪施設」が近くにある地域は、心理面や衛生面から購入を避ける人が多いため土地の評価は低くなります。
3-2 .公法上の規制
土地には地域ごとにさまざまな公法上の規制が設けられており、建築できる建物の用途や高さなどが制限されています。
例えば「住居専用地域」と呼ばれる地域には工場は建てられませんが、「準工業地域」は工場だけでなく学校や病院も建てられる地域です。またその土地に適用される「建蔽率(けんぺいりつ)」や「容積率」によって、土地の面積に対して建築を許可される建物の規模も変わってきます。
この規制は土地の使用用途を制限するものでもあるため、土地の価格に非常に大きな影響を与えるのです。
3-3 .接面道路の状況
土地の価値は、接している道路の状況によっても変化します。
例えば土地に接している道路が北側一方向のみだった場合、利便性と日当たりの関係から、土地の価値はさほど高くないものと判断されます。それに対して南側に開けている土地は日当たりがよく、北側の土地と比較して査定価格が高くなります。
さらに、一方道路よりも二方道路、二方道路よりも三方道路のほうが利便性が高いため、土地の価格も上がります。多くの道路に面していることで、敷地内のレイアウトの自由度が上がるためです。
3-4 .面積・形状
土地の面積や形状は土地の使用用途を大きく左右することから、査定時に重視されるポイントです。
正方形や長方形といったいわゆる「整形地」は、間口や奥行きのバランスがよく、建物を建てる際に敷地面積を有効活用できるという理由から、価格も高くなりやすい点が特徴です。
それに対して三角形や台形といった「不整形地」は、建てられる建築物の面積や形状に制限が生まれるほか、敷地内に傾斜があるなど建築物を建てるのに適していないケースもあるため、査定価格も低くなる傾向にあります。
3-5 .地下埋設物の有無
土地に地下埋設物がある場合、土地の価値を大きく下げる要因になります。
地下埋没とは、地中に埋まっている建築資材・コンクリート・ブロック・浄化槽・土管・産業廃棄物などのことで、地盤が弱くなる原因になるほか、埋設物が有害物質を含んでいると健康面・衛生面に影響を及ぼす可能性があると考えられているためです。
また、重要文化財が埋没していることが発覚した場合、土地の所有者であってもそれらを勝手に撤去できず、現状のままでしか使用できないと定められています。将来的にも使用用途に強い制限がかかるため、需要文化財が埋設されている土地は、査定の際に大きく減額されることになります。
4.土地の査定を無料で依頼する方法
土地の無料査定を受ける方法には、不動産会社に依頼して査定してもらう方法と、ネット上で依頼する方法の2つのパターンがあります。各査定方法のメリットとデメリットについて見ていきましょう。
4-1 .不動産会社に査定を依頼する
土地の売却というと、街の不動産会社さんに依頼して買主を探してもらう方法をイメージする方も多いかもしれません。不動産会社に依頼する土地の査定は「机上査定」と「訪問査定」に分けられます。
4-1-1 .机上査定
「机上査定」は「簡易査定」とも呼ばれ、その名のとおり机の上で土地の価格を算出する査定方法です。
売主が提供する資料をもとに、所在地・面積・用途地域などの条件のほか、周辺の類似した土地の取引相場や市場動向をふまえて査定を行います。
机上査定は現地を訪れる必要がない分、遅くとも数日程度で査定結果を受け取れるというメリットがあります。まだ売却するかどうか決めかねている段階や、仲介を依頼する不動産会社を比較したい場合などに役立ちます。
その一方で、土地の価格に影響を及ぼす周辺環境や日当たりなど、現地を確認しなければわからない情報は考慮されないため、正確な価格まではわからないという点がデメリットと言えます。土地の状態や条件によっては、後述する「訪問査定」の結果査定額が大きく下がるケースもあるという点には注意が必要です。
4-1-2 .訪問査定
「訪問査定」は「詳細査定」とも呼ばれ、実際に現地の状況を確認して査定を行う方法です。
机上査定だけではわからない土地の状態や周辺環境を確認するだけでなく、売主にヒアリングも行ったうえで、その土地を売りに出した場合にいくらで売却できそうかという見込み価格を算出します。
訪問査定を受けるメリットは、最終的な売却価格に近い査定価格を得られるという点です。実際に土地の売却活動を開始する際、相場とかけ離れた価格設定をしないためにも、訪問査定で土地の正確な価格を把握しておく必要があります。
ただし、土地の価値を詳細に把握する訪問査定は、査定自体に数時間、査定結果を受け取るまでに1週間程度かかる点がデメリットです。査定に使用する書類も机上査定と比較して多くなるため、事前の準備にも時間がかかる点は覚えておきましょう。
4-2 .ネットで査定を依頼する
以前まで土地の査定をする際には、不動産会社に電話をしたり店舗に足を運んだりするのが一般的でしたが、近年ではインターネットから簡単に査定依頼を送れるサービスが増えてきています。中でもはじめて土地の売却を行う方におすすめのサービスが3つあります。
4-2-1 .匿名査定を利用する
匿名査定は、土地の査定依頼を送る際にメールアドレス以外の個人情報を入力する必要がない査定方法です。
スマートフォンやパソコンから売却したい土地の面積や所在地などの情報を入力するだけで、査定依頼ができる点がメリット。まだ売却するか決まっていない段階であっても、売却価格の相場を掴める点が魅力と言えます。
その一方で、匿名査定では不動産会社が物件の詳細な情報を掴めないため、正確な査定価格を算出できない可能性があります。現地の状況によっては実際の査定価格との間に差が生まれる場合もあるため、あくまでも参考程度として考えましょう。
4-2-2 .AIによる土地査定シミュレーションを利用する
不動産会社が査定を行う方法以外に、AIによる土地査定シミュレーションを利用するという選択肢もあります。
AI査定では、AI(人工知能)に蓄積された過去の取引情報や入力された情報を照合することで、土地の価格を算出します。人の手で査定を行う場合と比較にならないほど膨大なデータを一度に参照できるため、正確な査定価格を短時間で得られる点が大きなメリットです。
ただしAIによる土地査定シミュレーションは、AIに蓄積されている情報量によって査定の精度が左右されるというデメリットもあります。利用されるデータはサービスを提供する不動産会社自身の販売実績の場合もあれば、ネット上で収集可能な売り出しデータの場合もあるため、利用するサービスによって査定結果にバラつきが出る点は覚えておきましょう。
4-2-3 .不動産一括査定サイトを利用する
はじめて土地を売却する場合、どこの不動産会社に依頼したらいいかわからないという方がほとんどなのではないでしょうか。そのような方に活用していただきたいのが「不動産一括査定サイト」です。
一度の申し込みで複数の不動産会社に査定依頼を出せるインターネットサービスで、サイトに登録した日本全国の不動産会社の中から、売却する不動産の種類や条件に合った会社を抽出してもらえます。
また、不動産一括査定サイトの中には、不動産会社による査定だけでなくAI査定も同時に行える「おうちクラベル」というサービスもあります。不動産一括査定とAI査定を別々に申し込む必要がないため、効率よく土地の売却を進めたいという方はチェックしてみましょう。
5.土地を高く売りたいなら不動産一括査定サイトがおすすめ
土地の査定方法にはいくつもの種類がありますが、高く売却したいという方には不動産一括査定サイトの利用をおすすめします。ここではその理由を3つご紹介します。
5-1 .時間効率がよい
不動産一括査定サイトを活用して土地の売却を進めることで、時間を効率よく使うことが可能になります。
売主自身で不動産会社を探す場合、リサーチや問い合わせ・査定のための手続きに多くの時間をとられてしまいます。こうした売主にとって大きな負担となる不動産会社のリサーチと査定依頼の部分を請け負ってくれるのが、不動産一括査定サイトの大きな魅力です。
売主のかわりに優良な不動産会社を選定してもらえるだけでなく、査定のために必要な情報交換や手続きもスムーズに行えるため、時間効率よく土地の売却を始められます。
5-2 .複数社の査定額を比較できる
不動産一括査定サイトを利用して査定依頼をすることで、一度に複数社の査定結果を比較でき、所有する土地の適正な価格を把握しやすくなるという点もメリットです。
土地の売り出し価格は、売主の希望に合わせて決めるのが基本ですが、その際に参考になるのが市場相場です。不動産会社に査定依頼することである程度の売却見込み額を把握できますが、不動産会社ごとに査定基準が少しずつ異なるため、査定価格にもばらつきが出ます。
不動産一括査定サイトで一度に複数の不動産会社に査定してもらうことで、査定額を確認・比較し、精度の高い市場相場を掴むことが可能になるのです。
5-3 .不動産会社の得意な分野を把握できる
同じような不動産会社に見えても、査定結果を比較することで各社の得意分野が見えてくることも珍しくありません。そして自分が売却する不動産の種類に合った会社に依頼することが、納得のいく売買取引をするためのポイントでもあるのです。
土地を売却したいのであれば土地の取引実績が多い会社を、マンションを売却したいのであればマンションの取引実績が多い会社を選ぶと、希望の条件で売却するためのアドバイスを受けられたり、購入検討者に対して的確な交渉を行ってもらえたりする場合もあります。
6.無料で土地の一括査定を依頼するときの注意点
誰でも無料で土地の価格を把握できる不動産一括査定ですが、活用するにあたって注意したいポイントもあります。土地の売却を成功させるためにも重要なポイントのため、必ず頭に入れておきましょう。
6-1 .個人情報の扱いについて確認する
不動産一括査定を申し込む際には、氏名・年齢・住所といった個人情報を入力する必要があり、悪用されないか不安に感じる方も少なくありません。各サイトのプライバシーポリシーページを確認し、個人情報を適切に取り扱ってもらえるかどうかを把握しておきましょう。
不動産一括査定とAI査定の両方を利用できる「おうちクラベル」は、東証プライム上場企業でありソニーグループ関連企業である「SREホールディングス」が運営している不動産一括査定サイト。プライバシーポリシーページには、個人情報の利用目的がしっかりと明記されており、利用者が安心して査定を行えるような情報保護体制が整備されています。
6-2 .複数社からの営業を想定しておく
不動産一括査定で複数社に査定依頼をすると、依頼した不動産会社の数だけ営業がかかってきたりメールが届いたりする可能性があります。
1社1社対応することを面倒に感じるかもしれませんが、営業担当者と直接やりとりすることで、提示された査定額の根拠を詳細に聞き出したり、担当者の知識や経験・人柄を見極めたりするチャンスにもなります。
土地の売却をスムーズかつ納得のいく形で進めるには、不動産会社の実績や担当者の対応力など、査定額以外の部分も見極めることが重要です。どうしても対応できない連絡方法や時間帯がある場合は、査定依頼時に備考に希望を入力しておくといいでしょう。
6-3 .依頼先が提携不動産会社に限られる
あらゆる地域の不動産会社に査定依頼を送れる不動産一括査定サイトですが、日本にあるすべての不動産会社に対応しているわけではないという点には注意が必要です。
不動産一括査定サイトはサイトごとに提携している不動産会社が異なり、利用の際には提携不動産会社の中から査定依頼をする会社を選びます。そのため、特別査定して欲しい・利用したい不動産会社があっても、サイトが提携していなければ査定依頼を送れないため、売主自身で問い合わせなければならないということになります。
一方で、自分では選べない・自分に合った不動産会社に出会いたいという人にとっては、物件に合った会社を提案してもらえる不動産一括査定サイトは非常に便利なツールです。
6-4 .査定結果を鵜呑みにしない
査定を行う不動産会社によって、重視するポイントや基準が異なるという理由から、算出される土地の価格にはバラつきが出ます。そのため査定結果を鵜呑みにせず、気になる点があれば担当者に必ず質問するようにしましょう。その際に明確な根拠を提示してくれる不動産会社であれば、安心して売却活動を任せられる可能性が高いと言えます。
また査定結果を見る際には、売主自身でもある程度相場を把握しておくことをおすすめします。所有する土地がどれくらいの価格で取引されているのかを知っておくことで、提示された価格が妥当かどうかを判断する基準にできます。
6-5 .査定額と成約価格の違いを知る
不動産会社が算出する土地の価格は、あくまでも「売却予想額」であることを頭に入れておきましょう。最終的な成約価格は売主と買主の事情や、査定時期と売却時期のずれによっても変動するため、査定額と成約価格は必ずしも一致しません。
高い査定額に固執しすぎてしまうと、せっかくの売却のチャンスを逃してしまうかもしれません。そのため自分で調べた相場と査定結果を照らし合わせたうえで、納得して売却を依頼できる価格にある程度の幅を持たせておくことが重要になります。
査定額で最終的な売却金額が決定するわけではないため、土地の売却活動をスタートさせるためのツールとして活用することをおすすめします。
6-6 .地価の動向をチェックする
土地の価格は、単に面積や形・立地などの要素のみで決定するわけではありません。
金利の動向・法律の改正・人口増減・都市開発によって価値が大きく変動するのが不動産です。査定を行う時期や売却する時期によっても相場が異なるケースは少なくないため、「今もなお土地の価値が上下している」という意識で売却活動を進める必要があります。
土地を高く売却するためには、不動産に関する情報を活用することも重要ですが、日頃から社会の動きや経済状況などにも目を向けておくことをおすすめします。不動産の価格に影響を与える要因をチェックしておくことで、土地の売却に適したタイミングを見極められるようになります。
7.無料の不動産一括査定サイトを利用する流れ
それでは、実際に無料の不動産一括査定サイトを利用する際、どのような流れで進めるかを見ていきましょう。大きく分けて3つのステップを踏むだけで依頼が完了するため、土地の売却がはじめての方でも簡単に利用できます。
7-1 .ステップ1|必要な情報を整理する
不動産一括査定サイトの入力フォームにアクセスするために、まずは売却する土地についての情報を整理しましょう。
必要な情報は下記のとおりです。
- 土地の面積
- 建物の有無
- 土地の名義(所有権)
- 売却理由
- 希望条件(売却時期や金額)
不動産一括査定に必要な情報は、土地を取得した際の売買契約書や重要事項説明書のほか、登記簿謄本でも確認できます。精度の高い査定価格を算出するためには、正確な情報を提供することが重要です。土地の情報が分かる書類が手元にない場合は、法務局に問い合わせて登記簿謄本を取り寄せるといいでしょう。
7-2 .ステップ2|不動産一括査定サイトで必要な情報を入力する
不動産一括査定サイトへ入力するのは、売却を希望する土地の情報のほか、依頼者の個人情報や査定に関する細かい要望、査定の方法や売却時期などです。
依頼できる査定方法は、土地の情報や周辺データから価値を算出する「机上査定」と、実際に現地を確認する「訪問査定」から選べます。はじめて査定を依頼する場合や、売却を依頼する不動産会社の目星がついていない場合は「机上査定」、依頼したい不動産会社がある程度絞れている場合や、売却を急ぐ場合は「訪問査定」を選ぶといいでしょう。
査定を依頼する不動産会社が多いほど、多くの査定結果の中から選べますが、その分営業の電話やメールに対応する必要があるため、自分のキャパシティーを超えない範囲で依頼することが大切です。
7-3 .ステップ3|査定結果から比較検討して仲介依頼を行う
査定結果が出揃ったら、机上査定を依頼していた場合は訪問査定をしてもらう会社を、訪問査定を依頼していた場合は仲介をしてもらう会社を選びます。
場合によっては、査定結果が出る前に電話によるヒアリングが行われることもあります。より詳細な情報を提供することで、正確な土地の価格を算出してもらえるだけでなく、担当者の知識や経験・人柄を見極められるタイミングでもあるため、可能なかぎり応対するようにしましょう。
8.不動産一括査定サイトの選び方
納得のいく不動産取引を行うためには、自分に合った不動産一括査定サイトを選ぶことが重要です。その後の取引をスムーズに行うためにも、選び方のポイントを押さえておきましょう。
8-1 .信頼できる運営会社のサイトを選ぶ
信頼できる不動産一括査定サイトを見極めるには、運営会社の情報を確認することをおすすめします。
運営会社が上場企業であれば、信頼できる不動産会社と多く提携している可能性が高く、不動産売買の実績が豊富な企業であれば、不動産一括査定以外のカスタマーサポートも充実している場合が多くあります。さらに、独自の基準をもとに提携不動産の審査を行っているようであれば、はじめて土地を売却する人でも安心して利用できるサイトといえるでしょう。
提携する不動産会社の質は運営会社の質に大きく左右されるため、どのような会社が運営しているかは必ず確認することが重要です。
8-2 .入力項目が豊富なサイトを選ぶ
不動産一括査定を申し込む際、入力項目が多い不動産一括査定サイトを選ぶことで、その後の不動産会社とのやり取りを最小限にすることが可能です。
土地の価格を正確に算出するためには多くの情報が必要なため、査定に必要な情報が十分に入力されていない場合、不動産会社から追加質問の連絡が多くなる可能性があります。すると不動産会社ごとに査定時に参照する情報量にばらつきが生じ、不動産会社ごとに査定の精度や査定結果に差が出てしまうリスクがあるのです。
基本的な土地の情報はもちろん、「売却希望時期」「査定物件との関係」「その他の要望」といった項目があるサイトであれば、一度の入力で詳細な査定ができる可能性が高くなります。
8-3 .提携不動産会社が多いサイトを選ぶ
自分に合った不動産会社に出会うためには、できるだけ多くの不動産会社に査定を依頼して比較する必要があります。ところが、提携している不動産会社が少ない不動産一括査定サイトでは、依頼先が限定されてしまい、売却したい不動産の取引実績が多い会社に出会うチャンスが少なくなってしまいます。
さまざまな不動産会社の査定結果を比較するためにも、提携不動産会社の数が多い不動産一括査定サイトを選ぶか、複数のサイトを併用するといいでしょう。
また、一度に査定依頼を送れる不動産会社の数もサイトごとに異なります。最大10社ほどに同時に査定依頼できる不動産一括査定サイトはいくつかありますが、「おうちクラベル」は最大15社まで依頼可能。複数サイトを併用する必要がないため、時間を節約しながら土地の売却をしたいという方におすすめです。
8-4 .有益な情報を発信しているサイトを選ぶ
不動産一括査定サイトの中には、ただ一括査定するだけでなく、不動産に関する記事やコラムなどで情報発信を行っているサイトもあります。
土地売却の流れや、始めて売却する人が不安に感じやすいポイント・注意点などを定期的に更新しているサイトは、売主に対するサポート体制や不動産売却を成功させるためのノウハウが充実しているという信頼度の高さが魅力です。
土地の売却は査定が終わった後も、契約締結・引き渡しまで多くの不明点や不安点が出てきます。不動産に関する情報を継続的に発信しているサイトは、売却活動で困ったときの拠り所にもなるため、売主に寄り添った運営を行っている不動産一括査定サイトを選ぶといいでしょう。
9.土地の無料査定は「おうちクラベル」がおすすめ
土地を高く売却するためには、不動産一括査定サイトを利用して複数の査定結果を見比べるだけでなく、売主自身でも売却価格の相場を把握することが重要です。そして相場の把握には、膨大な取引データが蓄積されたAIによる査定も併用するのがおすすめです。
「おうちクラベル」は、複数の不動産会社に土地の査定を依頼しながら、同時にAI査定も利用できる唯一の不動産一括査定サイト。不動産会社からの査定結果が揃うまでの期間を有効活用できるだけでなく、精度の高い査定を受けられます。
東証プライム上場企業のソニーグループ関連企業:SREホールディングスが運営により、多くの優良不動産会社の提携と、万全なセキュリティー体制も実現。不動産一括査定サイトがはじめてという方にも、安心してご利用いただけるようサポートしております。
「おうちクラベル」を活用して、賢くスムーズに土地の売却をスタートさせましょう。