不動産の売却を何度も経験する人はさほど多くないため、初めての人は進めようにも何から手を付けてよいかわからないということも少なくないでしょう。
そのような際に頼りになるのが、不動産会社や国家資格を持つ専門家です。
適切な相手へ不動産の売却について相談することで、不動産の売却を進めやすくなります。
では、不動産の売却に関して困りごとが生じた場合、誰に相談するとよいでしょうか?
今回は、不動産売却に関する相談先をケースごとに解説します。
不動産の売却に関する相談先:不動産会社
不動産の売却に関する基本的な相談先は不動産会社です。
不動産会社は不動産売却に関するプロであり、売却に関する困りごとの大半は不動産会社へ相談することで解決することでしょう。
たとえば、次のような相談は不動産会社にするのが正解です。
- 不動産を売ろうかどうか迷っている
- 今不動産を売却したらいくらくらいで売れるのか
- 不動産を売却したいがどのように進めてよいかわからない
- 不動産をいくらで売り出したらよいか
また、不動産会社は司法書士や土地家屋調査士など他の専門家とのネットワークを持っていることが少なくありません。
そのため、不動産の売却に関することはまず不動産会社に相談することで、解決につながることが多いといえます。
不動産会社の探し方
不動産の売却について相談する不動産会社はどのように探すとよいでしょうか?
基本的な探し方は次のとおりです。
- インターネットで探す
- 売却する不動産の近隣を歩いて探す
- 友人や知人から紹介を受ける
- 不動産一括査定を活用する
インターネットで探す
1つ目は、インターネットで探す方法です。
不動産会社の数は多いため、インターネットで探すとその地域の不動産会社が見つかるでしょう。
ただし、インターネット上の情報がすべて正しいわけではないことには注意が必要です。
信頼できる不動産会社であるかどうか、自分でしっかり見極めなければなりません。
売却する不動産の近隣を歩いて探す
2つ目は、売却したい不動産の周囲を歩いて不動産会社を探す方法です。
その地に根付いて事務所を構えている不動産会社は、一定程度安心できることでしょう。
ただし、不動産に関する知識や売却ノウハウは不動産会社によってさまざまであり、周囲を歩いて見つけた不動産会社がどの程度知識やノウハウを持っているのかはわかりません。
また、自分で直接相談のために事務所へ飛び込んだ場合、その後他の不動産会社と比較することを言い出しづらくなり、そのままその不動産会社へ売却の依頼をせざるを得なくなる可能性もあります。
友人や知人から紹介を受ける
3つ目は、不動産の売却を成功させた経験のある友人や知人から不動産会社の紹介を受ける方法です。
紹介である場合はその不動産会社の能力や誠実さがある程度担保されるため、よい不動産会社に出会える可能性が高いといえます。
ただし、不動産の売却には事情があることも多いうえ、不動産の売却では大きなお金が動くことも少なくありません。
そのため、不動産の売却を成功させたことを周囲に漏らさない人も多いといえます。
このような事情から、不動産の売却を成功させた経験のある友人や知人を見つけること自体が難しいかもしれません。
不動産一括査定を活用する
もっともおすすめの方法は、不動産一括査定を活用する方法です。
不動産一括査定とは、所定の査定依頼フォームへ1度入力するだけで複数の不動産会社に査定の依頼をすることができるサービスです。
複数の不動産会社から査定を受けることで、その不動産について最適な相談先となる不動産会社を見つけやすくなります。
不動産一括査定には、ぜひ「おうちクラベル」をご活用ください。
おうちクラベルとは、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産一括査定です。
おうちクラベルによる査定の依頼先の不動産会社は実績豊富な優良企業ばかりであるため、不動産売却に関する最適な相談先となる信頼できる不動産会社を見つけやすくなります。
不動産会社の選び方
不動産の売却を相談する不動産会社は、どのような視点で選ぶとよいでしょうか?
不動産会社の選び方は次のとおりです。
- 査定額の根拠が明確
- 業歴が長い
- 親身になってくれる
査定額の根拠が明確
相談先の不動産会社は、査定額の根拠が明確である会社を選びましょう。
誤解している人も少なくありませんが、査定額はあくまでもその不動産会社が考える売却適正額でしかなく、その価格で不動産を売却する保証ではありません。
中には売却の依頼を得るために根拠のない高めの査定額を提示する不動産会社がいる可能性もあります。
そのため、不動産会社から査定を受けたらその金額のみを見て一喜一憂するのではなく、査定額の根拠について説明を求めるようにしてください。
そのうえで、査定額の高さのみではなく、査定額の根拠の明確さで相談先の不動産会社を選ぶことをおすすめします。
業歴が長い
業歴の長い不動産会社が、必ずしもよい不動産会社であるとは限りません。
ただし、業歴の長い不動産会社は少なくともその期間中、免許取り消しなどの処分を受けることなく営業を続けてきたこととなります。
そのため、業歴の長さも不動産会社を選ぶ際の1つの基準となるでしょう。
不動産会社の業歴は、宅建業の免許番号から確認できます。
宅建業の免許番号は「国土交通大臣免許(5)〇〇〇〇号」や「東京都知事(1)〇〇〇〇号」などと表記されます。
このカッコの中の数字が、免許の更新回数を表しています。
宅建業の免許は現在5年ごと(1996年3月31日までは3年ごと)の更新とされており、括弧内の数字が大きいほど業歴が長いことがわかります。
親身になってくれる
不動産の売却について相談する不動産会社は、親身になってくれる誠実な不動産会社を選ぶとよいでしょう。
このような不動産会社に相談することで、安心して売却を進めやすくなるためです。
親身になってくれる誠実な不動産会社をお探しの際は、ぜひ「おうちクラベル」をご活用ください。
不動産会社への相談料
不動産会社への相談料は、無料であることが一般的です。
相談のみならず、査定も無料で受けることができます。
なぜなら、相談への対応や査定は、不動産会社にとって売却の依頼を得るための営業活動としての側面が強いためです。
「おうちクラベル」を使って信頼できる相談先を見つけ、不動産の売却を成功させましょう。
売却する不動産の相続登記の相談先:司法書士
相続によって取得した不動産を売却しようとする場合、売却に先立って相続登記をしなければなりません。
相続登記に関する相談先は司法書士です。
相続登記とは
相続登記とは、法務局へ申請して故人名義となっている不動産を相続人などの名義へと変える手続きです。
不動産は故人から直接買主へ名義変更をすることはできないため、売却に先立って相続登記を行い売主名義へと変えておかなければなりません。
相続登記をするには、原則として次の手順を踏む必要があります。
- 相続人全員で遺産分けの話し合い(「遺産分割協議」といいます)を行う
- 戸籍謄本など必要書類を収集する
- 遺産分割協議の結果をまとめた遺産分割協議書を作成する
- 相続人全員が遺産分割協議書に実印で押印する
- 相続登記に必要な申請書を作成する
- 相続登記を申請する
相続登記を自分で行おうとすると、膨大な手間と時間を要します。
そのため、司法書士へ依頼して手続きを代行してもらうことが一般的です。
なお、遺産分割協議がまとまらず相続争いとなっている場合の相談先は、司法書士ではなく弁護士となります。
司法書士への相談料
司法書士への相談料は、30分5,000円程度であることが一般的です。
ただし、相続登記の依頼を検討している場合は、初回の相談料が無料であることも少なくありません。
司法書士はインターネットで探すことができるほか、日本司法書士会連合会の司法書士検索サービスから探すことも可能です。
また、不動産会社の多くは司法書士と付き合いがあるため、不動産会社へ相談することで紹介を受けられる可能性もあります。
なお、相談後に実際に相続登記の手続きを依頼した場合は、8万円から15万円程度の報酬がかかります。
報酬額は相続の状況や依頼する業務の内容などによって異なるため、あらかじめ見積もりをとるとよいでしょう。
不動産の売却にまつわる税金の相談先:税理士
不動産の売却では、さまざまな税金がかかります。
中でも税額が大きくなる可能性があり、計算も複雑であるものに「譲渡所得税」があります。
譲渡所得税など税金に関する相談先は税理士です。
不動産の売却でかかる譲渡所得税とは
譲渡所得税とは、不動産の売却益に対してかかる税金です。
譲渡所得税は納付書などが送付されるのではなく、自分で計算をして納税しなければなりません。
譲渡所得税は、次の式で算定します。
- 課税譲渡所得金額=収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額
- 譲渡所得税額=課税譲渡所得金額×税率
譲渡所得税にはさまざまな特別控除の特例が設けられており、この適用を受けることで税額がゼロとなることも少なくありません。
特別控除には要件があるため、不動産の査定額がわかった時点で税理士などの専門家へ相談し、税額の試算をしてもらうとよいでしょう。
査定には、ぜひ「おうちクラベル」をご活用ください。
税理士への相談料
税理士への相談料は、30分あたり5,000円から1万円程度です。
その後、譲渡所得税の申告書作成などを依頼する場合は別途費用がかかります。
報酬額は依頼する税理士によって異なるため、あらかじめ確認しておくと安心です。
売却する不動産の測量や境界に関する相談先:土地家屋調査士
売却する不動産の境界があいまいである場合など、売却にあたって土地の測量や境界の確定が必要となる場合の相談先は土地家屋調査士です。
不動産の売却にあたって、土地家屋調査士への相談が必要かどうか自分で判断すること自体が難しい場合も多いでしょう。
その際は、売却を依頼している不動産会社へ相談することで、土地家屋調査士への相談が必要かどうかアドバイスを受けることが可能です。
土地家屋調査士とは
土地家屋調査士とは、不動産に関する調査や測量を専門とする国家資格者です。
売却する土地に「確定」測量図がない場合、隣地との境界が確定していない可能性が高く、土地家屋調査士へ相談や依頼が必要となる可能性があります。
土地家屋調査士への相談料
土地家屋調査士の業務は相談のみで完結することは少ないため、相談料を設けていない事務所も少なくありません。
土地家屋調査士との初回面談では、確定測量の見積もりの依頼と段取りの説明などを受けることが一般的です。
農地である不動産を売却する際の相談先:行政書士
売却する不動産が農地である場合、引き渡しをする前に農地法上の許可を得なければなりません。
農地の売却に関する相談先は行政書士です。
行政書士とは
行政書士とは、官公署に提出する書類や権利義務関係の書類の作成を担う国家資格者です。
農地法の許可は行政書士の専門業務であり、行政書士に手続きを代理してもらうことができます。
ただし、行政書士の業務は非常に広く、農地法の許可をほとんど取り扱っていない事務所もあります。
そのため、行政書士の中でも土地関連の手続きを行っている事務所を探す必要があります。
行政書士への相談料
行政書士の相談料は、1時間5,000円から1万円程度です。
手続きの依頼をすることを前提に、初回の相談を無料としている事務所も少なくありません。
農地法上の許可申請手続きの代行を検討している場合は、許可申請を依頼する場合の費用も確認しておくことをおすすめします。
不動産の売却について紛争が生じている場合の相談先:弁護士
不動産の売却について紛争が生じている場合の相談先は弁護士です。
不動産の引き渡し後、契約内容などについて買主との間でトラブルとなった場合は、弁護士へ相談するようにしてください。
弁護士は、法律や交渉のプロフェッショナルです。
弁護士へ相談することで、紛争の解決へつながるでしょう。
相談する弁護士の探し方
不動産について相談する弁護士は、インターネットで検索することで見つけることができます。
また、市区町村によっては役所で無料相談会を開いていることもあり、そこへ出向くことで見つけることも可能です。
ほかにも、国民向けの法的支援を行う中心的な機関として設立された公的機関である「法テラス」へ相談することで、弁護士の紹介を受けることもできます。
弁護士への相談料
弁護士への相談料は、30分あたり5,000円から1万円程度です。
相談だけで解決できることは稀であるため、その後交渉などを依頼する場合の費用についても相談時に確認しておくとよいでしょう。
まとめ
不動産の売却にまつわる相談先は、相談したい内容によってさまざまです。
相談したい内容をあらかじめ整理したうえで、適切な相手へ相談してください。
ただし、よい不動産会社はさまざまな専門家と連携をとっていることが多く、不動産会社に相談することで適切な専門家を紹介してくれることも少なくありません。
そのため、不動産の売却は信頼できる不動産会社を見つけることから始めることをおすすめします。
不動産の売却を相談できる不動産会社をお探しの際は、ぜひ「おうちクラベル」をご活用ください。
おうちクラベルは、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産一括査定です。
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