住みながら家を売却できるの?メリットや注意点・売却手順を解説

家の住み替えを検討する中で、どのタイミングで現在の家の売却手続きに入るべきなのか迷う人もいるのではないでしょうか。「空き家にしておかないと売れないのでは?」と心配する人もいるかもしれません。

ただ、新しい家が準備できるまでに移り住む「仮住まい」を準備するための時間や費用や、仮住まいをはさむことで複数回になる引っ越しの費用のことを考えると、現在の家に住みながら売却手続きを進めるのもおすすめです。空き家でないと売れないということは決してありません。住みながら売却することも可能なのです。

そこで、今回は住み替えを検討する人のために、現在の家に住みながら家を売却する方法についてご紹介します。売却の手順だけではなく、メリットや注意点、空き家状態で売却したほうがいい場合についても詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてください。

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目次

1.住みながら家を売却できるの?

はじめにご紹介したとおり、居住中のマンションや戸建ての売却は可能です。その際は、内見は、住みながら自宅で行うことになります。その際は売主の立会いも必要です。そのため、住みながら売却したいというのであれば、内見の対応ができることが前提条件となります。

ちなみに、新しい家に移った後に売却する場合、現在の家と新しい家、2つの住宅ローンを抱える「二重ローン」状態になります。また、仮住まいに住む場合は、仮住まいの家賃の支払いが負担となるでしょう。金銭面の負担を抑えたいのであれば、住みながらの売却をぜひ選択肢に入れたいところです。

2.「住みながら」の売却と「空き家状態」での売却、どちらがおすすめ?

住みながらの売却と空き家状態にしての売却、どちらがいいのか迷う人は多いでしょう。そこで、一目で分かるよう、それぞれの違いについてご紹介します。

  家に住みながらの売却 空き家にして売却
内見時の対応 不動産会社担当者と同席して内見を対応 基本的に不動産会社が対応
内見時のメリット
  • 売却したい人自らが住み心地などをアピールできる
  • 居住中のため、家が劣化しにくい
  • 不動産会社が対応するため、負担が少ない
内見時のデメリット
  • 内見のためにスケジュール調整や清掃が必要
  • 居住中のため、内見者は隅々まで見ることが難しい
  • 家具などがないため、生活感が内見者に伝わりにくい
  • 家の持ち主が良さをアピールする機会がない
  • 退去から時間が経過している場合、家が傷んでいる可能性もある
金銭面の負担 売却金を新しい家の購入資金にすることができる 売却が成立するまで、売却する家と新しい家、2つのローンの支払いが生じる

2-1.住みながらの売却がおすすめな人

上の表をご覧いただいたとおり、住みながらの売却、空き家にしてからの売却、それぞれにメリット・デメリットがあります。向き・不向きもありますので、まずは住みながらの売却が向いている人の特徴を見ていきましょう。

2-1-1.内見希望に対応しやすい人

住みながらの売却の場合、居住中の家に購入希望者が内見に訪れることになります。その際は、内見者の希望日時に合わせる必要があります。特に、内見は週末に集中するため、土曜・日曜に時間を空けておける人が有利になる点も覚えておきたいところです。また、急な時間変更や日程変更希望にも気軽に対応できる人が喜ばれるでしょう。

なお、内見者は家の中に入り、設備などを見て回ります。日頃から人が来ても困らないくらいきれいに清掃しておきましょう。

2-1-2.二重ローンを避けたい人

住みながら売却の場合、売れる前に新しい家を購入しなくても構いません。そのため、以前の家と新しい家、双方の住宅ローンを支払う必要もありません。ダブルローンを避けたい人は住みながらの売却がおすすめといえます。

また、現在の家の住宅ローンが残っていないとしても、新しい家の準備ができる前に現在の家を空けるという場合、仮住まいの家賃の負担が生じます。経済的な負担をなるべく軽減したいという人も住みながらの売却を検討しましょう。

2-2.空き家状態での売却がおすすめな人

住みながら売却とは反対に、空き家状態にして売却したほうがいい人もいます。そちらの特徴も確認しておきましょう。

2-2-1.内見など売却活動を任せたい人

現在の家に住みながら売却したいのであれば、内見の対応も自分で行うことになります。説明や家の清掃だけではなく、内見したい人の希望に合わせてのスケジュール調整も必要です。それらを行うのが難しいというならば、空き家にして、内見対応を不動産会社に任せるほうがよいでしょう。

不動産会社に任せると、家についての説明、スケジュール調整など内見時の対応は全て行ってもらえます。また、他人が自宅に入ってくることに抵抗がある、生活しているところをあまり見せたくない、という場合も空き家にしておいたほうがよいパターンといえます。

ただし、少しでも良く見せるためには、家を出ていく際の清掃はしっかりと行っておくべきです。そして、誰も住んでいない家は傷みも早くなります。なるべく早く売却できるよう、不動産会社の担当者と綿密に打ち合わせをし、販促活動に力を入れてもらいましょう。

2-2-2.二重ローンをできる資金の余裕がある人

現在の家に住宅ローンの残債がある場合、空き家にしても残ったローンは払い続ける必要があります。それにプラスして、新しい家のローンも発生する「二重ローン」状態になるため、二重ローンの返済を続けることができる人であれば、現在の家を空き家にできるといえるでしょう。

なお、住宅ローン審査では、現時点での借入金についても問われます。残債の金額にもよりますが、現在の家の住宅ローンが残っている状態だと、新しい家の住宅ローン審査に通らない可能性もあります。この点にも気を付けてください。

3.住みながら家を売却する3つのメリット

現在の家に住みながら売却するのに向いている人の特徴を確認しましたが、ここで、そのメリットについても押さえておきましょう。主に以下の3つのメリットが挙げられます。

  • 資金に余裕を持つことができる
  • 内見に直接立ち会うことができる
  • 掃除ができるため劣化を防げる

3-1.資金に余裕を持つことができる

住みながら売却するのであれば、売却資金を次の用途にあてることができます。

  • 新しい家の購入資金
  • 引っ越し費用
  • 現在の家の住宅ローン残債の返済

しかし、家を出て空き家状態で売却する場合、現在の家の住宅ローンと新しい家の住宅ローンがある二重ローン状態となり、家の売却ができるまでどちらの返済も続けなければなりません。

ちなみに、現在の家に住宅ローンが残っていない場合でも、新しい家が決まっていない状態で空き家にするのであれば仮住まいが必要です。その際は仮住まいの家賃や、現在の家から仮住まい、仮住まいから新しい家へと、2回の引っ越し費用がかかります。こちらも負担はかなりのものになるでしょう。

資金に余裕を持ちたいであれば、住みながらの売却を進めながら、その間に新しい家を探すのがおすすめです。

3-2.内見に直接立ち会うことができる

住みながらの売却であれば内見に直接立ち会うこともできます。内見者の中には設備の使い心地や家具などのレイアウトが気になるという人も少なくありません。もし、居住中の家であれば、それらの気になる点は現場で確認してもらえます。住んでいる人にしか分からない周辺環境や利便性について尋ねられても、正直な意見を伝えることができるでしょう。

そして、何より「前の住人がどういう人なのか」を気にする内見者が多いという点も見逃せません。自分や家族が直接誠意ある対応をすることで、内見者の購入意欲を高める効果もあります。

3-3.掃除ができるため、劣化を防げる

空き家にして売却した場合、不動産会社の簡単な清掃が定期的に入るかもしれませんが、毎日の清掃は難しいといえます。誰も住んでいない家は劣化も早くなるため注意が必要です。

しかし、住みながらの売却の場合、居住者が毎日掃除や手入れを行います。また、人の出入りもあるため部屋の換気もできます。このような点から、少しでもいい状態で売却したいと考えるならば、住みながらの売却がメリットになることがお分かりいただけるのではないでしょうか。

4.住みながら家を売却する際の3つの注意点

住みながら家を売却することにはメリットが多いのですが、注意点があることも覚えておきましょう。主に以下の3つの注意点があります。

  • 内見対応にストレスを感じる場合も
  • 掃除の有無によっては印象が悪くなってしまう
  • 仮住まいが必要になる可能性も

4-1.内見対応にストレスを感じる場合も

住みながらの売却では、居住スペースに内見者が訪れることになります。内見者が購入後の生活をイメージしやすいというメリットはありますが、居住者にとってはその対応がストレスになることもあるでしょう。場合によっては、時間をずらして何組もの内見者が訪れることもあります。その点について家族の理解が必要な点も気を付けたいところです。また、内見者が訪問するのは、土日祝日などの休日になるのが一般的です。休みの日を内見者対応に充てて問題ないかについても、事前に家族で話し合っておきましょう。

そして、内見希望者が多い場合はスケジュール調整も必要です。先方の都合を確認しながら日程を調整することや日時変更希望に柔軟に対応することに負担を感じるケースも少なくありません。これらの対応がどうしてもできない、という人は住みながらの売却に向いていないかもしれません。

4-2.掃除の有無によっては印象が悪くなってしまう

住みながらの売却では、居住者が掃除をまめに行える、空き家よりも傷みが少ない、という特徴があるため、内見者にいい印象を与えられるというメリットがあります。ただ、普段から掃除が面倒、苦手でそれほどきれいにしてこなかったという人は気を付けましょう。あまり清潔でない状態の場合、内見者からいい印象を持たれなくなる可能性があります。

手入れの行き届いていない家には買い手も付きにくくなります。壁紙の剥がれ、浴室のカビなどが目立つ場合は、できるかぎりきれいな状態にして内見に備えてください。

なお、居住中の家を見てもらうことで、内見者は入居後の生活を想像しやすくなるという効果がありますが、物が多すぎて生活感があふれている家の場合、内見者が期待するイメージを壊してしまう恐れもあります。内見前には整理整頓ができているかもチェックしましょう。

4-3.仮住まいが必要になる場合も

住みながら売却の場合、新しい家の契約が完了し、引っ越し日が決まったタイミングで売却が決まるのが理想といえます。しかし、タイミングがずれて、先に売却が決まった場合は新しい家の契約が完了するまで、仮住まいを準備し、そちらに移る必要があります。

仮住まいに住む場合は、その家の家賃、そして引っ越し代が必要です。さらに仮住まいから新しい家に移る際の引っ越し代についても準備しなければなりません。

余分な費用負担を避けたいというのであれば、新しい家を先に決めることを強く意識しておくようにしましょう。

5.住みながら家を売却する際の3つのポイント

住みながら家を売却する際に知っておきたい3つのポイントについてご紹介します。

  • 家の中の印象アップを心がける
  • 内見数を積極的に増やす
  • 内見者の立場で誠実な対応を

5-1.家の中の印象アップを心がける

家を売却に出したら、内見者が自宅を訪れることになります。その際、清潔感がない、雑然としている状態であれば、購入意欲を失くす可能性もあるでしょう。印象アップのためにも日頃から掃除や整理を行い、清潔感のある状態にして内見者を迎えましょう。家の印象をアップさせたい場合は、以下の点をチェックしてください。

におい 家の中のにおいを確認しましょう。特に下駄箱がある玄関周り、排水溝、トイレは要注意です。タバコ・ペット・生ごみのにおいにも気を付けましょう。
清掃 きれいに清掃し、室内にホコリがないようにしましょう。家具の汚れもなるべく落としてください。エアコン・扇風機にたまったホコリもチェックしましょう。 水回りは水あかを落としておきましょう。
整理整頓 床やテーブルの上に物を出しっぱなしにしていないか確認しましょう。床を見せたほうが家の中がスッキリ見えます。ゴミ箱の中もできるだけ空にしてください。 クローゼットの中も見られる可能性があるため、整理しておきましょう。
その他 以下の点もチェックし、必要であれば修繕しておきましょう。
  • 壁紙のはがれや汚れ
  • 浴室などのカビ

一戸建ての場合は庭の状態も確認してください。ゴミの片付け、草むしりをしておきましょう。

5-2.内見数を積極的に増やす

早く売却するためには、内見数を増やし購入希望者を増やすほうがよいでしょう。内見希望は土曜・日曜・祝日に多く集まります。これらの日のスケジュールをなるべく空けておくようにしてください。また、なるべく多くの内見希望者の要望に応えられるよう、スケジュール調整は重要になります。日程・時間変更希望があった場合は、柔軟に対応しましょう。

5-3.内見者の立場で誠実な対応を

住みながらの売却の場合、家財道具が家の中にある状態で内見者を迎え入れることになります。家具が多い家では、内見者に間取りが伝わりにくいかもしれません。そのような事態を防ぐため、間取り図などを準備して内見者が知りたい情報を伝えられるようにしましょう。

また、周辺の環境や利便性、騒音についてなど、住んでいる人だからこそ分かることをアピールするのも重要です。いい点だけではなくデメリットも伝えると、信頼してもらえます。内見者が内見に集中できるよう、環境作りにも力を入れることも忘れないようにしましょう。

6.住みながら売却を行う流れ

住みながら売却を行う場合、主に次のような流れで進めることになります。

6-1.現在の家の売却査定

現在の家がいくらほどで売れるか不動産会社に査定をしてもらいます。適正価格を知るためには、1社だけでなく、2社以上に依頼して各社の査定額を比較することも大事です。

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6-2.新居探し

新しい家を探します。家の売却活動を始めるのと同時に新しい家探しも始めるとスムーズに住み替えることができます。売却金を購入費用にあてる場合は、査定額も参考にしましょう。また、引っ越し費用、新居の家具費用などの諸費用もかかります。何にどの程度の金額がかかるのかもあわせて考えておきましょう。

ちなみに、新しい家を探すのが遅くなると、売却が完了するまでの短期間で新しい家の契約をしなければならなくなります。もし見つからない場合は、一旦仮住まいに移ることになるため、新居探しのタイミングには十分気を付けてください。

6-3.新しい家の住宅ローン事前審査

購入したい家が決まったら、金融機関に住宅ローンの事前審査の依頼をします。物件を売却してしまう前に新しい家の住宅ローン事前審査の申し込みもしておくとよいでしょう。現在の家の売却の見込みが全く立たない、もしくは住宅ローン残債が多すぎる場合は事前審査に通らない可能性もありますので気を付けてください。

6-4.現在の家の売却契約および新しい家の購入契約

買い手が見つかったら、現在の家の売却契約を結びます。また、新しい家の購入契約も結びます。

6-5.住み替え

新しい家に引っ越します。引っ越し費用がかかりますので、その費用も考慮しておきましょう。

7.複数の不動産会社を比較して住みながらの売却を成功させよう!

家を売却する際は不動産会社に依頼することになります。その際は、自分に合った不動産会社と出会うために以下の点をチェックしましょう。

7-1.実績や強みを確認

不動産会社によって「マンション売却に強い」「一戸建ての取り扱い実績が多い」などの実績や強みがあります。ホームページや担当者の話をよく確認し、例えば、マンションを売りたい場合はマンション売却に強い会社を選択してください。また、その地域に物件売買を得意とする不動産会社が存在する場合もあります。売りたい家のある地域に強い不動産会社を選ぶのも有効です。

7-2.担当者との相性

いくら査定額が高い不動産会社であったとしても、担当者との相性が悪いと売却が上手くいかない可能性もあります。「対応が丁寧か」「メールなどの返事が遅すぎないか」「質問の回答は的確か」「相談しやすいか」という点をチェックし、担当者との相性も見て不動産会社を選びましょう。

7-3.査定額の根拠がはっきりしているか

家の売却をする際は、売却できそうな金額を査定してもらいます。その際、不動産会社が査定額の根拠をきちんと説明できるかも確認してください。また、査定額が相場に合った妥当なものかを判断するため、複数の不動産会社に査定を依頼するようにしましょう。その際、高い査定額のほうを魅力的に感じるかもしれませんが、高すぎると買い手が付かない恐れがあります。反対に低すぎる査定額では相場よりも低い金額で売れてしまい、損する可能性もありますので気を付けましょう。

7-3-1.不動産一括査定なら「おうちクラベル」がおすすめ

家の売却の際は、相場を知るために複数の不動産会社に査定を依頼するのがいいものの、どの会社を選べばいいのか分からないという人も多いのではないでしょうか。また、査定依頼の際は、売却したい家や自分の情報を伝える必要があります。各不動産会社に依頼をするのが大変と感じるかもしれません。

そのようなときにおすすめなのが「不動産一括査定サイト」の利用です。不動産一括査定サイトであれば、一度情報を入力するだけで複数の会社へ査定依頼ができます。

不動産一括査定サイトはいくつもありますが、おすすめしたいのが東証プライム上場企業でソニーグループのSREホールディングスが運営する「おうちクラベル」です。複数の不動産会社に査定依頼できるという点はもちろんですが、不動産会社の査定に追加してAI査定ができるというメリットがあります。不動産会社の査定結果とAI査定の結果を照らし合わせて、適正な売却価格を知ることも可能です。

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8.資金を受け取りながら自宅に住み続ける方法2選

家を売却したい人の中には、売却金を手に入れたいだけで新しい家の購入までは考えていないという人もいるかもしれません。通常であれば、売却金の受け取り後、借家を借りるという方法になるかと思われますが、今の家に住み続ける「リースバック」や「リバースモーゲージ」という方法もありますので、こちらについてもご紹介します。まずは簡単に特徴を確認してみましょう。

  リースバック リバースモーゲージ
特徴 家を売却後、家賃を払いそのまま住み続ける 家を担保にお金を借りる お金の受け取り方は一括型や年金型がある
売却の有無(所有権移転の有無) あり 契約者の死亡時に売却
借入の有無 なし あり
担保 不要 必要

8-1.リースバック

リースバックとは、家を不動産会社に売却し、売却代金を受け取った後、家賃を不動産会社に支払い、そのまま同じ家に住み続けるというものです。そのため、引っ越し費用を準備する必要はありません。また、家の所有権は不動産会社に移動するため、固定資産税の支払いは不要になります。

リースバックは、教育費などのためにまとまった資金を準備したい人に向いた売却方法といえるでしょう。

8-1-1.リースバックのメリット

リースバックには次のメリットがあります。

  • すぐに売却できる

リースバックの場合、家の買主は不動産会社になります。わざわざ買主を探す必要はありません。すぐにでも売却したい人にぴったりの方法といえます。

  • まとまった資金が手に入る

住み替えの場合、売却代金を新しい家の購入資金にあてることが一般的です。しかし、リースバックの場合、現在の家に住み続けることになるため、売却資金はそのまま別の用途で使用することができます。

  • 固定資産税などの支払いが不要になる

リースバックすることで、所有権は不動産会社に移ります。固定資産税や住宅ローンの支払いも不要になるため、その分、負担は減ります。

8-1-2.リースバックのデメリット

リースバックはメリットばかりではありません。デメリットも確認しておいてください。

  • 家賃の支払いが必要

リースバックの場合、不動産会社に家賃を支払います。住み続ける間は家賃を支払う必要がありますので、それを負担に感じる人もいるかもしれません。また、家賃は買取価格を考慮して設定されるため、周辺の借家の家賃より高めになることもあります。

  • 賃貸期間に制限がある場合も

リースバック後の賃貸期間が決められている場合、その期間が過ぎたら退居を求められることもあります。

  • 売却代金が低くなる可能性がある

リースバックの買手は不動産会社です。通常の売却価格より低めになることも珍しくありません。

  • 修繕費などの負担が生じる場合がある

リースバックの場合、修繕費などを借主が負担しなければならないということもあります。契約時に必ず確認しましょう。

8-2.リバースモーゲージ

リバースモーゲージは自宅を担保にお金を借りるというものです。毎月利息のみを返済し、残債は契約者が死亡した際に家を売却して一括返済します(配偶者が契約を引き継げる場合もある)。利用は「55歳以上」「60歳以上」など、契約者の年齢に制限があることが一般的です。所有権はそのまま残りますので、固定資産税の支払いは持ち主が行います。

8-2-1.リバースモーゲージのメリット

リバースモーゲージのメリットは次のとおりです。

  • 家を売却する必要がない

リバースモーゲージでは所有権はそのまま現在の持ち主にあります。家を売却する必要はありません。現在の家を所有したまま、必要なお金を借りたいという人に向いた方法です。

  • 月々の返済は利息のみ

リバースモーゲージは家を担保にお金を借入れるというものですが、毎月の返済は利息のみとなります。毎月の負担を減らしたいという人のニーズにも応えてくれます。

  • 限度額の範囲内であれば何度でも借入れられる

リースバックが家の売却代金を一括で受け取るのに対し、リバースモーゲージは限度額の範囲であれば、何度でも借入が可能という特徴があります。必要なときに必要な金額を引き出すことができるのです。

8-2-2.リバースモーゲージのデメリット

リバースモーゲージの利用を検討する際は、注意点についてもきちんと把握しておくことが重要です。以下、デメリットをご紹介します。

  • 契約時に年齢制限がある

リバースモーゲージの利用には「55歳以上」などの年齢制限があります。若年層は使えませんので気を付けましょう。この年齢制限は契約者だけでなく、配偶者も対象です。さらに、子どもなど配偶者以外の同居者がいる場合は利用できないこともあります。

  • 対象物件が限られる

リバースモーゲージは「首都圏や大都市圏にある物件」「評価額が一定以上」など対象物件が限られることがほとんどです。持ち家があっても、誰もが使えるというわけではないと知っておきましょう。

  • 住宅の相続ができない

リバースモーゲージを利用する場合、契約者の死後は家を売却し、その資金で残債を返済するため家を相続することができなくなります。「子どもに家を残したい」と考える人は要注意です。

  • 契約者の死後、残債を返済しなければならない

リバースモーゲージの毎月の返済は利息のみですが、契約者の死後に残債の一括返済を求められます。家を売って返却、もしくは貯蓄など別のところからの資金で返済、のいずれかとなりますので、配偶者の生活に大きな影響が出る恐れもあります。

  • 借りられる金額は資産価値に比べて低い

リバースモーゲージを利用して借りられる金額は、資産価値よりも低くなることが一般的です。売却する場合より低い金額しか調達できませんので気を付けましょう。

住みながら売却するならまずは不動産一括査定をしてみよう

住みながら売却、空き家にしての売却、そして現在の家に住みながら資金を調達できる方法として「リースバック」「リバースモーゲージ」についてご紹介しました。どの方法もメリット・デメリットがありますので、よく見比べながら、自分に合った方法を選択してください。

もし、現在の家に住みながら売却を選びたい、というのであれば、1つの不動産会社に売却を依頼する前に、不動産一括査定サイトで査定を依頼してみましょう。複数の不動産会社に査定してもらうことで、どの程度の金額で売却できそうかという目安を知ることができます。また、各不動産会社の対応を見ることができるため、自分と相性のいい会社を見つけることもできるでしょう。

どの不動産一括査定サイトがいいのか迷ったら、ぜひ「おうちクラベル」の利用を検討してください。おうちクラベルは複数の不動産会社に査定を依頼することができるだけでなく、加えてAI査定の結果も確認することができます。AIが算出した査定額と不動産会社の査定額を見比べることで、売却できる金額をより詳しく精査することができるでしょう。

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この記事の監修者

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