任意売却とは、不動産の売却方法の1つです。ほかにも一般売却や競売などがあり、それぞれ異なる特徴が存在します。
しかし、不動産を売却するにあたってどの売却方法が適しているのかよくわからない場合も少なくないでしょう。そこでこの記事では、不動産の任意売却の特徴や不動産売却を検討している際の相談先、注意点などについて詳しく解説します。
1.そもそも任意売却とは?
不動産の任意売却とは、不動産所有者が金融機関の承諾を得て、抵当権を抹消してもらい住宅を売却する方法です。
解りやすく説明すると以下の通りです。
不動産の売却において最初に確認しなくてはならないことがあります。
住宅ローンの残債と、売却を検討されている不動産の現在の価値を比較することです。
この時、不動産の価値が住宅ローンの残債を上回った場合、一般売却として売却できます。
ですが、住宅ローンの残債の方が不動産の価値を上回ってしまった場合、これをオーバーローンと言います。
オーバーローンに陥った場合、所有者は差額を現金で用意しなければ売却できません。
住宅ローンを組んで不動産を購入した場合、その不動産に対して金融機関は抵当権を設定しています。
この抵当権を抹消しなければ、不動産の売却はできません。
一般的に住宅ローンの支払いが滞ってしまい売却を検討する場合は、所有者は現金が用意できない場合が多いです。
ですから、任意売却という方法で金融機関から抵当権を抹消してもらうことで、不動産を売却できます。
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2.任意売却の流れ
不動産の任意売却の具体的な流れは一般売却と変わりません。
最初に売却する物件の情報を整理して、間取り図面などの販売資料を作成します。
次に市場動向・競合物件の状況を調べて販売価格を決定しますが、適正価格に設定することが重要です。
販売価格は売主と売主から依頼を受けた専門家が、査定した不動産の結果を基に協議します。
最終的には売主が決定しますが、あまりにも安い場合は金融機関の承認を得られません。
逆に高い場合も買い手がつかないという事態に陥るため、適正価格に設定することが重要です。
そして売却物件を広く周知するために、市場動向に応じた広告宣伝を行います。
方法は不動産情報サイトへの掲載・不動産会社の店頭に掲示・チラシの作成・REINS(不動産会社のみが閲覧できる情報システム)への掲載です。
集客と同時に、入札会を開く場合もあります。
複数の入札者から最高額を競う形で、売却価格を決定します。
想定よりも高く売却できる場合もあれば、まったく入札が入らない場合もあるため注意が必要です。
集客・入札会で購入希望者が現れた場合は、売買契約書を交わして契約を締結します。
契約締結後は、不動産の売買(入金)と証明書(行政書士による登記簿登録など)を発行し、新たな所有者へと引き渡しされます。
3.任意売却の相談先
任意売却の相談先には以下の候補が挙げられます。
- 不動産会社
- 金融機関
- 弁護士
- 司法書士
上記の4候補以外にも、税理士に相談すると不動産の売買における税金のアドバイスや、税務申告などのサポートを受けられます。
ですが、任意売却となるとニュアンスが異なるため、当記事では割愛します。
また、一般・任意を問わず不動産の売却を行うのは不動産会社の仕事です。
不動産会社以外の候補については、「不動産会社にも並行して相談している」ことを前提としております。
誤解の無いようにあらかじめご理解ください。
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3-1.不動産会社
不動産会社は不動産販売のエキスパートで、売買をはじめとした管理を行う専門の企業です。
任意売却に関してもアドバイスやサポートを行っています。
3-1-1.不動産会社の強み
不動産会社の強みは、圧倒的な集客力です。
販売資料の作成・入札会の開催など、短時間で効率よく売買を手掛けることに特化しています。
また、不動産会社はその地域のエキスパートです。
市場の状況を判断しながら不動産の査定結果を基に価格の協議を行います。
そして、契約締結までの一連の作業をワンストップで行っているほか、売却後の管理やメンテナンスなどのサービスを提供している不動産会社も少なくありません。
3-1-2.不動産会社を選ぶときの注意点
入札会を含めた集客に強みがある一方、集客にコストをかけ過ぎているといえます。
中には注意が必要な不動産会社も存在するため、信頼できる不動産会社を選ぶことが重要です。
そのためには最低でも2〜3社の不動産会社を回り様々な人から意見を伺い、客観的に判断しましょう。
3-1-3.不動産会社の被害に遭ったときは
万が一、不動産会社の被害に遭われた場合は、各都道府県の宅建協会・不動産適正取引推進機構・消費者ホットラインに相談してください。
また、任意売却後の住宅ローンの残債が一括返済できない場合は、以降に紹介する金融機関・弁護士に相談することをおすすめします。
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3-2.金融機関
不動産の任意売却において、金融機関は相談先として非常に重要な役割を担っています。
不動産の任意売却を行う場合は、住宅ローンの残債が不動産の価値を上回るオーバーローンの状態であることがほとんどです。
そのため、任意売却後も住宅ローンの残債を完済しきれなくても、珍しくありません。
その残債の返済方法について相談できるのが金融機関です。
金融機関には銀行・信託銀行・保険会社などがあります。
一般的に住宅ローンを滞納した場合は、債権は銀行から保証会社に移行します。
ですから、この場合における金融機関は全国保証などの保証会社を指していることが多いです。
この点も覚えておきましょう。
ただし、金融機関の本来の役割は住宅ローンを組むなど、不動産を取得する際に真価を発揮します。
金融機関によっては、任意売却を含めて不動産に対するサポートが限られている場合もあります。
ご自身のニーズに合った金融機関を選びましょう。
3-3.弁護士
弁護士もまた、任意売却において欠かすことのできない相談先の一つといえます。
なぜなら、法律の専門家である弁護士であれば、法律にそった救済措置を提案することが可能だからです。
任意売却後の残債を返済することが極めて難しい場合、弁護士に依頼することで債務整理ができます。
債務整理を行うと、利息をカットする・返済額を軽減できるのです。
任意売却後の残債を、無理のない金額で分割返済できるため、人生の再スタートが切れます。
他にも弁護士であれば交渉の他にも、法律上の問題が生じない様に正確に契約書を作成できます。
仮に法律上の問題が発生した場合にも対応が可能です。
売買に関するトラブルを最小限に抑えるためにも、弁護士に依頼することも視野に入れてください。
3-4.司法書士
最後に紹介する任意売却の相談先は司法書士です。
司法書士もまた法律の専門家であり、主に不動産を取得した際の登記手続きを行ってくれます。
不動産の任意売却においても、売買契約書の作成・売買に関する法律上のアドバイス・債権者の同意取得など、様々な手続きのサポートも依頼できるのです。
不動産の売買後でも税務申告について相談できるため、有効な相談先といえます。
中には不動産売買を専門としている司法書士も存在するため、非常におすすめです。
ぜひ、ご検討ください。
いずれの相談先においても、注意が必要な不動産会社は存在します。
騙されない様にするためにも、複数の不動産会社を回って比較してください。
他にも親戚・知人の不動産売買に直接関わったなど、実績があれば紹介してもらうのも一つの手です。
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4.任意売却する際に相談すること
不動産の任意売却をする際には、依頼した不動産会社などに相談することが重要です。
では、何を相談すればよいのでしょうか?不動産の任意売却において相談するべきことをまとめました。
不動産を売却する際に、一番重要なことは不動産価格の査定です。
不動産会社に評価を行ってもらうことで、指標となる価格を把握できます。
不動産の売買契約書を作成する際には、弁護士や司法書士に依頼できます。
一般的な不動産売買であれば、不動産会社で用意されている形式の契約書を使用することが多いです。
任意売却の場合、法律の知識が必要な場合もあります。
法律の専門家である弁護士や司法書士であれば、法律に添った適切な契約書の作成が可能です。
必要に応じて検討してください。
任意売却後の残債については、金融機関・弁護士に相談しましょう。
そもそも住宅ローンを滞納したことで、任意売却に至っていることがほとんどです。
そのため、多くの人が残債の返済についての悩みを持っています。
金融機関であれば、無理のない返済プランを提案することが可能です。
高齢者など収入が不安定な場合は、弁護士に依頼することで、債務整理や自己破産ができます。
この様な相談をする上で、金融機関と弁護士は欠かせない存在です。
不動産の抵当権を抹消する場合、不動産の担保になっている債権者の同意を得る必要があります。
その交渉については弁護士や司法書士に相談することで、債権者の同意を得ることが可能です。
4-1.任意売却するべきか
任意売却のほとんどは必要に迫られて行うことが一般的といえます。
「任意売却をするべきか?」を検討するよりも、「任意売却を避けられるかどうか?」を検討する方が重要です。
住宅ローンを一定期間滞納すると分割で返済する権利を喪失するのですが、これを「期限の利益の喪失」といいます。
期限の利益を喪失した場合でも、残債を一括返済することで、マイホームに住み続けることが可能です。
残りの残債が少なかった・家族や親戚から借りることができたなどのケースでは、わざわざ任意売却をする必要はないでしょう。
ですが「任意売却を避けられない」と判断した場合、一日でも早く不動産会社など専門家に相談してください。
4-1-1.任意売却では早く行動することが重要
早く行動するほど、より良い売却結果を得られます。
不動産会社などの専門家に相談することで、不動産の販売に関するアドバイスやサポートを受けられるのです。
市場動向のマーケティング・販売資料の作成・入札会の開催などの業務は不動産会社の得意分野といえます。
売却の準備から契約締結までの一連の作業を行うことが可能です。
弁護士は法律の専門家として、売買契約書の作成を行う傍ら交渉を行えます。
売買契約に関して、法律上の問題が発生した場合も、解決することが可能です。
必要と感じた場合は、直ぐに相談しましょう。
4-1-2.不動産の売買には費用がかかる
一般売却・任意売却を問わず、不動産の売買には、費用がかかります。
ですが、任意売却を行う売主のほとんどは、売却時に仲介手数料を支払う能力がありません。
その場合、売却費用から仲介手数料を相殺してくれる不動産会社や金融機関も存在します。
その点も考慮した上で、信頼できる専門家を選んでください。
4-2.任意売却後のローン返済
任意売却後の残債は一括返済が原則です。
ですが、経済的に厳しくなってしまったので、任意売却に至っています。その様な方にとって残債の一括返済は、非常に困難です。
そこで、弁護士など法律の専門家に相談することで、分割・減額などの選択肢が広がります。場合によっては「自己破産」という選択肢も視野に入れなければなりません。
ですが、厳しいことばかりではありませんのでご安心ください。
任意売却の多くは、債権を引き継いだ保証会社や債権回収会社から、売主に対して引っ越し代が支払われることも珍しくありません。
この点についても、覚えておいてください。
4-3.不動産の売却価格
任意売却の価格設定は、売主と売主から依頼を受けた専門家が、対象の不動産の評価を基に協議を行います。
最終的には売主が決定しますが、あまりにも安い場合は、金融機関の承認を得ることができません。
逆に高い場合も買い手がつかないという事態に陥るため、価格設定の判断は慎重に行わなければなりません。
また、任意売却は以下の2つの理由から、一般売却よりも安価で取引されています。
- リフォームされていない
- 契約不適合責任が免除されている
4-3-1.リフォームされていない
任意売却を行う状況において、売主が高額なリフォーム費用を捻出することは困難です。
現状渡しとなるため、高い価格での売却は難しくなります。
4-3-2.契約不適合責任が免除されている
次に契約不適合責任とは、不動産の引渡し後に発覚した欠陥を売主が補償することです。
任意売却の場合、売主が契約不適合責任を負うことが難しいため、免除されます。
つまり不動産の引渡し後に欠陥が発覚しても、売主が補償する必要がありません。
これらが一般売却と任意売却の価格に差異を生じさせているのです。
価格については不動産会社と慎重に判断し、金融機関の承諾を得てください。
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4-4.任意売却のスケジュール
任意売却のスケジュールは、1〜3ヶ月以内に進行させなければなりません。
なぜなら、タイムリミットを過ぎてしまうと、金融機関から競売の申し立てをされてしまうためです。
一般的な任意売却の流れをまとめました。
この行程を1〜3ヶ月で行う必要があります。
- 不動産の評価
- 公示
- 契約
- 引渡し
最初に不動産の評価を基に、価格を協議します。
次に不動産の公示を行うと、売却が告知されるのです。
買い手が現れると、不動産の契約を締結します。
その後、買い手に対して不動産を引き渡すと完了です。
ローン契約を解除するための手続きとして、任意売却後に住宅ローンの残債を返済します。
4-5.引っ越すタイミングと費用について
タイミングも重要ですが、引っ越し先を探すことも忘れてはいけません。
これは売主が行います。
そう考えると、任意売却の相談先に不動産会社は必要不可欠な存在です。
任意売却の際、不動産会社に相談することで、引っ越すタイミングや費用に関するアドバイスを受けられます。
売却の準備が整ったタイミングで、日程を検討しましょう。
不動産会社と同時に、弁護士に相談することも有効です。
売買契約と同時に、引っ越しの日程や費用などの相談にも応じているからです。
こちらも引っ越しに関する適切なアドバイスを期待できます。
また、不動産会社によっては売却後も管理やメンテナンスなどのサービスを提供していることもあり、費用をかけずに引っ越しできる可能性が高いです。
他にも任意売却であれば、引っ越し費用を負担する金融機関も存在します。
ぜひ、ご検討ください。
5.任意売却は依頼する不動産会社が重要
不動産の売却の中でも、任意売却は特殊な取引です。
そのため、依頼する不動産会社が重要であることはいうまでもありません。
5-1.任意売却にはタイムリミットがある
任意売却にはタイムリミットがあります。
タイムリミットを過ぎてしまうと、不動産は競売にかけられてしまいます。
1〜3ヶ月の期間内に不動産の評価・公示・集客・契約まで行う必要があります。
間取り図面の作成に時間がかかってしまった、あるいは確認事項を怠ってしまい公示が1週間遅れた、などのミスは致命的です。
5-2.任意売却と競売では価格差がある
任意売却と競売では、天と地ほどの価格差があります。
売主の今後の人生を左右するといっても過言ではありません。
さらに任意売却では、売主は相当なストレスと不安を抱えています。
その様なストレスや不安を少しでも軽減できる様な対応が求められます。
当たり前のことはできる前提です。
その上で評判・実績・サービスの質・仲介手数料などに目を配りましょう。
5-3.不動産会社には得手不得手がある
また、不動産会社には、得手不得手があります。
売却する不動産のタイプ・地域を加味した上で、売却する不動産に合った不動産会社を選択しましょう。
相性の良い不動産会社に依頼することで、売却の手続き・後片付けがスムーズに行えます。
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6.任意売却の相談先を選ぶときのポイント
どの様なポイントで不動産会社を選ぶと失敗しないのでしょうか?
選ぶときのポイントをまとめてみました。
- 事前の問い合わせでの対応の丁寧さ
- 任意売却を専門としている
- 任意売却の実績がある
- 弁護士・司法書士と提携しているか
- アフターフォローがしっかりしている
- 自宅からの相談先までの距離
専門的知識が必要となるため、専門性が高く実績があることは重要です。
加えて信頼性の高さも必要となります。
特に個人情報を扱うわけですから、データの保管には細心の注意を払わなくてはなりません。
一般的に任意売却の相談は費用がかかることが多いです。
そのため、コミュニケーション能力も高いに超したことはありません。
様々なスキルが求められるため、次章で順番に解説します。
6-1.事前の問い合わせでの対応の丁寧さ
最初に解説する任意売却をする場合、不動産会社を選ぶ際に重視すべきポイントは「事前の問い合わせでの対応の丁寧さ」です。
一見、当たり前の様ですが、これは不動産会社がどの程度カスタマーサービスを重要視しているかを判断できます。
例えば、問い合わせに対して「丁寧な返事が迅速に返ってくる」不動産会社であれば、売却の手続きも同様にサポートしてくれる可能性が高いといえます。
事前の問い合わせでの対応の丁寧さを確認する方法は簡単です。
不動産会社に電話・メールで問い合わせをしましょう。
不動産会社を選ぶ際には、事前の問い合わせでの対応の丁寧さを重視することが大切です。
ここでの対応に満足できない様であれば、他の不動産会社に問い合わせてみましょう。
6-2.任意売却を専門としている
次に解説する不動産会社を選ぶポイントは、「任意売却を専門」としているかです。
これは重要なポイントの1つです。
専門性の高い不動産会社は、任意売却に関する多くの専門知識を持っています。
6-2-1.金融機関に精通している不動産会社を選ぶ
任意売却を扱う不動産会社には、不動産取引のノウハウだけでは不十分です。
金融機関が競売に向けてどの様な行動をとるのか、ある程度は把握している必要があります。
担当者が金融機関の動きをまったく想像できていない様であれば、変えてもらった方がよいかもしれません。
難しい様であれば、不動産会社を変えましょう。
6-2-2.ニセの契約書を作る不動産会社に注意する
注意すべき点は、「任意売却専門」を語った注意が必要な不動産会社です。
一つの事例として、ニセの契約書を用意して売主と一緒に金融機関を騙した例を紹介します。
例えば不動産が1,500万円で売却できたとして、金融機関にはニセの契約書を使って1,300万円で報告するのです。
そして差額の200万円を不当な利益として獲得し、協力した売主には引っ越し代として一部を支払います。
この様な話を持ちかけられても、決して応じてはいけません。
ニセの契約書を作成した私文書偽造罪と、金融機関を騙した詐欺罪に問われます。執行猶予なしの重い懲役刑で、前科が付きますので、誘いに乗らないようにしましょう。
任意売却を専門としている不動産会社は、任意売却に関する法律や規制にも精通しています。
法的なリスクも最小限に抑えられるので、しっかりと見極めましょう。
6-3.任意売却の実績がある
任意売却の実績がない不動産会社では、適切な対応を期待することは難しいかもしれません。
任意売却は不動産売却の中でも特殊です。
何よりもタイムリミットが存在します。
タイムリミットを迎えてしまうと、所有していた不動産は容赦なく競売にかけられてしまいます。
そうならないためにも、スムーズな取引が必要ですが、任意売却の実績がなければ、スムーズな取引は難しいでしょう。
一方、実績のある不動産会社は、過去の任意売却の成功から、豊富な経験・知識・スキルを得ています。
ですから、任意売却の実績は不動産会社がどの程度成功しているかを反映しているといえるでしょう。
結果的に、任意売却の手続きをスムーズに進める余裕が生まれて、顧客のニーズに合ったサービスを提供してくれます。
ただし、その不動産会社がどの不動産のタイプを得意としており、どの地域に精通しているかは別途で見極める必要があります。
不動産会社を選ぶ際には、任意売却の実績があることを重視することが大切です。
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6-4.弁護士・司法書士と提携しているか
弁護士・司法書士と提携しているかどうかも、不動産会社を選ぶポイントの一つです。
弁護士・司法書士は不動産の売買に関する法律上の問題を解決するために必要な専門家といえます。
不動産会社と弁護士・司法書士が提携していると、売却に必要な法律上の手続きをスムーズに進められるのです。
万が一、法律上の問題が発生した場合でも、法律に沿って解決できます。
任意売却だけでは住宅ローンの残債を返しきれない場合、一括返済が原則です。
しかし、それが難しい場合は、弁護士であれば減額などの交渉が可能となります。
オーバーローンに陥っている人ほど、弁護士・行政書士の存在は不可欠です。
不動産会社を選ぶ際には、弁護士・司法書士と提携しているかを確認しましょう。
6-5.アフターフォローがしっかりしている
アフターフォローがしっかりしていることは、いうまでもありません。
これは不動産会社に限ったことではなく、社会通念上・商売道徳上の常識といえます。
アフターフォローとは、文字通り任意売却が完了した後のサポート体制のことです。
アフターフォローがしっかりしている不動産会社は、後ろ盾がしっかりしていることから、余裕が生まれます。
そのため、取引中においても的確なアドバイスを受けられます。
任意売却を依頼する不動産会社を選ぶ上で、非常に重要なポイントなのですが、どの様な方法で確認すればよいのでしょうか?
一つは口コミです。
インターネットを使って第三者が運営している口コミサイトを利用しましょう。
他にも信頼のおける知人から紹介を受けた場合は、知人に直接尋ねるとよいでしょう。
この点については相談する前に調査することをおすすめします。
その方が、効率よく不動産会社を選べます。
6-6.自宅からの相談先までの距離
最後に解説する、任意売却を依頼する不動産会社を選ぶポイントは、「自宅からの不動産会社までの距離」です。
距離が近いほど、不動産会社との面談や手続きの進行状況の確認が容易になります。
また、近所の不動産会社であれば、自分が住んでいる地域に精通しているのです。
販売戦略を立てるまでもなく、既に完成されています。
特に、任意売却をする際には、不動産会社を度々訪問しなくてはなりません。
そのため、自宅からの相談先までの距離が近いほど、負担が軽減されます。
任意売却は、精神的に大きな負担を抱えるため、不安の大きさは言葉になりません。
自宅からの不動産会社までの距離を考慮するだけでも、負担が軽減されるでしょう。
不動産会社とのコミュニケーションも密になり、手続きの進行も円滑になるため、メリットしかありません。
7.任意売却するときに注意すべきこと
最後に任意売却する際の次の注意する点についても解説します。
法律・規制の遵守:当然ですが、任意売却は法令遵守です。
法律や規制に沿って行わなければなりません。
重要なポイントですので必ず押さえてください。
取引条件の確認:取引条件を必ず確認してください。
この場合の取引とは、売主と不動産会社・売主と買主・売主と金融機関との取引を指します。
どこに不備があってもいけません。
仲介手数料の確認:任意売却に伴い、売却価格の3%の仲介手数料が発生します。
ですが、一般的に任意売却を行う人が払える状態ではありません。
売却価格からの相殺を相談してみましょう。
税金の確認:任意売却により、印紙代などの税金が発生します。
いつ、どのタイミングでどの様な税金が発生するのか、常に不動産会社に確認しましょう。
不動産の評価:不動産の任意売却をする際には評価を行い、適正価格を設定してください。
安価過ぎると金融機関からの承認が得られません。
また、残債が多くなるため売主の負担が大きくなります。
高価過ぎる場合は売れなくなり、最悪の場合、競売になりかねません。
信頼性の高い相談先の選び方:不動産会社は、プライバシーや機密情報を多く取り扱います。
信頼性の高い不動産会社を選びましょう。
費用の確認: 任意売却に関する相談は有料であることが多いです。
費用面も考慮しなければならないため、予算に合った不動産会社を選ぶことが大切といえます。
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8.任意売却は専門性の高い実績のある不動産会社へ依頼しよう
当記事では、任意売却を行う際の相談先の選び方・選ぶポイント・注意点を解説しました。
主な相談先は以下の4つです。
- 金融機関
- 弁護士
- 司法書士
また、選ぶポイントは以下の6つとなります。
- 事前の問い合わせでの対応の丁寧さ
- 任意売却を専門としている
- 任意売却の実績がある
- 弁護士・司法書士と提携しているか
- アフターフォローがしっかりしている
- 自宅からの相談先までの距離
そして、任意売却の具体的な流れの他、注意点についても紹介しました。
上記の内容を加味しながら不動産会社を選んでください。
任意売却は、自分で不動産を売却するのではなく、専門性の高い不動産会社に依頼することで効率よく行えます。
また、精神的に不安の多い任意売却では、経験者のサポートが欠かせません。
任意売却に失敗した場合、当該不動産は競売にかけられてしまいます。
任意売却よりも低い価格で落札されてしまうと、返し切れない住宅ローンの残債がより多くなるため、売主の負担が大きくなります。
この様な事態にならないためにも、ぜひ、適切な相談先を選択してください。