実家が空き家になると、売却が選択肢の1つとなります。しかし、「実家の売却で後悔する人が多い」との情報もあります。そのため、本当に後悔している人は多いのか、その理由なども気になっている人が多いのではないでしょうか？
そこで本記事では、実家の売却にまつわる失敗事例や売却するタイミング、実家の売却で後悔しないためのポイントなどを解説します。実家を売却する際の参考にしてみてください。
1.実家の売却で後悔する人は多い
実家の売却が必要となる人にはさまざまな事情があります。
1-1.空き家の場合
例えば、新築で建てた家に両親と一緒に住む場合に実家が空き家になってしまうことが挙げられます。これまで両親が住んでいた家には兄弟も含めて誰もいなくなってしまい、空き家となってしまうケースです。
この場合、定期的に実家に戻って生活したり手入れしたりは可能です。しかし、毎年税金などもかかるため、金銭的にも負担がかかってしまうことで売却を考える人もいます。
1-2.相続の場合
別の理由としては相続の問題です。両親が亡くなって実家を相続するのは良いですが、遠方に住んでいるため完全に空き家となってしまうケースです。
その場合、誰も手入れを行わず住まなくなってしまうと、劣化が非常に早く進んでしまいます。
劣化が進んでしまい、家が古くなって売却となると、今売却するのと比べると売却額に大きく差が生まれるでしょう。
もちろん、所有し続けることで税金もかかってしまうため、費用負担は大きくなります。
このように、人それぞれの理由があって売却が行われます。しかし、売却時点では納得しながらも、売却後に後悔する人は多いです。
1-2.売却後で後悔する人
特に多いのが、愛着のあった実家を手放したことによって、家族や自分にも感情的な変化があり、悲しい気持ちになってしまったという場合です。また、事務的な手続きの煩雑さやコストの面で苦労した、という経験のある方も少なくありません。
実家の売却で失敗しないためには、後悔を感じたことのある人が、どのような理由でそのような思いをしたのかを知っておくことが大切です。
実家を売却して後悔したケースを詳しくご説明します。
2.実家を売却して後悔する理由
実家の売却で失敗後悔しないためには、後悔を感じたことのある人が、どのような理由でそのような思いをしたのかを知っておくことが大切です。ここでは、実家を売却して後悔する代表的な理由をご紹介します。
2-1.売却したことへの喪失感
まず大きな理由のひとつが、売却したことへの喪失感と罪悪感です。先述したように、何らかの理由で、売却をしなければならない状況に置かれる人は少なくありません。
誰も住まなくなった実家は、手入れができないため劣化が早まってしまう可能性が高いです。
しかし、そのような状況を理解しながらも、売却したことで喪失感や罪悪感を覚える人は多数います。
実家は、ご自身が育った場所であり家族と過ごした場所です。そのため、多くの思い出が刻まれています。
楽しい思い出も辛かった思い出も全て残っているため、売却によって喪失感を覚えることがあります。
両親が亡くなって相続したのであれば、その悲しみもあり大きな喪失感を覚えるケースもあるでしょう。
2-2.売却したことの罪悪感
また、罪悪感を覚えて後悔するケースも多いです。家族のイベントや暮らしの一部であった実家は非常に存在の大きな場所であり、売却により家族へもたらされる変化も大きいでしょう。
そのため、売却したことで家族に与える変化や感情への罪悪感を覚えるケースも少なくありません。
2-3.売却の手続きに時間がかかってしまう
売却の手続きに時間がかかってしまう点も、後悔する理由のひとつです。
時間が掛かる要因には様々なものがあります。
2-3-1.書類の準備
不動産売却には、必要な手続きや書類の準備があります。
それらの書類の準備は自分自身で準備できるものもありますが、不動産会社に準備してもらえるものもあります。
もちろん、代わりに準備してもらえるためスムーズに進むこともありますが、不動産会社は多数の案件を抱えており迅速な対応を期待してもすぐには準備できない可能性もあるでしょう。
また、専門的な知識が必要なものもあるため、ご自身で書類を準備する場合は準備に時間がかかります。
2-3-2.家の評価
家の評価にも時間がかかります。査定をしてもらうには、近隣の相場なども調べたうえで行わなければなりません。
さらに、自宅の境界や詳しい敷地面積などが詳細に分からない場合は測量なども必要となり、その分不動産会社に依頼するより時間がかかることもあります。
2-3-3.その他
その他にも、内覧・購入者との交渉・引き渡し手続きなど、時間がかかってしまう要素は多数あります。
さまざまな段階を踏んで売却完了となる中で、これらの手続きにかかる時間や慣れない知識や複雑な内容を知り、売却を後悔する人は珍しくありません。
2-4.売却時に余計なコストがかかるケース
売却時に余計なコストがかかるケースがあることも、後悔する理由として挙げられます。
先述したように、複雑な手続きなどで売却に時間がかかってしまうことは売却を後悔する大きな原因です。
しかし、これらの手続きは時間だけでなく、費用が必要なものもあります。例えば、次のようなものには費用が必要です。これらの費用負担の理由から、後悔するケースも少なくありません。
- 仲介手数料
- リフォーム費用
- 税金
2-4-1.仲介手数料
まずは、仲介手数料です。不動産会社に売却の仲介を依頼すると、売却にあたってさまざまな取り組みをしてくれます。
例えば、広告を打ち出したり、家を売る地域に合わせた対策を講じてくれたりします。しかし、不動産会社へ依頼しているので、依頼料として仲介手数料が必要です。
ご自身で購入者を見つけるのであればこの費用は発生しませんが、不動産会社に購入者を見つけてもらえるため、必要不可欠な費用です。
2-4-2.リフォーム費用
次にリフォーム費用も必要となるケースがあります。
家が著しく壊れていたり、設備が正常に機能しなかったりなどの問題を抱えている場合、リフォームして売り出す場合があります。
必ずしもリフォームが必要なわけではありませんが、リフォームしなければ売却できそうにないといった判断となる可能性もあるでしょう。そのときに、余計なコストがかかったと感じて後悔してしまう人もいます。
2-4-3.税金
さらに、税金も余計なコストのひとつです。税金にも、譲渡所得税・印紙税・固定資産税と種類があります。
譲渡所得税とは、売却時に譲渡所得が発生した場合に課税される税金です。収入金額から、取得費と譲渡費用などを差し引いた金額が、譲渡所得とみなされます。
譲渡所得がある、つまり利益が出たときには、税金が発生する仕組みです。印紙税は、契約書に貼る印紙代です。この金額は、国税庁によって決められています。
2-4-4.固定資産税
最後に固定資産税です。固定資産税は、毎年1月1日時点で所有している不動産に発生する税金です。
すぐに実家が売れれば問題はありませんが、先述したような理由から売却に時間がかかってしまうこともあります。
その場合、売却できるまで固定資産税は永続的に発生するため、売却が長期化すればするほど負担は増えてしまうでしょう。
3.実家売却によくある失敗事例
実家を売却して後悔する理由をご紹介しました。時間がかかってしまうことや費用の負担が大きいことから、売却に後悔してしまった人は多数います。
また、時間や費用だけでなく、喪失感などの精神的な理由で後悔するケースも多いです。より詳しく後悔したケースを知るには、失敗事例を学ぶことも有効でしょう。
ここでは、実家売却によくある失敗事例をご紹介します。
3-1.相場より低価格で売却してしまう
失敗事例として、まずは相場より低価格で売却してしまうケースが挙げられます。相場よりも低価格で売却してしまう原因としては次のようなものが代表的です。
- 相場の認識の甘さ
- 売却の長期化による焦り
- 値下げ交渉の対応失敗
3-1-1.相場の認識の甘さ
まずは相場の認識の甘さによって、相場よりも低価格で売却してしまうケースが挙げられます。
相場は、自分自身でも調べられますが、なかなかご自身だけでは分からないと感じる人が多いです。
もちろん、不動産会社に仲介してもらって相場を調べたうえで売却は行いますが、家の条件や周辺状況の条件などを踏まえても妥当な金額か分からないこともあります。
相場の認識が甘く、本当はさらに高額で売れたにも関わらず、安い金額で契約を結んでしまって後悔するケースは少なくありません。
3-1-2.売却の長期化による焦り
次に、売却の長期化による焦りから、相場よりも低価格で売ってしまうこともあります。
タイミングが悪かったり条件が悪かったりで売却がスムーズに進まないことは珍しくありません。
しかし、思ったように進まないと焦ってしまうものです。そのため、焦りから相場より低い金額で売ってしまい後悔するケースも多いです。
3-1-3.値下げ交渉の対応の失敗
また、値下げ交渉の対応の失敗も、相場より低い価格で売ってしまう大きな理由です。
購入者からの値下げ交渉は、一般的に行われます。
しかし、初めての家の売却の人であれば、こういった交渉には慣れていません。そのため、交渉に勝てずに希望額よりも大幅に下がってしまうケースがあります。
これらの理由により、売却を思ったような形でできず、失敗してしまったという人は多いです。
おうちクラベルでは、不動産一括査定を行っております。複数の不動産会社からの査定を比較することができるため、ぜひ一度ご利用ください。
3-2.売却を不動産会社に丸投げしてしまう
売却を不動産会社に丸投げしてしまうケースもよくある失敗事例です。
不動産会社は、査定や売却に関するさまざまなアドバイスをしてくれます。
そのため、非常に頼りになりますが、任せきりにしてしまって失敗するケースもあります。任せきりにすることで起こる問題としては、次のようなものが挙げられます。
- 営業がほとんど行われていない
- 囲い込みを受けている
3-2-1.営業がほとんど行われていない
ひとつ目が、営業がほとんど行われていない問題です。先述したように、不動産会社は売却に関するさまざまなアドバイスをくれますが、営業もその仕事のひとつです。
購入者を見つけられるように、適切に広告を打つなどの対策を講じて、営業活動を行ってくれます。
しかし、営業担当者にも積極的な人とそうでない人がいます。中には、営業を行わずに報告もほとんどしない人が担当になると、売却がほとんど進まないかもしれません。
不動産会社に丸投げしていると、このように営業がされているかも把握できないまま、放置されて売却期間の長期化を招く可能性があります。
長期化すると、先述したように家の劣化や固定資産税の負担などが考えられ、後悔へと繋がります。
3-2-2.囲い込み
ふたつ目の問題としては、囲い込みです。不動産会社に丸投げしているため、囲い込みを受けていても気づけない可能性があります。
囲い込みとは、売主から売却依頼された物件を、他の不動産会社に契約させない方法です。
通常、仲介手数料は売主側の契約している不動産会社と買主側の不動産会社の両方に支払われます。
しかし、不動産会社の中には、売主と買主の両方から仲介手数料も得たいために自社だけで購入者を見つけようとする会社も存在します。
囲い込みが行われると、他の不動産会社から条件が良い購入者を紹介されても、売却が進みません。
他の人の契約が進んでいるなどを理由にして、顧客紹介を断ってしまいます。その結果、購入者がなかなか見つからないため、売却の長期化を引き起こします。
不動産会社を頼ることは決して間違いではありませんが、頼りきりになると積極的な営業活動が行われていない状況に気づけないため、注意しましょう。
3-3.不動産会社選びに失敗した
不動産会社選びに失敗した事例も非常に多いです。不動産会社は、売却に関するほとんどの手続きや交渉などを進めてくれるため、早期売却や売却価格に大きく関わります。
しかし、不動産会社選びに失敗すると、実家の売却の後悔に大きく影響するでしょう。不動産会社選びの具体的な失敗事例としては、次のようなものが挙げられます。
- 実家に類似する物件の販売実績が少ない
- 経験不足な担当者にあたってしまう
- 根拠のない査定額をうのみにしてしまう
3-3-1.実家に類似する物件の販売実績が少ない
まず多いのが、実家に類似する物件の販売実績が少ない不動産会社を選んでしまうといったものです。
不動産会社にも取り扱い物件の種類や地域にそれぞれ特徴があります。大手の不動産会社などであれば、売却の実績も豊富でしょう。
しかし、実家に類似した物件の販売実績が多いとは限りません。実家に似た土地や家を、同地域で数多く扱っている地域密着型の不動産会社があるかもしれません。
仮に売却を進めるのであれば、後者の方がよりスムーズに売却できる可能性が高いです。地域に根ざした不動産会社の担当者が、購入検討者を多く抱えている可能性もあります。
有名な会社だからといって、名前の知名度だけで選ぶと、失敗につながる可能性があるため注意が必要です。
3-3-2.経験不足な担当者に当たる
ふたつ目に、経験不足な担当者にあたってしまうケースも多い失敗事例です。不動産会社には実績の違いや得手不得手があります。それと同様に、担当者にも得意不得意があります。
知識の豊富さや経験の数にも違いがあるでしょう。そのため、経験不足な担当者にあたってしまうと、売却が思うように進まず長期化する可能性があります。
担当者は、ほとんどの場合最初に対応してくれた人が、そのままついてくれます。その時点では経験豊富かはわかりません。
しかし、レスポンスの速さ・発言内容・積極的な態度が見られないなどの問題が見られた場合には、途中での担当変更も問題はありません。
後悔しないようにするためにも、担当者の言動や対応力を良く観察して見極めましょう。
3-3-3.根拠のない査定額をうのみにしてしまう
最後に、根拠のない査定額をうのみにしてしまうケースです。この事例も、よくある失敗のひとつです。
家の査定額は、ある一定の根拠の下で算出されます。しかし、担当者の中には、高額で売りたいという売主心理を利用して査定を提示する人もいます。
高額の査定額を見ると嬉しくなりますが、適切な価格でなければ、購入者が現れず長期化を招くだけです。
そして、売れそうにない状況から、売却価格を下げるなどの対策を打たなければならなくなるかもしれません。納得できない売却価格となるため、失敗と感じてしまいます。
このように、多くの失敗事例があります。
具体的な事例を把握して、不誠実な不動産会社を選んだり任せきりにしたりせず、適切な対応を取るようにしましょう。
不動産会社選びの失敗をしないためには、ぜひおうちクラベルの一括査定サイトを利用し、ご相談ください。
4.実家を売却しないリスク
ここまで実家を売却して後悔する理由や、売却失敗の事例をご紹介しました。
これだけの問題やリスクがある中で、無理に今すぐ売却をしなくても良いのではと考えた人もいるかもしれません。
しかし、売却せずに所有したままにすることでもリスクがあります。先述したような、固定資産税は代表的なリスクに挙げられるでしょう。
しかし、他にもリスクはさまざまなものがあります。そこで、ここでは実家を売却しないリスクをご紹介します。
4-1.自分で管理する必要
売却しないリスクのひとつが、ご自身で管理する必要がある点です。ご自身で管理する場合、時間と費用の両方の面でリスクがあります。
例えば時間のリスクについては、管理のためにある程度通う必要があるため、移動時間や掃除時間など多くの時間を割かなければなりません。
休日を使って管理することとなれば、プライベートや仕事に影響を与える可能性もあるでしょう。
4-2.費用がかさむ可能性
次に費用がかさむ可能性がある点があります。維持費が挙げられます。設備が劣化してくると、修繕費用が必要です。大規模な塗装工事費用なども必要となるかもしれません。
また、定期的に実家を訪れて管理する以上、移動費もかさんでしまいます。普段は遠方に住んでいる人であれば、交通費も無視できないでしょう。
簡単に見えて非常に時間と費用がかかるため、売却しないのであれば、これらのリスクを具体的に理解しておく必要があります。
4-3.災害などで倒壊する可能性
災害などで倒壊する可能性があります。売却をせずに家を残したままにすると、万が一でも災害などが起きた場合、倒壊の危険があります。
特に、実家が古い家の場合、耐震強度などの条件を満たしていない可能性があります。
倒壊してしまった場合には、今後家を使えなくなるだけでなく周辺地域にも迷惑をかけるでしょう。人的な被害が出る可能性もあります。
さらに、倒壊すればその修理費用も必要です。このように、倒壊のリスクとそれに伴う影響なども大きな問題となるため注意しましょう。
4-4.空き巣など犯罪に巻き込まれる可能性
空き巣などの犯罪に巻き込まれる可能性もあります。売却せずに残して、管理のために定期的に訪れるといっても、常に住んでいるわけではありません。
空き家の状態であれば、不法侵入の被害にあう可能性も高く、非常に危険です。貴重品や家具などを盗まれる可能性もあるでしょう。
また、不法侵入だけでなく、火災に発展する危険性もあります。悪質ないたずらの標的にされて火災などが起きれば、周辺へ大きな被害をもたらしてしまう可能性があります。
定期的な訪問・カメラの設置・セキュリティ会社の利用なども対策としてはありますが、犯罪に巻き込まれる可能性は払拭できず、かえって負担が大きくもなります。
これらのリスクも大きいことを把握したうえで、売却するかどうかを考えることも大切です。
4-5.景観を損ねる可能性
景観を損ねる可能性もあります。周囲の景観を損ねるような影響力はないと思われるかもしれませんが、実家が老朽化すると大きく関わります。
例えば、管理が行き届かないと庭の植物や草木が枯れて荒れてしまうでしょう。雑草が生え、そこに害虫が発生する可能性もあります。
荒れ果てた庭は周囲の景観を損ねることが考えられます。また、建物の老朽化によって屋根が割れたり窓が割れたりすると、外観が悪いため景観を損ねる原因となるでしょう。
さらに、時間が経てばより一層周囲の住宅との見た目の違いは大きく開きます。
周辺の住宅は住人が快適に住むためにリフォームや修繕を行い、管理の行き届いたきれいな状態を維持する可能性が高いでしょう。
周囲は常にきれいな状態が保たれている中、売却しない実家は古い状態のままとなります。
費用負担が大きいためリフォームを考えない人も多いかもしれませんが、周囲の住宅と差が開くことにより景観を損なっていくのです。
おうちクラベルでは、不動産一括査定により、信頼できる不動産会社を見つけていただけます。
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5.実家を売却するときに後悔しないポイントを紹介！
実家を売却しないリスクについてもご紹介しました。売却によって後悔するかもしれませんが、反対に売却しなければ大きなリスクを抱える心配もあります。
売却の失敗事例を学び、実家を残し続けるリスクも併せて考えて、適切な対応を取りましょう。
適切な対応を取るためには、後悔した事例だけでなく、後悔しないポイントを押さえておくことも重要です。
ここでは、実家を売却するときに後悔しないポイントをご紹介します。
5-1.自分で管理が可能かを考える
後悔しないポイントとして、まずはご自身で管理が可能かを考えましょう。ご自身で管理する場合、時間と費用が必要です。
5-1-1.時間を割くことができるか
特に時間は、訪問頻度によっては大きく割く必要があります。
例えば、月に1回の訪問を行って実家の中の清掃や庭の清掃などを行う場合、半日は時間が必要となるでしょう。
家の中には、埃だけでなく湿気もたまっています。そのまま放置すればカビや害虫の発生につながるリスクがあります。
また、庭の雑草を抜いたり植物の手入れも、すぐに終わるものではありません。放置期間が長いと、こちらも害虫被害のリスクがあるため、適切なお手入れが必要です。
5-1-2.費用を払うことができるか
さらに、これらの管理にはある程度の費用もかかります。清掃道具や庭の植物の手入れのための道具など、備えがなくなれば補充をしながら対応が必要です。
また、実家が遠方にあれば移動費なども必要でしょう。このように、時間と費用の負担がある中で、どの程度であれば自分でも管理が可能かを具体的に考えることが大切です。
想定が甘ければ、管理を始めて後悔する可能性もあります。また、なかなか思ったように管理ができない場合、近隣の人とのトラブルに発展するかもしれません。
そのようなトラブルを起こさないためにも、管理が実現可能かを考えることが大切です。
ご自身で管理が可能かを判断するには、不動産会社に相談してみるのもおすすめです。不動産会社探しでお悩みの際は、おうちクラベルの不動産一括査定サイトをご利用ください。
5-2.売却する時は複数の不動産会社で査定してもらう
売却するときは、複数の不動産会社で査定してもらうことも大切なポイントです。不動産会社はさまざまあります。
有名な大手の不動産会社から、地元に根ざした不動産会社まで多種多様です。また、不動産会社によっては、得意な地域や物件など得手不得手もあります。
選ぶ際には、これらの特徴や条件を踏まえたうえで選ぶようにしましょう。
実際に仲介を依頼するとなると企業のネームバリューで判断する人もいますが、それだけで判断するとスムーズに売却できない可能性があります。
不動産会社を選ぶときには、実績が豊富で信頼できる不動産会社を選びましょう。ご自身の実家に合う不動産会社を選ぶには、不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。
複数の不動産会社を同時に比較できます。おうちクラベルでも不動産一括査定を行っておりますので、ぜひ一度ご利用ください。
5-3.シミュレーションを活用する
シミュレーションを活用することも、重要なポイントのひとつです。具体的には次のようなシミュレーションを行いましょう。
- 税金や費用についてのシミュレーション
- 売却額のシミュレーション
売却にあたって、必要となるのが仲介手数料や税金です。不動産会社へ依頼する場合は、仲介手数料がかかります。
また、固定資産税や譲渡所得税などの税金も支払う必要があります。
しかし、必ずしも高額な税金が発生するとは限らず、利用できる控除などがあれば税金を抑えることも不可能ではありません。
とはいえ、難しい専門知識が必要であり、ご自身で全てを計算するのは困難です。
そこで、シミュレーションを使用すれば、短時間で具体的な金額を確認できます。ある程度の金額がわかるため、売却で残るお金やどれくらいの出費かも判断できるでしょう。
シミュレーションを上手く利用して、具体的な費用負担をあらかじめ把握できていれば、失敗のリスクはかなり低くできるでしょう。
5-4.自分に合った不動産会社を選ぶ
自分に合った不動産会社を選ぶことも失敗しないためのポイントです。
先述したように、複数の不動産会社で査定してもらうことで、比較してより良い不動産会社を見つけた方が良いとご紹介しました。
しかし、査定以外でもこだわって自分に合う不動産会社を選ぶことも重要です。例えば、次のようなポイントにこだわると良いでしょう。
- サポート体制が整っているか
- 担当者とのコミュニケーションが円滑か
- 的確なアドバイスをもらえるか
注目すべきポイントとしては、サポート体制が整っているかが挙げられます。不動産会社に依頼すると、さまざまな手続きを行ってくれます。
しかし、中にはご自身で進めなければならない書類手続きなどもあり、複雑で悩むシーンもあるでしょう。
そのときに、気兼ねなく相談できサポートしてくれるかは非常に大きなポイントです。サポートが充実していれば、安心して売却を進められます。
さらに、担当者とのコミュニケーションが円滑かどうかも大切です。スムーズに行えなければ、その都度手続きなどが滞ってしまう可能性があります。
また、的確なアドバイスをもらえるかにも注目しましょう。売却には、専門的な知識が必要な場面が多数あります。
疑問がある点を論理的に教えてもらえる方が、よりスムーズに納得したうえで売却活動が進められ、後悔しにくいものとなります。
査定額以外にも、このような条件にも注目して、ご自身に合った不動産会社を選ぶようにしましょう。
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5-5.売却前に清掃などをしておく
後悔しないポイントとして、売却前に清掃などをしておくことも挙げられます。これは、内覧などで大きく影響するためです。
購入者による内覧のときに、清掃がされていない状態では、魅力的な物件だと思ってもらえません。その結果、売却のチャンスを逃すことにもなるでしょう。
きれいに片づけて掃除をしておくだけでも、家の中がすっきりとして広くも見えます。好印象を持ってもらえれば、スムーズに売却に移れるかもしれません。
また、清掃しておくことで、実際に家を使い始めたときの雰囲気を感じてもらいやすくもなります。
生活のイメージができると、より一層売却に近づくため重要です。
とはいえ、古い家であれば壊れている壁などがあるかもしれません。
その場合は、清掃だけでなくリフォームが必要と思うかもしれません。費用の負担も考慮のうえ、可能であればリフォームなども検討しましょう。
6.実家売却のタイミングとは
実家の売却を後悔しないためのポイントをご紹介しました。しかし、後悔しないためには、実家の売却のタイミングについて把握することも大切です。
タイミング次第では、税金の発生に大きく関わるためです。一般的な売却のタイミングとしては、次のようなものが挙げられます。
- 相続前
- 相続後
6-1.相続前
例えば実家の売却にあたり、売却価格が購入額よりも高額となる場合、譲渡所得税が発生します。
しかし、譲渡所得税が控除される3,000万円の特別控除の適用を受けられる場合があります。
つまり、税金を抑えるためには売却タイミングを考慮する必要もあるでしょう。
6-2.相続後
一方で、遺産総額が基礎控除を上回っている場合には、相続後に売却した方が良いです。
これは、相続税の発生が考えられるためです。現金で保有しておくよりも不動産のまま保有することで、相続税の軽減を図れる可能性があります。
しかし、売却すべきタイミングはご自身の状況によっても異なります。どのタイミングが良いかは人によって違うため、税金の負担だけでなく状況も併せて考慮しましょう。
適切な売却タイミングで迷っている人は、不動産会社へ相談してみましょう。信頼できる不動産会社選びでお困りの際は、おうちクラベルの不動産一括査定サイトをご利用ください。
7.実家売却は期間も重要
実家の売却を考えるうえでは売却にかかる期間も重要であり、一般的な売却期間を目安に、それよりも大幅に長期化しないように売ることも大切です。
また、売却期間を具体的に把握できれば、どの程度の期間でどの手続きを終わらせれば良いかなどの判断もできるようになるでしょう。
一般的な売却期間としては、約6カ月といわれています。もちろん、長期に及ぶ人は、1年以上も売却活動を行っているケースもあります。
しかし実家の売却の場合、すでに空き家の状態になっているケースもあるでしょう。その場合、長期化すると家の状態は悪くなる一方です。
そのため、より一層売れない状況に陥ってしまうかもしれません。不動産会社を選んで、適切な期間で売却できるようにしましょう。
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8.実家売却のときは後悔しないよう慎重に検討しよう
実家売却は、思い出のある家を売るため、喪失感を覚えるなど後悔する人も多くいます。しかし、いつまでも残しておくことが良いことばかりでもありません。
残し続けることで、管理が大変であったり周辺住宅へ迷惑をかけるリスクもあります。そのため、適切なタイミングでの売却が非常に重要です。
とはいえ、適切なタイミングをご自身だけで判断するのは簡単ではありません。特に税金などを考慮するのは、不動産会社に協力してもらった方がスムーズでしょう。
しかし、信頼できる不動産会社選びにも悩まれるかもしれません。ご自身に合った不動産会社を見つけるには、不動産一括査定サイトの利用がおすすめです。
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この記事の監修者
水野総合FP事務所 代表（ファイナンシャルプランナー、不動産エージェント、講師）
2003年、30歳で子どもの誕生を機に早期退職し株式専業トレーダーとして独立。
年間最高売買代金350億円超、月間最高利益2414万円を達成。合わせて法人経営に携わり複数事業のスタートアップに参画、スモールM＆Aを経験。現在は幅広い世代に対して金融リテラシー啓蒙活動を行い、個別相談、執筆・記事監修、取材協力、講師など多分野で活躍。
独立系FPとしてライフプランや投資・資産運用、不動産・住宅ローン相談を中心に、年間100名以上の相談業務に従事。学校法人や事業法人で講師を務め、年間80回以上登壇。マネー教室を運営し中学生から社会人までを指導。
日本FP協会「2021年FP広報センター」スタッフ。中小企業庁「中小企業119」専門家。楽しい暮らしを叶える不動産エージェント。学校法人専門学校非常勤講師。
＜保有資格＞
CFP®︎認定者｜1級ファイナンシャル・プランニング技能士｜宅地建物取引士｜日本証券アナリスト協会検定会員補｜証券外務員1種｜DC(確定拠出年金)プランナー2級｜SP融資コンサルタント
