マンションを売却する際は、購入希望者からの内覧を受け入れることが一般的です。
マンションの売却を目指す場合、内覧件数はどの程度必要となるのでしょうか?
また、内覧では主に室内のどのような点が見られているのでしょうか?
今回は、マンションを売却する場合の平均的な内覧件数や、内覧を受け入れる際のポイントなどについて詳しく解説します。
マンション売却で必要となる内覧とは
マンションの売却で必要となる内覧とは、マンションの購入を検討している人に室内を見てもらい、購入するかどうかの判断材料としてもらうための手続きです。
マンションは、非常に大きな買い物であることが一般的です。
また、間取り図などの情報を見るだけでは、実際の暮らしやすさや雰囲気、汚れ具合などわからないことが少なくありません。
そのため、買主がマンションの購入を決める前には、内覧を希望することが一般的です。
このような理由から、内覧を受け入れることは、マンションを売却するために不可欠なステップであるといえます。
なお、マンションはあらかじめ退去して空き家の状態で売ることもある一方で、売主の居住中に売却を進めることもあります。
居住中にマンションを売る場合であっても、売却を成功させるには原則として内覧を受け入れなければなりません。
マンションを売却するために必要な内覧件数は?
マンションの売却を成功させるために何件の内覧を受けるべきかという、公的な統計データはありません。
一般的には、マンションの売却を成功させるために必要となる内覧件数は、6件前後となることが多いでしょう。
ただし、これはあくまでも一般的な件数の目安であり、1件目で成約する場合もある一方で、10件の内覧を受けても成約しない場合もあります。
そのため、マンションの売却では内覧件数自体にこだわるのでなく、不動産会社の担当者と相談したうえで売却を成功させるための対策を講じるようにしてください。
マンションの売却について相談できる信頼できる不動産会社をお探しの際は、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」を活用ください。
おうちクラベルとは、査定依頼フォームに情報を1度入力するだけで複数の不動産会社に査定の依頼をすることができる不動産一括査定です。
複数社からの査定額や担当者によるアドバイスなどを比較することで、よりよい条件でそのマンションを売却してくれる不動産会社を見つけやすくなります。
マンション売却の内覧までの流れ
マンションを売却する場合、査定から内覧までの流れはどのようになるのでしょうか?
ここでは、内覧を受け入れるまでの一般的な流れを解説します。
- 不動産会社にマンションの査定を依頼する
- 不動産会社を選定する
- 不動産会社と媒介契約を締結する
- マンションを売りに出す
- 不動産会社から内覧予約の連絡が入る
- 内覧の準備をする
- 内覧を受け入れる
不動産会社にマンションの査定を依頼する
はじめに、不動産会社にマンションの査定の依頼をします。
査定とは、不動産会社にマンションの売却予想額を算出してもらう手続きです。
マンションを売り出す際は、この査定額をベースとして売出価格(売主の希望売却価格)を決めることとなります。
そのため、売り出し前に査定を受けることは必須といえます。
査定には、不動産一括査定である「おうちクラベル」の活用がおすすめです。
複数社による査定額を比較することで、そのマンションの売却適正額が把握しやすくなります。
不動産会社を選定する
複数社による査定額が出揃ったら、そのマンションの売却を依頼する不動産会社を選定します。
不動産会社は査定額の高さだけで選ぶのではなく、査定額への説明や担当者のアドバイスなどを総合的に判断して選定することをおすすめします。
査定額はその不動産会社が考える売却予想額であり、マンションの売却保証額ではないためです。
不動産会社と媒介契約を締結する
マンションの売却を依頼する不動産会社を選定したら、その不動産会社と媒介契約を締結します。
媒介契約とは、不動産会社にマンションの買主を見つけてもらったり売買契約締結のサポートをしてもらったりするために締結する契約です。
媒介契約には次の3種類があります。
違いを理解したうえで、状況や希望に合ったものを選定してください。
専属専任媒介契約 | 専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
---|---|---|---|
他の不動産会社へ重ねての依頼 | 不可 | 不可 | 可 |
自己発見取引 (自分で買主を見つけて売却すること) | 不可 | 可 | 可 |
指定流通機構(レインズ)への登録義務 | 5営業日以内 | 7営業日以内 | 義務なし |
依頼者への業務状況の報告頻度 | 1週間に1回以上 | 2週間に1回以上 | 指定なし |
3つの媒介契約のうち、どの媒介契約がベストであるなどと一概にいえるものではありません。
ただし、そのマンションが比較的売りづらい物件である場合は、「専属専任媒介契約」や「専任媒介契約」が適しています。
これらはいずれも1社としか契約することができないため、不動産会社が販売活動に力を入れやすくなるためです。
一方で、そのマンションが不動産会社がさほど力を入れなくても成約しやすい物件である場合や高値での売却が見込める物件である場合は、「一般媒介契約」が選択肢に入ります。
一般媒介契約は、複数の不動産会社に重ねて依頼できることから複数の不動産会社が購入希望者を見つけてくれる可能性が生じ、マンションがよりよい条件で売れる可能性が高くなるためです。
マンションを売りに出す
不動産会社と媒介契約を締結したら、マンションを売りに出します。
マンションを売り出す際は売出価格を決めますが、この売出価格の設定がマンション売却の成否のカギを握ります。
なぜなら、売出価格が低すぎると安く売ってしまい後悔する可能性がある一方で、売出価格が高すぎるとマンションが一向に売れない事態となりかねないためです。
不動産会社から内覧予約の連絡が入る
マンションを売り出すと、購入希望者から内覧の希望が入ります。
内覧の希望はまず不動産会社に入り、売主に対しては不動産会社から連絡が入ることとなります。
せっかくの機会を逃さないよう、マンションの売却活動中は不動産会社からの連絡に、可能な限りスムーズに対応してください。
内覧の準備をする
内覧日が決まったら、内覧に向けて準備をします。
内覧の準備とは、室内の清掃や整理整頓、メンテナンスなどです。
マンションの内覧へ向けた準備のポイントは、後ほど改めて解説します。
内覧を受け入れる
あらかじめ取り決めた日に、内覧を受け入れます。
内覧当日の流れは次で解説します。
マンションの内覧の当日の流れ
マンションの内覧では、内覧者はマンションの共有部分と室内をいずれも確認することが一般的です。
ここでは、内覧当日の流れについて解説します。
- 不動産会社の担当者が外観や共用部分を案内する
- 売主と不動産会社の担当者が室内を案内する
不動産会社の担当者が外観や共用部分を案内する
内覧当日は、まず不動産会社の担当者が内覧者にマンションの外回りや共用部分を紹介します。
この間、売主は自室で待機していれば構いません。
売主と不動産会社の担当者が室内を案内する
次に、不動産会社の担当者と内覧者がともに売主が待機する専有部分を訪れます。
マンション室内の内覧にかかる時間は、30分から1時間程度であることが一般的です。
マンションの内覧への対応のポイント
マンションの内覧に対応する際は、どのような点に注意すればよいでしょうか?
ここでは、内覧時のポイントを3つ解説します。
- お茶出しなど過度な接待は必要ない
- 質問には誠実に対応する
- 売主はリビングに待機でよい
お茶出しなど過度な接待は必要ない
内覧を受け入れる際に、お茶出しなどの過度な接待は必要ありません。
内覧者はマンションを見に来ているのであり、売主と話をしに来ているわけではないためです。
質問には誠実に対応する
マンションの購入を真剣に検討している売主ほど、内覧時にはさまざまな疑問が湧くものです。
内覧時に内覧者から質問があった場合は、誠実に対応してください。
マンションの状態についてもっともよく知っている売主が丁寧に質問に回答することで内覧者が安心し、成約に結びつきやすくなるためです。
売主はリビングに待機でよい
マンション室内の内覧時には、不動産会社の担当者が内覧者を家の隅々まで案内します。
一方、売主は家中を一緒に回る必要はなく、リビングに待機しておけば構いません。
【場所別】マンションの内覧の準備をする際のポイント
マンションの内覧を受け入れる際は、あらかじめ準備を行います。
たとえ引き渡しの前にはハウスクリーニングを入れることがわかっていても、散らかって汚れた状態では購入意欲が湧きづらく、成約を逃すリスクが高くなるためです。
では、内覧時に内覧者はどのような点をチェックするのでしょうか?
ここでは、内覧者が主に確認するポイントを紹介するため、この点を踏まえ、事前の準備を行うことをおすすめします。
玄関
玄関は内覧者が最初に目にする場所であり、特にきれいな状態にしておきたい場所の1つです。
玄関にある靴はすべて下駄箱へ収納し、何もない状態にしておいてください。
そのうえで掃き出しを行い、掃除機がけや雑巾がけを行うことをおすすめします。
なお、下駄箱がマンションに備え付けのものである場合は、収納量の確認のために開けて中を見せることもあります。
そのため、「とりあえずすべてを無理やり下駄箱へ詰め込む」ようなことは避けた方がよいでしょう。
また、玄関は家の中でも特に臭いが気になりやすい場所の1つです。
玄関の臭いが気になる場合はマンションの印象が悪くなりかねないため、消臭を行うことをおすすめします。
キッチン
キッチンは内覧者から隈なく確認されることが多いため、重点的に掃除するようにしてください。
こまめに清掃しないと汚れやすい箇所であるため、可能な限りシンクやコンロ、蛇口の汚れを落としておくとよいでしょう。
汚れがこびりついて落ちない場合は、内覧を受け入れる前にハウスクリーニングを入れることも1つの手です。
トイレ・浴室・洗面
トイレや浴室、洗面なども、重点的に確認されることが多い箇所です。
こまめに清掃できていない場合は水垢やカビが発生していることがあるため、よく確認のうえ掃除してください。
トイレは臭いが気になることもあるため、消臭剤を置くなど臭いの対策もとることをおすすめします。
リビング・ベランダ
内覧時には、リビングやベランダについても確認されます。
リビングでは、日当たりや風通しなどが確認されます。
また、意外と見落としがちである点として、ベランダが挙げられます。
ベランダの排水溝にはゴミが溜まっていることもあるため、清掃しておいてください。
内覧時にはベランダに洗濯物を干さず、すっきりした状態にしておくとよいでしょう。
部屋全体
マンションの部屋全体では、次の点などが確認されます。
- 壁に汚れや落書き、カビなどがないか
- 床に傾きやたわみがないか
- 天井に漏水の跡がないか
- ドアや窓の開閉はなめらかか
- 網戸は破損していないか
清掃や網戸の交換など対応できる範囲で対応を行い、その他気になる点がある場合は不動産会社の担当者と相談しておくとよいでしょう。
また、不具合があるからといってすべて直さなければいけないわけではなく、不具合を正直に申告したうえで、そのままの状態で売却することも1つの手です。
故障や破損があるなどどこまで対応すべきか迷う場合は、不動産会社の担当者にご相談ください。
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おうちクラベルによる査定の依頼先の不動産会社は実績豊富な優良企業ばかりであり、マンションの売却について相談できる信頼できる不動産会社に出会いやすくなります。
マンションの内覧件数が増えない場合の見直しポイント
マンションを売りに出しても一向に内覧件数が増えない場合は、売り出し方に問題があるのかもしれません。
内覧希望者が少ない場合、どのような点を見直せばよいでしょうか?
最後に、マンションの内覧件数が増えない場合の見直しポイントを3つ解説します。
- マンションの売却を依頼する不動産会社
- 売出価格
- 売り出し時期
マンションの売却を依頼する不動産会社
1つ目の見直しポイントは、不動産会社です。
マンションの内覧件数が増えない場合は、売却を依頼している不動産会社がマンションの売却に力を入れていないのかもしれません。
不動産会社が売却に力を入れない場合に考えられる主な理由は次の3点です。
- その不動産会社がそのマンションの売却を得意としていない
- マンションの売却価格が低く、たとえ成約させても多額の仲介手数料を得られる見込みがない(仲介手数料の上限額はマンションの売却価格によって変動)
- 不動産会社が囲い込みをしている
囲い込みとは、不動産会社が売主と買主の両方から仲介の依頼を受けて双方から仲介手数料を受け取るために、他の不動産会社経由での問い合わせに対して「もうそのマンションは売れた」などと嘘をついて取引の機会をつぶす行為です。
このように、不動産会社に何らかの問題があることで、マンションの内覧件数が増えない可能性もあります。
マンションの内覧件数が増えない原因が不動産会社にあると考えられる場合は、売却を依頼する不動産会社を変えることで成約に至るかもしれません。
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売出価格
2つ目の見直しポイントは、マンションの売出価格です。
マンションの売出価格が相場と比べて高すぎる場合は、これが理由で購入候補から外れているのかもしれません。
この場合は、マンションの売出価格を見直すことで内覧件数が増え、成約に至る可能性が高くなります。
売出価格の設定は、マンションの売却成功のカギを握る非常に重要なポイントです。
そのため、そのマンションの売却に強い不動産会社とよく相談をしたうえで適正な売出価格を設定することをおすすめします。
そのマンションの売却に強い不動産会社をお探しの際は、不動産一括査定である「おうちクラベル」をご活用ください。
売り出し時期
3つ目の見直しポイントは、売り出し時期です。
マンションは一般的に、2月から3月がもっとも売りやすいといわれています。
この時期は4月からの転勤や転職、子どもの入学などの新生活へ向け、新居となるマンションの購入を検討する人が増えるためです。
これら以外の時期に売り出しており内覧件数が増えない場合は、2月から3月へ向けて改めて売りに出すことで、内覧件数が増える可能性があります。
まとめ
マンションを売却するために必要な内覧件数に、明確な統計データなどがあるわけではありません。
ただし、マンションを売却するまでに、平均すると6件程度の内覧を受けていることが多いように感じます。
とはいえ、これはあくまでも平均値であり、1件の内覧で成約することもあれば10件以上の内覧を受け入れても成約しない可能性もゼロではありません。
マンションを売却する際は内覧件数にこだわるのではなく、不動産会社の担当者とよく相談したうえで、そのマンションの売却戦略を検討するとよいでしょう。
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