売却したいマンションがオール電化である場合、これが原因でマンションが売れないのではと心配になるかもしれません。
オール電化のマンションは、売れない傾向にあるのでしょうか？
また、マンションが売れない場合、どのような点に原因があるのでしょうか？
今回は、オール電化のマンションの売却について詳しく解説します。
オール電化マンションとは
オール電化のマンションとは、ガスを使用せず、調理や調理、冷暖房など生活に必要となるエネルギーをすべて電気で賄うマンションです。
具体的には、ガスコンロの代わりにIHクッキングヒーターが備え付けられていたり、給湯にはエコキュートを用いたりします。
近年では、停電などに備え太陽光パネルや蓄電池などの設備を備えているマンションもあります。
オール電化マンションのメリット
オール電化マンションには、さまざまなメリットがあります。
これらは、オール電化マンションを売却する際のアピールポイントともなります。
ここでは、オール電化マンションの主なメリットを3つ紹介します。
- 火災のリスクが低い
- 光熱費が安くなる可能性が高い
- 火災保険料が安くなることがある
火災のリスクが低い
オール電化マンションは、ガスを使用しません。
そのため、調理中の失火などが原因で火災が発生するリスクを最小限に抑えることが可能となります。
この点が決め手となり、オール電化のマンションを選択する人も少なくありません。
光熱費が安くなる可能性が高い
オール電化マンションはガスを使用せず、電気に一本化されています。
そのため、光熱費を把握しやすいことがメリットです。
ガスの基本料金がかからないため、光熱費が安くなる傾向にあります。
ただし、後ほど解説しますが、電気料金によっては料金が逆転する可能性も否定できません。
火災保険料が安くなることがある
先ほど解説したように、オール電化マンションは火災のリスクが低い傾向にあります。
そのため、「オール電化割引」などが適用され、火災保険料が安くなる可能性があります。
ただし、オール電化割引はすべての保険会社で設けられているわけではありません。
石油ストーブやガスファンヒーターがあるなど家の中で火を使う環境にある場合は適用を受けられない可能性があります。
オール電化割引を受けたい場合は、保険会社に確認するようにしてください。
オール電化マンションのデメリット
オール電化マンションには、デメリットもあります。
主なデメリットを3つ解説します。
- 電気代高騰の影響を受けやすい
- 停電に弱い
- 修理コストが高い
電気代高騰の影響を受けやすい
オール電化マンションは、ガスを使用せず電気に一本化されているため、電気代高騰時にはその影響をより強く受けることとなります。
昨今の電気代高騰によって、オール電化マンションを選んだことを後悔している人もいるかもしれません。
停電に弱い
オール電化マンションは、停電に弱い傾向にあります。
停電してしまうと電灯がつかなくなるのはもちろん、オール電化マンションでは調理や給湯などもできなくなるためです。
そのため、オール電化マンションに居住する人の中には停電に備えてカセット式コンロを備えている人も少なくありません。
なお、停電に弱いことはオール電化のデメリットとしてよく指摘されることではあるものの、たとえオール電化ではなくても停電時にお湯が自由に使えたり暖房器具が自由に使えたりするわけではありません。
なぜなら、停電すると給湯機やガスヒーター自体の電源が入らなくなるためです。
修理コストが高い
オール電化マンションは一般的に、故障時の修理や交換コストが高くなる傾向にあります。
たとえば、エコキュートの耐用年数は10年ほどといわれており、交換には30万円から40万円程度がかかることが一般的です。
これは、一般的な給湯器と比較して10万円程度高い金額といえます。
そのため、オール電化マンションでは修理にかかる費用をあらかじめ見積もっておく必要があります。
オール電化マンションは売れない？
オール電化マンションは、売れないのでしょうか？
結論をお伝えすると、オール電化であることのみが原因でマンションが売れないことはほとんどありません。
オール電化については人によってさまざまな考え方があり、中には災害発生時などへの不安から「オール電化は絶対に嫌だ」と考える人がいることも確かです。
しかし、その一方で、火災リスクが低く光熱費の管理が容易なオール電化に魅力を感じる人も少なくありません。
そのため、マンションが売れない場合はオール電化が原因ではなく、他に理由があると考える方がよいでしょう。
自身の所有するオール電化マンションの売却を検討するにあたってどの程度の価格で売れるか知りたい場合は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。
おうちクラベルとは、査定依頼フォームに1度入力するだけで複数の不動産会社に査定の依頼をすることができる不動産一括査定です。
複数社による査定額を比較することで、そのオール電化マンションがどの程度の価格で売れるのか把握しやすくなります。
マンションが売れない場合に考えられる主な理由
オール電化マンションが売れない場合は、オール電化であること以外に何らかの理由があることが考えられます。
オール電化のマンションが売れない場合、どのような原因が考えられるでしょうか？
ここでは、オール電化マンションが売れない場合に考えられる主な原因を紹介します。
- マンションの魅力を十分にアピールできていないから
- 不動産会社の担当者が売却に力を入れていないから
- 売出価格が高いから
- 周辺に競合物件が売りに出ているから
- 部屋の印象がよくないから
- 老朽化が進んでいるから
マンションの魅力を十分にアピールできていないから
考えられる1つ目の理由は、そのオール電化マンションの魅力を十分にアピールできていないことです。
オール電化マンションは、オール電化であること自体がアピールポイントの1つとなります。
その他にも、そのマンションの購入が想定される層に向けたマンションの利点を十分にアピールすることで、成約につながる可能性が高くなります。
購買層を想定し、その層のニーズに合わせてマンションの魅力を見つけ出し、さらにこれを効果的にアピールすることは、不動産会社の腕の見せ所ともいえます。
そのマンションのアピールポイントを見つけ、よい条件で売却してくれる不動産会社を見つけたい場合は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。
おうちクラベルによる査定の依頼先の不動産会社は実績豊富な優良企業ばかりであり、優良な不動産会社に出会える可能性が高くなります。
不動産会社の担当者が売却に力を入れていないから
考えられる2つ目の理由は、不動産会社がそのオール電化マンションの売却に力を入れていないことです。
不動産会社がマンションの売却に力を入れていない理由としては、次のものなどが考えられます。
- マンションの売却価格が低く、売却を成功させても不動産会社が得られる仲介手数料が低いため後回しになっているから
- 不動産会社が売主と買主の両方から依頼を受ける「両手仲介」に持ち込むため、他の不動産会社経由での依頼を嘘をついて断るなどの「囲い込み」を画策しているから
- 不動産会社がそのオール電化マンションの売却を得意としていないから
不動産会社はマンション売却のパートナーとなる存在であり、依頼する不動産会社を誤るとマンションが一向に売れない事態となりかねません。
そのため、オール電化マンションを売り出す際は「おうちクラベル」の活用がおすすめです。
おうちクラベルをご活用し、複数社による査定額や売却へ向けてのアドバイスなどを比較することで、そのオール電化マンションの売却に自信のある信頼できる不動産会社を見つけやすくなります。
売出価格が高いから
考えられる3つ目の原因は、マンションの売出価格が高過ぎることです。
売出価格はあくまでも売主側の希望販売価格であり、いくらに設定しても構いません。
たとえば、周辺の相場から考えた売却相場が3,500万円であるマンションに、4,000万円の値を付けてもよいわけです。
実際に、マンションを少しでも高値で売るため、売出価格を相場より高めに設定することは珍しくありません。
しかし、買主にとってもマンションは一世一代の買い物であることが多く、購入前には周辺における売却相場を調べていることが一般的です。
売出価格が相場よりも高すぎる場合は、そのオール電化マンションが一向に売れない事態となりかねません。
そのため、マンションの売出価格はそのエリアにおける不動産事情に詳しい不動産会社の担当者とよく相談したうえで、相場より多少高いものの買主が購入を見送るほどではない絶妙な価格を設定することがポイントです。
そのエリアの不動産事情に詳しい不動産会社をお探しの際は、不動産一括査定である「おうちクラベル」をご活用ください。
おうちクラベルでは、査定の依頼先の不動産会社として、全国展開をする大手不動産会社から地域密着で活動する中小の不動産会社までさまざまな優良企業と提携しています。
そのため、そのマンションの売却に強みを持つ不動産会社と出会いやすくなります。
周辺に競合物件が売りに出ているから
考えられる原因の4つ目は、近隣に競合物件が売りに出ていることです。
近隣において似た間取りのマンションが売りに出ている場合は、比較されてマンションが売れづらくなる可能性があります。
特に、価格帯が競合する新築マンションが分譲されている場合は、中古のマンションが売れづらくなる可能性が否定できません。
近隣に競合する物件が売りに出ており、これが原因でオール電化マンションがなかなか売れない場合は、売り出し時期を変えてみることを検討することをおすすめします。
部屋の印象がよくないから
考えられる原因の5つ目は、内見時の部屋の印象がよくないことです。
内見時はできるだけよい印象を与えることができるよう、清掃や整理整頓を心がけてください。
きれいで片付いた状態である方が、購入意欲が湧きやすくなるためです。
また、ペットを飼っていたり喫煙をしていたりする場合は、室内の臭いが気になるのかもしれません。
自分ではさほど気にならない臭いであっても、外部から入る人にとっては気になることも少なくないためです。
そのため、臭いについても不動産会社の担当者に率直な意見を求め、内見前に可能な対策を講じることをおすすめします。
一方で、マンションがなかなか売れないからといって、独断で大がかりなリフォームやリノベーションをすることはおすすめできません。
中古のマンションは安く買って自分の好みでリノベーションをしたいとのニーズもあるところ、売主が実施したリフォームやリノベーションが買主の好みに合うとは限らないためです。
また、リノベーションをして売り出し価格が高くなると、リーズナブルであるという中古マンションのメリットが損なわれ、ますます売れなくなるリスクもあります。
リフォームやリノベーションは独断で行わず、不動産会社の担当者とよく相談したうえで決めることをおすすめします。
マンションが売れない場合は、リノベーションなどまでしなくても、家具の配置を変えたり照明器具を変えたりするだけで印象が大きく変わり成約に至る可能性があります。
そのマンションの売却について相談できる不動産会社をお探しの際は、「おうちクラベル」をご活用ください。
老朽化が進んでいるから
6つ目の原因は、マンション自体の老朽化が進行していることです。
特に外壁や共用部などが目に見えて老朽化している場合や、メンテナンスが行き届いておらず適切な修繕がされていない場合は、マンションがなかなか売れない可能性があります。
マンションが売れない原因が老朽化にあると考えられる場合は、「ホームインスペクション」を受けることが対策の1つとなります。
ホームインスペクションとは、住宅に精通した専門家に、第三者的な立場から住宅の劣化状況や不具合事象の有無などをチェックしてもらい、報告書の交付を受ける手続きです。
ホームインスペクションを受けて報告書を提示することにより購入希望者が安心し、成約に至る可能性があります。
まとめ
オール電化マンションであることは、決して売れにくい特徴ではありません。
買主の考え方によってはマンションがオール電化であることが原因で避けられることもあるものの、反対にオール電化であることにメリットを感じる買主も少なくないためです。
オール電化マンションが売れない場合は、オール電化であること自体が原因ではなく、他に問題がある可能性が高いといえます。
たとえば、不動産会社がそのオール電化マンションの売却に力を入れていないことや魅力を十分にアピールできていないこと、部屋の印象がよくないことなどがあります。
オール電化のマンションに限ったことではないものの、マンションの売却を成功させるには、そのマンションの売却に強い信頼できる不動産会社を見つけることがカギとなります。
そのような不動産会社をお探しの際は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご利用ください。
おうちクラベルとは、査定依頼フォームに必要な情報を1度入力するだけで複数の不動産会社に査定の依頼をすることができる不動産一括査定です。
複数社による査定額を比較することで、そのオール電化マンションの売却適正額が把握しやすくなるほか、査定額や担当者によるアドバイスを比較することでそのオール電化マンションの売却に自信のある不動産会社を見つけやすくなります。
おうちクラベルの無料一括査定なら、カンタン60秒で大手から地域密着不動産会社まで、複数社の査定価格をまとめて比較することができます。
この記事の監修者
大学在学中より不動産の道に進み、建売会社にて用地仕入れを担当。結婚・育児を経験した後にハウスメーカーの不動産課に勤務し家族を持つ人々のニーズを深く理解し、顧客に寄り添った不動産サービスを提供。本格的な宅地開発を学ぶため、宅地開発専門の不動産会社に従事後、地域に根付いた土地活用の提案をするため現社に転職。
＜保有資格＞宅地建物取引士
