マンションの売却は、思い立ってすぐに行うのが得策とは限りません。実は、マンションには「売り時」があります。できるだけ良い条件で売却したいなら、この売り時の考慮が必要です。
そこでこの記事では、マンションの売り時を考えるにあたって重要である築年数や税率、環境の変化、売れやすい月などについて解説します。また、売り時が過ぎたマンションを売るコツについても紹介するので、ぜひ売却の参考にしてください。
1.マンションの売り時はいつ?
マンションの売り時はさまざまな要因によって変わるものです。マンション自体の築年数や周辺環境はもちろんのこと、経済状況にも大きく左右されます。
物件自体のスペックという観点からいえば、資産価値が高いのは「築年数が浅いうち」です。
時間が経てば経つほど資産価値が下がっていくため、売り時は一番築年数が浅い状態の「今」とも考えられるでしょう。
1-1.売却時の税金は5年以上で変わる?
また、売り時を見極めるには売却時の税率についても考慮しておくことがおすすめです。
5年以上所有したマンションなら税率が半分になるため、もっと築浅で売るのか、5年以上所有してから売るのかはよく考えて判断すると良いでしょう。
なお自宅の売却に限っては、所有期間に関係なく譲渡所得から3,000万円まで非課税になる特例があります。
他に周辺環境やマンションの修繕状態でも売却価格や売れやすさが変わるだけでなく、同じマンション内から売り出し中の物件がないかどうかも関係してきます。
また、マンションは季節によっても売れやすさが変化します。「今年売ろう」など大まかな予定を決めているのなら、ぜひ実際に売り出す季節も意識してみてください。
マンションの売り時を知りたいなら、まずは不動産査定価格を知ることも大切です。現在の不動産査定価格を知り、売り時を逃さないためのヒントにしてみてください。
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2.築年数は売り時を見極める重要なポイント
築年数がどれくらいかは、マンションの売り時に大きく関わってきます。
資産価値が高いのは築年数の浅い物件で、年数を重ねて古くなればなるほどマンションの資産価値は下がっていきます。
そのため、これ以上古くならない「今」が最も資産価値の高い「売り時」ともいえるでしょう。
ただし、築年数によってマンション売却の際に意識したいポイントも変わってきます。
2-1.築年数ごとのポイント
- 築5年
- 築10年
- 築20年
- 築30年
上記のような年数で大きく区切って考えられます。
下記にそれぞれでの売り方のポイントを詳しくご紹介するので、お持ちのマンションの築年数と照らし合わせながら参考にしてみてください。
2-1-1.築5年
先にもご紹介したように、マンションは築年数が浅ければ浅いほど資産価値が高いです。
築5年未満のマンションは新築同様の価格や、場合によっては購入時よりも高額で売却できる可能性もあります。
設備も最新のものであったり、汚れも少なく綺麗だったりと、買主からしても満足度の高い物件が多いのが大きな理由です。
築5年までのマンションが売却されているケースはさほど多くないので、比較的スムーズに買主が見つかりやすいのもメリットの1つでしょう。
築浅だと新築と比較されやすい?
注意点を挙げるとすれば、築年数が浅い分、築浅物件は新築物件と比較検討されやすいです。
不動産情報サイトなどで近隣のマンション販売状況を把握しておくと、売却のタイミングをつかみやすくなるのでおすすめです。
また、 おうちクラベルの不動産一括査定サイトなら、現時点でのマンションの不動産査定価格を知ることが可能です。
築年数が浅いことや周囲の競合物件の有無も考慮した価格がわかるので、ぜひお試しください。
2-1-2.築10年
資産価値が高いのは築5年未満のマンションだとお伝えしましたが、実は売りやすさでいうと築5年以上10年未満のマンションがおすすめです。
もちろん築5年未満のマンションよりも資産価値はやや落ちるものの、設備や内装の劣化具合も比較的軽微であることが多いです。
新築に近い綺麗さではなくとも買主目線で許容範囲であることが多く、かつ売却価格も少し下がるので人気があります。
需要が高く買主が見つかりやすいので、売主にとってもスムーズに売却につながるメリットが期待できるでしょう。
築10年におけるメリット
また、このタイミングでの売却は売主にとって税金面でのメリットも生まれます。
物件を売却する際は、譲渡所得税・住民税が課せられます。物件の所有期間が5年未満の場合は短期譲渡所得、5年を超えると長期譲渡所得に当たることがポイントです。
短期譲渡所得と長期譲渡所得では税率が異なり、長期譲渡所得なら短期譲渡所得の約半分の税率で済む仕組みになっています。
つまり築10年未満の物件は売りやすさを保ちつつ税率も下がるので、売主にとってはメリットの多いタイミングだといえるでしょう。
2-1-2.築20年
築10年を超えてくると、築10年未満の物件とは買主が抱くイメージも大きく変化します。
設備や内装のダメージが気になるようになり、売却価格の相場もぐっと下がってくる頃です。
マンションの部屋の設備寿命は10年が目安といわれており、この頃からは売主側も修繕を行うことが前提となります。マンション全体で修繕を行うケースも出てくるでしょう。
もし売却するのであれば、マンション全体の大規模修繕を行った直後のタイミングだと売りやすくなる可能性があります。
大規模修繕で外観や共用部が綺麗になると、多少築年数が経っていても「それなりに綺麗で価格も抑えられる物件」というイメージになるためです。
ただし、修繕費などのコストがかかるため、場合によっては修繕積立費などが高くなってしまい買主に敬遠されてしまう可能性もあるので注意しましょう。
築20年に満たないまでも築15年ではどうなる?
また、築15年を超えると設備の老朽化もさらに著しくなり、マンション自体も「一昔前のマンション」といったイメージになりやすいです。
そのため、売却価格も下がり、買主もスムーズには見つかりにくいでしょう。
一方、これまでマンションのローンを抱えていた人にとっては築15年頃が売り時となる可能性もあります。
物件の売却価格がローンの残債を上回る可能性が出てくる時期だといわれているためです。
現在の不動産査定価格を知り、ローンの残債と照らし合わせて売却のタイミングを検討してみるのも良いでしょう。
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複数の査定結果を見比べることで、より良い条件で売却する方法を探しやすくなります。ぜひご利用ください。
2-1-3.築30年
築20年を超えると売却価格はガクッと下がります。築20~25年経過した物件では、新築時に比べて50%前後の価格になることが多いです。
人気エリアの物件であればここまで値下がりすることはありませんが、多くの物件は値下がり幅も大きく、理想の価格での売却はなかなか難しいかもしれません。
設備の老朽化も著しくフルリノベーションは当たり前になるので、修繕費もかさむ可能性が高いです。
また、築30年に近づけば近づくほど老朽化しているというイメージが強くなり、買主がなかなか見つからず時間ばかりが過ぎていく…というパターンも珍しくありません。
不動産会社による買取もアリ?
場合によっては不動産会社による買取も検討しましょう。
価格は多少下がりますが、すぐに現金化できるメリットがあります。
また、築30年を超えると物件の資産価値がほとんどなくなってしまうため、いよいよ底値でしか売れなくなるケースがほとんどです。
もし築20年を超えたマンションの売却を考えているなら、なるべく早く売却できるよう検討してみてください。
とはいえ、マンションの売却価格を決める要素は築年数だけではありません。立地・間取りなどさまざまな要素で変化するため、まずは査定価格を確認してみるのがおすすめです。
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3.マンション売却時の税率も考慮しよう
築年数のご紹介でも少し触れましたが、売り時を考えるうえで「税率」もぜひ考慮してほしいポイントです。
物件の売却では譲渡所得税・住民税が課せられます。不動産売買では大きな金額が動くため、そこにかかってくる税金も大きくなるものです。
譲渡所得税の計算方法は【譲渡所得×税率】とされており、譲渡所得が同じだったとしても税率が下がれば譲渡所得税は安くなります。
少しでも税率を下げお得に売却できるタイミングを知っておくことも、売り時を判断する大切な要素です。
税率は物件の所有期間によって変化します。所有期間が5年未満の場合は短期譲渡所得、5年を超えると長期譲渡所得に当たるのが大きなポイントです。
所得年数別に下記に詳しくご紹介します。
3-1.所有期間が4年以下なら税制上の優遇措置で判断
3-1-1.短期譲渡所得
まず、マンションの所有期間が4年以下(5年未満)の場合の譲渡所得税には「短期譲渡所得」と呼ばれる税率が適用されます。
短期譲渡所得に対する税率は、所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて39.63%です。
この税率は所有期間が5年以上の長期譲渡所得と比べるとおよそ2倍にもなるため、売却時期はよく検討しましょう。
ただ、譲渡所得税は利益(=譲渡所得)に対してかかる税金のため、利益が出なかった場合にはかかりません。
3-1-2.利益
ここで指す利益とは何かというと、【売却価格-取得費-譲渡費用】です。
つまり、マンションを購入した際の価格・費用・売却にかかった費用を差し引いても売却によりプラスが出た場合に譲渡所得が発生するということになります。
購入時よりも売却価格が下がっている場合、譲渡所得税も発生しない可能性が高いです。
また、優遇措置が適用されるかどうかも重要です。
売却によって利益(譲渡所得)が出た場合に、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」を受けることが可能になります。
この特別控除を受けると、所有期間に関係なく譲渡所得から3,000万円まで非課税になります。
もしすでに居住していない場合でも、居住しなくなって3年後の年末までに売却すれば対象です。
ただし、特定居住用財産の買換え・居住用財産の特別控除・交換の特例などの特例を3年以内に利用していないことが条件です。
短期所有の物件の場合、売却によって利益が出ることも珍しくありません。こうした優遇措置を受けたうえで税額がどうなるのかを含めて判断しましょう。
売却価格がどのくらいになるのかイメージしておくことも大切です。ぜひおうちクラベルの不動産一括査定サイトをご利用ください。
3-2.5年以上所有なら税率が半分になる
3-2-1長期譲渡所得
マンションの所有期間が5年を超えると「長期譲渡所得」とされ、譲渡所得税に対する税率が変わります。
長期譲渡所得の場合の税率は、所得税・復興特別所得税・住民税を合わせて20.315%です。短期譲渡所得が39.63%の税率とされているので、比べるとおよそ半分に削減されます。
つまり、譲渡所得税がかかる場合、所有期間4年での売却と所有期間5年での売却では税金に大きな差が出るということです。
なお、所有期間は実際に売却した年の1月1日時点を基準として決まります。
3-2-2.具体例
3月に購入したマンションを5年後の4月に売却した場合を例に挙げてみましょう。
この場合、実際の所有期間は5年を超えるものの、売却した年の1月1日時点ではまだ5年経っていないため短期譲渡所得になります。
長期譲渡所得での売却を行うには、次の1月1日を過ぎてからの売却としなければなりません。
つまり、「丸5年経過後の1月1日」が重要なボーダーラインになるというわけです。
お得な税率で、かつなるべく資産価値が高いうちにマンションを売却するには【所有期間5年】のタイミングが肝といえるでしょう。
長期譲渡所得でのマンション売却を検討している方は、うっかり4年で売却してしまわないよう注意してくださいね。
4.売り時は環境の変化も影響する
築年数・税率…と売り時に大きく関わることをご紹介してまいりましたが、環境の変化によってもマンション売却に適したタイミングが変化します。
環境の変化というとざっくりしたイメージがあり伝わりにくいかもしれませんが、特に押さえておきたいポイントは下記の3点です。
- 周辺環境の変化に伴う価格変動
- 大規模修繕のタイミング
- 同じマンション内に売り出し中の物件がないかどうか
これらの環境の変化は物件の資産価値が変動したり、売りやすさが変わったりと大きく影響します。
そのため、売り時を見極めるうえで築年数や税率と同じくとても重要な要素といえるでしょう。
それでは下記に詳しくご紹介していきますので、お持ちの物件に当てはまるものがないか、ぜひご参考にしてください。
4-1.周辺環境の変化に伴う価格変動
周辺環境は物件の販売状況にとても密接に関係しています。周辺環境の変化を良くみておくことは、同時に売り時の見極めにもつながる大切なポイントです。
実際に住まいの周辺にどのような施設があるのか・交通の便は良いか・道路は整備されているか…など、暮らしにダイレクトに影響するものです。
4-1-1.良い環境
周辺環境が整えば、住みやすさが向上しニーズも高まります。ニーズが高いタイミングは売り時として検討しても良いでしょう。
周辺環境の良い変化として具体例を挙げるならば、近隣の商業施設オープン・道路の整備・交通網の拡充などがあります。
商業施設がオープンして生活が便利になります。道路が整備されれば街並みが綺麗になり、事故が減るなど安全面の向上も期待できるでしょう。
交通網が拡充すれば行動範囲を広げやすくなるため、現在だけでなく将来まで長く暮らしていくビジョンも持ちやすいです。
これらのメリットがあるため、マンション売買における買主も周辺環境を重視している方がほとんどといえるでしょう。
4-1-2.あまり好ましくない周辺環境
反対に、あまり好ましくない周辺環境の変化が生まれるケースは要注意です。
それまで周辺で重宝されていた施設、例えば主要な大学・大手企業のオフィスなどの移転が具体例として挙げられます。
該当する施設の利用者が減るため、周辺の物件へのニーズも下がるでしょう。
同様に、商業施設がなくなるなどの変化も生活が不便になるため人気が著しく下がってしまいます。
こういったマイナスな周辺環境の変化が起こると買主が見つかりにくくなるうえ、不動産の資産価値そのものが落ちてしまう可能性もあるため売り時とはいえません。
個人の力ではどうしようもないからこそ、良い変化を見逃さず、売り時を逃さないよう気にかけておきましょう。
4-2.大規模修繕のタイミング
4-2-1.大規模修繕
築年数が経ってくると、マンション全体での大規模修繕が行われる場合があります。
大規模修繕の後はそれまでに比べて外観や共用部分も綺麗になるため、比較的売れやすい時期にあたります。
4-2-2.大規模修繕の目安
大規模修繕が行われる目安といわれているのは、築10~15年です。
この時期に該当するマンションであれば、大規模修繕が予定されていないかどうかも考慮して売り時を検討する良いでしょう。
実は外壁塗装の寿命は約10年といわれており、この頃から徐々に劣化が気になり始めます。
放っておくと塗装のはがれた箇所から雨水などがしみ込んでしまい、ひび割れ・雨漏りなどの大きなトラブルの原因になりかねません。
また、大規模修繕では配管・エレベーター・機械式駐車場などのメンテナンスも同時に行い、見た目の改善だけでなくマンション全体の資産価値を維持する目的も兼ねています。
ただし、さらに築年数を重ね大規模修繕の回数も増えていくと、修繕箇所が年々増えてしまい修繕費もかさんでいくため注意が必要です。
4-2-3.大規模修繕を諦める場合
修繕積立費が高くついたり、そもそも費用が用意できず修繕そのものを諦めてしまったりする場合もあるでしょう。
3回目あたりからは修繕が大変になるうえに築年数もどんどん重ねてしまうため、大規模修繕のタイミングを待つとしたら2回目までがおすすめです。
なお、大規模修繕は建物全体の工事のため、それなりに期間がかかります。
目安となる期間は下記のとおりです。
- 50戸未満の小規模マンション:約3~4ヶ月
- 50戸以上100戸未満の中規模マンション:約4~6ヶ月
- 100戸を超える大規模マンション:約6ヶ月~12ヶ月以上
大規模修繕の前に物件を売りに出すと、内見がしにくいなどの理由から買主が見つかりにくくなるデメリットがあるため注意しましょう。
4-3.マンション内に売り出し物件がないかどうか
同じマンション内で別の物件が売り出し中の場合は、タイミングを慎重に検討しましょう。
マンション内で売り出し物件がある場合、周辺環境やマンション全体の資産価値などの条件が全く同じということになります。
間取りに多少の違いがある可能性は高いものの、似ていることも多いでしょう。
マンションの購入を検討して内見を希望してくる方も、マンション内で複数の物件を見て回る可能性が高いです。
内見時の綺麗さも影響するため、居住しながらの売却活動の場合には特に大きなストレスになりかねません。
また、販売価格がより安い物件が売れやすいのは当然のため、希望の価格では売りにくくなる可能性も高いでしょう。
4-3-1.ポイントは販売戦略!
このようなケースでは非常に近い距離に競合物件があるため、販売戦略が大切です。マンションの相場や適正価格を見極めて、競合物件の情報も得ながら進めましょう。
とはいえ個人の力だけでは難しいため、しっかり売却したい方は、信頼できる不動産会社によるサポートを受けることがおすすめです。
不動産一括査定サイトのおうちクラベルなら、一度に複数の不動産会社による査定を一括で依頼できます。
各社による査定結果を見比べ、より信頼できる不動産会社を選ぶためにお役立てください。
5.マンションを売るなら何月が良い?
実はマンションの売却には、資産価値や税金に関わることだけでなく「販売月」も大きく影響してきます。
何月が売れやすいのかをしっかりと把握して、売り時を逃さないようにしましょう。
基礎知識として、押さえてほしいポイントは下記のとおりです。
- 2月、3月:新生活に向けたニーズが高まり売れやすい
- 1月、8月:ニーズが低く売りにくい
ここでキーワードとなるのは「新生活」です。一般的に新生活に向けて準備を進める季節には、転居・独り立ちなどのきっかけでマンションを探す方が増えます。
売却活動は時間がかかればかかるほどストレスを感じるもの。できるだけスムーズに売却するために、売れやすい月も意識して売り時を判断しましょう。
では、下記に詳しくご紹介していきます。
5-1.2月、3月は売れやすい
2月、3月が売れやすい理由は、やはり「新生活」の直前の時期だからです。進学・就職・転勤などの新生活に伴って、住居も一新する方は少なくありません。
年間を通してマンションのニーズが最も高まる時期のため、季節の面で考えるなら最も売り時といえるのが2月・3月でしょう。
もっと早めに物件を探し始める方もいるものの、実際に購入に至るのはすぐに引っ越しを行う目処が立てられる時期であることが多いです。
そのため売主側も2月、3月の成約を目指すと、最もチャンスが多いといえるでしょう。
ニーズも高まり売却する方も増えるので市場が活性化し、不動産会社によるサポートにも力が入るケースが多いです。
5-2.具体的にどうしたらよい?
2月、3月に成約するためには、実際の売り出し時期はもう少し早めの方が良いでしょう。
手続きや内見などにかかる時間も加味し、少し前の年末頃から遅くとも1月初旬頃までには売却に向けて具体的に動き出せるよう検討してみてください。
2月初旬頃には売却物件として買主を探し始められれば理想的といえるでしょう。
5-3.1月、8月は売れにくい
2月・3月はマンションが売れやすい時期であるのに対して、1月・8月は売れにくい時期に当たります。進学・転勤などのシーズンから外れ、ニーズが下がっているためです。
一方で、「競合物件も少ないなら高額で売れるのでは?」と考える方もいるでしょう。
しかし、マンションの相場価格そのものは年間を通して大きな差がつかない傾向にあります。
1月・8月はたしかに競合が少ない時期でもありますが、かといってその分高く売れるというわけでもないため注意が必要です。
そもそも買主が見つかりにくいため売却活動が長引いてしまう可能性が高いでしょう。
売却活動が長引くとストレスや疲れも感じるうえ、結局早く売るために希望よりも価格を下げることにもなりかねません。
こういった理由からも、あえてこの時期を選択するメリットはないといえるでしょう。
よほど急ぐ必要がない限りは、売りやすい2月・3月のタイミングでの売却を検討してはいかがでしょうか。
6.売り時が過ぎたマンションを売るコツ
ここまで売り時の見極めに大切なポイントをご紹介してきました。しかし、なかには当てはまらないケースもあるでしょう。
具体例を挙げるなら、下記のような場合です。
- 築年数が経っている
- 周辺環境にマイナスの変化がある
- 今後大規模修繕が行われる可能性が低い
- 季節などの条件がそろうのを待たずにすぐに手放したい
他にもさまざまなご都合から、売り時を逃してしまうことは十分にあり得ます。
せっかくのマンションを納得がいかない価格で手放したり、売却活動をしても売れないまま時間ばかりが過ぎていったり…ということはなるべく避けたいものです。
では、少しでも満足のいく結果に近づけるためにはどのように売れば良いのでしょうか。ここからは売り時が過ぎたマンションを売るコツについてご紹介いたします。
- 立地が気に入っている人に売る
- 買取業者に依頼する
- 信頼できる不動産会社に依頼する
6-1.立地が気に入っている人に売る
ここまでにもご紹介してきたように、マンションは築年数の経過によって資産価値が変動します。
築年数が20年を超えてくるとスムーズには売れなくなることも多いでしょう。
とはいえ、マンションを選ぶ際には物件そのものだけでなく立地に価値を見出す買主も少なくありません。
そのため、築年数やマンションの外観よりも、立地そのものが気に入っている買主を探すと良いでしょう。
6-1-1.立地が気に入る要素とは?
リッチが気に入る要素として、いくつか紹介します。具体例は以下の3例です。
- 学校や勤務先へのアクセスの良さ
- 買い物や通院がしやすいなど、生活の利便性が高い
- 街やエリアが発展している
これらの条件に当てはまる場合、買主側が「立地が良いのに低価格」と良い方向に捉え、築年数を重ねていることがむしろ良いイメージに転じる可能性があります。
特に、スーパー・病院・幼稚園・銀行・公園・図書館など、生活に根ざした施設が充実していると周辺物件の資産価値も下がりにくいといえます。
立地優先の買主であればリフォームする前提で購入を検討している場合もあるでしょう。
多少マンションに劣化があったり外観が古かったりしても、購入してもらえる可能性は十分にあります。
6-2.買取業者に依頼する
売り時を逃してしまった・売れ残ってしまう可能性が高い…というマンションの場合には、買取業者に依頼するのも1つの手段です。
買取というだけあって売れ残りの心配はないので、売り時を逃した物件だとしても確実かつスピーディーに現金化できます。
6-2-1.売却と買取の違いは?
売却と買取の大きな違いは、マンションの買主が誰なのかということです。
売却の場合、多くは不動産会社に仲介をしてもらい個人の買主へと売却します。
そのため、買主を見つけるまで広告を出す・希望者に内見してもらうなどの売却活動を行う期間も必要です。
一方で買取は、直接買取業者に売るパターンです。早ければ数日、多くの場合は数週間程度で手続きが完了します。
ただし、市場価格の約60~80%と低い価格での取引になる可能性が高いです。
とはいえ、売却活動をしても売れ残りの状況が続けば結果的に値下げは免れないでしょう。
売却ではリフォームやクリーニングなどの費用も発生する場合が多いので、マンションの状態によっては買取のほうが損をしないケースも少なくありません。
売り時を過ぎてしまったマンションなら買取も検討してみましょう。
6-3.信頼できる不動産会社に依頼する
売り時を過ぎてしまったマンションはなかなか買主が見つからず、時間ばかりが過ぎてしまい売主が大きなストレスを抱えるケースも珍しくありません。
売主を見つけるには売却活動がとても重要なポイントです。売却活動とは、売り出し価格を決める・広告を出す・内見対応・購入希望者との条件交渉などの活動を指します。
これらの活動を個人で行うのはとても大変なため、不動産会社に仲介を依頼するのが一般的です。
ただし、依頼する不動産会社の手腕が成約までたどり着けるかどうかに大きく影響することになります。そのため、不動産会社選びには慎重になる必要があります。
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7.マンションの売り時を知りたいときは
マンションの売り時を知りたいときは、まずは現在の不動産査定価格を確認してみましょう。具体的に数字が見えることで、今が売り時かどうかを検討しやすくなります。
また、実際に売却したい時期をすでに検討している場合には、不動産会社に依頼をすることで具体的な売り時をプロの目線でアドバイスしてもらえます。
ただし、どこの不動産会社に依頼をしても良いというわけにはいきません。
売却までサポートしてもらい成約につなげることを見越し、信頼できる不動産会社を選択することが大切です。
7-1.不動産会社選びに迷っている方は?
とはいえ、不動産会社の選び方で迷ってしまう方も少なくありません。迷う場合は、しっかり比較して選ぶためにも不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。
地域密着型から大手まで複数の不動産会社による査定を受けることで、どの不動産会社が希望に応えてくれそうか・信頼できそうか検討するきっかけになるでしょう。
おうちクラベルでは、最短60秒入力で不動産一括査定の依頼が可能です。
8.マンションを高く売りたいなら不動産一括査定を活用しよう
マンションの売り時を逃さないための築年数・税率・環境の変化・売れやすい月について、また、売り時が過ぎたマンションを売るコツについてもご紹介いたしました。
せっかくマンションを売るならできるだけ高く売りたいのは当然の心理でしょう。
満足のいく売却を成功させるためにも、ご紹介したポイントを押さえたうえで不動産一括査定サイトをうまく活用してみてください。
不動産一括査定を行うことで、複数の不動産会社による現在の不動産査定価格を知ることが可能です。
できるだけ高い価格・希望の条件で売るためにも、不動産一括査定サイトを活用して相性の良い信頼できる不動産会社を見つけてみてくださいね。