1LDKのマンションは、決して売れない間取りではありません。
では、1LDKのマンションが売れない場合、理由はどのような点にあるでしょうか?また、1LDKのマンションをよりよい条件で売却するにはどのようなコツがあるでしょうか?
今回は、1LDKのマンションが売れない場合の理由や、よりよい条件で売るためのポイント、売れない場合の対策などについて詳しく解説します。
1LDKマンションは売れない?
そもそも、1LDKのマンションは売れないのでしょうか。初めに、1LDKマンションの基本を押さえておきましょう。
1LDKマンションは賃貸用のニーズが高い
1LDKのマンションは、自分や家族が住むために購入する人がいる一方で、賃貸用としてのニーズも高い間取りです。居住用として売りに出してもなかなか売れない場合には、賃貸することを前提とした投資用として売り出すことも検討するとよいでしょう。
1LDKマンションの売却相場
公益財団法人東日本不動産流通機構(東日本レインズ)が公表している「年報マーケットウォッチ2021年・年度」によると、2021年度における首都圏の1DKと1LDK中古マンションの平米単価は84.39万円、平均価格は3,409万円でした。
なおこのデータによると、部屋数が増えるほど平米単価が下がる傾向にあり、2DKと2LDK中古マンションの平米単価は73.45万円、3DKと3LDK中古マンションの平米単価は54.59万円です。
1LDKのマンションが売れない主な理由
1LDKのマンションが売れない場合、1LDKマンション特有の理由はどのような点にあるのでしょうか?主な理由は次のとおりです。
- マンションを購入する層のニーズと合致しないから
- 購入層の資金が不足しているから
マンションを購入する層のニーズと合致しないから
1LDKマンションが売れにくい1つ目の理由は、マンションを購入する人の層とのニーズが合致しないからです。
マンションの購入を決めるタイミングはそれぞれですが、子どもが生まれるタイミングなどで購入を決める人が多いでしょう。このようなタイミングでマンションを購入する人は、3人以上で住むマンションを探すことが一般的です。
そうなると、1LDKでは少し手狭に感じることでしょう。
購入層の資金が不足しているから
1LDKは、ファミリーで住むには少し手狭です。一方で一人暮らしや夫婦のみの世帯の場合、1LDKのマンションは購入の選択肢に入るでしょう。
しかし、これらの層には若い人が多く、マンションを買う資金が不足していることも少なくありません。また、将来の結婚や子どもが生まれることを考えると、マンションを買うよりも賃貸で暮らす選択をする人も多いでしょう。
1LDKのマンションをよりよい条件で売るコツ
1LDKのマンションをよりよい条件で売りたい場合には、どのような点に注意すればよいのでしょうか?1LDKのマンションをより高く売却するコツは次のとおりです。
- 1LDKマンションの売却に強い不動産会社に依頼する
- ターゲット層を明確にする
- 2月から3月に売却する
- ハウスクリーニングをする
- 投資用マンションとしての売却を検討する
1LDKマンションの売却に強い不動産会社に依頼する
最大のコツは、1LDKのマンションの売却に強い不動産会社に売却を依頼することです。
不動産会社にはそれぞれ、得意なエリアや物件種別、顧客層などがあることが少なくありません。そのエリアにある1LDKマンションの売却経験が浅い不動産会社に依頼してしまうと、売りに出してもなかなか売れない事態となったり本来よりも安く売ってしまったりする可能性があります。
そのため、1LDKのマンションを売却する際には、まずそのマンションの売却に強い不動産会社を探すことが必要です。
しかし、どの不動産会社がそのマンションの売却に強いのか分からない場合も多いでしょう。その場合には、「おうちクラベル」のご利用がおすすめです。
おうちクラベルは、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産一括査定です。一度の入力で、複数の不動産会社へまとめて査定の依頼が可能です。
複数社の査定額や説明などを比較することで、そのマンションの売却に強みを持つ不動産会社を見つけやすくなります。
ターゲット層を明確にする
1LDKのマンションの売却を成功させるには、購入ターゲット層を明確にすることがポイントです。ターゲット層が異なると物件のアピールポイントなど販売戦略も異なるためです。
1LDKのマンションの想定購入層はそのマンションの立地によって異なりますが、たとえば子どもを持たない選択をしている共働き夫婦(通常「DINKs」)や老夫婦などが考えられます。
2月から3月に売却する
一般的に、マンションは2月から3月がもっとも売れやすいとされています。なぜなら、4月からの転職や異動などに向けて引っ越し先となるマンションを探す人が増えるためです。
これは1LDKのマンションでも例外ではなく、この時期に合わせて売りに出すことでよりよい条件で売却できる可能性が高くなるでしょう。
ハウスクリーニングをする
マンションを売りに出す際には、内見前に清掃や整理整頓をしておくとよいでしょう。同じマンションでも、汚れて乱雑な状態であるのときれいな状態であるのとでは、購入意欲に大きな差が生まれる可能性が高いためです。
居住中のマンションを売る場合、内見時には整理整頓と清掃に留め、退去後引き渡しの前にハウスクリーニングを入れる流れでも問題ありません。一方で売却するマンションがすでに空室である場合は、内見前にハウスクリーニングを入れてきれいな状態で現地を見てもらった方がよりよい条件での売却につながりやすいといえます。
投資用マンションとしての売却を検討する
先ほど触れたように、1LDKのマンションは賃貸物件としての需要も少なくありません。そのため、マンションがなかなか売れない場合や投資用として売った方がよりよい条件で売却できそうな場合には、投資用マンションとしての売却も検討するとよいでしょう。
1LDKのマンションの売り方については、そのエリアにおけるマンションの売却に詳しい不動産会社にアドバイスを受けるのが近道です。自分で悩む前に、まずは「おうちクラベル」を活用してそのマンションの売却に強い不動産会社を見つけることをおすすめします。
1LDKマンションが売れない場合の対策
1LDKのマンションを売りに出してもなかなか売れない場合には、どのような点を見直せばよいのでしょうか?主な見直しポイントや対策は次のとおりです。
- 依頼先の不動産会社を変更する
- ウェブサイトなどに掲載する物件情報を見直す
- マンションの売り出し価格を見直す
- 不動産買取を検討する
- 賃貸へと切り替える
依頼先の不動産会社を変更する
1LDKのマンションを売りに出してもなかなか売れない場合には、依頼先の不動産会社がそのマンションの売却を得意としていないのかもしれません。また、不動産会社がそのマンションの売却に力を入れていない場合もあるでしょう。
そのため、3か月程度売りに出しても1LDKのマンションが売れない場合は、不動産会社との契約期間が満了した段階で依頼先の不動産会社を変えることも1つの手です。そのマンションの売却に強い不動産会社へ依頼することで、売れなかった1LDKのマンションがよい条件で売却できる可能性もあります。
そのマンションの売却に強い不動産会社をお探しの際には、「おうちクラベル」の不動産一括査定をご利用ください。
ウェブサイトなどに掲載する物件情報を見直す
不動産会社のウェブサイトや不動産ポータルサイトに掲載している物件情報でそのマンションをアピールできていないことが原因で、マンションが売れていない可能性があります。その場合には、その1LDKマンションの購買層を想定したうえでアピールポイントを検討し、物件の説明で記載するとよいでしょう。
また、掲載されている写真に問題がある場合もあります。たとえば、薄暗い写真の場合には天気のよい日に写真を撮り直したり、部屋が散らかった状態で撮影したなど、写真に生活感が出ている場合には整理整頓や清掃をしたうえで撮り直したりすることも1つの手です。
マンションの売り出し価格を見直す
マンションの売り出し価格が周辺相場よりも高いことが原因でマンションが売れない場合もあります。
ただし、むやみに値下げをすることはおすすめできません。値下げをすると買い手が見つかる可能性は高くなるものの、安すぎる価格で売ってしまうと後悔する可能性があるためです。
また、値下げをするのではなく、先ほど解説した他の対策を講じたり周辺相場よりも高い理由を合理的に説明したりすることで、周辺相場より多少高くとも売れる可能性があります。
1LDKのマンションが売れない理由が価格にあると考える場合には、改めて査定を受けるなどして適正額を確認するとよいでしょう。マンションの査定には、「おうちクラベル」をご利用ください。
不動産買取を検討する
先ほど解説した対策を講じてもマンションが売れない場合には、「不動産買取」も選択肢に入ります。不動産買取とは、不動産会社に直接マンションを買い取ってもらう取引形態のことです。
不動産買取の場合、市場で売りにくいマンションの場合も買い取ってもらえる可能性があります。また、買い手を探す必要がないため売却までがスピーディーです。
ただし、不動産買取の場合には売却額が市場で売却した場合と比較して7割から8割程度となる傾向にあります。また、当然ながら不動産会社にマンションを買い取る義務があるわけではないため、必ずしも買い取ってもらえるとは限りません。
賃貸へと切り替える
さまざまな対策を講じても1LDKのマンションが売れない場合には、マンションを売るのではなく貸すことを検討するのも1つの方法です。1LDKのマンションの賃貸需要は高い傾向にあり、エリアやマンションの状態によってはよい条件で賃貸できる可能性があります。
ただし、必ずしも希望の条件で貸し出せるとは限りません。また、普通賃貸借の場合には、その後マンションを返して欲しくなったとしても、大家側から契約を解除したり更新を拒絶したりするには正当事由が必要です。
賃貸には注意点も少なくないため、賃貸に出す場合にはあらかじめリスクを十分に把握しておく必要があるでしょう。
1LDKマンションを売るまでの流れ
1LDKのマンションを売るまでの基本的な流れは次のとおりです。
- 売却相場を確認する
- 不動産会社に査定を依頼する
- 1LDKのマンション売却に強い不動産会社を選定する
- 金融機関へローン返済についての相談をする
- 不動産会社と媒介契約を締結する
- マンションを売りに出す
- 内見や問い合わせに対応する
- 売買契約を締結する
- マンションを引き渡す
売却相場を確認する
1LDKのマンションを売却しようか迷ったら、周辺相場を確認してみるとよいでしょう。中古マンションの周辺相場を大まかに知りたい場合には、次のウェブサイトが参考になります。
- 国土交通省の「不動産取引価格情報検索」
- 不動産流通機構の「レインズ・マーケット・インフォメーション」
いずれも、中古マンションの売買成立価格がマンションの間取りや築年数などの情報とともに掲載されています。売却を検討しているマンションの情報と比較することで、売却想定額を把握しやすくなるでしょう。
不動産会社に査定を依頼する
マンションの売却を決めたら、不動産会社に査定を依頼します。
査定は1社のみではなく、複数の不動産会社に依頼するとよいでしょう。なぜなら、1社のみに査定を依頼した場合にはその査定額が適正か判断することが難しいためです。
しかし、自分で複数の不動産会社を回って査定を依頼していては、多大な手間と時間を要します。また、営業トークに気圧されてよく比較しないままその不動産会社への依頼を決めてしまうかもしれません。
そこでおすすめなのが「おうちクラベル」のご利用です。おうちクラベルでは、一度の60入力で複数の優良な不動産会社へまとめて査定の依頼ができます。
1LDKのマンション売却に強い不動産会社を選定する
査定結果を踏まえて、1LDKのマンションの売却を依頼する不動産会社を選定しましょう。
依頼先の不動産会社は査定額の高さのみで決めるのではなく、査定額への説明や対応などを総合的に判断し信頼できそうな会社を選ぶことをおすすめします。なぜなら、査定額はその不動産会社が想定した「売却予想額」でしかなく、必ずしもその価格でマンションが売れるという保証ではないためです。
金融機関へローン返済についての相談をする
1LDKのマンションにローンが残っている場合は、あらかじめ金融機関にローン返済の相談をしておくとよいでしょう。引き渡し時点までにローンを完済できない場合、原則としてマンションを売却することができないためです。
この時点でローンが残っていても、マンションの売却対価でローン残債を完済できる「アンダーローン」である場合は特に問題ありません。
一方で、マンションの売却対価を充ててもローン残債を完済できない「オーバーローン」である場合は、ローンを返済するための対策を講じる必要が生じます。たとえば、自己資金や親族からの借り入れなどで返済をする方法や、住み替え先となる物件の購入資金と売却するマンションのローン残債をまとめた「住み替えローン」を利用する方法などが挙げられます。
しかし、住み替えローンの審査は一般的に住宅ローンよりも厳しく、審査に通るとは限りません。オーバーローンであり自己資金や親族からの借り入れでも完済できず、また住み替えローンの利用も難しい場合、その時点でのマンション売却は困難です。
そのため、ローンが残っている場合にはマンションを売りに出す前に金融機関へ相談し、ローン返済について相談しておくことをおすすめします。
不動産会社と媒介契約を締結する
依頼先の不動産会社を選定したら、不動産会社と媒介契約を締結します。媒介契約には、重ねて他社と契約できない「専属専任媒介契約」と「専任媒介契約」のほか、複数社と重ねて契約できる「一般媒介契約」があります。
1LDKのマンションが比較的売りづらい物件である場合、「専属専任媒介契約」または「専任媒介契約」を選択するとよいでしょう。なぜならこれらの契約の方が、不動産会社が販売活動に尽力しやすくなるためです。
マンションを売りに出す
媒介契約を締結したら、マンションを売りに出します。マンションの販売方法は不動産会社によってさまざまであるため、あらかじめ販売戦略を確認しておくとよいでしょう。
内見や問い合わせに対応する
マンションを売りに出すと、購入希望者から不動産会社に問い合わせが入ります。問い合わせには、原則として不動産会社が対応します。
ただし、そのマンションにすでに住んでいない場合であっても、内見時には可能な限り売主も立ち会った方がよいでしょう。マンションの使い勝手などを丁寧に説明することで、売買契約の成立につながりやすくなるためです。
売買契約を締結する
買主がマンションの購入を決めたら、売買契約を締結します。
この時点で、買主から売主に対して手付金が交付されることが多いでしょう。手付金の額に明確な決まりはないものの、売買価格の5%から10%程度とされることが一般的です。
マンションを引き渡す
あらかじめ取り決めた日時にマンションを引き渡します。これを「決済」といい、この日には次のことが同時になされることが一般的です。
- 買主の住宅ローンの実行
- 買主から売主への売買代金全額の交付
- 売主から買主にマンションの名義を変えるための書類への押印
併せて、売主側の住宅ローン残債の返済や担保である抵当権抹消手続きが行われることも少なくありません。
決済後は立ち会いをした司法書士が法務局に登記申請を行い、マンションの名義が正式に買主へと変わります。
まとめ
1LDKのマンションが売れない理由は、間取りがマンション購入層のニーズに合っていないことなどさまざまです。しかし、物件の購入層を想定しアピールポイントを見直したり売り出し時期を見直したりすることで、マンションは売れる可能性があります。エリアやニーズによっては、投資用マンションとして売却することも1つの手でしょう。
マンションが売れない場合には、依頼先の不動産会社を見直すことも重要なポイントです。不動産会社を見直すことで、よりよい条件でマンションが売却できるかもしれません。
そのマンションの売却に強い不動産会社をお探しの際には「おうちクラベル」のご利用がおすすめです。おうちクラベルは、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産一括査定です。査定額や対応などを比較することで、そのマンションの売却に自信のある不動産会社を見つけやすくなるでしょう。