【2024】不動産売却相場の調べ方は?相場に影響する項目と注意点をわかりやすく解説

不動産の売却を検討している方は、あらかじめ不動産の売却相場を確認しておきたいと思うことでしょう。

では、不動産の売却相場はどのように調べればよく、どのような点に注意すればよいでしょうか?

今回は、不動産の売却相場の調べ方や調べる際の注意点などについて詳しく解説します。

不動産の売却相場を調べる際に参考となる5つの価格

不動産の売却相場を調べる際に参考となる5つの価格

不動産の価格には複数のものがあるため、自分で売却相場を調べようとする際は混乱してしまうかもしれません。

はじめに、不動産の価格の考え方について解説します。

  • 地価公示価格
  • 相続税評価額(路線価)
  • 固定資産税評価額
  • 実勢価格
  • 不動産会社による査定額

地価公示価格

地価公示価格とは、不動産取引の参考値として国土交通省が公表している価格です。

全国各地にある特定地点について、毎年1月1日時点における1㎡あたりの単価が公表されています。

地価公示価格は公共用地を取得する際の価格の算定規準としても使われており、土地の売却相場として参考にすることが可能です。

地価公示価格は、国土交通省が運営する「国土交通省地価公示・都道府県地価調査」のウェブサイトから確認できます。

ただし、公表されているのは土地についてのみであり、建物の売却相場を確認することはできません。

相続税評価額(路線価)

相続税評価額(路線価)とは、相続税や贈与税の算定をする際に使われる価格です。

国税庁が運営する「路線価図・評価倍率表」のウェブサイトから確認できます。

路線価図では道路に数字が表記されており、これがその道路に面する土地の1㎡あたりの価格を1,000で割ったものです。

たとえば、前面道路に「90C」と記載がある場合は、この道路に面すると土地の相続税評価額は1㎡あたり90,000円ということです。

なお、実際に相続税などを算定する際は、土地の形状などから補正がなされます。

一般的に、相続税評価額(路線価)は売却相場の8割程度の価格になることが多いとされています。

そのため、相続税評価額(路線価)を0.8で割り戻すことで、その土地の売却相場を大まかに推定することが可能です。

ただし、こちらも土地のみしか評価することができず、建物の売却相場を確認することはできません。

また、0.8で割り戻した価格が売却相場から大きくズレる場合もあるため、あくまでも参考としての活用に留めるようにしてください。

固定資産税評価額

固定資産税評価額とは、固定資産税を算定するための評価額です。

固定資産税評価額は、「固定資産税課税明細書」から確認できます。

固定資産税課税明細書は、毎年4月から6月頃に市区町村役場から送付される固定資産税の納付書に同封されています。

一般的に、固定資産税評価額は売却相場の7割程度の価格になることが多いとされています。

そのため、固定資産税評価額を0.7で割り戻すことで、その土地の売却相場を大まかに推定することが可能です。

ただし、0.7で割り戻した価格が売却相場から大きくズレる場合もあるため、あくまでも参考としての活用に留めるようにしてください。

また、固定資産税課税明細書には建物の価格も記載されているものの、これは売却価格の参考とはなりません。

実勢価格

実勢価格とは、成約価格ともいわれ、土地や建物の売買が実際に成立した価格です。

実勢価格は、次のウェブサイトから確認できます。

いずれも、不動産の実際の売買成立価格を売買成立時期や不動産の所在地(町名まで)や最寄り駅名、最寄り駅までの距離、間取り、広さ、築年数などの情報とともに確認できます。

そのため、売却を検討している不動産の情報と比較することで、その不動産の売却相場を想定しやすくなります。

不動産会社による査定額

査定とは、不動産会社に不動産の売却想定額を算定してもらう手続きであり、無料で受けることができます。

この不動産会社に算定してもらった売却想定額を「査定額」といいます。

不動産を売却するにあたって、その不動産の売却相場を具体的に知りたい場合は不動産会社から査定を受けることが近道です。

ただし、査定は1社だけではなく、複数の不動産会社から受けることをおすすめします。

なぜなら、不動産会社によって査定額が異なることは珍しくないためです。

しかし、自分で1社1社不動産会社を回って査定の依頼をするには、膨大な手間を要します。

そこでぜひ、「おうちクラベル」をご活用ください。

おうちクラベルとは、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産一括査定です。

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不動産の売却相場を知っておくべき理由

不動産の売却相場を知っておくべき理由

不動産の売却を検討している際は、自分で売却相場を調べることなくはじめから不動産会社に査定の依頼をしても構いません。

ただし、可能な限り自分でも売却相場を調べておくことをおすすめします。

その理由は次のとおりです。

  • 安く売ってしまうリスクを避けやすくなるから
  • よい不動産会社を選定しやすくなるから

安く売ってしまうリスクを避けやすくなるから

不動産会社から、相場より低い査定額を提示されることもあるかもしれません。

そのような場合であっても、不動産の売却相場を知っておくことで、不動産を安く売ってしまい後悔する事態を避けやすくなります。

よい不動産会社を選定しやすくなるから

不動産会社による査定額はあくまでもその不動産会社が考える売却予想額であり、不動産の売却保証額ではありません。

そのため、不動産会社の中には売却の依頼を受けるため、根拠のないまま高めの査定額を提示することもあります。

そのような場合であっても、自分で価値を知っていれば、高すぎる査定額に疑問を持ちやすくなり、根拠のない査定額を提示する不動産会社を契約先の候補から外すことが可能になります。

不動産の売却相場に影響する主な要素

不動産の売却相場は、どのような要素の影響を受けるでしょうか?

売却相場を左右する主な要素は次のとおりです。

  • 社会情勢
  • 立地
  • 建物の築年数
  • リフォーム履歴
  • 不動産の状態

社会情勢

不動産の売却相場は、社会情勢や市況による影響を受けます。

最新の不動産市場の動向を知りたい場合は、国土交通省が公表している「不動産価格指数」が参考になります。

不動産価格指数とは、年間約30万件にのぼる不動産の取引価格情報をもとに、不動産価格の動向を指数化したものです。

この不動産価格指数が高いタイミングでは、不動産の売却相場が高くなる傾向にあります。

<不動産価格指数(住宅)(令和5年5月分・季節調整値)>

画像引用元:不動産価格指数(令和5年5月・令和5年第1四半期分)を公表(国土交通省)

2023年9月時点で公表されている2023年(令和5年)5月分の不動産価格指数は、前回調査の2023年(令和5年)4月分よりは多少低下しているものの、依然として高い傾向にあります。

そのため、2023年は不動産が高く売りやすいといえるでしょう。

立地

立地は、不動産の売却相場を非常に強く左右する要素です。

不動産が人気のエリアにある場合や駅から近く利便性が高い場合などには、売却相場が高くなります。

また、近くに公園があったり治安のよい地域であったりするなど周辺環境がよい場合も、売却相場にとってプラスとなります。

一方で、周辺に大きな工場があり臭いや音が気になる場合などは、マイナスの要素となる可能性があります。

建物の築年数

建物は一般的に、築年数が経過するほど売却相場が低くなります。

建物の売却を迷っている場合は、できるだけ早期に売った方が高値で売れる可能性が高くなります。

リフォーム履歴

建物の売却相場には、リフォーム履歴も影響します。

適切な時期に適切なリフォームがされている場合は、建物の売却相場が高くなる傾向にあります。

一方、築古であるにもかかわらず、リフォームがされた形跡がなく、設備が老朽化している場合は売却相場が低くなる可能性があります。

不動産の状態

不動産の状態も、売却相場を左右する重要な要素です。

同じ築年数であっても、メンテナンスの状態などによって不動産の傷み具合は大きく異なるためです。

家の傷みが目立ったり汚損や破損が激しかったり、シロアリの被害が発生していたりする場合は、売却相場が低くなる可能性があります。

不動産会社に査定で売却相場を知る流れ・手順

不動産会社に査定で売却相場を知る流れ・手順

不動産会社に査定の依頼をして不動産を売却する流れは次のとおりです。

  1. 不動産一括査定に必要な情報を入力する
  2. 複数の不動産会社から連絡が入る
  3. 訪問査定の依頼をする不動産会社を決めて日程調整をする
  4. 訪問査定の準備をする
  5. 訪問査定を受ける
  6. 訪問査定の結果を確認する

不動産一括査定に必要な情報を入力する

はじめに、不動産一括査定に情報を入力します。

不動産一括査定とは、所定のフォームに1度入力するだけで複数の不動産会社に査定の依頼ができるサービスです。

入力時は、次のいずれかの資料が手元にある状態で進めるとスムーズです。

  • 全部事項証明書(登記簿謄本):法務局で誰でも取得できます
  • 固定資産税課税明細書:固定資産税の納付書に同封されています

不動産一括査定で入力が必要となるのは、一般的に次の項目があります。

  • 家の所在地
  • 家の間取り
  • 家の築年数
  • 家の広さ
  • 情報入力者(売主)の電話番号、メールアドレス

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複数の不動産会社から連絡が入る

不動産一括査定に情報を入力すると、入力直後から翌日にかけて複数の不動産会社から連絡が入ります。

この連絡で、簡易的な査定結果を教えてもらえることもあります。

不動産会社からの連絡に対応するため、不動産一括査定への入力は時間に余裕のあるタイミングで行うとよいでしょう。

訪問査定の依頼をする不動産会社を決めて日程調整をする

連絡を受けた複数の不動産会社の中から「訪問査定」の依頼をする不動産会社を決め、日程調整をします。

訪問査定とは、不動産会社の担当者が現地を訪問して行う査定です。

査定の精度が高く、実際に不動産を売り出す際は訪問査定による査定額をベースとして売出価格を決めることが一般的です。

訪問査定の準備をする

訪問査定を受ける日時を決めたら、訪問査定当日へ向けて次の準備をします。

行うべき主な準備は次の2つです。

  • 家の清掃と整理整頓
  • 必要書類の用意

家の清掃と整理整頓

訪問査定を受ける際は、ある程度の清掃と整理整頓をしておくことをおすすめします。

なぜなら、家の中が片付いていた方がその不動産の状態を正確に確認しやすく、査定がスムーズとなるためです。

また、家を丁寧に使っているという印象を与えることができ、査定にとってプラスとなる効果も期待できます。

必要書類の用意

訪問査定の日程調整をする際に、不動産会社の担当者から必要書類について案内がされることが一般的です。

その案内に従って、必要な資料をすぐに取り出すことができるよう用意しておいてください。

訪問査定時に必要となることが多い主な書類は次のとおりです。

  • 運転免許証など売主の身分証明書
  • 不動産の購入時の資料、図面、売買契約書、重要事項説明書、パンフレットなど
  • 土地の測量図、公図など
  • 固定資産税課税明細書
  • (ローン残債がある場合)ローン残債がわかる書類
  • (マンションの場合)管理規約、毎月の管理費や修繕積立金の額がわかる書類など
  • その他、手元にある場合は用意すべき書類
    • リフォーム時の契約書、説明書類
    • 住宅性能評価書
    • 地盤調査報告書
    • 耐震診断報告書
    • アスベスト使用調査報告書

訪問査定を受ける

あらかじめ取り決めた日時に、訪問査定を受けます。

訪問査定の所要時間は1時間から2時間程度であることが一般的であるものの、家の状態や広さなどによってはさらに長い時間がかかる可能性もあります。

そのため、訪問査定の後には予定を詰めすぎないことをおすすめします。

訪問査定の結果を確認する

訪問査定の結果は、訪問後1週間程度でわかることが一般的です。

複数社による査定結果を比較することで、その不動産の売却相場が把握できます。

不動産の売却相場を調べる際の注意点

不動産の売却相場を調べる際の注意点

不動産の売却相場を調べる際は、次の点に注意が必要です。

  • 売出価格と成約価格はイコールではない
  • 査定は複数の不動産会社へ依頼する
  • 査定額は売却保証額ではない

売出価格と成約価格はイコールではない

売却相場を調べる際は、売出価格と成約価格の違いを意識するようにしてください。

これらの違いをわかっていないと、売出価格を売却相場であると勘違いしてしまう可能性があるためです。

売出価格とは、売主の希望売却価格です。

あくまでも希望であり、必ずしもその価格で成約するとは限りません。

一方、成約価格とは売主と買主とで実際の売買契約が成立した価格です。

一般的に、成約価格は売出価格以下の金額になります。

査定は複数の不動産会社へ依頼する

査定は、複数の不動産会社に依頼することをおすすめします。

なぜなら、査定額が不動産会社によって異なることは珍しくなく、査定額を比較することで不動産の売却相場がより正確に把握しやすくなるためです。

また、査定額や説明、担当者の対応などを比較することで、その不動産の売却に強い不動産会社を見つけやすくなるためです。

とはいえ、自分で複数の不動産会社に査定の依頼をするには、膨大な手間と時間を要します。

そのため、査定にはぜひ「おうちクラベル」をご活用ください。

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査定額は売却保証額ではない

査定額はあくまでも不動産会社が考える売却予想額でしかなく、売却保証額ではありません。

この点を十分に理解して、売却の依頼をする不動産会社を査定額の高さのみで選ばないように注意してください。

なぜなら、もっとも高い査定額を提示した不動産会社に売却を依頼したからといって、不動産が高値で売れるとは限らないためです。

むしろ、他社より飛びぬけて高い査定額を提示している不動産会社は、売却の依頼を受けるために根拠のない高い査定額を提示している不誠実な会社である可能性もあります。

そのような不動産会社に大切な不動産の売却を依頼してしまわないよう、他社より高い査定額を提示された場合は、その根拠について説明を求め、その説明を踏まえて依頼するかどうか検討するとよいでしょう。

まとめ

不動産の売却相場を調べる方法には、自分でインターネットなどを使って調べる方法や不動産会社に査定の依頼をする方法などがあります。

不動産の売却をする際は自分で売却相場を調べたうえで、不動産会社に査定の依頼をすることをおすすめします。

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査定依頼先の不動産会社も実績豊富な優良企業ばかりであり、よりよい条件でその不動産を売却してくれる不動産会社に出会いやすくなります。

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この記事の監修者

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