マンションの売却相場と築年数の関係は?築年数ごとの売却ポイントを解説

同じマンションであっても、築5年の時点と築30年の時点とでは売却相場が大きく異なることが一般的です。

マンションの売却相場と築年数とは、どのような関係になっているのでしょうか?

また、マンションを売却する場合、築年数ごとにどのような点に注意すればよいでしょうか?

今回は、マンションの売却相場と築年数の関係や、築年数ごとの売却ポイントなどについて詳しく解説します。

マンションの売却相場と築年数との関係

マンションの売却相場は、築年数の経過とともに低下することが一般的です。

このことは、公益財団法人東日本不動産流通機構(通称「東日本レインズ」)が公表している「築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)」内にある、次のグラフからも明らかです。

図表6-3

画像引用元:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(2022年)(公益財団法人東日本不動産流通機構)

このグラフからも、築年数の経過とともに売却相場が低減していく状況が見て取れます。

また、同様のグラフは国土交通省が公表している資料である「中古住宅流通、リフォーム市場の現状」にも掲載されています。

中古戸建住宅の価格査定の例

参照元:中古住宅流通、リフォーム市場の現状(国土交通省)

このように、マンションの売却相場は築年数の経過とともに低下していき、最終的にはマンションが建っている土地のみの価格へと近づいていくことが一般的です。

首都圏におけるマンションの築年数ごとの売却相場

築年数ごとのマンションの売却相場は、具体的にどの程度なのでしょうか?

ここでは、東日本レインズが公表している「首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況【2023年7~9月】」から、首都圏における築年数別のマンションの平均㎡単価を抜粋して紹介します。

築年数 ㎡単価(万円)
~築5年 116.4
築6年~築10年 101.5
築11年~~築15年 90.7
築16年~築20年 80.2
築21年~築25年 71.0
築26年~築30年 54.1
築31年~ 42.3

参照元:首都圏中古マンション・中古戸建住宅地域別・築年帯別成約状況【2023年7~9月】(公益財団法人東日本不動産流通機構)

この平均値を見ると、築26年以上となるとマンションの売却相場は築5年以下の場合の半額以下となり、その後も逓減していくことがわかります。

マンションの売却を検討している場合はできるだけ早期に売却するとよいでしょう。

なお、これはあくまでも首都圏における平均値であり、実際の売却相場や価値の下がり方はマンションの立地やブランド、メンテナンス状況などにより大きく異なります。

所有しているマンションについて実際に売却を検討している際は、不動産会社から査定を受けるようにしてください。

査定には、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。

おうちクラベルとは、査定依頼フォームに1度入力するだけで複数の不動産会社に査定の依頼をすることができる不動産一括査定です。

査定額や説明、担当者によるアドバイスなどを比較することで、そのマンションの売却適正額が把握しやすくなります。

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築年数ごとのマンション売却のポイント

築年数ごとのマンション売却のポイント

マンションを売却する際は、どのような点に注意すればよいでしょうか?

ここでは、マンション売却のポイントを築年数ごとに解説します。

築10年以下のマンション売却のポイント

築10年以下のマンションは一般的に「築浅」と呼ばれ、人気が高い傾向にあります。

中でも築5年から築10年程度のマンションは劣化がほとんど見られない一方で、新築と比較してリーズナブルであることから、ニーズが高く非常に売りやすいといえます。

また、マンションがいわゆるブランドマンションである場合は価値が下がりにくく、築10年以下程度であれば新築とさほど変わらない価格で売却できる可能性もあるほどです。

ただし、築10年以下のマンションはローン残債が大きく、「オーバーローン」となることも少なくありません。

オーバーローンとは、ローン残債がマンションの売却対価を上回る状態です。

オーバーローンとなっているマンションを売却するには、次の対策などを講じなければなりません。

  1. 自己資金や親族からの借り入れなどでローンを完済する
  2. 住み替え先となる物件の購入資金と併せてローンをまとめる「住み替えローン」を活用する
  3. ローンが返済できなくなったことを理由にマンションを売却せざるを得なくなった場合は、任意売却(オーバーローンのマンションを、金融機関の承諾を得て売却すること)を検討する

このように、オーバーローンとなる場合は、マンションの売却に支障が出る可能性があります。

そのため、築10年以下のマンションを売却する際は、査定額がわかった時点でオーバーローンとならないことを確認し、売却について金融機関へ相談しておくようにしてください。

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築10年~20年のマンション売却のポイント

築10年から築20年のマンションは、非常に人気のある築年数です。

なぜなら、築10年未満のマンションと比較してリーズナブルである一方でまだ古さが目立つというほどではなく、割安感があるためです。

なお、築10年から20年のマンションはこの間に大規模修繕がある可能性が高く、大規模修繕を間近に控えている場合は、大規模修繕後に売りに出す方がより高値で売りやすくなります。

なぜなら、大規模修繕によってマンションの見栄えがよくなるほか、大規模修繕計画が正常に機能していることをアピールすることもできるためです。

ただし、大規模修繕までにまだ数年がある場合は、無理に時期を待つ必要はありません。

大規模修繕を待つ間に築年数が経過すると、その分だけ売却相場が下がってしまう可能性があるためです。

今マンションを売った場合にどの程度の価格となるかが知りたい場合は、不動産一括査定である「おうちクラベル」をご活用ください。

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築20年~30年のマンション売却のポイント

築20年から30年のマンションは、少しずつ古さが目立ち始め、管理状況によってマンションの状態に差が生じやすくなる頃です。

マンションが適切にメンテナンスされており状態がよい場合は、スムーズに買主が見つかる可能性が高いでしょう。

一方で、メンテナンスが不足しており老朽化が目立ち始めている場合は、売却価格が低くなったり売却に工夫が必要となったりする可能性があります。

そのため、そのエリアでのマンション売却に強い不動産会社の担当者へ相談しつつ、売出価格を慎重に検討することが売却成功のポイントとなります。

築30年以上のマンション売却のポイント

築30年以上が経過したマンションは売却相場が大きく下がり、徐々にマンションの敷地である土地のみの価格へと近づいていく傾向にあります。

一方、割安感が強いことから、築古のマンションを安価で購入し自分の好みにリノベーションをしたいとの需要は少なくありません。

そのため、このようなニーズに応えられることをアピールしたり適切な価格設定を行ったりすることで、マンションが売れる可能性を高めることが可能となります。

ただし、マンションの築年数が耐用年数に近づくと、マンション売却の難易度が上昇します。

耐用年数とは、適切なメンテナンスをすることで、資産を本来の用途で使用できる計算上の年数であり、税金を計算する際などに使用されます。

この耐用年数を過ぎたからといって、マンションが倒壊したり危険な状態となったりするわけではありません。

しかし、耐用年数が近づいたマンションや耐用年数を過ぎたマンションは担保としての価値が低くなります。

そのため、金融機関からの融資が受けづらくなり、買主が希望するとおりにローンが組めない可能性があることから、売却の難易度が高くなる傾向にあります。

鉄筋コンクリート造のマンションの耐用年数は47年であるため、可能な限りこれ以前での売却を目指すことをおすすめします。

築30年以上となるマンションをよい条件で売りたい場合は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。

おうちクラベルを活用して複数社による査定額を比較することで、そのマンションをよい条件で売ってくれる不動産会社を見つけやすくなります。

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築10年~20年のマンション売却をおすすめする理由

築10年~20年のマンション売却をおすすめする理由

マンションは、築10年から築20年頃に売却するのがおすすめです。

ここでは、その理由を3つ解説します。

  • オーバーローンとなりづらいから
  • 築20年以降は売却相場が大きく減少しやすいから
  • 買主にとってニーズが高いから

オーバーローンとなりづらいから

先ほど解説したように、築10年未満のマンションは高値で売りやすい一方で、オーバーローンとなりやすい傾向にあります。

オーバーローンの場合はマンションを売るために何らかの対策が必要となり、そのまま売ることはできません。

一方、築10年以上のマンションは、オーバーローンとなりづらい傾向にあります。

築20年以降は売却相場が大きく減少しやすいから

マンションの築年数が20年以上となると老朽化が進行し、売却相場が大きく下がる傾向にあります。

可能な限り築20年未満で売却するとよいでしょう。

ただし、先ほど解説したとおり築10年未満のマンションはオーバーローンとなりやすいため、築10年から20年のタイミングが売却の時期として適切といえます。

買主にとってニーズが高いから

築10年から20年のマンションは割安感もあるうえ古さもさほど目立たないため、買主にとってのニーズが高い傾向にあります。

そのため、この築年数のマンションは売出価格の設定さえ誤らなければ、スムーズに売却できる可能性が高いといえます。

築10年から20年のマンションを売却したい場合は、不動産一括査定である「おうちクラベル」をご活用ください。

複数社による査定額や担当者によるアドバイスなどを比較することで、そのマンションをより高値で売ってくれる不動産会社を見つけやすくなります。

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築年数が古くても売却しやすいマンションの特徴

築年数が古くても売却しやすいマンションの特徴

築年数が経過したマンションほど、マンションによって売却のしやすさに大きな差が生じる傾向にあります。

では、築年数が経過しても売却しやすいマンションには、どのような特徴があるでしょうか?

ここでは、築年数が古くても売却しやすいマンションの特長を4つ紹介します。

  • 立地がよい
  • ニーズの高い間取りである
  • ブランドマンションである
  • 適切にメンテナンスがされている

立地がよい

1つ目の特徴は、立地がよいことです。

マンションが人気のエリアに位置していたり主要な駅からの距離が近かったりする場合は、多少築年数が経過していても売却しやすいといえます。

このようなマンションはたとえ古くてもニーズが高く、購入希望者が現れやすいためです。

ニーズの高い間取りである

2つ目の特徴は、ニーズの高い間取りであることです。

マンションの間取りには、建築当時の主要な生活スタイルが反映されています。

そのため、築年数が経ったマンションの間取りは、現代の生活スタイルにそぐわないものであることも少なくありません。

その中で、現代でもニーズの高い間取りである場合は、多少築年数が経過していても売却しやすい傾向にあります。

なお、間取りが古い場合は、買主が自由にリノベーションしたいとの需要が見込めるため、この点をアピールして売り出すことも1つの手です。

ブランドマンションである

3つ目の特徴は、いわゆるブランドマンションであることです。

大手のマンションデベロッパーが施工したブランドマンションはニーズが高く、築古であっても売却しやすい傾向にあります。

ブランドマンションは、ブランドを守るために維持管理を徹底していることが多く、共用部がきれいな状態で保たれていることが多いためです。

長期修繕計画もしっかりしており、メンテナンス面でも安心できます。

このような事情も相まって、ブランドマンションには一定数の「ファン」がいることも珍しくありません。

そのマンションを新築で買うことが難しい人が中古として売りに出るのを待っていることも多く、いわゆる指名買い(そのエリアのどのマンションでもよいわけではなく、「そのブランドマンションが売りに出たら買いたい」との希望による購入)も期待できます。

適切にメンテナンスがされている

4つ目の特徴は、適切にメンテナンスがされていることです。

ある程度築年数が経過したマンションは、メンテナンスが適切であるかどうかによって、状態に大きな差が生じる傾向にあります。

メンテナンスが行き届いていないと外壁や共用部から劣化が進行して古さが目立ったり、電灯が切れたままとなるなどマンション全体のイメージが悪くなったりして、敬遠されてしまいがちです。

一方、計画的に適切な修繕がされているなどメンテナンスが行き届いているマンションは外観もきれいで清掃も行き届いていることが多く、買主にとっても安心感があります。

このようなマンションは、たとえ築年数が経過していてもニーズが高く、よい条件で売却しやすい傾向にあります。

自身の所有しているマンションがどの程度の価格で売却できそうか知りたい場合は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。

おうちクラベルを活用して複数の不動産会社による査定額を比較することで、そのマンションの売却適正額が把握しやすくなります。

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マンションを高値で売却するポイント

マンションを高値で売却するポイント

マンションを売却する際は、できるだけ高値で売りたいと思うことでしょう。

では、マンションを高値で売却するにはどのような点に注意すればよいでしょうか?

最後に、マンションを高値で売却するポイントをまとめて解説します。

  • そのマンションの売却に強い不動産会社に依頼する
  • 売出価格を高めに設定する
  • 売却を急がない
  • 必要に応じてホームインスペクションを受ける

そのマンションの売却に強い不動産会社に依頼する

マンションを高く売るには、そのマンションの売却に強い不動産会社を選定して依頼することが重要です。

不動産会社にはそれぞれ、得意なエリアや物件種別(マンション、戸建てなど)、顧客層などがあることが少なくありません。

数多くある不動産会社の中からそのマンションの売却に強みを持つ不動産会社を見つけて依頼することで、マンションが高値で売れる可能性が高くなります。

そのマンションの売却に強い不動産会社は、独自の販売戦略や販売ルートを持っていることが多いためです。

しかし、どの不動産会社がそのマンションの売却に強いのか、外部から判断することは容易ではありません。

そこでおすすめなのが、「おうちクラベル」の活用です。

おうちクラベルを使って複数の不動産会社から査定を受け、査定額や担当者によるアドバイスなどを比較することで、そのマンションの売却に強い不動産会社を見つけやすくなります。

また、おうちクラベルによる査定の依頼先の不動産会社は実績豊富な優良企業ばかりであり、この点からも安心してご利用いただくことが可能です。

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売出価格を高めに設定する

マンションを高値で売却するには、売出価格を高めに設定することも重要なポイントの1つです。

売出価格は査定額をベースとして設定することが多いものの、必ずしも査定額そのままである必要はありません。

マンションなど不動産の売買価格は相対的なものであり、たとえ割安であっても欲しいと 希望する人が1人もいなければ売買は成立しない一方で、相場より多少高くともその価格で買いたいという購入希望者が1人でもいれば成約するためです。

とはいえ、買主も購入前に周辺相場は調べていることが一般的です。

そのため、買主にとってよほどそのマンションではならない特別な事情などがない限り、相場より極端に高い売出価格をつけてしまうと成約に至らない可能性が高くなります。

このように、売出価格の設定はマンション売却の成否を左右する非常に重要な要素です。

マンションの売却を成功させるため、売出価格はそのエリアのマンション事情に詳しい不動産会社の担当者とよく相談したうえで決めることをおすすめします。

売出価格についても相談や信頼のできる不動産会社をお探しの際は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」の不動産一括査定をご活用ください。

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売却を急がない

マンションの売却を成功させるためには、売却を急がないことも重要です。

マンションの売却を急いでいることが買主に伝わると、買主足元を見られて、無理な値下げ交渉をされるリスクが高まるためです。

また、実際に資金繰りなどの都合から売却を急ぐ場合は、「この買主との交渉が決裂したら、期限までに売れないかもしれない」との焦りから、値下げを飲まざるを得ないかもしれません。

一方、売却を急がない場合は仮に買主から無理な値下げを要求されたとしても、交渉が決裂する覚悟で値下げを断ることが可能となります。

売買交渉にあたって、時間的猶予がないことは不利なポイントとなり得ます。

そのため、マンションを高値で売却するためには、時間に余裕を持って売却するのが鉄則です。

必要に応じてホームインスペクションを受ける

売却したいマンションが築年数の経ったものである場合、ホームインスペクション(住宅診断)を受けることも1つの手です。

ホームインスペクションとは、住宅に精通した専門家に、第三者的かつ専門家の見地から、住宅の劣化状況や不具合事象の有無、改修すべき箇所やその時期、おおよその費用などを見きわめてもらう、アドバイスを受けることです。

ホームインスペクションを受けると報告書が作成されます。

マンションが築古である場合、買主は外観の劣化以上に、構造や設備、配管などに不具合が生じているのではないかと不安を感じ、購入をためらうことが少なくありません。

これらは、一般個人が目視で判断できるようなものではないためです。

買主としては、せっかく購入したマンションに安全上の問題が生じて居住に不安を感じたり、配管や設備が破損して不便な思いをしたりすることは避けたいと考えることでしょう。

そこで、ホームインスペクションを受けて報告書を提示することで、購入希望者が安心してマンションの購入を決めやすくなります。

マンションの場合、インスペクションの費用は5万円前後であることが多いものの、依頼する内容などによっては追加の費用がかかることもあります。

まとめ

マンションの売却相場は、築年数の経過とともに低下することが一般的です。

築10年以内のマンションは高値での売却が期待できるものの、その後は徐々に価値が低下していき、最終的には土地の価格程度の価値となります。

そのため、マンションの売却は、築年数の浅いうちに行うのがおすすめです。

しかし、あまり築年数が浅すぎるとオーバーローンとなる可能性が高くなり、売却に支障が生じるおそれがあります。

そのため、もっともニーズが高く売却に向いているのは、築10年から20年頃のマンションであるといえます。

マンションの売却ポイントは築年数ごとに異なっており、よりよい条件で売るためにはその築年数ごとの性質を踏まえ、適切なアピールをする必要があります。

これには、そのマンションの売却に精通した不動産会社によるサポートが不可欠です。

このように、マンションの売却を成功させるには、不動産会社の選定がもっとも重要であるといっても過言ではありません。

そのマンションの売却に強い信頼できる不動産会社をお探しの際は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。

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