査定とは、不動産を売却する前に、売却想定額を不動産会社に算定してもらうことです。
では、マンションの売却を依頼するかどうかわからない状態で、査定だけを依頼しても問題ないのでしょうか?また、査定の依頼からマンションの売却まではどのような流れとなるのでしょうか?
今回は、マンションの査定だけを依頼することの可否や、査定依頼時の注意点などについて詳しく解説します。
マンションの査定とは
マンションの査定とは、不動産会社にそのマンションの売却想定額を算定してもらうことを指します。
査定は「収益還元法」や「取引事例比較法」などの計算方法をもとに、不動産会社が独自のノウハウを加味して行うことが多いでしょう。そのため、不動産会社によって査定額が異なることは珍しくありません。
マンションを売りに出す前には、あらかじめ不動産会社に査定をしてもらうことが一般的です。なぜなら、マンションがどの程度の価格で売れるか拠りどころとなる情報がないと、売り出し価格(売り手側の希望売却価格)を決めることが難しいためです。また、売却後の資金計画を立てることもできません。
マンションの売却は1社1社依頼することもできますが、不動産一括査定を活用してまとめて複数社へ依頼することも可能です。マンションの売却をご検討の際には、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」の不動産一括査定をご利用ください。
不動産会社にマンションの査定だけを依頼してもよい?
不動産会社にマンションの査定だけを依頼してもよいのでしょうか?考え方は次のとおりです。
マンションの査定だけを依頼することは可能
結論をお伝えすると、不動産会社にマンションの査定だけを依頼することは可能です。査定の依頼をしたものの査定額を見てマンション売却を取りやめたり、複数の不動産会社から査定を受けてそのうち1社のみにマンションの売却を依頼したりしても、ペナルティなどが課されるわけではありません。
実際に、不動産一括査定サイトで査定を依頼して10社から簡易査定を受けたとしても、そのうち1社のみに売却を依頼することとなり、残りの9社には結果的にマンションの査定だけを依頼したこととなるケースは珍しくないでしょう。
マンションの売却をご検討の際には、ぜひ「おうちクラベル」の不動産一括査定をご利用ください。
不動産会社よる査定は無料で受けられる
不動産会社によるマンションの査定は、無料で受けられることが一般的です。マンションの売却を取りやめたり他の不動産会社に査定を依頼したりして、結果的に査定だけの依頼となったとしても費用が発生するわけではありません。
マンションの査定だけを不動産会社に依頼する際の注意点
マンションの査定だけを不動産会社に依頼する際には、次の点に注意してください。
- 不動産会社が査定を無料で行う理由を知っておく
- すぐに売却しない際には売却時に再度査定が必要となる
- 営業される可能性が高い
- 目的によっては不動産鑑定士への依頼も検討する
不動産会社が査定を無料で行う理由を知っておく
不動産会社が査定を無料で受けているのは、決して慈善事業を行っているからではありません。マンションを売却する仲介の依頼を受けるための営業活動としての側面が強いものです。
先ほど解説したように、マンションの売却を取りやめたり売却を他社に依頼して結果的に査定だけの依頼になったりすることは問題ありません。一方で、マンションを売却するつもりが一切ないにもかかわらず不動産会社に査定だけを依頼する行為はマナー違反といえるでしょう。
また、他人の名前を語るなどなりすましやいたずらで査定を依頼した場合には、法定措置の対象となる可能性もあります。
すぐに売却しない際には売却時に再度査定が必要となる
当然ながらマンションの査定額は永久に有効なものではなく、一定期間にのみ適用されるものです。不動産市況は絶えず変化するものであり、昨年受けた査定の結果が今年のマンション売却で参考になるとは限りません。
そのため、マンションの査定から売却を決めるまでに長期間が空いた場合には、売却にあたって再度査定を受ける必要が生じます。
営業される可能性が高い
先ほど解説したように、不動産会社が無料で査定を受けているのは営業活動の一環によるものです。そのため、不動産会社にマンションの査定を依頼した場合には、マンション売却の営業を受けることが一般的でしょう。
不動産会社に査定を依頼する以上は、少なくともマンションの売却を検討している段階であると考えることが一般的であるためです。
目的によっては不動産鑑定士への依頼も検討する
マンションをまったく売るつもりがないものの、マンションの正確な評価額を知りたい場合もあるでしょう。たとえば、亡くなった父の遺産を分けるにあたり、「父の唯一の遺産であるマンションを同居の長男が相続し、長男から長女へマンションの評価額の半分を支払う」といったケースなどが挙げられます。
このような場合には不動産会社に査定を依頼するのではなく、不動産鑑定士に鑑定評価を依頼するとよいでしょう。不動産鑑定士とは、土地や建物の価値判定を専門とする国家資格者です。不動産鑑定士による不動産鑑定は有料であるものの、裁判資料として利用することもできます。
マンションの査定だけを依頼するなら匿名でのAI査定がおすすめ
マンションを売るかどうかわからないものの、まず査定だけを受けたい場合にはAI査定を活用することも1つの手です。ここでは、AI査定について解説します。
AI査定とは
AI査定とは、AI(人工知能)を用いた不動産査定です。過去の取引事例やマンションの基本情報をもとに査定額を算出します。インターネット上で情報を入力することで、無料で利用できることが多いでしょう。
AI査定のメリット
AI査定の最大のメリットは、匿名で利用できることが多い点です。そのため、マンションを売るつもりがない場合でも利用しやすく、不動産会社からの営業もないでしょう。
また、査定額がその場で確認できる点もメリットです。
AI査定のデメリット
AI査定のデメリットは、査定額が正確とはいえない点です。
AI査定ではそのマンションの基本情報や過去の取引事例をもとに機械的に行う査定であり、個別事情は加味されません。また、売買事例が少ない地域などでは十分な取引事例が得られず、実際の売却額と査定額との乖離が大きくなる可能性があります。
AI査定はあくまでも参考値を知る程度に活用するものであり、実際にマンションを売却する際には改めて不動産会社に査定を依頼する必要があるでしょう。
マンションの売却も視野に入れているなら一括査定サイトを活用しよう
マンションの売却も視野に入れている場合には、「おうちクラベル」など不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。ここでは、不動産一括査定サイトの概要について解説します。
不動産一括査定サイトとは
不動産一括査定サイトとは、一度の入力で複数の不動産会社に査定が依頼できるサービスです。1社1社不動産会社を訪ねて査定の依頼をしなくとも、複数の不動産会社にまとめて査定の依頼ができます。
不動産一括査定サイトを活用するメリット
不動産一括査定サイトを活用するメリットは次のとおりです。
- 適正な査定額が把握しやすい
- そのマンションの売却に強い不動産会社を見つけやすい
適正な査定額が把握しやすい
マンションの査定を1社のみに依頼した場合、その査定額が適正額であるかどうかの判断は容易ではありません。一方で、不動産一括査定サイトを使って複数社による査定を比較することで、そのマンションの売却適正額を把握しやすくなります。
そのマンションの売却に強い不動産会社を見つけやすい
不動産会社には、それぞれ得意な物件種別やエリア、購買層などがあることが少なくありません。しかし、どの不動産会社がそのマンションの売却に強いのかわからないことも多いでしょう。
不動産一括査定サイトを活用して複数の不動産会社による査定額や説明などを比較することで、そのマンションの売却に強みを持つ不動産会社を見つけやすくなります。そのマンションの売却に強い不動産会社に売却を依頼することで、よりよい条件でマンションを売却できる可能性が高くなるでしょう。
不動産一括査定は「おうちクラベル」がおすすめ
不動産一括査定は「おうちクラベル」の利用がおすすめです。
おうちクラベルは、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産一括査定です。おうちクラベルで査定を依頼できる不動産会社は実績豊富な優良企業ばかりであり、安心して査定を依頼できるでしょう。
また、査定の依頼後にはAIによる査定結果も確認することが可能であり、マンションの適正相場をより把握しやすくなります。
おうちクラベルで査定を依頼してからマンションを売り出すまでの流れ
「おうちクラベル」でマンションの査定を依頼してからマンションの査定を売り出すまでの基本的な流れは次のとおりです。
- マンションの基本情報などを入力する
- AI査定による査定結果が確認できる
- 不動産会社から簡易査定(机上査定)の結果が届く
- 複数の不動産会社から連絡が入るので、簡易査定や訪問査定を依頼する
- 訪問査定の準備をする
- 訪問査定を受け入れる
- 媒介契約を依頼する不動産会社を選定する
- 媒介契約を締結する
- マンションを売りに出す
マンションの基本情報などを入力する
初めに、おうちクラベルにマンションの情報と簡単な質問に回答することで不動産会社へ査定を依頼します。
簡易査定とは、不動産会社の担当者が現地を見ずに基本情報をもとに行う査定です。「机の上」で行う査定であるため「机上査定」とも呼ばれます。
築年数や専有面積など、一部の情報がわからなくても査定を依頼することが可能です。ただし、より正確な査定結果を得るには、可能な限り正確な情報を入力することをおすすめします。
入力すべき情報を確認する際には、「固定資産税課税明細書」が参考となるでしょう。固定資産税課税明細書は、毎年4月から6月頃に市区町村役場から送付される固定資産税納付書に同封されています。また、マンションを購入した際のパンフレットや契約書などでも、これらの情報を確認することができるでしょう。
AI査定による査定結果が確認できる
おうちクラベルで複数社の不動産会社へ査定依頼をした後に、AIによる査定結果を見ることができるようになります。不動産会社からの査定結果が届く前に、AIによる査定結果を確認しておくとよいでしょう。AI査定の結果を確認しておくことで、査定額を想定しやすくなります。
不動産会社から簡易査定(机上査定)の結果が届く
入力から1日程度で、複数の不動産会社から連絡があります。複数社による査定結果を踏まえ、マンションを売るかどうか改めて検討しましょう。
特にそのマンションに住宅ローンが残っており、マンションを売ってもローン残債の完済が難しい「オーバーローン」となっている場合、マンションの売却が実現できない可能性があります。なぜなら、マンションを売ってもローンが完済できない場合、金融機関が抵当権(そのマンションについている担保)の抹消に応じてくれない可能性があるためです。抵当権が付いたままでは、マンションを売ることはできません。
このように、結果的にマンションの査定だけを依頼することとなっても、それは仕方のないことです。
複数の不動産会社から連絡が入るので、簡易査定や訪問査定を依頼する
マンションを売る方向となった場合には、不動産会社からの連絡を待ち、簡易査定を依頼するか訪問査定を依頼するか選択しましょう。
なお、訪問査定とは、不動産会社の担当者が現地に訪問して行う査定です。リフォームの状況や採光、風通し、部屋からの景観、設備の劣化具合、水回り設備のグレードなどをつぶさに確認して査定を行います。
訪問査定では不動産会社の担当者に訪問を受ける必要があるため、あまり多くの不動産会社に依頼することは現実的ではありません。3社から多くても5社程度に依頼することが一般的でしょう。
訪問査定を依頼する不動産会社を選定したら、不動産会社に連絡して訪問を受ける日時を調整します。
訪問査定の準備をする
訪問査定を受ける前に、準備をしておきましょう。訪問査定に必要な書類をあらかじめ不動産会社の担当者に確認し、これを踏まえて書類を準備しておきます。一般的には、可能な範囲で次の書類などが求められることが多いでしょう。
- 不動産の全部事項証明書(法務局で取得可能)
- 建物図面
- マンションの管理規約
- 大規模修繕工事計画
- 月々の管理費や修繕積立金などが分かる書類
- マンションを購入した際のパンフレットや説明資料、契約書、重要事項説明書
- リフォームをした際の契約書
- ローン返済予定表またはローン残高証明書
- 耐震診断報告書
- アスベスト使用調査報告書
- 住宅性能評価書
併せて、マンション内の整理整頓と清掃をしておくことをおすすめします。
訪問査定を受け入れる
あらかじめ取り決めた日時に訪問査定を受け入れます。訪問査定にかかる時間は1時間から2時間程度が多いでしょう。
ただし、設備などの状況を確認してもらったり査定に必要な書類を探すのに手間取ったりする場合などには、これ以上に時間がかかる場合もあります。そのため、訪問査定の後の予定はあまり詰め込まないようにし、余裕のあるスケジュールを組むとよいでしょう。
媒介契約を依頼する不動産会社を選定する
訪問査定による査定結果は、訪問日から1週間から10日程度でわかります。この結果を踏まえ、マンション売却の媒介契約を締結する不動産会社を選定しましょう。
依頼先の不動産会社は査定額の高さのみで決めるのではなく、査定額への説明や担当者の対応などを総合的に判断して決めることをおすすめします。なぜなら、査定額はあくまでもその不動産会社が考える「売却想定額」でしかなく、必ずしもその価格で売れる保証はないためです。
特に、他社より高い査定額を提示した不動産会社に飛びつくのではなく、他社よりも査定額が高い理由の説明を受けて納得したうえで依頼するとよいでしょう。なぜなら、売却の依頼を受けるためだけに何ら根拠のないままに高めの査定額を提示している可能性もあるためです。
媒介契約を締結する
マンションの売却を依頼する不動産会社を決めたら、その不動産会社との間で媒介契約を締結します。依頼先の不動産会社以外には、結果的にマンションの査定だけを依頼したことになりますが、これは致し方ありません。
媒介契約には、次の3種類があります。状況や希望に合わせて最適な媒介契約を選択してください。
- 専属専任媒介契約:他の不動産会社と重ねて契約できない媒介契約。売主が自分で買主を見つけることも制限される。不動産会社には5営業日以内のレインズへの登録と1週間に1回以上の報告が義務付けられる
- 専任媒介契約:他の不動産会社と重ねて契約できない媒介契約。売主が自分で買主を見つける「自己発見取引」は制限されない。不動産会社には、7営業日以内のレインズへの登録と2週間に1回以上の報告が義務付けられる
- 一般媒介契約:複数の不動産会社に同時に依頼できる媒介契約。不動産会社にはレインズへの登録義務はなく、報告頻度の制限もない
一般的に、比較的売りづらいマンションの場合は「専属専任媒介契約」や「専任媒介契約を選択」することが多いでしょう。これらの契約は重ねて他社への依頼ができず、不動産会社に責任をもって販売活動をしてもらいやすくなるためです。
一方で、比較的売り安いマンションの場合は「一般媒介契約」も有力な選択肢となります。
マンションを売りに出す
不動産会社と媒介契約を締結したら、マンションを売りに出します。マンションの買主を募る方法は不動産会社によって異なるため、あらかじめ確認しておくとよいでしょう。
マンションを売り出す際には、売り手側の希望売却価格である「売り出し価格」を設定します。この売り出し価格は、訪問査定の結果をベースに決めることが多いでしょう。
売り出し価格が高すぎるとなかなか買主が見つからない可能性がある一方で、売り出し価格が低すぎると安く売って後悔する可能性があります。そのため、売り出し価格は不動産会社の担当者とよく相談をしたうえで慎重に決めることをおすすめします。
まとめ
不動産会社にマンションの査定だけを依頼しても問題ありません。実際に、査定結果を見てマンションの売却を取りやめたり、他の不動産会社に売却を依頼したりすることはよくあります。
マンションの査定だけを依頼して結果的に売却を依頼しなかったとしてもペナルティなどが課されるわけではないため安心して利用してみてください。ただし、マンションを売るつもりが一切ない場合は、不動産鑑定士に有料で査定を依頼したり、匿名で利用できるAI査定を利用したりすることを検討するとよいでしょう。
マンションの売却を悩んでいる場合には、「おうちクラベル」の利用がおすすめです。おうちクラベルは、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産一括査定です。複数の不動産会社へ査定を依頼することでそのマンションの売却適正額を把握できるほか、そのマンションの売却を依頼する不動産会社の選定しやすくなります。
マンションの売却をご検討の際には、ぜひ「おうちクラベル」の不動産一括査定をご利用ください。