不動産査定の必要書類をわかりやすく解説!査定の種類と依頼の流れも紹介

不動産の売却を検討している際には、まず不動産会社に査定を依頼することとなります。査定とは、その不動産がどの程度の価格であれば売れそうであるのか、プロの目で確認し売却見込み額を算出する手続きです。

では、査定を依頼する場合の必要書類にはどのようなものがあるのでしょうか?また査定を依頼するまでの流れはどのようになるのでしょうか?この記事では、不動産査定の必要書類や流れ、査定にかかる費用などについて詳しく解説します。

目次

1.不動産査定とは

不動産査定とは、その不動産の価値をプロの目でチェックする手続きです。

不動産は1つ1つ異なるものです。そのため、たとえばある土地が2,000万円で売れたからといってその隣の土地も2,000万円で売れるとは限りません。

また、まったく同じマンションデベロッパーが手掛けた同じ構造のマンションが東京と大阪に存在し、東京の201号室が4,000万円で売れたからといって大阪の201号室も4,000万円で売れる保証などないでしょう。つまり不動産の値決めは非常に難しいということです。

仮に値付けを誤れば、売りに出してもなかなか買い手がつかなかったり安く売り過ぎて後悔したりする可能性があるでしょう。

そこで非常に重要となるのがプロによる査定です。不動産売買のプロである不動産会社はノウハウを駆使して、査定対象となっている不動産特有のさまざまな事情を加味したうえで売買想定価格を算定します。

信頼できる不動産会社へ査定を依頼することが、後悔のない不動産売買への第一歩となるでしょう。

2.不動産の査定は誰に依頼する?費用はかかる?

不動産の査定は誰に依頼すれば良いのでしょうか?査定の依頼先と費用はそれぞれ次のとおりです。

2-1.不動産鑑定士に査定を依頼した場合は費用がかかる

売買を前提としていないものの、その不動産の価値を客観的に知りたい場合には不動産鑑定士に査定(鑑定)を依頼することとなります。不動産鑑定士とは、不動産の鑑定評価を行う国家資格者です。

たとえば、税務申告や裁判資料などとして使用する客観的な評価額が必要な場合には不動産鑑定士に鑑定を依頼することになるでしょう。

不動産鑑定士に不動産の鑑定を依頼した場合には費用がかかります。費用の額はその不動産の種類や広さなどによっても異なりますが、土地(更地)の鑑定を依頼した場合の費用はおおむね20万円から40万円程度となる場合が多いでしょう。

2-2.不動産会社に査定を依頼した場合は原則無料

不動産を売却するにあたって、売買想定価格を知りたい場合には不動産会社へ査定を依頼することとなります。「査定」というとこちらを指すことが多いでしょう。

不動産会社による査定は通常無料で依頼することができます。なぜなら不動産会社はその後の仲介を本業としており、査定はあくまでも仲介を行うための準備段階という位置づけであるためです。

不動産の売却にあたって査定を依頼する不動産会社をお探しの際には、ぜひ「おうちクラベル」をご利用ください。おうちクラベルでは、60秒入力で複数の不動産会社へ査定を依頼できる不動産一括査定サイトです。

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3.不動産査定は2種類ある

ここから先は、不動産鑑定士ではなく不動産会社へ査定を依頼する場合を前提として解説していきます。一口に不動産会社の査定といっても、主に「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。それぞれの概要は次のとおりです。

3-1.机上査定

机上査定は「簡易査定」とも呼ばれ、現地へ出向かずに(つまり机の上のみで)行う不動産査定のことです。類似する物件の成約事例などをもとに書面上でわかるその不動産の情報(建物であればエリアや築年数、間取りなど)を加味して査定を行います。

売買を依頼する不動産会社を選定するため、机上査定は複数社に依頼することが多いでしょう。

3-1-1.メリット

訪問査定と比較した机上査定の主なメリットは次のとおりです。

  • 訪問対応などの手間がかからない
  • 複数社に依頼しやすい
  • 短時間で査定結果が出る
訪問対応などの手間がかからない

訪問査定を受けようとすると、訪問のための日程調整や家の片付け、当日の対応などに手間と時間がかかります。一方で机上査定であれば、パソコンやスマートフォンなどからすぐに依頼することができ訪問対応の手間がかかりません。

複数社に依頼しやすい

複数の不動産会社から訪問査定を受けようとすると、各社に査定を依頼したり訪問日程のスケジュールを管理したりするだけでも大変です。一方で「おうちクラベル」などの不動産一括査定サイトを利用すれば、一度の入力で複数社への査定依頼が可能です。

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短時間で査定結果が出る

机上査定の場合、査定結果が短時間で出る傾向にあります。机上査定は早ければ即日、遅くてもおおむね3日程度で結果が出ることが多いでしょう。

3-1-2.デメリット

机上査定にはメリットが多い一方で、デメリットも存在します。最大のデメリットは、訪問査定と比較すると査定の精度が落ちてしまう点です。

特に一戸建てである建物の場合、次の点などは机上査定には反映できないことが多く、実際の価値と乖離しやすい傾向にあります。

  • 家の傷み具合やメンテナンス状況
  • リフォーム状況
  • 日当たり
  • 騒音などの周辺環境

そのためまずは複数社に机上査定を依頼して、査定額や対応方法などを比較して依頼先の不動産会社を絞ったうえで改めて訪問査定を依頼することが多いでしょう。

3-2.訪問査定

訪問査定とは、不動産会社の担当者が査定対象となっている不動産を実際に訪問して行う査定です。机上査定で確認する情報に加え、実際に現地を見た結果を査定額に反映させます。

3-2-1.メリット

訪問査定の主なメリットは次のとおりです。

  • より正確な査定額がわかる
  • 資料をその場で見てもらえる

3-2-2.より正確な査定額がわかる

訪問査定では実際に現地を見て査定を行うため、より正確な査定額を知ることができます。実際に不動産を売りに出すにあたって値決めを誤らないためには、この訪問査定が不可欠であるといえるでしょう。

3-2-3.資料をその場で見てもらえる

後ほど解説しますが、不動産の査定ではさまざまな書類の提出を求められます。しかしたとえば「登記識別情報通知を見せてください」といわれても、日ごろから不動産関係の資料を見ている人でない限りどの書類のことであるのかわからないことでしょう。

訪問査定の場合、その場で資料を見てもらったり手渡したりすることができるため安心です。

3-2-4.デメリット

訪問査定のデメリットは次のとおりです。

  • 対応に手間がかかる
  • 査定結果がわかるまでに時間がかかる

このようなデメリットがあるため、訪問査定はむやみに複数の不動産会社へ依頼するのではなく数社に絞ったうえで行うと良いでしょう。

対応に手間がかかる

訪問査定を依頼した場合、不動産会社の担当者を現地に迎え入れなければなりません。そのため対応に手間がかかる傾向にあります。

査定結果がわかるまでに時間がかかる

訪問査定では、個々の不動産の情報をしっかりと加味して査定を行います。正確な査定結果を出すために、おおむね1週間程度の時間がかかるでしょう。

4.不動産査定を依頼する流れ

不動産会社に査定を依頼するまではどのような流れになるのでしょうか?基本的な流れは次のとおりです。

  1. 不動産査定の必要書類を準備する
  2. 自分で大まかに不動産の相場を調べる
  3. 査定依頼先の不動産会社を検討する

4-1.不動産査定の必要書類を準備する

はじめに不動産の査定の必要書類を準備しておきましょう。すぐに出せるように書類をひとまとめにしておくと、不動産会社から書類の請求がなされた際にスムーズに対応しやすくなります。

不動産査定の必要書類は後ほど詳しく解説します。

4-2.自分で大まかに不動産の相場を調べる

不動産の売却を迷っている場合には、不動産会社へ査定を依頼する前に自分で大まかに相場を調べてみると良いでしょう。相場を調べるにあたっては次のウェブサイトが参考になります。

  • 国土交通省の「不動産取引価格情報検索」
  • レインズの「レインズ・マーケット・インフォメーション」

これらのウェブサイトで取引事例を調べ売却を検討している不動産の情報と比較することで、売買価格の大まかな想定がしやすくなるでしょう。

4-2-1.国土交通省の「不動産取引価格情報検索」

国土交通省が運営する「不動産取引価格情報検索」では、取引時期やエリア、不動産種別などを絞ったうえで実際の取引実例を見ることができます。実際の取引総額のほか取引された不動産の概要を見ることができるため、相場を知るための参考になるでしょう。

4-2-2.レインズの「レインズ・マーケット・インフォメーション」

レインズ(不動産流通機構)が運営する「レインズ・マーケット・インフォメーション」も国土交通省の「不動産取引価格情報検索」と同じく、実際の取引事例が検索できるウェブサイトです。

ただしこちらに掲載されているのはマンションと一戸建ての取引事例のみであり、更地の売買事例は掲載されていません。

4-3.査定依頼先の不動産会社を検討する

不動産を売却する方向に決まったら、まずは査定を依頼する不動産会社を検討しましょう。

しかし不動産会社は大小さまざま非常に多く存在します。また不動産会社によって得意なエリアや物件種別(マンション、中古住宅、更地など)が異なる場合も少なくありません。

そのため、どこの不動産会社に査定を依頼すべきか判断に迷ってしまうことでしょう。そこでおすすめなのが「おうちクラベル」です。

おうちクラベルでは、所有不動産の物件種別に応じて得意とする不動産会社が表示されるため、その中から査定を依頼したい不動産会社を選択して査定を依頼することができます。

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4-4.机上査定を依頼する

査定依頼先の不動産会社を選定したら、まずは机上査定を依頼しましょう。机上査定で大まかな査定額や査定額への説明、対応方法などを比較することでこの先の訪問査定へ進む不動産会社を選定しやすくなります。

なお、机上査定を依頼せずにいきなり複数の不動産会社へ訪問査定を依頼しても構いません。

4-5.訪問査定を依頼する

訪問査定を依頼する不動産会社を選定したら、日程を調整したうえで訪問査定を依頼しましょう。訪問査定の際には、査定を依頼する不動産会社へあらかじめ必要書類を確認しすぐに取り出せるよう準備しておくとスムーズです。

5.不動産の机上査定の必要書類

不動産の机上査定ではどのような書類が必要となるのでしょうか?机上査定は、これらの書類がなくても依頼できることも少なくありません。ただし、次の書類があった方がより正確な査定を出してもらいやすくなります。

  • 不動産全部事項証明書(登記簿謄本)
  • 公図
  • 建物図面や土地測量図
  • 不動産所有者の身分証明書

なお、これらの書類は不動産会社の側で取り寄せてくれることもあります。そのため、あくまでも参考としてご確認頂き、実際に査定を依頼する際には依頼先の不動産会社へ確認すると良いでしょう。

5-1.不動産全部事項証明書(登記簿謄本)

不動産全部事項証明書(登記簿謄本)とは、不動産の基本情報などが掲載されている書類です。

土地や建物といった不動産の情報は、原則としてすべて法務局に登録(登記)されています。その登記されている情報を証明する書類が全部事項証明書です。

たとえば土地の場合、全部事項証明書には次の事項などが掲載されています。

  • 所在、地番:その土地の所在地
  • 地目:「宅地」「雑種地」「田」など
  • 地積:土地の広さ。「坪」ではなく「㎡」単位で掲載される

また建物の場合には、次の事項などを確認することができます。

  • 所在:その建物の所在地
  • 種類:「居宅」「事務所」「倉庫」など
  • 構造:「木造瓦葺平家建」「鉄骨スレート葺2階建」など
  • 床面積:建物の広さ。「坪」ではなく「㎡」単位で掲載される。「1階100㎡ 2階80㎡」など階層ごとに表示される

全部事項証明書にはほかに、所有者の情報(住所、氏名)や抵当権(その不動産についている担保)の状況などが掲載されています。

全部事項証明書は1通600円で全国どこの法務局からでも、誰でも取得することが可能です。また有料ではあるものの、オンラインで情報を閲覧することもできます。

自分の不動産であっても床面積などを正確に把握できていないケースは多いため、まずは全部事項証明書を取得して基本情報を掴んでおくと良いでしょう。

なお全部事項証明書を取得するためには、対象物件の所在地や建物であれば家屋番号を正確に把握できていなければなりません。これらは住所と同じこともあれば、違うこともあります。

そのため取得に出向く際には、固定資産税の課税明細書(毎年4月から6月頃に市区町村役場から届く、固定資産税の納付書に同封されている不動産の一覧が掲載された書類)を持って行くと良いでしょう。この書類には、不動産の地番や家屋番号が掲載されているためです。

また土地と建物は別々の不動産であるため、全部事項証明書も別々に取得すべきことが基本です。ただし、売却したい物件がマンションである場合には、マンションの専有部分の全部事項証明書を取得することで、「敷地権」として土地の情報も掲載されていることが多いでしょう。

そのため、マンションの場合には固定資産税課税明細書に記載の家屋番号を確認のうえ建物部分の全部事項証明書を取得して、そこに「敷地権」の表記があれば、別途土地の全部事項証明書を取得する必要はありません。

5-2.公図

公図とは、土地の形状や隣地との境界などを示す書類です。

売却したい不動産が土地である場合や一戸建て住宅とその敷地である場合などには、土地の公図も用意しておくと良いでしょう。土地の形状や配置は査定額に大きく影響する可能性があるため、公図を取得して査定の依頼時に形状を確認してもらうことをおすすめします。

全部事項証明書と同じく、公図も全国の法務局から誰でも取得できます。またオンラインでの取得も可能です。

5-3.建物図面や土地測量図

建物図面や土地測量図とは、建物や土地の形状や面積を示す図面です。こちらも法務局で取得できるため、全部事項証明書や公図と併せて取得しておくことをおすすめします。

5-4.不動産所有者の身分証明書

査定を依頼する際には、不動産所有者の身分証明書(運転免許証など)の提示が求められる場合があります。これはどこかから取り寄せるようなものではありませんが、心づもりのみしておいてください。

6.不動産の訪問査定の必要書類

不動産の訪問査定を依頼する際には、先ほど解説した机上査定の必要書類に加えて、次の書類を用意しておくと良いでしょう。

6-1.不動産の登記済権利証または登記識別情報通知

訪問査定に必須というわけではありませんが、登記済権利証や登記識別情報通知は不動産を売却する際に必要となる書類です。売却の際に慌てないためにも、訪問査定のタイミングで用意しておくことをおすすめします。

これらの書類は、その不動産を取得した際に交付される書類です。一般的に、名義変更などを依頼した際に司法書士などから受け取った書類一式の中に入っていることが多いです。

登記済権利証と登記識別情報通知のうち、その不動産の取得が比較的古い場合には、登記済権利証があるはずです。一方、平成17年3月7日に施行された不動産登記法の改正により、現在は登記済権利証に代わって登記識別情報通知書が発行されることとなっています。

実際の施行日は管轄の登記所によってズレがあるため平成17年3月7日以後の取得でも登記済権利証が発行されているケースはありますが、比較的最近取得した不動産であれば登記識別情報通知書が発行されている可能性が高いといえます。

6-2.固定資産税課税明細書

先ほども触れたように固定資産税課税明細書とは、固定資産税の納付書に同封されている不動産の一覧が掲載された書類です。毎年4月から6月頃に、不動産の所有者に宛てて市区町村役場から届きます。

固定資産税課税明細書は固定資産税の課税状況を説明する書類ですが、不動産の現況などが簡単に掲載されているため査定の参考となる場合があります。そのためこの書類が手元にあれば、訪問査定時に用意しておくと良いです。

6-3.不動産所有者の実印と印鑑証明書

実際に不動産を売却することとなった場合には、不動産所有者の実印と印鑑証明書が必要になります。そのため、印鑑登録を済ませていない場合などには、訪問査定くらいのタイミングで登録を済ませておくと良いでしょう。

6-4.購入時の売買契約書や重要事項説明書、パンフレット

その不動産を購入した際の売買契約書や重要事項説明書などがあれば、査定の際に参考となります。またマンションの場合などには新築時などにパンフレットが用意されていることもあり、これも参考となるでしょう。

そのため、購入時に受け取った資料や書類の一式をまとめて用意しておくことをおすすめします。なお、購入時の契約書などは売却後の確定申告で必要となる可能性があるため、紛失しないよう管理しておいてください。

6-5.リフォーム時の契約書

過去に建物をリフォームしているのであれば、その際の契約書などが必要となります。書類があればより正確な査定がしやすくなるためです。

万が一紛失していても、リフォーム会社へ依頼することで控えを受け取れる可能性があるため問い合わせてみてください。

6-6.住宅ローンの返済予定表や残高証明書

売却をする不動産に関する住宅ローンなどが残っている場合には、返済予定表やローン残高証明書を用意しておきましょう。

住宅ローンを組んでいる場合には、不動産に抵当権がついていることが一般的です。しかし、抵当権がついたままでは不動産を売却することができません。抵当権がついているということは、売主によるローン返済が滞った場合に買主が購入した不動産を失ってしまう可能性があるからです。

そのため、売却で得た対価でローンを返済するか他の物件に抵当権を付け替えるなどして、引き渡し時までに抵当権を抹消しなければなりません。これが可能であるかどうかの見通しを立てるため、不動産会社の担当者とローンの状況を共有しておくと良いでしょう。

6-7.(マンションの場合)管理規約や修繕計画書など

査定を受ける不動産がマンションである場合には、マンションの管理規約と管理費や修繕積立金・維持費などがわかる資料が必要となります。「マンションは管理を買え」などといわれることも多く、管理状況が査定に大きく影響するためです。

また、管理規約などの規程は販売活動にも大きく影響します。たとえば、管理規約でペット飼育が可なのであれば、販売にあたってアピールしやすくなります。

書類が手元にない場合には、マンション管理組合に依頼することで発行を受けることが可能です。ただし、有料である場合も少なくないことには注意が必要です。

7.不動産査定時にあれば出したい必要書類

次の査定が手元にある場合には、不動産査定時に提示すると良いでしょう。なおここで挙げる書類は一例です。ほかにも不動産に関する書類があればすべて開示した方がより正確な査定額を出してもらいやすくなります。

  • 建築確認済証または検査済証
  • 住宅性能評価書
  • 耐震診断報告書・アスベスト使用調査報告書
  • 土地測量図・境界確認書
  • 建築設計図書

7-1.建築確認済証または検査済証

一戸建ての中古物件である場合には、築確認済証または検査済証を用意しておきましょう。これらの書類があることで、その建物が建築基準法上の基準を満たしていることを証明することができるためです。

紛失している場合には、申請を依頼した建築会社などに問い合わせることで、再発行が依頼できる可能性があります。また市区町村役場では再発行はしてもらえないものの、代わりに建築台帳記載事項証明書の交付が受けられる場合もあります。

市区町村によって対応が異なりますので、その不動産の所在地である市区町村役場に問い合わせてみると良いでしょう。

7-2.住宅性能評価書

住宅性能評価書とは、住宅の次の性能を公平な立場で評価してその結果を等級や数値で表示した書面のことです。

  • 構造の安定に関すること
  • 火災時の安全に関すること
  • 劣化の軽減に関すること
  • 維持管理・更新への配慮に関すること
  • 温熱環境に関すること
  • 空気環境に関すること
  • 光・視環境に関すること
  • 音環境に関すること
  • 高齢者等への配慮に関すること
  • 防犯に関すること

国土交通大臣に登録した第三者評価機関が全国共通ルールのもとで評価をするため、住宅の性能を客観的に示すことが可能です。住宅性能評価書は次の2種類が存在します。

  • 設計住宅性能評価書:設計時の図面から評価結果をまとめた評価書
  • 建設住宅性能評価書:施工中・竣工時に数回に渡る現場検査と検査結果からまとめた評価書

これらの書類があれば住宅の性能を客観的にアピールすることができるため、住宅性能評価を受けている場合には用意しておいてください。

7-3.耐震診断報告書・アスベスト使用調査報告書

耐震診断やアスベスト使用調査を受けている場合には、この結果を示す耐震診断報告書やアスベスト使用調査報告書を用意しておきましょう。

耐震診断は、査定対象が旧耐震基準で設計された建物である場合において行うことが一般的です。現行法下でも耐え得るほどの耐震基準を備えていることが証明されれば査定額にとってプラスとなります。

また、古い建物ではアスベストが使われている可能性があります。アスベスト使用調査を受けてアスベストが使用されていないことが証明されれば買い手にとって安心であり、この点もアピールポイントとなるでしょう。

7-4.土地測量図・境界確認書

土地の査定を受ける場合において、境界確認書や測量図などがある場合には用意しておいてください。

境界確認書とは、土地を測量し隣地所有者とともに土地の境界線を確認したことを示す書類です。土地の測量図などと共に保管されていることが多いでしょう。

7-5.建築設計図書

建物設計図書とは、その建物を建てる際の工事で必要な図面や設計図、仕様書などです。査定の参考となるため、これらの図書が残っている場合には用意しておくと良いでしょう。

8.不動産の査定を依頼する際のポイント

不動産の査定を依頼する際には、どのような点に注意すれば良いのでしょうか?主なポイントは次のとおりです。

  • 複数の不動産会社に査定を依頼する
  • そのエリアや物件種別に強い不動産会社に依頼する

8-1.複数の不動産会社に査定を依頼する

不動産の査定は1社のみに依頼するのではなく複数社へ依頼しましょう。なぜなら、査定額は絶対的なものではなく不動産会社によって異なる可能性が高いからです。

1社のみにしか査定を依頼しなかった場合には、その査定額が適正であるかどうか判断することは困難でしょう。査定額を比較することで適正な査定額が把握しやすくなるほか、依頼先の不動産会社を選定しやすくなります。

しかし、自分で複数の不動産会社を回って1社1社査定を依頼していては相当な手間が必要です。そのような際には「おうちクラベル」の不動産一括査定をご利用ください。

おうちクラベルでは、一度の入力で優良な不動産会社へまとめて査定を依頼することが可能です。また物件によっては一括査定の完了後にAI査定による査定額も確認できるため、こちらも適正額を把握する参考となるでしょう。

おうちクラベルで複数の不動産会社に査定を依頼する

8-2.そのエリアや物件種別に強い不動産会社に依頼する

不動産会社には、それぞれ得意とするエリアや物件種別、顧客層などがあります。当然ながらその物件を得意とする不動産会社へ依頼した方が納得のいく売買につながる可能性が高くなるでしょう。

しかし、どこの不動産会社がその物件を得意としているのか外部から知ることは容易ではありません。そのため複数の不動産会社へ査定を依頼して査定額や対応方法、査定額への説明を比較することで、その不動産の売却に自信のある不動産会社を選定すると良いでしょう。

なお、「おうちクラベル」では物件種別ごとに得意とする不動産会社が表示されます。その中から売却しようとしている物件種別を得意としている不動産会社を選んで査定を依頼することが可能です。

おうちクラベルで複数の不動産会社に査定を依頼する

9.まとめ

不動産査定の必要書類や査定を依頼するまでの流れなどについて解説しました。必要書類を準備したら不動産会社へ査定を依頼して、後悔のない売却を目指しましょう。

そして不動産の売却で後悔しないためには、売却のパートナーともいうべき不動産会社の選定が重要です。その不動産の売却に強い不動産会社と出会うため、まずは複数社へ査定を依頼することをおすすめします。

SREホールディングスが運営する「おうちクラベル」では、60秒入力で複数の不動産会社へまとめて査定を依頼することが可能です。査定額や査定額の説明、担当者との相性などを比較してより信頼できる不動産会社を見つけましょう。

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この記事の監修者

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