新築マンションを損せず売却したい!売却の理由・おすすめのタイミング・売却方法について解説

新築マンションを購入したものの、すぐに売却する事情が生じることもあるかと思います。築浅マンションの売却では、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?また高値で売却しやすい条件などはあるのでしょうか?
今回は新築で買ったマンションをすぐに売却する際の注意点や損せず売却するためのポイント、売却に際してかかる費用などについてくわしく解説します。記事でお伝えする内容を参考にして、ぜひ満足のいく売却を目指しましょう。

目次

1.買ってから間もない新築マンションを売却する主な事情

買ってから間もない新築マンションの売却にはどのような事情があるのでしょうか?それぞれ異なる事情があることかと思いますが、よくある理由は次のとおりです。

  • 遠方へ転勤になった
  • 離婚や家族の死亡など家族関係が変化した
  • 介護などで遠方に引っ越す事情が生じた
  • 周辺環境に馴染めなかった
  • 収入が減るなどしてローンの支払いが難しくなった

このような事情が生じてお困りの際には、まず「おうちクラベル」の不動産一括査定をご利用ください。

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1-1.遠方へ転勤になった

新築マンションの購入後に、通勤の難しい遠方に長期転勤になったことで売却を検討する場合があります。新築マンションを売却することで転勤先での住宅を購入する原資を得やすくなるでしょう。

1-2.離婚や家族の死亡など家族関係が変化した

新築マンションの購入後に離婚をしたり家族が亡くなってしまったりするなど、家族関係に変化が生じたことで新築で買ったマンションの売却を検討する場合があります。

家族が減りそのマンションが広すぎることを理由に住み替えを検討する場合もあれば、離婚に伴う慰謝料を支払うため以前の家族と住んでいた家に住み続けたくないためなど、さまざまな事情があることでしょう。

1-3.介護などで遠方に引っ越す事情が生じた

介護など遠方に引っ越さざるを得ない事情が生じたことでマンションの売却を検討する場合もあるでしょう。将来的に戻る予定があれば売却せずに一時的に賃貸することなども選択肢の1つとなります。

1-4.周辺環境に馴染めなかった

新築マンションを購入してその地で暮らし始めたものの、いざ生活をしてみると生活スタイルと合わないなど周辺環境に馴染めない場合もあるかと思います。この場合には無理してそこで暮らし続けず、マンションを売却して別の地に移ることも選択肢となるでしょう。

1-5.収入が減るなどしてローンの支払いが難しくなった

新築マンションの購入時にはローンを組むことが一般的です。しかしその後事情が変わって収入が減ったことで、ローンの支払いが厳しくなることもあるでしょう。

この場合には売却対価でローンを全額返済できるかどうかなども考慮しながら売却を検討することとなります。

2.新築マンション売却の3つの特長

新築で購入したマンションをすぐに売却する場合には、一戸建てなど他の不動産の売却と比較してどのようなメリットがあるのでしょうか?主な特長は次のとおりです。

  • 需要が下がりづらく買い手が見つかりやすい
  • 相場が知りやすい
  • 値崩れが起きにくい

2-1.特長①:需要が下がりづらく買い手が見つかりやすい

築浅マンションの需要は下がりづらく、買い手が見つかりやすいといえます。なぜならマンションはその地域でニーズの高い間取りで作られる傾向にあり、より多くの購入希望者のニーズにマッチしやすいためです。

また築浅とはいえ一度入居のあった中古マンションであれば、新築のマンションと比較して価格が低くなりがちです。そのためこの「お得感」も相まって購入希望者が現れやすいといえるでしょう。

2-2.特長②:相場が知りやすい

不動産の取引事例は、国土交通省が運営する「不動産取引価格情報検索」や不動産流通機構が運営する「レインズ・マーケット・インフォメーション」などで公表されています。

実際の取引価格がエリアや駅からの距離、間取り、建築年などとともに公表されているため、売却を検討している不動産の情報と比較することで売却相場の想定がしやすくなります。特にマンションは一戸建て住宅よりも特殊事情が少ない傾向にあり取引事例を参考にしやすいといえるでしょう。

ただし実際に売却を検討している際にはより正確な価格を確認する必要があるため、不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。「おうちクラベル」では複数の不動産会社にまとめて査定の依頼が可能です。複数社の査定を比較することで、より適正な査定額を把握しやすくなるでしょう。

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2-3.特長③:値崩れが起きにくい

一戸建て住宅などと比較して、マンションは一般的に値崩れが起きにくいといえます。これは先ほど解説したように需要が下がりづらいことに加え、立地が良い場合が多いことや一戸建て住宅と比較して建物自体がきちんと管理されている傾向にあることなどさまざまな要因によるものです。

3.特に高値で売りやすい中古マンションの条件

購入した新築マンションを短期間で売却する場合、より高値で売るための条件にはどのようなものがあるのでしょうか?主な条件は次のとおりです。

  • 人気のエリアである
  • そのエリアのニーズに合致した間取りである
  • 築5年以内である
  • ブランド性の高いマンションである

3-1.人気のエリアである

マンションは戸建て住宅であれば購入が難しいような好立地であることも少なくありません。特に人気のエリアに建っている築浅のマンションの場合、購入希望者が複数現れることも少なくなくより高値で売りやすいといえるでしょう。

3-2.そのエリアのニーズに合致した間取りである

売却しようとしている部屋がそのエリアのニーズに合った間取りであれば、購入希望者が見つかりやすく高値で売れる傾向にあります。

なおマンションは新築時に間取りのニーズを調査したうえで売り出している場合が多く、築浅であれば新築時からさほど動向も変っていないと考えられるため、そのエリアのニーズに合致している可能性が高いでしょう。

3-3.築5年以内である

公益財団法人東日本不動産流通機構が公表している「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)」によると、中古マンションの平均価格は築年数の経過とともに低下する傾向にあります。ただし「築5年以内」に絞って中古マンションを探す人も多く、築5年以内であればより高値で売却しやすいといえるでしょう。

3-4.ブランド性の高いマンションである

大手の不動産デベロッパーが販売したマンションなどは「ブランドマンション」と呼ばれることもあります。ブランドマンションはそのマンションを名指しして購入したいと希望される場合もあります。ニーズが下がりづらく、より高値での売却がしやすいといえるでしょう。

4.新築マンションを損せず売却する5つのポイント

新築で購入したマンションをすぐに売却する際に損をしないためにはどのような点に注意すれば良いのでしょうか?損せず売却するための主なポイントは次のとおりです。

  • 複数の不動産会社に査定を依頼する
  • 信頼できる不動産会社を選ぶ
  • 掃除と整理整頓をする
  • 時間に余裕をもって売却する
  • 売り出し価格を高めに設定する

4-1.複数の不動産会社に査定を依頼する

新築から間もないマンションであれば、高値で売却できる可能性が高いでしょう。だからといって相場をよく確認せずに売ることはおすすめできません。

1社の不動産会社による査定額を信じて売却してしまってから、もう少し高値で売れた可能性があったと知れば後悔してもしきれないことでしょう。

そのため新築から間もないマンションを売却する際には、複数の不動産会社に査定を依頼することをおすすめします。複数社の査定額を比較することで適正額を把握することができるほか、より高値で売ってくれる可能性のある不動産会社を見つけやすくなるでしょう。

しかし自分で複数の不動産会社を回って査定を依頼していては、多大な手間や時間を要してしまいます。そこでおすすめなのが「おうちクラベル」です。おうちクラベルを利用することで、複数の優良な不動産会社へまとめて査定を依頼することが可能となります。

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4-2.信頼できる不動産会社を選ぶ

新築から間もないマンションをより高値で売るためには、信頼できる不動産会社へ売却を依頼することが大きなポイントとなります。そのエリアでのマンションの売却に強くかつ信頼できる不動産会社へ依頼することで、より良い条件でマンションが売却できる可能性が高まるでしょう。

マンションの売却を依頼する信頼できる不動産会社をお探しの際には、「おうちクラベル」の不動産一括査定をご利用ください。

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4-3.掃除と整理整頓をする

マンションをより高値で売却するためには、不動産会社の訪問を受けて査定をしてもらう際や購入希望者の内見を受け入れるにあたって掃除や整理整頓をしておくことをおすすめします。

新築から間もないマンションを購入する人は、新築ではないことを理解しつつも相当程度きれいな状態を期待していることが多いでしょう。そのため実際に引渡しをする前にはハウスクリーニングを入れてきれいにするとはいえ、実際に見てもらう際も整理整頓をしておいた方が好印象となります。

4-4.時間に余裕を持って売却する

マンションに限らず不動産をより高値で売りたい場合は、時間に余裕を持って売却することをおすすめします。

マンションを売る側はより高値で売りたいと考える一方で、マンションを購入する側はできる限り安く買いたいと考えることでしょう。そのため不動産を売り急いでしまうと、足元を見られて買いたたかれるリスクが高くなります。

また売却を特に急がなければ、値下げを要求する購入希望者からの打診を断って次の購入希望者が現れるのを待つなど売却先の選択肢が広がりやすくなるでしょう。

4-5.売り出し価格を高めに設定する

売り出し価格とは、売り手側の希望販売価格です。この価格での購入を希望する人が現れればその価格でそのまま売買契約が成立します。

新築から間もないマンションを売却する際には、売却を急ぐなど何らかの事情がない限り売り出し価格を高めに設定することも検討すると良いでしょう。なぜなら新築から間もないマンションはニーズが高い傾向にあり、ある程度高くても売れる可能性があるためです。

控えめに設定した売り出し価格で購入希望者が複数現れてから「もっと高値でも売れたかもしれない」と考えても、後から価格を吊り上げることは困難でしょう。一方でその価格での購入希望者がしばらく待っても現れないのであれば価格を下げることは可能です。

5.新築マンションを売却するまでの流れ

新築で購入したマンションをすぐに売却する際にはどのような流れとなるのでしょうか?一般的な流れは次のとおりです。

  • 査定を依頼する
  • 不動産会社と契約を締結する
  • 物件の内見や問い合わせを受ける
  • 売買契約を締結する
  • 物件を引き渡す

5-1.査定を依頼する

新築から間もないマンションの売却を決めたらまずは不動産会社へ査定を依頼しましょう。査定は「おうちクラベル」を活用し、複数の不動産会社へ依頼することをおすすめします。

複数の不動産会社から査定を受けることで適正額を把握しやすくなるほか、そのマンションの売却に自信のある信頼できる不動産会社を見つけやすくなるでしょう。

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5-2.不動産会社と契約を締結する

マンションの売却を依頼する不動産会社を選定したら、不動産会社との間で媒介契約を締結します。媒介契約には次の3種類がありますので、自分や状況に合った媒介契約を選択しましょう。

  • 専属専任媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 一般媒介契約

5-2-1.専属専任媒介契約

専属専任媒介契約とは、他の不動産会社に並行して媒介(仲介)を依頼できない1社専属の媒介契約です。また仮に売主が自分で買主を見つけても、媒介契約締結先の不動産会社に仲介してもらわなければなりません。

その反面不動産会社側にも比較的強いコミットが求められます。

まず契約締結後5営業日以内にレインズ(不動産流通機構)へ登録しなければなりません。また依頼者に対して1週間に1回以上の報告が義務付けられています。

5-2-2.専任媒介契約

専任媒介契約も他の不動産会社に並行して媒介を依頼できない1社専属の媒介契約です。ただし売主が自分で買主を見つけた場合には、その不動産会社の仲介を受けず(つまり仲介手数料を支払うことなく)取引を成立させることが認められます。

専任媒介契約の場合、不動産会社は契約締結後7営業日以内にレインズへ登録しなければなりません。また2週間に1回以上依頼者へ報告することが義務付けられています。

5-2-3.一般媒介契約

一般媒介契約とは、複数の不動産会社へ重ねて媒介を依頼できる媒介契約です。もちろん売主が自分で買主を見つけた場合には不動産会社を介すことなく契約を成立させることが可能です。

先に解説した2つの契約とは異なり、一般媒介契約では不動産会社にレインズへの登録義務はありません。また依頼者の報告頻度についても特に定めはありません。

5-3.物件の内見や問い合わせを受ける

不動産会社と媒介契約を締結したら、売り出し価格を決めいよいよ販売活動のスタートです。不動産会社が自社ホームページに掲載したり購入が見込まれる相手へ案内したりして販売活動を行います。

購入希望者からの問い合わせには不動産会社が対応してくれるため、売主が直接対応する必要はありません。ただし購入希望者の内見時に売主がまだそのマンションに住んでいる場合、対応せざるを得ないでしょう。

またすでにそのマンションに住んでいない場合であっても、可能な限り対応することをおすすめします。購入希望者は元の所有者から使い勝手などを聞きたいと考えることが多く、丁寧に対応することで購入が決まる可能性が高まるためです。

なお購入に対してより前向きとなってもらうためにも、内見を受け入れる前に整理整頓や清掃を行っておきましょう。

5-4.売買契約を締結する

購入希望者が購入を決め条件面などがまとまったら、売買契約を締結します。売買契約書に売主と買主の双方が署名捺印をすることで売買契約が成立します。

売買契約の締結と併せて、買主から手付金が交付されることが多いでしょう。手付金の金額は売買価格の5%から10%程度とされることが一般的です。なお売買契約書は媒介契約を依頼している不動産会社が用意してくれるため、自分で用意する必要はないでしょう。

ただし設備の故障やマンションの不具合などがあれば、契約締結前に買主によく説明したうえで売買契約書に明記するよう注意が必要です。なぜなら物件を引き渡した後であらかじめ説明していない不具合が見つかると、買主から「契約不適合責任」として修補請求や代金減額請求などがなされる可能性があるためです。

5-5.物件を引き渡す

最後に「決済」をして物件を引き渡すことで、マンションの売却が終了します。決済とは、次のことなどを同時に行うことです。

  • 買主が組む住宅ローンの実行
  • 売買代金(手付金を除いた残金)の支払い
  • 売却したマンションの名義変更に必要となる書類への署名押印

決済の場には売主と買主のほか、不動産会社の担当者、銀行のローン担当者、名義変更登記を担当する司法書士などが同席します。無事に決済が完了したら、司法書士がそのまま名義変更の登記申請を行います。これでマンションが正式に買主の所有となります。

6.新築マンションを購入後すぐに売却する際の注意点

新築で購入したマンションをすぐに売却する際にはどのような点に注意すれば良いのでしょうか?主な注意点は次のとおりです。

  • 譲渡所得税が高くなる可能性がある
  • オーバーローンとなる可能性がある

6-1.譲渡所得税が高くなる可能性がある

不動産の譲渡で「儲け」が生じた場合には、これに対して譲渡所得税や住民税がかかります。

この譲渡所得税や住民税の税率は、売却した物件の所有年数が売却した年の1月1日時点で「5年超」であったか「5年以下」であったかによって次のとおり異なります。

譲渡した年1月1日時点における保有期間 税率(復興特別所得税を含む)
5年超 20.315%(所得税15.315%、住民税5%)
5年以下 39.63%(所得税30.63%、住民税9%)

※平成25年から令和19年までは復興特別所得税として基準所得税額の2.1パーセント加算されています。

つまり売却するマンションの所有期間がその年1月1日時点において5年以下であれば、譲渡所得税率が高くなるということです。

ただし譲渡所得税がかかるのはマンションの売却によって「儲け」が出た場合のみです。売却によって儲けが出るとは、たとえば5,000万円で購入した新築マンションが7,000万円で売れた場合などです。

一方5,000万円で購入した新築マンションを4,000万円で売却した場合などには儲けは出ていませんので、原則として譲渡所得税は課税されません。

6-2.オーバーローンとなる可能性がある

新築で購入したマンションをすぐに売却した場合には「オーバーローン」となる可能性が高いでしょう。オーバーローンとは、売却で得た対価を購入時に組んだ住宅ローンの返済に充ててもまだローンが残ってしまう状態を指します。

まずマンションの購入に際して住宅ローンを組んだ場合には、マンションに抵当権が付いていることが一般的です。抵当権とは、仮にローンが返せなくなった際に銀行がそのマンションを売却してそこからローン残債の返済を受けるという担保を指します。

抵当権がついたままの物件にはリスクがあるため、一般的には買主にマンションを引き渡す時点までには抵当権を抹消しなければなりません。とはいえただ銀行に「抵当権を消してください」とお願いをしても、ローン残債がある状態で抵当権の抹消に応じてもらえる可能性はほとんどないでしょう。

マンションの売却代金でローン残債をすべて返済できるのであれば問題ありません。先ほど解説した「決済」の場で住宅ローンの返済も同時に行い、買主の名義変更登記と同時に売主の抵当権も抹消できるためです。

一方問題となるのは、マンションの売却代金をすべてローンの返済に充ててもまだローンが残ってしまう場合、すなわちオーバーローンである場合です。この場合の選択肢は主に次の2つとなるでしょう。

  • 自己資金や親族からの借り入れなどでローンをすべて返済し抵当権を消してもらう
  • 住み替え先など別の物件にローンを付け替えることを条件に抵当権を消してもらう

特に「2」の場合には、銀行と綿密な打ち合わせをする必要があります。なぜなら住み替え先の物件の評価額によっては、抵当権が付け替えられない可能性があるためです。

また仮に抵当権の付け替えができたとしても、当面の間は住み替え先の住宅ローンと売却したマンションのローン残債を両方支払っていかなければなりません。そのため家計を圧迫するリスクについても検討しておく必要があるでしょう。

7.新築マンションの売却にかかる主な費用

新築マンションの売却ではどのような費用がかかるのでしょうか?主にかかる費用は次のとおりです。

  • 仲介手数料
  • 登記費用
  • 印紙税
  • 譲渡所得税

7-1.仲介手数料

不動産会社の仲介によって売買契約が成立した場合には仲介手数料の支払いが必要です。
仲介手数料の上限額は宅建業法で定められており、ほとんどの不動産会社がこの上限額で仲介手数料を設定しています。

売却価格 仲介手数料の上限額
200万円以下の部分 売却価格の5%+消費税
200万円を超え400万円以下の部分 売却価格の4%+消費税
400万円を超える部分 売却価格の3%+消費税

なお売却価格が400万円超であれば、次の計算式でも仲介手数料の算出が可能です。

  • 仲介手数料の上限額=売却価格×3%+6万円

仲介手数料は原則として売買契約の成立時に支払いますが、一部を決済時に支払う場合もあります。このタイミングは不動産会社によって異なるため、依頼先の不動産会社へあらかじめ確認しておくと良いでしょう。

7-2.登記費用

売買契約が成立したらマンションの名義を売主から買主へと変更します。これには「司法書士報酬」と「登録免許税」がかかります。ただしこれらの費用は買主側が負担することが慣例とされており、売主が負担することはほとんどありません。

一方で売買に際して抵当権を抹消する場合において、この登記費用は売主側の負担となります。これにかかる費用はおおむね次のとおりです。

  • 司法書士報酬:1万円から2万円程度
  • 登録免許税:抵当権を抹消する物件の数×1,000円

7-3.印紙税

印紙税とは、契約書などに貼付することで納める税金です。

不動産の売買契約書は課税文書にあたるため、契約書に記載した売買代金に応じた印紙税を納めなければなりません。不動産売買の契約書に貼付するべき印紙の額はそれぞれ次のとおりです。

売買代金 印紙税額
50万円以下 200円
100万円以下 500円
500万円以下 1,000円
1,000万円以下 5,000円
5,000万円以下 10,000円
1億円以下 30,000円
5億円以下 6万円
10億円以下 16万円
50億円以下 32万円
50億円超 48万円

なお売買契約書は売主と買主がそれぞれ1通ずつ保管することが一般的です。そのため売主と買主がそれぞれ自分が保管する契約書に貼付する印紙代を負担することが多いでしょう。

7-4.譲渡所得税

マンションを売って「儲け」が出た場合には、譲渡所得税の対象となります。譲渡所得税の対象となる課税譲渡所得金額は次の式で算定されます。

  • 課税譲渡所得金額=収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除

計算要素の概要は、それぞれ次のとおりです。

収入金額 マンションの売却で買主から得た対価
取得費 そのマンションを取得するためにかかった購入代金、購入手数料、不動産取得税など。不明な場合は収入金額×5%で計算する
譲渡費用 建売住宅を売却するのにかかった仲介手数料、印紙税など
特別控除 要件を満たした場合に適用できる「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」など(後述)

この計算結果がプラスになった場合には、先ほど解説した税率を乗じて譲渡所得税の額を計算します。なお譲渡所得税は国などが計算をして納付書が送られてくるようなものではなく、自分で計算して申告と納税をしなければなりません。

8.新築マンションの売却で使える譲渡所得税の主な特例

譲渡所得税にはさまざまな特例が存在します。では新築から間もないマンションを売却した際にはどのような特例が使えるのでしょうか?適用できる可能性のある代表的な特例は次のとおりです。

なおそれぞれの特例には要件があります。そのため実際に適用を受ける際には、あらかじめ税理士などの専門家へご相談ください。

  • 居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除
  • 特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例
  • マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

8-1.居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除

「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除」とは、マイホーム(居住用財産)を売った場合に所有期間の長さに関係なく譲渡所得から最高3,000万円まで控除ができる特例です。この特例の適用を受けることで譲渡所得税の大きな軽減につながり、「収入金額-(取得費+譲渡費用)」が3,000万円までであれば譲渡所得税はゼロとなります。

この特例の適用の提要を受けるためには、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却することなどの要件を満たすことが必要です。

8-2.特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

「特定のマイホームの譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」とは、住宅ローンが残っているマイホームを売却して譲渡損失が生じた場合にその譲渡損失をその年の給与所得や事業所得など他の所得から控除することができる特例です。また通算してもなお損失が残った場合は、翌年以後3年間の繰り越し控除が可能です。

この特例の適用を受けるためには、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡することやそのマイホームに係る償還期間10年以上の住宅ローンが残っていることなどの要件を満たさなければなりません。

8-3.マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例

「マイホームを買い換えた場合の譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例」とは、住んでいた住宅を売却して新しい住宅を購入した場合に、旧居宅の譲渡による損失が生じた場合においてその譲渡損失をその年の給与所得や事業所得など他の所得から控除することができる特例です。また通算してもなお損失が残った場合には、翌年以後3年間の繰り越し控除が可能です。

この特例の適用を受けるためには、住まなくなった日から3年を経過する日の属する年の12月31日までに譲渡することや譲渡の年の1月1日における旧居宅の所有期間が5年を超えていることなどの要件を満たさなければなりません。

9.まとめ

新築から間もないマンションを売却する場合に損をしないためのポイントについて解説しました。築浅のマンションであれば良い条件で売却ができる可能性が高いでしょう。

しかしだからこそしっかりとポイントを押さえて、より高値での売却を目指すことをおすすめします。そのためにもまずは「おうちクラベル」を活用し、マンション売却のパートナーとなる信頼できる不動産会社を見つけることからはじめましょう。

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