マンションを売却する理由はさまざまですが、他のマンションへ住み替える目的で売却することも少なくありません。
マンションの住み替えで売れない場合、どのようなリスクが生じるのでしょうか？
また、「売り先行」と「買い先行」とには、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるでしょうか？
今回は、マンションが売れない場合のリスクや、売り先行と買い先行それぞれのメリット・デメリット、マンションをスムーズに売却するコツなどについて詳しく解説します。
マンションの住み替えの2パターン
マンションを住み替える方法には、「買い先行」と「売り先行」の2つの方法があります。
はじめに、それぞれの概要について解説します。
買い先行
買い先行とは、住み替え先となる物件を先に購入し、その後マンションの売却を進める方法です。
住み替え先の物件を見つけてからマンションの売却を検討し始める場合もある一方で、当初は売り先行による住み替えを予定していたもののマンションがなかなか売れないことから、買い先行へと切り替えることもあります。
売り先行
売り先行とは、マンションを売却してから住み替え先の物件を購入する方法です。
買い先行と売り先行のいずれが向いているかは、マンションの売りやすさや売主の資金面での余裕、売主の考え方などによって異なります。
どちらがよいか迷う場合は、信頼できる不動産会社の担当者と相談のうえ、買い先行とするか売り先行とするかを検討するとよいでしょう。
マンションの売却や住み替えについて相談できる信頼できる不動産会社をお探しの際は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。
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売り先行のメリット・デメリット
売り先行と買い先行には、それぞれどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか？
ここでは、売り先行のメリットとデメリットについて解説します。
メリット
売り先行の主なメリットは次の2点です。
- 資金計画を立てやすい
- ダブルローンを避けられる
資金計画を立てやすい
売り先行では、マンションの最終的な売却価格を知ったうえで、住み替え先となる物件の購入を検討することが可能です。
そのため、当初の想定をもとに住み替え先に物件を購入したものの、思ったよりもマンションの売却価格が低くなったことで資金計画に狂いが生じる事態を避けることが可能となります。
ダブルローンを避けられる
売り先行の場合は、売却するマンションのローンが残っている場合であっても、「ダブルローン」を避けることが可能です。
ダブルローンとはローンを二重で返済することであり、売却するマンションのローンと住み替え先の物件のローンを二重で支払うことを指します。
ダブルローンは家計への負担が大きくなりやすいため、収入や貯蓄に余裕がない場合は避けた方がよいでしょう。
デメリット
売り先行のデメリットは次の2点です。
- 仮住まいが必要となる
- 居住中に内見を受け入れる必要がある
仮住まいが必要となる
売り先行の場合は仮住まいが必要となることが多く、引っ越しや仮住まい中の家賃、敷金や礼金などの負担が必要となります。
マンションを売却するタイミングと住み替え先の物件を購入するタイミングを合わせることは容易ではありません。
そのため、現在居住しているマンションから退去した後、住み替え先となる物件を見つけて入居できる状態となるまでの間、賃貸物件などで仮住まいをする必要が生じます。
居住中に内見を受け入れる必要がある
売り先行の場合、売主がマンションに居住している段階で内見の受け入れが必要となります。
居住中の家に内見者を迎え入れる必要があるため日程調整や清掃などの手間がかかるほか、居住空間を他人が見学に来ることで心理的な負担を感じることも少なくありません。
買い先行のメリット・デメリット
次に、買い先行のメリットとデメリットそれぞれについて解説します。
メリット
買い先行の主なメリットは次の2点です。
- 仮住まいが必要ない
- 空室の状態で売却活動ができる
仮住まいが必要ない
買い先行の場合は、仮住まいが必要ありません。
住み替え先の物件を購入したら、まだマンションが売れていなくても、自分の好きなタイミングで住み替え先の物件へと引っ越すことが可能です。
空室の状態で売却活動ができる
買い先行の場合は、売主が退去しマンションが空室となった状態で売却活動をすることが可能です。
そのため、居住中に内見を受け入れるストレスや手間がなくなるほか、内覧者への印象が向上しよりよい条件でマンションを売却しやすくなります。
デメリット
買い先行のデメリットは次の2点です。
- 家計への負担が大きい
- 想定どおりに売れないと資金計画が狂うおそれがある
家計への負担が大きい
買い先行の場合は、ダブルローンとなる可能性が高くなります。
ローン2本を返済していく必要が生じるため、家計への負担が大きくなる傾向にあります。
想定どおりに売れないと資金計画が狂うおそれがある
買い先行の場合は、マンションが想定した価格で売れない場合、資金計画に狂いが生じるおそれがあります。
たとえば、マンションが3,000万円程度の価格で売れると見越して住み替え先の物件を購入したものの、ふたを開けてみたら2,500万円でしか売れなかった場合などには、住み替え先の物件をもう少しリーズナブルな物件にすればよかったと後悔するかもしれません。
住み替えでマンションが売れない場合のリスク：買い先行の場合
買い先行の場合、住み替えでマンションが売れないとどのようなリスクが生じる可能性があるのでしょうか？
買い先行の場合にマンションが売れない最大のリスクは、ダブルローンの期間が長くなることです。
買い先行とする場合、ダブルローンの負担が重くても「半年程度なら貯金を切り崩して何とか持ちこたえられる」などと見当をつけることも少なくありません。
しかし、マンションが一向に売れずダブルローンの期間が当初の想定よりも長くなると、家計を大きく圧迫し、資金計画に大きな狂いが生じるリスクがあります。
また、ローンの負担のみならず、マンションが売れるまでは管理費や修繕積立金などの負担も必要となり、これも家計を圧迫する原因となります。
住み替えでマンションが売れない場合のリスク：売り先行の場合
売り先行の場合にマンションが一向に売れないと、せっかく住み替え先の候補として理想的な物件を見つけても、これを買い逃す可能性が生じます。
不動産は、2つとして同じものはありません。
「よい物件があったから、マンションが売れたらすぐに買おう」などと考えていると、マンションが売れない間にその物件が他者に買われてしまう可能性が高くなります。
マンションの住み替えで売れない主な理由
住み替えを検討しているにもかかわらずマンションが一向に売れない場合、どのような理由が考えられるでしょうか？
ここでは、マンションが売れない場合に考えられる主な理由を4つ紹介します。
- 不動産会社がそのマンションの売却を得意としていないから
- 物件の条件がよくないから
- 売出価格が高すぎるから
- 内見時の印象がよくないから
不動産会社がそのマンションの売却を得意としていないから
1つ目は、売却を依頼している不動産会社が、そのマンションの売却を得意としていないことです。
不動産会社にはそれぞれ、得意なエリアや顧客層、物件種別（マンション、戸建てなど）などがあることが少なくありません。
マンションの売却を依頼している不動産会社がそのマンションの売却を得意としていない場合、これが原因でマンションが一向に売れない可能性が生じます。
そのマンションの売却に強い不動産会社をお探しの際は、不動産一括査定である「おうちクラベル」をご活用ください。
複数の不動産会社による査定額や担当者の対応などを比較することで、そのマンションの売却を成功させてくれる不動産会社を見つけやすくなります。
物件の条件がよくないから
2つ目は、マンション自体の条件がよくないことです。
一般的に、マンションは築20年を過ぎると成約しづらい傾向にあります。
また、交通の便がよくない場合や外壁などに劣化が目立つ場合、適切にメンテナンスがされていない場合などは、これが原因で売れないかもしれません。
しかし、たとえ売りづらいマンションであっても、購入が想定される顧客層を絞って適切にアピールすることで、成約の可能性を高めることは可能です。
不動産会社の腕の見せ所でもあるため、マンションの売却を依頼している不動産会社に知恵を絞ってもらうとよいでしょう。
売出価格が高すぎるから
3つ目は、マンションの売出価格が高すぎることです。
売出価格が高すぎると、たとえ魅力的な物件であっても、買主が売出価格を知った時点で購入の候補から外してしまい、成約しない可能性があります。
この場合は、売出価格を適正な価格へ見直すことで、成約する可能性が高くなります。
適正な売出価格の設定は、マンションの売却を成功させるカギとなります。
マンションをスムーズに売却したい場合は、不動産一括査定である「おうちクラベル」をご活用ください。
複数社による査定額を比較することで、適正な売出価格を設定しやすくなります。
内見時の印象がよくないから
4つ目は、内見時の印象がよくないことです。
室内が散らかった状態や汚れが目立つ状態で内見を受け入れている場合は、これが原因で成約に至っていない可能性があります。
居住している売主は気付きにくくても、ペットやたばこなどの臭いが気になるのかもしれません。
引き渡しの前にはハウスクリーニングが入ることはわかっていても、汚れて散らかった状態や臭いが気になる物件では、購入意欲がわきづらくなります。
マンションの住み替えでスムーズに売却を成功させるポイント
マンションの住み替えで売却をスムーズとするポイントにはどのようなものがあるでしょうか？
最後に、マンションの売却を成功させるポイントを5つ解説します。
- 複数の不動産会社から査定を受ける
- そのマンションの売却を得意とする不動産会社に依頼する
- 売出価格を適正価格に設定する
- ニーズが高まる時期に売りに出す
- 内見の対応に力を入れる
複数の不動産会社から査定を受ける
マンションの売却を成功させたい場合は、複数の不動産会社から査定を受けることがポイントです。
査定額は不動産会社によって異なることが一般的ですが、1社だけに依頼するとその不動産会社が提示する査定額が適正であるかどうか判断することが難しいためです。
その不動産会社が提示する査定額が高すぎる場合、これを鵜呑みにしてマンションを売り出ししてしまうと、マンションが一向に売れない自体となりかねません。
複数社による査定額を比較することで、そのマンションの売却適正額が把握しやすくなります。
複数社への査定には、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」をご活用ください。
そのマンションの売却を得意とする不動産会社に依頼する
そのマンションの売却を得意とする不動産会社に売却を依頼することで、マンションがスムーズに成約する可能性が高くなります。
そのマンションの売却に強い不動産会社は、売却を成功させるための独自のノウハウや販売ルートを持っていることが多いためです。
しかし、どの不動産会社がそのマンションの売却に強いのか、外部から見極めることは容易ではありません。
そこでおすすめなのが「おうちクラベル」の活用です。
おうちクラベルを活用して複数の不動産会社から査定を受け、査定額や担当者によるアドバイスなどを比較することで、そのマンションの売却ノウハウを持つ不動産会社を見つけやすくなります。
売出価格を適正価格に設定する
売出価格を適正価格とすることで、マンションがスムーズに売れる可能性が高くなります。
確かに、マンションの売出価格を相場より少し高めにすることで、マンションが高く売れる可能性は生じます。
売出価格が高くても、1人でもその価格で買いたいという人が現れれば、売買契約は成立するためです。
しかし、先ほど解説したように、マンションの売出価格が高すぎると買主が購入を諦めて一向に売れない事態となりかねません。
そのため、マンションの住み替えを予定しており、できるだけ早期に売却したい場合は、相場相当の適正価格で売出価格を設定するべきです。
マンションの売出価格の設定は、そのエリアの不動産事情に詳しい不動産会社とよく相談したうえで決めるようにしてください。
その地域の不動産事情に詳しい不動産会社をお探しの際は、「おうちクラベル」をご活用ください。
おうちクラベルは、全国展開している大手不動産会社のほか、地域に密着して活動する中小の不動産会社とも多く提携しています。
そのため、そのマンションの売却ノウハウを有する不動産会社を見つけやすくなります。
ニーズが高まる時期に売りに出す
マンションをスムーズに売却するには、ニーズが高まる時期に売り出すようにしてください。
一般的に、マンションは2月から3月頃がもっとも成約しやすいといわれています。
この時期は4月からの新生活へ向け、引っ越し先となるマンションを探す人が増えるためです。
マンションの売り出しから成約までの期間をできるだけ短くしたい場合は、この時期へ向けて売り出すことをおすすめします。
内見の対応に力を入れる
内見の対応に力を入れることで、マンションがスムーズに売れる可能性が高くなります。
内見を受け入れる際は、清掃や整理整頓を徹底してください。
室内の汚れや臭いが気になり自分では清掃しきれない場合は、内見前にハウスクリーニングを入れることも1つの方法です。
内見当日は可能な限り売主本人もその場に立ち会い、そのマンションの住み心地などを丁寧に案内することをおすすめします。
内見でマンションや売主に対してよい印象を与えることで、買主の購入意欲が高まりマンションがスムーズに売れる可能性が高くなるためです。
まとめ
住み替えを希望するマンションが売れない場合のリスクや、スムーズに売るための方法などについて解説しました。
マンションの住み替えには、「売り先行」と「買い先行」の2つがあります。
売り先行の場合にマンションが売れないと、希望の物件を買い逃すかもしれません。
一方で、買い先行の場合にマンションが売れないと、ダブルローンの期間が長くなるリスクが生じます。
住み替えにあたって売り先行がよいか買い先行がよいかは、マンションの売りやすさや売主の資金状況、希望などによって異なります。
どちらの方法で住み替えを進めるかに迷ったら、不動産会社の担当者に相談しながら検討するとよいでしょう。
また、住み替えに伴いマンションをスムーズに売却するには、そのマンションの売却ノウハウを持つ不動産会社のサポートが不可欠です。
マンションの住み替えを成功させたい場合は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」を活用し、信頼できる不動産会社を見つけることから始めてください。
おうちクラベルとは、所定のフォームに1度情報を入力するだけで複数の不動産会社に査定の依頼をすることができる不動産一括査定です。
複数社による査定額を比較することで、そのマンションの売却適正額を把握しやすくなるほか、そのマンションの売却を成功させてくれる不動産会社を見つけやすくなります。
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この記事の監修者
不動産会社で売買の営業職と賃貸の事務職を経験。 現在は不動産系のライターとして不動産売買仲介から賃貸仲介、物件管理に関わる執筆活動を行っている。
＜保有資格＞
宅地建物取引士｜賃貸不動産経営管理士｜2級ファイナンシャル・プランニング技能士
