所有している不動産を売却したいと思ったら不動産査定をする必要がありますが、基本的に無料で行えます。査定方法は複数あり、自分の目的にマッチした選択をすることが大切です。
そこで本記事では、無料で不動産査定を依頼する4つの方法や、査定の流れ、査定依頼をする際の注意点などを詳しく解説します。最後まで読み進めることで、自分に最適な無料の不動産査定の方法が見つかります。
- 1 1.不動産査定「無料」「有料」の違い
- 2 2.無料で査定額を算出する方法は「机上査定」と「訪問査定」
- 3 3.無料で不動産査定を依頼する4つの方法
- 4 4.不動産一括査定サイトがおすすめな理由
- 5 5.無料の不動産一括査定サイトを利用する流れ
- 6 6.無料の不動産一括査定サイトを選ぶ際のポイント
- 7 7.無料の不動産査定サイト「おうちクラベル」の特徴
- 8 8.無料の不動産査定サイト「おうちクラベル」の使い方
- 9 9.無料の不動産査定を依頼する際にやるべきこと
- 10 10.無料の不動産査定で起こりえるトラブル
- 11 11.不動産の無料査定・売却に関する注意点
- 12 12.不動産査定を無料で利用して相場を把握しよう
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1.不動産査定「無料」「有料」の違い
不動産査定の無料と有料の違いは、以下のように利用すべきケースによって異なります。
- 相場を把握したい場合は「無料査定」を利用する
- 公的な証明書が必要な場合は「有料査定」を利用する
それぞれ詳しく解説します。
1-1.相場を把握したい場合は無料査定
自宅の売却などで不動産の大まかな価値を知りたい方は、不動産会社の無料査定を利用します。
不動産会社の査定が無料の理由は、そのまま売買の仲介を依頼される可能性があるからです。不動産会社は、売買契約が成立することで仲介手数料を報酬として受け取れるので、査定依頼する方の不動産をそのまま仲介したいと考えます。
無料査定だからといって雑に査定するわけではなく、不動産に適した方法で査定額を算出します。しかし、有料査定に比べると信憑性が低く法的効力は持ちません。
以上のことから、不動産の無料査定は「不動産の売却価格を決める参考にしたい」などの、不動産相場を把握したい場面で活用しましょう。
1-2.公的な証明書が必要な場合は有料査定
有料の不動産査定は、公的な証明書として不動産の評価が必要な際に利用します。
証明書として不動産評価が必要な場面の一例が、以下の通りです。
- 遺産相続でのトラブル時
- 法人間での不動産取引
- 不動産会社で価格が分からない物件の相場を調査するとき など
国家資格である「不動産鑑定士」が、有料査定を行います。鑑定評価は独占業務になるため信頼性が高く、無料査定に比べて正確な査定額を算出可能です。鑑定評価は土地のみや建物のみ、または土地付き建物なのか、マンションなのかによっても異なり、20〜30万円程度が相場といわれています。
高額な査定料がかかるので「不動産の相場を知りたい」「売却価格を決める参考にしたい」という方には、有料の不動産鑑定は必要ないでしょう。
2.無料で査定額を算出する方法は「机上査定」と「訪問査定」
不動産会社に依頼して無料で査定額を算出する方法には、「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。
机上査定は、簡易査定とも呼ばれ、物件の情報や成約事例・販売中の価格などのデータから査定額を算出する方法です。
机上査定では書類を準備する必要はなく、エリアや築年数、間取りなどの簡単な物件情報だけで算出してくれます。算出にかかる時間は、数時間から1日程度と短いのが特徴です。
訪問査定は、不動産会社の担当者が現場を確認して、対象不動産の状態や周辺環境などを考慮した上で実際に売り出せる価格を算出する方法です。
そのため、机上査定に比べるとより正確な査定額を確認できます。しかし、必要書類の準備もあり、査定結果が出るまでに3日〜1週間程度かかる場合もあります。
どちらかを選択して査定してもらうのではなく、机上査定を行った後に訪問査定を依頼する流れが一般的です。
3.無料で不動産査定を依頼する4つの方法
無料で不動産査定を依頼する方法には、以下の4つがあります。
- 不動産会社に査定を依頼する
- AI査定を利用する
- 無料査定のアプリを利用する
- 不動産一括査定サイトを利用する
それぞれ詳しく解説します。
3-1.不動産会社に査定を依頼する
すでに、査定依頼したい不動産会社が決まっている場合に行う方法です。不動産会社へ電話をするか、公式ホームページから申し込みを行います。
不動産会社に問い合わせて、売却したい不動産に関する情報共有と来店日時の予約などを行います。来店した際に、事前情報の内容から算出した机上査定の結果を聞き、そこから訪問査定の詳しい内容を聞くのが不動産会社に査定を依頼する場合の流れです。
注意点として、来店する際には、前もって連絡して予約をとっておきましょう。突然来店しても査定の担当者がいない場合がありますし、査定に使う必要書類の持参を依頼されることもあります。
この方法は、すでに付き合いがあり信頼できる不動産会社がいる場合に有効です。しかし、不動産売却が初めてで複数の不動産会社を比較検討したい場合には、手間がかかり効率が悪くなってしまいます。
3-2.AI査定を利用する
無料で査定結果を依頼する方法として、AI査定を利用する方法があります。
不動産査定専用に開発されたAIが、過去のデータ・成約事例を基に査定額を算出してくれるサービスです。AI査定は、必要事項を入力するだけで瞬時に査定額を算出してくれるため、すぐに相場を知りたい方におすすめの方法です。
家のグレードやその他の特徴は反映されないため、実際に売れる価格を算出する訪問査定に比べると査定額に開きが生まれます。そのため、不動産売却を考えていてより正確な査定結果を知りたい場合には、必ず訪問査定を依頼しましょう。
また、AI査定は不動産会社が運営するホームページや、後述する不動産一括査定サイトで利用可能です。
3-3.無料査定のアプリを利用する
不動産査定を算出する方法として、無料査定のアプリを利用する方法もあります。
無料査定アプリは、スマートフォンにインストールすることで利用できます。実際にはAIが不動産査定を行うため、前項で紹介したAI査定のアプリバージョンです。
物件種別や間取りなどの情報を入力するだけで算出してくれるので、手軽に査定額を確認できるのが特徴です。また、無料査定アプリは個人情報の入力が不要なので、匿名で利用できることもメリットの1つでしょう。
今すぐ売却するわけではなく、自宅の現在価値を確認してみたい方におすすめの方法です。過去の売却事例を元に算出されるため、あくまでも概算価格として参考にしましょう。
3-4.不動産一括査定サイトを利用する
不動産一括査定とは、土地面積や建物の築年数などの情報をサイト内のフォームに入力すると、複数の不動産会社に査定依頼ができるサービスのことです。
一度の入力で複数の不動産会社の査定結果を把握できるほか、その後の訪問査定や仲介依頼なども具体的に話を進めやすいです。
AI査定は、相場を把握する目的であれば手軽に素早く査定結果を確認できますが、売却目的の不動産会社探しには向いていません。そのため、不動産売却を前向きに検討している方にもっとも効率的でおすすめな方法が、不動産一括査定サイトの利用です。
「おうちクラベル」は、AI査定も備えた無料の不動産一括査定サイトです。実績豊富な不動産会社が多数登録しているため、不動産売却のよいパートナーが見つかる可能性が高まります。
不動産売却を効率よく進めたい方は、ぜひこの機会に「おうちクラベル」の不動産一括査定を利用してみてください。
4.不動産一括査定サイトがおすすめな理由
不動産一括査定サイトがおすすめな理由は、以下の3つです。
- 時間効率がよい
- 複数社の査定額を比較できる
- 不動産会社の得意な分野を把握できる
それぞれ詳しく解説します。
4-1.時間効率がよい
自身で不動産会社を調べて査定を依頼する場合、リサーチから問い合わせ、手続きなど多くの手間と時間がかかります。また、不動産査定は複数社に依頼するのが一般的なので、1社ずつ複数社の対応をするとかなりの労力になります。
しかし、不動産一括査定サイトであれば、代わりに優良な不動産会社の選定や手続きをしてくれるため時間効率のよいことがメリットです。 時間効率がよいため、なるべく早く売却したい場合でも、慌てずに複数社の査定結果を確認できます。
4-2.複数社の査定額を比較できる
前述した通り、1社ずつ不動産会社に査定依頼をするのは手間がかかるため、複数の不動産会社からの査定を受けるのは難しいです。
しかし、不動産一括査定サイトを利用することで、簡単に複数社の査定額を確認・比較できます。比較検討することで、より精度の高い不動産相場を把握でき、その後の売却依頼でも信頼のおける不動産会社選びが可能です。
査定額によっては、販売価格を高く設定しすぎてしまい長期間売れないこともあります。
そのため、複数社の査定額を比較検討できる、不動産一括査定サイトがおすすめです。
4-3.不動産会社の得意な分野を把握できる
不動産会社によって「戸建てが得意」「マンションの売買実績が多い」などの得意分野があります。
例えば、マンションを売却したいのに、戸建ての売買が得意な会社に売却依頼をしてしまうと、以下のような問題が考えられます。
- 見込み客がいない
- 販売戦略に慣れておらず集客に時間がかかる
- 購入希望者からの質問に答えられない
- 売却までに時間がかかり、相場が下がってしまう
このような問題が起こらないためにも、対象不動産を扱うのを得意とする不動産会社を把握することが重要です。不動産一括査定サイトを使い、複数社を確認することで、自分に合う不動産会社を見つけられます。
5.無料の不動産一括査定サイトを利用する流れ
無料の不動産一括査定サイトを利用する流れは、以下の通りです。
- 必要な情報を準備する
- 査定サイトで必要な情報を入力する
- 査定結果から比較検討して仲介依頼を行う
それぞれ詳しく解説します。
5-1.必要な情報を準備する
まずは、不動産一括査定サイトを利用するために必要な情報を調べましょう。
必要な情報は以下の5つです。
- 築年数
- 土地面積
- 建物面積
- 間取り
- 住所
査定価格の精度を高めるには、なるべく正確な情報が必要なため、購入時の売買契約書を確認してみましょう。
もしも、手元に売買契約書や登記簿謄本などがなく、土地面積や建物面積が正確に分からない場合は、最寄りの法務局で「登記事項証明書」を取得しておきます。
査定の際に必要な情報であれば、インターネット上で謄本や地積測量図を確認できる「登記情報提供サービス」を利用してみる方法もあります。
5-2.査定サイトで必要な情報を入力する
査定に必要な情報が準備できたら、不動産一括査定サイト内で必要な情報を入力します。建物の築年数や土地面積などの対象不動産に関する情報や依頼者の個人情報などです。
査定サイトへの入力が完了すると、自動で最適な不動産会社が表示されるので、そのなかから査定を依頼する会社を選びます。依頼する会社数が多ければその分情報は集まりますが、連絡の手間が増えることを考慮して選択するようにしましょう。
それぞれの会社で机上査定または訪問査定の選択や、売却時期の希望などの細かい要望を入力します。いきなり訪問査定にするのではなくて、初めは机上査定を選択しましょう。机上査定を依頼したら、不動産会社からの返事を待ちます。
5-3.査定結果から比較検討して仲介依頼を行う
机上査定の結果が出た後は、訪問査定の予約をする必要があります。会社によっては、机上査定の結果が出る前に、電話によるヒアリングが行われるケースもあります。正確な査定額を算出するために必要な場合もあるので、なるべく応対するようにしましょう。
査定額やその他の対応を含めて、信頼できそうな不動産会社を選定し訪問査定を依頼します。
訪問査定では、担当者と実際に会うので、そのタイミングで査定金額の根拠や販売方法などをヒアリングしてみましょう。対応の誠実さや担当者との相性も考慮して、仲介の依頼をします。
6.無料の不動産一括査定サイトを選ぶ際のポイント
無料の不動産一括査定サイトを選ぶ際のポイントは、以下の4つです。
- 運営会社の実績が豊富なサイトを選ぶ
- 入力項目が豊富でAI査定を備えるサイトを選ぶ
- 提携数や最大査定数が多いサイトを選ぶ
- 有益な情報発信をしているサイトを選ぶ
それぞれ詳しく解説します。
6-1.運営会社の実績が豊富なサイトを選ぶ
不動産一括査定サイトは、それぞれ運営会社が異なります。
そのため、運営会社の認知度や実績が、不動産一括査定サイトの信頼性を判断する1つの基準になります。
例えば「おうちクラベル」の運営会社は、ソニーグループのSREホールディングスで東証プライム上場企業です。このように、運営会社が上場企業などの場合は、信頼性も高く比較的安心して依頼できるでしょう。
また、実績が豊富で認知度の高い運営元であれば、不動産一括査定サイト内に登録されている不動産会社の安全性が担保されている可能性も高いです。
安心して任せられるので、運営会社の実績や上場しているかなどを確認してから、不動産一括査定サイトを選ぶようにしましょう。
6-2.入力項目が豊富でAI査定を備えるサイトを選ぶ
不動産一括査定サイト内の入力項目は少ないほうが楽に感じるかもしれませんが、項目が十分ではない場合は各不動産会社からの追加質問が多くなる可能性があります。
そのため、基本的な物件情報に加え、以下のような項目があるのが望ましいです。
- 売却希望時期
- 査定物件との関係
- その他要望
不動産一括査定は、結果が出揃うまで数日〜1週間前後は必要ですが、AI査定を申し込めるサイトを利用することでその日のうちに相場の概算価格を把握できます。
複数のサイトを活用してもよいですが、一括査定とAI査定のどちらも利用できるサイトが効率的でおすすめです。
「おうちクラベル」は、AI査定を取り入れた不動産一括査定サイトです。不動産売却を検討している方は、ぜひこの機会に利用してみてください。
6-3.提携数や最大査定数が多いサイトを選ぶ
提携する不動産会社が少ないと、自分に合った不動産会社が見つかる可能性が低くなります。多種多様な不動産会社からの査定を受けるためにも、できるだけ提携数の多いサイトを選択することが大切です。もしくは、複数のサイトを活用する方法もあります。
また、同時依頼できる最大査定数も重要な選定ポイントです。一1度に多くの不動産会社へ依頼できるほうが、よりよい不動産会社が見つかる可能性が高まります。6〜7社以上に対応しているサイトを選択するのがおすすめです。
6-4.有益な情報発信をしているサイトを選ぶ
不動産一括査定サイトの中には、サイト内で不動産に関する有益な情報発信を行っているケースがあります。
例えば「不動産売却の流れ」や「築年数の古い物件を売却する際の注意点」などの専門的な解説を、継続的に行っているサイトなどです。
このように、利用者にとって有益な情報発信を続けているサイトは、利用者目線で運営しているサイトだと考えられます。
また、コラムの更新頻度が高い場合や専門家の監修を入れているサイトなどは、信頼性も高く、査定サイトとしても安心して利用できるでしょう。
有益な情報発信を行うサイトは売却に向けた情報収集にも役立つため、サイト選びのポイントにしてみてください。
7.無料の不動産査定サイト「おうちクラベル」の特徴
おうちクラベルは、AI査定を取り入れた、無料の不動産一括査定サイトです。
ソニーグループの関連企業かつ、東証プライム上場企業であるSREホールディングス株式会社が運営しています。全国に対応しており、提携する不動産会社は実績豊富な優良企業ばかりです。
また、複数社への一括査定依頼はもちろん、申し込み後に独自アルゴリズムを用いた高精度のAI査定を行うことで、その場で売却相場を確認できます。
AI査定は、地域による相場や築年数ごとの価格推移など、あらゆるデータから売却推定価格を算出可能です。
さらに、以下のように豊富な入力項目が用意されており、不動産会社へ過不足無く情報を伝えられます。
サイト内には不動産売却で役立つ情報も多く掲載しており、初めて売却を経験される方にとっても分かりやすい内容になっています。
8.無料の不動産査定サイト「おうちクラベル」の使い方
無料の不動産査定サイト「おうちクラベル」の使い方は、以下の3ステップです。
- 無料一括査定を依頼する
- AIによる査定価格をその場で確認する
- 不動産会社を比較検討する
おうちクラベルでは、査定依頼までの手続きをすべてサイト内で完結できます。それぞれのステップを詳しく解説します。
8-1.無料一括査定を依頼する
ステップ1は「おうちクラベル」の公式ホームページから、一括査定を依頼します。
まずは、公式サイトのトップページにある「60秒入力で無料査定」にエリア情報を入力し、無料査定をスタートします。
次のページで表示される、物件の詳細情報や個人情報など項目を入力すると、査定依頼できる不動産会社の一覧が確認できます。
一覧から依頼したい不動産会社を選択して、無料査定の申し込みは完了です。申し込みのなかで、机上査定と訪問査定の違いや複数社へ査定依頼するメリットなども教えてくれます。
8-2.AIによる査定価格をその場で確認する
一括査定の申し込み後に「マンション名」や「条件」で検索すると、AIによる査定価格を確認できます。
AI査定の価格を確認しておくと、不動産会社から提示された査定価格の比較対象の1つ、あるいは基準として活用できます。
AI査定を使うと素早く相場を確認できますが、あくまでもデータから算出した価格です。そのため、実際の物件や周辺環境が考慮されていないことを覚えておきましょう。
8-3.不動産会社を比較検討する
依頼した不動産会社から届いた査定結果を基に、最終的にどの会社に売却を任せるかを比較検討します。
査定額だけでなく、不動産会社の特徴や対応スピード、担当者の応対や相性なども考慮して選択することが重要です。
査定額の高さだけで決めてしまうと、売却までに時間がかかってしまい、思い通りの売却ができなかったと後悔してしまう可能性もあります。
売却を任せる不動産会社が決まったら、売り出し価格や集客方法などをしっかり確認して、媒介契約を締結しましょう。
9.無料の不動産査定を依頼する際にやるべきこと
無料の不動産査定を依頼する際にやるべきことは、以下の3つです。
- 売却する不動産の相場を調べる
- 住宅ローンの残債を確認しておく
- 不動産のアピールポイントをまとめる
それぞれ詳しく解説します。
9-1.売却する不動産の相場を調べる
不動産の相場を把握するには、自分で周辺相場を調べることも重要です。
自分で相場を把握することで、不動産会社から査定額を提示された際に疑問点が浮かんだり納得感が生まれやすくなったりします。そのため、不動産査定で失敗をしないためにも、自分で相場を調べておきましょう。
相場を調べる際に利用できるのが、以下のサイトです。
国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営する「レインズマーケットインフォメーション」では、直近1年間に売買された価格情報を検索できます。
また、国土交通省が運営する「土地総合情報システム」では、エリア別の取引価格を閲覧可能です。
9-2.住宅ローンの残債を確認しておく
住宅ローンを完済していなくても不動産の売却手続きはできますが、売却希望額の目安に関わる要素なので事前に確認しておきましょう。
確認方法は「年末残高証明書で確認する」「借入金の残高証明書を取得する」の2つです。
年末残高証明書は、毎年10月頃に金融機関から郵送されます。また、借入金の残高証明書は金融機関に依頼して発行してもらえますが、借入額に金利が含まれていないため注意が必要です。
もしも売却金額を元手に、住宅ローンの残債を返済する計画を立てている場合には注意が必要です。住宅ローンを組んだ際に金融機関から設定される抵当権は、住宅ローンを完済しないと外すことができません。
抵当権が外れていない不動産は、他人に所有権を移転できないので、実質売却できないことになります。
そのため、売却価格できちんと残債を返せるのかを、金融機関にも確認しておきましょう。
9-3.不動産のアピールポイントをまとめる
不動産の査定額は、さまざまな要素を加味して総合的に算出されます。
建物の築年数や間取りなどの基本的な情報はもちろん、交通機関の状況や周辺環境、マンションの管理状況なども査定価格に影響する要素です。
そして、住宅には実際に住んだ人にしか分からないアピールポイントもあります。例えば、マンションの場合であれば「天気がいい日はベランダから富士山が見える」などです。
査定に好影響を与えるアピールポイントを整理し、不動産査定に臨むことをおすすめします。
10.無料の不動産査定で起こりえるトラブル
無料の不動産査定で起こりえるトラブルは、以下の2つです。
- 営業の電話
- 相場から離れた査定額の提示
それぞれ詳しく解説します。
10-1.営業の電話
複数の不動産会社に査定依頼すると、さまざまな会社から営業電話がかかってくる機会が増えます。
机上査定を依頼された不動産会社は、訪問査定や媒介契約に結びつけようと考えるからです。不動産査定は営業活動の一環なので当然ですが、担当者によってはしつこいと感じるケースもあります。
連絡が必要ない場合は、明確な意思を伝えるのが大切です。不動産業者が守らないといけない宅建業法の禁止行為のなかには、悪質な勧誘を禁止することが記されています。（宅建業法 第47条の2）
営業担当に言いづらい場合は、不動産一括査定サイトに連絡してみる方法もあります。
10-2.相場から離れた査定額の提示
相場からあまりにもかけ離れた査定額の場合、仲介することや売買後の仲介手数料が目的で、価格を調整している可能性があるため注意が必要です。
相場より高い査定額に魅力を感じて媒介契約を結ぶと、売却ができず結果的に値下げをする可能性が高くなります。
対処法は、AI査定を活用したり不動産ポータルサイトなどで現在売り出している物件の価格や過去の成約事例を確認したりして、自分でも相場を調べておくことです。
自分で調べた相場との乖離が大きく、価格の根拠を質問した上で明確な答えがない場合は、売却依頼することを避けたほうがよいでしょう。
11.不動産の無料査定・売却に関する注意点
- 査定額で売却できるわけではない
- 査定前にリフォームしない
- ポジティブ要素・ネガティブ要素どちらも伝える
- 売却のプランは不動産会社に相談する
それぞれ詳しく解説します。
11-1.査定額で売却できるわけではない
不動産会社が算出した査定額は、あくまでもデータを基に、売却できる予想額を算出したものです。そのため、必ずしも査定額で売却できるわけではありません。
実際の売り出し価格は、査定額と売主の売却希望額を考慮して設定します。そして売り出してからの集客状況や周辺の市場価格などの動向をみながら、価格の調整をする必要があります。
また、購入希望者が見つかった場合に、値引き交渉が入る可能性もあると覚えておきましょう。
11-2.査定前にリフォームしない
たとえ売却物件が古くても、自己判断でリフォームをしないようにしましょう。
リフォームにコストをかけた分、売却価格が相場よりも高くなり、売却のハードルも高くなってしまいます。
リフォームが査定額にどれほどプラスの影響が出るかは、リフォーム箇所や査定をする不動産会社によっても異なるので、正確には分かりません。よって、効果の薄いリフォームをすると逆効果になる可能性もあります。
買主のなかには、自分の好みにリフォームをしたい方がいるため、リフォームをしてしまうと、逆に売れなくなる場合も考えられます。
まずはリフォームをせずに、現状の査定額を把握することが重要です。
11-3.ポジティブ要素・ネガティブ要素どちらも伝える
不動産会社にはポジティブな要素はもちろん、ネガティブな要素も伝えるようにしましょう。
不動産をなるべく高く売却したいと考えて、ネガティブな部分を隠してポジティブな部分ばかりを伝えてしまうと、後々トラブルに発展する恐れがあります。
売主には「契約不適合責任」があるため、売却後に欠陥が発覚した場合でも責任を問われてしまいます。
そのため、自分で気づいている瑕疵（キズや欠陥など）がある場合は、必ず事前に担当者へ伝えるようにしましょう。
11-4.売却のプランは不動産会社に相談する
売却のプランは自分だけで決めずに、仲介する不動産会社に相談するようにしましょう。
リフォームをしたほうがよい箇所や売出価格など、不動産や地域の事情に詳しい担当者に相談すれば、よい売却プランを提案してくれるからです。
例えば、土地と古家を一緒に売却する場合には、「古家には手をつけずにそのままの姿で売却したほうがよい」と提案してくれるケースもあります。
不動産会社が抱える見込み客の状況や物件の状況、周辺環境などが影響するので、売却のプランは不動産会社に相談しておきましょう。
12.不動産査定を無料で利用して相場を把握しよう
今回は、不動産査定を無料で行う方法や無料一括査定に関して網羅的に解説しました。
不動産査定を無料で行う方法は、以下の4つです。
- 不動産会社に査定依頼を数る
- AI査定を利用する
- 無料査定のアプリを利用する
- 不動産一括査定サイトを利用する
不動産の売却を検討されている方は、効率よく複数の不動産会社に査定依頼をかけられる「不動産一括査定サイト」の利用がおすすめです。
また、無料の不動産一括査定サイトでは、AI査定の併用ができる「おうちクラベル」を利用してみてください。
信頼できる提携不動産会社から、自分にピッタリの優良業者が見つかります。
おうちクラベルの無料一括査定なら、カンタン60秒で大手から地域密着不動産会社まで、複数社の査定価格をまとめて比較することができます。
この記事の監修者
主に投資・不動産関連の執筆、編集を手掛けるライター・編集者。「正確な情報を必要な分だけ読者へ届ける」ことを第一に記事作成に取り組む。不動産会社や大手不動産投資コンサルティング会社での執筆経験あり（不動産売買・不動産投資・マンション管理など）
