アパートを売却するタイミングは?売却方法や準備・必要な費用・必要な書類・高く売るためのコツも詳しく解説します

アパートをよりよい条件で売却するためには、タイミングが重要です。そのため、入居者の状況を踏まえつつタイミングを慎重に見計らうなど、入念な準備が必要となります。

しかし、どのような点に注意すべきかわからないという方も少なくないでしょう。そこでこの記事では、アパートを売却するタイミングの考え方や、アパートの売却で後悔しないためのポイントなどについて詳しく解説します。

目次

1.アパートを売却するタイミングは?

アパート売却でより高い収益を得るためには売却するタイミングが特に重要です。

所有するアパートの築年数や立地環境の変化、減価償却の満了などにより、アパートの資産価値は常に変動することを念頭に置いておきましょう。

地価の動向を正確に判断することは専門の不動産会社でも至難の業ですが、築年数立地環境によりある程度予測できます。

1-1.築年数

一般的にアパートは新築から年数が経過するほど資産価値が下がっていきます。

特に木造建築の場合は20年で購入時の3割〜半額程度まで価値が下がるといわれています。

そのため、「築20年以内」を目安に売却を進めることがポイントです。築20年以上のアパートが全く売れないというわけではありません。

しかし、建物や設備の老朽化により収益が見込めないことや、修繕コストがかかることから買い手がつきにくくなってしまうのが現状です。

相続で引き継いだアパートの場合、その時点ですでに築年数が20年を超えていることもあるでしょう。

その場合には、更地にしてから売り出すことを検討する必要もあります。

不動産会社では多くの取引実績から最もベストな売却時期や売却方法を提案できます。アパート売却についての悩みは安心してご相談ください。

1-2.立地環境の変化

再開発中のエリアなど将来性のある立地の場合には比較的高値で売却できる可能性があります。

この場合、更地として売り出すことも有効な方法のひとつです。

逆に、人口が減少したり周辺の商業施設がなくなったりする場合にはアパートの資産価値は下がってしまいます。

そのため、売却のタイミングには築年数だけでなく立地環境の変化地価の動向を慎重に見極めることが重要です。

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1-3.減価償却期間の満了

経年により資産価値が年々減少する固定資産のことを減価償却資産といいます。

法律では、10万円以上の減価償却資産に対して、その全額を耐用年数で分割し経費として計上することが認められています。

耐用年数とは、法律で定められたその資産を使用可能なおおよその期間のことです。例えば、住宅用の木造建築物の場合は減価償却期間が22年となります。

建物の種類 耐用年数
木造の住宅用建築物 22年
木骨モルタル造の住宅用建築物 20年
鉄骨鉄筋コンクリートまたは
鉄筋コンクリート造の住宅用建築物
47年

減価償却期間中は、アパートの購入や設備に費やした金額を経費として計上できるため節税できるというメリットがあります。

また、減価償却期間が満了してしまうと金融機関の融資を受けることができなくなってしまうこともありますので注意が必要です。

そのため、期間満了を目安に売却するというのもアパート経営の賢い方法のひとつといえるでしょう。

2.アパートの売却方法は?

アパートの売却方法は入居者の有無によって異なります。入居者を退去させてからアパートを売却する場合には、事前の告知や立ち退き料の支払いが必要です。

また、場合によっては入居者が立ち退きに応じないケースもあります。そのような場合、アパート売却までの計画が大幅に崩れてしまう可能性もあるため注意しましょう。

まずは、それぞれの売却方法の違い・査定方法の違い・注意点を確認しておきましょう。

2-1.入居者がいる場合

アパートに入居者がいる場合の売却方法は主に2つあります。1つ目は入居者全員を退去させて売却する方法、2つ目はオーナー権を売却する方法です。

2-1-1.入居者を退去させてから売却する

1つ目は既存の入居者を退去させて空室アパートの状態で売却する方法です。まず、アパートの賃貸人(貸主)は正当な事由がない限り入居者を退去させることはできません。

正当な事由とは、例えば入居者の賃料滞納や建物の老朽化による建て替えなどのことです。

オーナーがアパートの売却を目的とした自己都合で入居者を退去させる場合には、立ち退き料を支払う必要があります。

ただし、立ち退き料を支払ったからといって入居者が立ち退きに応じるとはいいきれません。

アパート入居者の権利は「借地借家法」という法律で守られているため、入居者が合意しない場合には立ち退きまでに長期間を要することがあります。

最悪の場合、交渉自体が決裂してしまう恐れがあることも少なくありません。

交渉が決裂すれば、アパートの売却計画を変更せざるを得なくなることも念頭に置いておきましょう。

様々なケースを想定して柔軟に対応できるようにしておくことも、アパート売却を成功させるための秘訣です。

入居者を退去させてから売却する場合のメリット・デメリット

以下は、入居者を退去させてから売り出す場合のメリットとデメリットです。

メリット
  • 建物の状態を把握できるためトラブルを回避できる
  • 悪質な入居者を退去させることができる
  • 買主の自由度が上がるため売却しやすくなる
デメリット
  • 立ち退き料や交渉による弁護士費用がかかる
  • 立ち退き交渉による手間やストレスがかかる
  • 立ち退き交渉に時間がかかる、または決裂する可能性がある

先にも述べましたが、入居者を退去させるためには立ち退き料を支払う必要があります。

ただし、その内容については法律による明確な取り決めがあるわけではありません。あくまでもオーナーと入居者との話し合いにより交渉を進める形となります。

一般的に立ち退き交渉は当人同士ではなく弁護士を介して行われるため、立ち退き料に加えて弁護士費用がかかります。

入居者が多いほど立ち退きにはコストがかかるため、売却査定価格との兼ね合いで慎重に検討するとよいでしょう。

2-1-2.オーナー権を売却する方法

実際には入居者ゼロの空き物件になることはあまりなく、オーナーチェンジでの取引が多く採用されているのが現状です。

オーナーチェンジとは、その名の通り現在の入居者を退去させることなくアパートのオーナー権を売却する方法です。

オーナー権を売却する場合のメリット・デメリット

入居者の賃貸借契約は変更することなく取引ができるというメリットがある一方、いくつかのデメリットもあります。

また、空室が多いアパートの場合、収益が見込めない物件と判断され売却しにくくなる可能性もあります。

メリット
  • 既存の入居者の家賃収入が見込めるため買主が見つかりやすい
  • 入居者の退去コストをかけずに売却可能
デメリット
  • 売却時に部屋の状況が把握できないため瑕疵が見つかる可能性がある
  • 既存の賃貸借契約に縛られるため売却価格が安くなる可能性がある
  • 空室が多いと売れにくくなる可能性がある

2-2.入居者がいない場合

入居者がいない空室アパートの場合、アパート一棟を空き家として売却することになります。

この場合、建物の状態を全て把握してから売り出すことができるため、売却後のトラブルを防ぐことができます。

また、既存の賃貸借契約を引き継ぐ必要がないため買主の自由度が高くなることも売却しやすくなるポイントです。

2-2-1.老朽化が進んだアパートは注意が必要?

ただし、老朽化が進んだ古いアパートの場合には修繕費や維持管理費などのコストがかかるため、売却が期待できない可能性があります。

立地条件・築年数・稼働率などによっては、更地にしたほうが売却しやすくなるケースがあることも念頭に置いておきましょう。

まずはどのくらいの売却価格が期待できるか、おうちクラベルの不動産一括査定サイトで確認することをおすすめします。

また、おうちクラベルの不動産一括査定サイトは不動産会社選びにも役立ちます。売却方法についての疑問や不安は不動産会社へご相談ください。

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2-3,査定方法は売却方法で異なる

2-3-1.入居者はそのままでオーナー権を売却する場合

家賃収入が見込めるアパートや貸家などの場合、「収益還元法」という査定方法が用いられるのが一般的です。

収益還元法とは、実際のアパートの稼働率により評価する方法です。つまり、「その物件を購入することで今後利益が見込めるかどうか」という観点で評価を行います。

そのため、入居者希望者が多く見積もれるほど高い評価を得られます。また、収益還元法による算出方法は「直接還元法」「DCF法」の2つです。

直接還元法

収益物件の査定に最もよく用いられる査定方法です。1年間の家賃収入から経費を差し引いた純利益を還元利回りで割って算出します。

DCF法よりも簡便に不動産価格の算出ができる一方、DCF法に比べて精度が劣るという欠点があります。

直接還元法の算出方法 (1年間の家賃収入-経費)÷還元利回り

還元利回りとは、その物件から得られる利益の割合のことです。「キャップレート(Cap Rate)」とも呼ばれています。

還元利回りの算出方法 (1年間の家賃収入-経費)÷不動産価格×100

還元利回りは計算式で求めることができますが正確な値とはいえません。実際の査定では、過去の類似物件取引や現在売り出し中の物件を参考に算出するのが一般的です。

DCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)法

DCF(ディスカウント・キャッシュ・フロー)法では、直接還元法では考慮しない将来的な家賃の下落率や空室リスクを踏まえて算出するため、高い精度が期待できます。

具体的には、その物件から将来的に得られるであろう収益を現在の価値へと換算し、割り引いて物件の査定価格を算出します。

この算出には非常に複雑な計算が必要となるため不動産会社へ依頼するのがおすすめです。

2-3-2.入居者を退去させて売り出す場合

入居者を退去させて売り出す場合には、「取引事例比較法」「原価法」を用いて査定を行います。

査定方法 内容
取引事例比較法 過去に近隣エリアで取引された3軒程度の類似物件から標準単価を算出し査定額を見積り
原価法 物件を取り壊し一度更地にした状態から土地の造成や建物の建築を行うと仮定した場合の原価を求め、そこから経年劣化による費用を差し引いて査定額を見積り

計算式:単価×総面積×(残りの耐用年数÷法定耐用年数)

取引事例比較法はその名の通り、過去に行われた複数の類似取引物件から標準的な単価を算出し、所有するアパートの価格を見積る方法です。

また、原価法による減価の調整は耐用年数がどの程度残っているかの割合により行われます。

つまり、築年数が浅いほど高い査定額となるでしょう。また先にも述べましたが、減価償却資産の耐用年数は法で定められています。

木造アパートの場合には耐用年数は22年、鉄筋コンクリート造の場合は47年です。

詳しい査定額の算出方法については不動産会社へご確認ください。過去の類似物件取引をもとに、分かりやすく説明いたします。

3.アパートを売却するための準備

ここではアパートを売却するための準備について解説していきます。共有者がいる場合には共有者への意思確認が必要です。

また、入居者を退去させるための通知には一定の期間を要する可能性があります。余裕を持ってアパート売却の準備を開始するのが得策です。

3-1.住宅ローンの確認

売却予定のアパートにローン残債がある場合には、ローンの完済を見据えた収益を得ることが必要です。

売却による収益でローンを完済できない場合には、その費用を自己負担することになるため資金計画は慎重に行いましょう。

アパートを売却する際には、まずローンがどのくらい残っているのかを把握しておくことが重要です。

これは自分で購入したアパートであっても相続して引き継いだアパートであっても同様です。

また、これからアパートの相続を受けて売却しようとしている人もローンの金額を確認しておくべきでしょう。

売却による収益があまり見込めずローンの支払いが多額の場合には、相続を放棄するのも選択肢のひとつです。

ローンの残額について確認ができたら、アパート売却の査定額を参考に詳しい資金計画を立ててみましょう。

資金計画についての悩みもひとりで抱え込まずに不動産会社へご相談ください。

3-2.所有期間の確認

アパートを売却した際には、売却金額から購入時の金額を差し引いた譲渡所得に対して「譲渡所得税」を支払う必要があります。

譲渡所得税は5年以内の場合と5年を越える場合で税率が異なります。そのため、所有期間を正確に把握しておくことが重要です。

所有期間 譲渡所得税 住民税 合計税率
5年以内(短期譲渡所得) 30.63% 9% 39.63%
5年超(長期譲渡所得) 15.315% 5% 20.315%

所有期間による譲渡税の差額は譲渡所得により異なるものの、金額によっては数百万円単位での差が生じることもあります。

所有期間が長期になるほど税負担は軽減できますが、所有期間が長期になるほど不動産価値は下がっていきます。

そのため、5年以内に売却したほうがよいか、5年を超えて売却したほうがよいかは一概にはいえません。

たとえ所有期間が長期の物件でも、立地に将来性がある場合には査定額が上がる可能性があるためです。

逆に、どれだけ所有期間が短くても建物やその周辺に良くない条件があれば、査定金額が低くなる可能性もあるでしょう。

まずは売却査定をし不動産会社へ相談することをおすすめします。

3-3.共有者への意思確認

共有名義のアパートを売却する際には、共有者の意思確認が必須となります。共有者が売却に同意しない場合には、基本的に不動産売却の手続きを行うことはできません。

ただし、自分の共有持分のみの売却は可能です。つまり、アパート全体ではなく一部のみを売却するという形になります。

この方法であれば、たとえ共有者が売却に反対している場合でも自分の持分のみを手放すことが可能です。

しかし、実際には需要が低いことが一般的です。

そのため、共有者に売却の同意をしてもらう、または共有者に自分の持分を買い取ってもらう方法も選択肢として検討しておくことをおすすめします。

どちらにしても、まずはアパートの査定価格を把握しておくことがスムーズな売却へ繋がります。

おうちクラベルの不動産一括査定サイトでアパートの査定額を調べてみましょう。AI査定での結果はその場で確認できます。

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3-4.入居者への通知

アパートを売却するために入居者を退去させる必要がある場合には、1年前〜6か月前までには入居者へ通知することが義務付けられています。

直前での立ち退き要求ができないわけではありません。しかし、オーナーの自己都合での退去要求となれば入居者が納得しない可能性も高くなります。

その場合、入居者への慰謝料が高額となる可能性もあるため注意が必要です。

4.アパート売却に必要な費用

アパートを売却する際には費用がかかることも忘れてはいけません。

売却価格がそのまま手元に入るわけではなく、売却価格から必要経費を差し引いた額が売主の収益となります。

売却後の後悔を避けるためにも売却査定に加え、売買契約に必要な経費の確認も確実に行うことが大切です。

以下は、アパート売却時の必要な費用です。ここでは、必要な費用について詳しい内容を解説していきます。

  • 仲介手数料
  • 測量費用
  • 印紙税
  • 抵当権抹消登記費用
  • 住宅ローン繰り上げ返済手数料
  • 立ち退き料
  • 不動産譲渡所得税
  • リフォーム費用やクリーニング費用

4-1.仲介手数料

仲介手数料とは売買契約を仲介した不動産会社へ支払う成果報酬のことです。仲介手数料は土地と建物トータルの売却金額によって以下の表のように金額が定められています。

例えば、売却価格が600万円の場合は、(600万円×3%+6万0,000円)+消費税10%=26万4,000円です。

一般的には上限額を請求する不動産会社がほとんどですが、値引き交渉を行うことも可能です。

また、不動産会社によっては仲介手数料値引きキャンペーンを実施していることもあります。

売却金額 仲介手数料(法で定められた上限額)+消費税
200万円以下 (売却金額×5%)+消費税
200万円超~400万円以下 (売却金額×4%+2万円)+消費税
400万円超 (売却金額×3%+6万円)+消費税

4-2.測量費用

あらためて測量をする必要がある物件の場合には測量費用がかかります。費用の相場は、約30万~50万円です。

測量する必要があるかどうかはアパート売却に強い不動産会社へ相談するのがおすすめです。

4-3.印紙税

不動産売買契約書に貼り付ける収入印紙代です。2014年4月1日から2024年3月31日までに作成された売却金額が10万円を超える不動産売買契約書については、作成された軽減措置の対象となっています。

印紙税自体はそこまで高額な費用ではありませんが、売却時に必要な経費ですので把握しておきましょう。

契約金額によって金額が異なるため、まずはおおよその査定額を把握しておくことが大切です。

記載された契約金額が

1万円未満:非課税

10万円以下:200円

10万円超、50万円以下:400円(軽減後:200円)

50万円超、100万円以下:1千円(軽減後:500円)

100万円超、500万円以下:2千円(軽減後:1千円)

500万円超、1000万円以下:1万円(軽減後:5千円)

1000万円超、5000万円以下:2万円(軽減後:1万円)

5000万円超、1億円以下:6万円(軽減後:3万円)

1億円超、5億円以下:10万円(軽減後:6万円)

5億円超、10億円以下:20万円(軽減後:16万円)

10億円超、50億円以下:40万円(軽減後:32万円)

50億円超:60万円(軽減後:48万円)

契約金額に記載のないもの:200円

引用元: 国税庁

4-4.抵当権抹消登記費用

アパート購入時にローンを組んだ場合には、アパート売却時に得た売却代金でローンを完済する必要があります。

そして、ローンを完済したら抵当権抹消登録の手続きを行います。手続きにかかる費用は、上物1,000円+土地1,000円=2,000円です。

また、この手続きを司法書士に依頼した場合には、報酬として10,000円〜50,000円程度支払うことになります。

4-5.ローン繰り上げ返済手数料

ローン繰り上げ返済の際には、手数料が発生します。この手数料は金融機関により異なりますので、ローン契約先へ確認しておきましょう。

4-6.立ち退き料

入居者を退去させてアパートを売却する際には立ち退き料を支払う必要があります。立ち退き料に関しては以下の表を参考にしてください。

一般的な立ち退き料の相場はおよそ家賃の約6か月分です。

しかし、新居が現状の家賃よりも高額になる場合や慰謝料を上乗せしなくてはならない場合なども考えられます。

余裕をもって家賃10か月分くらいと見積もっておいた方がよいでしょう。

立ち退き料の
相場と主な内訳
家賃約6~10か月分
  • 引っ越し費用
  • 引っ越しにより発生する敷金・礼金・仲介手数料・火災保険などの費用
  • 新居との家賃差額(引っ越しにより家賃が上がる場合)
  • 新居での電話・インターネット・エアコンなどの設備にかかる費用
  • 慰謝料

4-7.不動産譲渡所得税

繰り返しになりますが、アパートの所有期間により不動産譲渡所得税がかかります。

たった数か月の違いでも5年以内か5年越えかによって金額に大きな差がでる場合があるため、正確な所有期間を把握しておきましょう。

所有期間 譲渡所得税 住民税 合計税率
5年以内(短期譲渡所得) 30.63% 9% 39.63%
5年越え(長期譲渡所得) 15.315% 5% 20.315%

4-8.リフォーム費用やクリーニング費用

アパートを売却する際にリフォームやハウスクリーニングをする場合にはその費用がかかります。

ハウスクリーニング費用の相場は7万〜20万円程度です。部屋の広さによっても金額は変わります。

リフォームに関しては、高額な費用をかけてリフォームしても収益が得られない可能性もあります。不動産会社と相談しながら慎重に検討しましょう。

不動産会社選びにはおうちクラベルの不動産一括査定サイトを是非お役立てください。

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5.アパート売却に必要な書類

アパートの売却に必要な書類を以下にまとめました。物件情報報告書など売主が用意する書類もあります。

必要書類

  • 本人確認書類
  • 住民票
  • 実印
  • 印鑑証明書
  • 登記済権利証または登記識別情報
  • 固定資産税納税通知書または固定資産税評価証明書
  • 建築確認通知書・検査済証
  • 地積測量図・境界確認書
  • 物件状況等報告書
  • 設備表
  • レントロール(家賃明細表)

5-1.本人確認書類

アパート売却の際には本人確認ができる書類が必要です。運転免許証・マイナンバーカード・パスポート・保険証などを手元に準備しておきましょう。

所有するアパートに共有者がいる場合には共有者の全員分の本人確認書類が必要です。

5-2.住民票

売却するアパートの登記住所と売主の現住所が異なる場合、3か月以内に発行された住民票が必要です。

物件の共有者がいる場合には共有者全員分の書類を準備しなくてはいけません。住民票の取得時期が早すぎると無効になってしまうので注意しましょう。

5-3.実印

自治体の窓口で印鑑登録をした印鑑が必要です。印鑑登録を行っていない場合には不動産契約前に登録しておく必要があります。

共有者がいる場合には共有者全員分の実印が必要です。

5-4.印鑑証明書

印鑑証明書は自治体の窓口で取得可能で、取得の際には、印鑑登録カードや印鑑登録証が必要です。

こちらも3か月以内に発行されたものが有効となります。共有者がいる場合、共有者全員分の印鑑証明書が必要です。

5-5.登記済権利証または登記識別情報

登録済み権利証とは所有者が不動産を売却し買主の名義に変更する際に必要となる書類です。

現在では登記識別情報として発行されており、英数字を組み合わせることにより管理されています。

所有者本人であることを証明するための重要な情報ですので紛失には十分気をつけましょう。

5-6.固定資産税納税通知書または固定資産税評価証明書

固定資産税の納税額や評価額が記載された書類で不動産所有者に毎年送付されます。紛失した場合には、自治体の窓口で発行された固定資産税評価証明書でも代用可能です。

5-7.建築確認通知書・検査済証

建築確認通知書は、アパートが建築基準法に基づいて建築されたことを証明するための書類です。

また、建物の工事が終了した際に検査基準を満たしていることを確認し、検査済証が発行されます。

これらの書類は物件が建築基準法に基づいて建てられた安全な物件であること証明できるため役立ちます。

5-8.地積測量図・境界確認書

売却する物件の正確な土地の面積や境界を示す書類です。古い測量図の場合、現況とは異なる内容が記載されている可能性もあります。

その場合、売却後のトラブルに発展する可能性もあるため、改めて測量を行っておく必要があります。

5-9.物件状況等報告書

物件状況報告書は売主が用意しておく必要がある書類です。設備の故障・シロアリ被害・修繕履歴など物件の状況を記載します。

これらについては、詳しい時期や状況を記載する必要があるため余裕を持って作成しておきましょう。

また、売却時に土壌汚染・雨漏り・配管の水漏れなど、何らかの不具合がある場合には確実に告知する必要があります。

5-10.設備表

アパート引き渡し時の設備の有無や不具合などを記載した書類です。引き渡し時の状況を明確にしておくことで売却後のトラブルを防ぐことができます。

5-11.レントロール(家賃明細表)

レントロールとはアパートの賃貸契約状況をまとめた書類のことです。面積や間取りをはじめ、家賃・共益費・敷金・入居時期・更新日などの情報が記載されています。

アパートを購入する際はレントロールをもとに収益性を確認するため売却時の必須書類と考えてよいでしょう。

レントロールの作成は不動産会社へ依頼することが一般的ですが、物件の所有者自らが作成できます。

アパート売却書類について分からないことがあれば、不動産会社にお問い合わせください。

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6.アパートを高く売るためのコツ

ここではアパートを高く売るためのコツ注意点について解説します。

所有するアパートの状況に合わせて参考にしてください。

  • 可能であれば入居者を退去させる
  • 古い物件はリフォームする
  • 売却相場を調べる
  • 複数の不動産会社に査定を依頼する

6-1.可能であれば入居者を退去させる

購入後に買主負担で入居者を退去させなくてはならない物件の場合、買主の負担が大きく収益を見込めない可能性が高まります。

そのため、一般的に空室が多いアパートの場合には入居者を退去させてから売却したほうが買手がつきやすくなります。

また、空室が多いアパートは収益が見込めないため、売却価格が低くなったり売却に時間がかかったりすることが多いです。

入居者を退去させてから売却する、もしくは入居者を退去させたのちに更地にして売り出すことも検討したほうがよいでしょう。

6-2.古い物件はリフォームする

建物の外壁や設備の傷みが進んでいる場合にはリフォームをしてから売却するのもひとつの方法です。

給湯器やエアコンなどの設備の寿命はおおよそ10〜20年といわれています。

この時期を過ぎても設備交換が行なわれていないようなアパートは、購入後の修繕コストがかかるため査定での評価が下がってしまいます。

大幅なリフォームを行う必要はありませんが、室内設備・電気設備・配管設備などはある程度修繕を行っておいた方が査定額が高くなる可能性があります。

ただ、どこをどの程度修繕するかを自分で判断するのは難しいでしょう。

まずは現在の査定額を確認したのちに、アパート売却に強い不動産会社に相談しながら修繕を検討することを推奨します。

また、過去の修繕履歴をまとめた資料の作成も重要です。買手が物件を評価するための重要な判断材料となります。可能な限り作成しておくことがおすすめです。

6-3.売却相場を調べる

アパートの売却により収益が見込めるかどうかを判断するために、まずは売却相場を調べてみましょう。

以下は主な相場の調査方法2つです。所有するアパートのあるエリアでの過去の取引情報を確認することも可能です。是非活用してみてください。

  • 土地総合情報システム
  • レインズ・マーケット・インフォメーション

土地総合情報システム

土地総合情報システムとは、国土交通省が運営する不動産取引情報サイトです。こちらでは過去に実際に行われた不動産取引の内容を確認することが可能です。

所在地・地域・取引総額・面積・坪単価・都市計画・利用目的などの豊富な情報から似た物件の取引状況を把握できます。

土地総合情報システムでは実際の売却金額を知ることができるため、資金計画に役立ててみてはいかがでしょうか。

レインズ・マーケット・インフォメーション

レインズ・マーケット・インフォメーションとは、国土交通省が指定した不動産流通機構が運営する不動産ネットワークの情報を閲覧できるサイトです。

レインズとは基本的に不動産会社のみが閲覧できるサービスですが、このサイトでは成約情報の個人を特定できるような情報を伏せることで一般向けに公開されています。

土地総合情報システム同様に実際の売却価格をしることができます。また、過去2年間の価格の推移を確認すれば将来的な価格予想にも役立つでしょう。

6-4.複数の不動産会社に査定を依頼する

複数の不動産会社に査定を依頼できる不動産一括査定サイトでは、おおよその査定価格を比較することが可能です。

また、AIによる精度の高い査定により、その場で査定価格をすぐに確認できるのもポイントのひとつです。

査定価格の相場を素早く把握することでスムーズに不動産会社の比較検討を行うことができるでしょう。

さらに、豊富な不動産会社の中からアパートやマンションなどの収益物件に強い会社を選ぶことも可能です。

不動産会社によって査定額は異なるため、できるだけ多くの不動産会社に査定を依頼し適正な査定価格を把握することを心がけましょう。

おうちクラベルの不動産会社一括査定サイトでは、複数社へ査定依頼が可能です。査定価格の比較にご活用ください。

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7.アパートの売却を検討しているなら

アパートを売却するかどうか悩んでいるのであれば、まずは不動産売却のプロにご相談ください。

売却のタイミング・方法・必要な準備まで、あなたにあった売却計画を一緒に考えていきましょう。

アパート売却を安心して進めるためにも不動産会社選びは重要です。アパート売却やアパートのあるエリアに強い不動産を探すことから始めてみてください。

おうちクラベルの不動産一括査定サイトではカンタン60秒入力で申し込みが完了します。数々の不動産会社の中から納得のいく会社を選ぶことが可能です。

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8.不動産一括査定サイトを利用してアパート売却に強い不動産会社を選ぼう

不動産の価値は時間の経過とともに下がっていってしまいます。高収益を得るためにも売却までの期間はできるだけ短い方がよいでしょう。

また、売却方法やリフォームの検討など自分だけで判断するのが難しいことも多いため、不動産会社と相談しながら進めていくのがおすすめです。

そのためには、信頼できる不動産選びが重要です。1つの不動産だけでなく、できる限り多くの不動産会社の中から契約会社を検討すると失敗が少ないでしょう。

おうちクラベルの不動産一括査定サイトでは、あなたに合った不動産選びをお手伝いいたします。不動産会社一括査定サイトを利用して満足のいくアパート売却を目指しましょう。

また、おうちクラベルの不動産一括査定サイトではAI査定による査定額をその場で確認できます。是非アパート売却計画にお役立てください。

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