{"id":101,"date":"2022-01-29T21:28:58","date_gmt":"2022-01-29T12:28:58","guid":{"rendered":"http:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/article21\/"},"modified":"2023-11-17T17:03:17","modified_gmt":"2023-11-17T08:03:17","slug":"post_8","status":"publish","type":"post","link":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/realestate\/column\/article101\/","title":{"rendered":"路線価とは?土地の価格の調べ方や見方、計算方法を解説"},"content":{"rendered":"\n

土地や家などの不動産を譲り受けたり、相続したりした場合にかかる贈与税や相続税は、土地の価格を基準として算出されます。この土地の価値を評価する基準価格には、目的や用途によって5種類あり、贈与税や相続税を算出する際には、「路線価」と呼ばれる土地評価額が使用されます。ここでは、路線価の調べ方や路線価を使用した土地の価格の算出方法について詳しく解説します。\n\n\n\n

1.路線価の概要とそのほかの土地評価方法\n\n\n
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路線価は、土地の価格を算出する際に基準となる指標のひとつです。はじめに、路線価も含めた基本的な土地の評価方法についてご説明します。\n\n\n\n

1-1.路線価とは?\n\n\n\n

路線価について、国税庁は以下の通り説明しています。\n\n\n\n

路線価は、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額(千円単位で表示しています。)のことであり、路線価が定められている地域の土地等を評価する場合に用います。\n\n\n\n

引用:国税庁「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」\n\n\n\n

路線価は、主に土地(宅地)にかかる相続税や贈与税を計算する際に使用されます。宅地が面している道路の路線価を基準に、その額に宅地面積をかけ算することで大まかな相続税評価額は算出されるため、路線価を「相続税路線価」と呼ぶこともあります。\n\n\n\n

例えば、路線価が1平方メートル当たり10万円で100平方メートルの宅地であれば、相続税評価額は1000万円となります。\n\n\n\n

この路線価は、国税庁により毎年1月1日時点の価格が7月に公表され、土地価格の推移や不動産市場の現状を示す指標として、毎年、全国ニュースで扱われます。ただし、すべての土地の路線価が発表されるわけではありません。国税庁や自治体がすべての土地に値段をつけることは実務的に困難なため、路線価が定められていない土地の場合、各市町村が公表している「評価倍率表」を基に該当の路線価を算出します。\n\n\n\n

1-2.土地を評価するための「一物五価」とは?\n\n\n\n

路線価も含めて、ひとつの土地に対して5つの異なる基準価格(実勢価格、基準地価/公示地価、固定資産税評価額、路線価)が存在します。これを総称して「一物五価」と呼び、目的や用途によって適切な価格を用いる必要があります。路線価以外の基準価格についてみていきましょう。\n\n\n\n

・実勢価格\n\n\n\n

実勢価格は「時価」とも呼ばれ、実際に市場で取引される土地の価格を指しています。基本的に過去の取引価格の平均が実勢価格として定められ、これまで土地の取引実績がない場合は路線価をはじめ、ほかの基準価格を基に土地の値段を算出します。\n\n\n\n

・公示地価\n\n\n\n

公示地価は、「公示価格」ないし「地価公示価格」とも呼ばれ、国土交通省が毎年1月1日時点の評価額を3月下旬ごろ公表します。「公示地」と呼ばれる代表的な土地の更地価格を公示地価として定めており、路線価は公示地価の8割程度を目安として決められています。\n\n\n\n

・基準地価\n\n\n\n

基準地価(基準地標準価格)は、都道府県が毎年7月1日時点で判定し、10月に公表されます。そのため基準地価は、公示地価だけではカバーしきれない土地や、1月1日以降に不動産価格の大きな変動があった場合などに公示地価を補完する役割を担っています。\n\n\n\n

・固定資産税評価額\n\n\n\n

固定資産税評価額は「固定資産税路線価」と呼ばれることもあり、固定資産税の算出に使われる土地の評価額です。公示地価の7割程度を目安に決められており、固定資産税以外にも不動産取得税や登録免許税などの課税基準でもあります。3年に一度、前年の1月1日時点の固定資産税評価額が公表されます。\n\n\n\n

このように、土地の評価方法には5種類あり、目的や用途によって使用する基準価格が変わってくるため、注意する必要があります。\n\n\n\n

2.路線価の調べ方\n\n\n
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路線価は、国税庁のホームページから確認することができます。ここでは路線価の調べ方および見方についてご説明します。\n\n\n\n

2-1.国税庁ホームページから路線価図・評価倍率表へアクセス\n\n\n\n

国税庁のホームページの「関連サイト」から、「路線価図・評価倍率表」へアクセスすることで路線価は確認することができます。\n\n\n\n

国税庁「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」
https:\/\/www.rosenka.nta.go.jp\/index.htm\n\n\n\n

同サイトは、誰でも閲覧できるため、相続税や贈与税がどのくらいかかるのかを知りたい場合は参照にするとよいでしょう。\n\n\n\n

2-2.路線価図の見方\n\n\n\n

例として、東京中央部の路線価を調べてみましょう。地図から「東京」を選択すると、以下のページへ遷移します。\n\n\n

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引用:国税庁「財産評価基準書 路線図・評価倍率表」
https:\/\/www.rosenka.nta.go.jp\/main_r03\/tokyo\/tokyo\/prices\/html\/18007f.htm\n\n\n\n

ここから「路線価図」をクリックすると、東京23区および市町が記載できますので、さらにエリアを絞っていきます。ここでは、中央区銀座4丁目の「18007」を選択してみましょう。すると、以下のような地図が表示されます。これが路線価図、あるいは路線価マップと呼ばれるものです。\n\n\n

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引用:国税庁「財産評価基準書 路線図・評価倍率表」
https:\/\/rosenka.nta.go.jp\/main_r03\/tokyo\/tokyo\/pref_frm.htm\n\n\n\n

この路線価図上の道路ごとに書かれている数字が路線価(単位は千円)です。例えば「31,900A」であれば、路線価が1平方メートル当たり3190万円であることを意味しています。この路線価を基に、土地の値段を算出します。\n\n\n\n

3.路線価の計算のやり方\n\n\n
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基本的に土地の評価額は、路線価に土地の面積をかけ算出することで算出します。しかし、実際には土地の形や道路への面し方などによって土地の評価額は変わります。この場合、土地の事情に応じて補正がかかることになります。ここでは、4つの計算パターンをご紹介します。\n\n\n\n

3-1.路線価を踏まえた土地評価額\n\n\n\n

路線価は1平方メートル当たりの価格のため、土地評価額は路線価に土地の面積をかけ算することで求められます。\n\n\n\n

土地評価額=路線価(1平方メートルの価格)×面積\n\n\n\n

この計算式でおよその土地評価額を把握することはできますが、実際に税理士や鑑定士などに評価を依頼すると、評価額に乖離がある場合があります。これは、土地の形や接道に応じて路線価を補正する必要があるためです。具体的な補正方法についてご説明します。\n\n\n\n

3-2.土地の形に応じた路線価の補正\n\n\n\n

一般的に、宅地に対する評価は道路からの奥行に応じて変化します。奥行が短ければ高い評価、反対に奥行が長ければ低い評価となります。路線価に土地の面積をかけ算するだけでは、こうした奥行による評価の違いを盛り込むことができません。\n\n\n\n

したがって、奥行による評価の違いを反映させるために「奥行価格補正率」という割合が用いられます。国税庁のホームページに「奥行価格補正率表」が記載されているので、こちらを基に補正を加えます。\n\n\n\n

・奥行価格補正率表\n\n\n\n

例えば、普通住宅地区で奥行距離が45メートルだとすると、補正率は0.90です。したがって、路線価×面積の値に0.90をかけた結果が補正済みの評価額ということになります。\n\n\n\n

参考:国税庁「奥行価格補正率表」
https:\/\/www.nta.go.jp\/law\/tsutatsu\/kihon\/sisan\/hyoka_new\/02\/07.htm\n\n\n\n

3-3.接道に応じた路線価の補正\n\n\n\n

複数の道路に接している宅地は、その分だけ利用価値が高いと考えられます。そのため、道路の接し方に応じて「側方路線影響加算率」ないし「二方路線影響加算率」を用い、複数の路線価を加算して評価額を算出します。\n\n\n\n

まず正面と側方に道路のある土地の場合、以下の手順を踏んで評価額を算出します。\n\n\n\n

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  1. 正面路線価×奥行価格補正率=正面の路線価\n\n\n\n
  2. 側方路線価×奥行価格補正率×側方路線影響加算率=加算される側方路線の影響額\n\n\n\n
  3. (正面の路線価+加算される側方路線の影響額)×面積\n\n\n\n\n

    次に正面と裏面に道路のある土地の場合は、以下の手順で評価額を算出します。\n\n\n\n

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    1. 正面路線価×奥行価格補正率=正面の路線価\n\n\n\n
    2. 側方路線価×奥行価格補正率×二方路線影響加算率=加算される裏面路線の影響額\n\n\n\n
    3. (正面の路線価+加算される裏面路線の影響額)×面積\n\n\n\n\n

      考え方は同一であることがわかります。側方路線影響加算率と二方路線影響加算率は、いずれも奥行価格補正率表と同じページに記載されています。\n\n\n\n

      ・奥行価格補正率表\n\n\n\n

      またふたつある道路のうちどちらを正面とするのかが問題となりますが、これは補正された路線価の高いほうが正面として認められます。つまり、路線価に奥行価格補正率をかけて高い額となったほうが正面、低い額となったほうが側方又は裏面になります。\n\n\n\n

      参考:国税庁「奥行価格補正率表」
      https:\/\/www.nta.go.jp\/law\/tsutatsu\/kihon\/sisan\/hyoka_new\/02\/07.htm\n\n\n\n

      3-4.路線価が設定されていない場合の計算方法\n\n\n\n

      なかには、路線価の設定されていない土地も存在します。路線価は都市部を中心に設定されるため、農村部や山間部などでは路線価のない道路・土地も多くあるのです。\n\n\n\n

      この場合は、固定資産税評価額と国税庁の提供する「評価倍率表」を用いて評価額を算出します。固定資産税評価額に所定の倍率をかけることにより、評価額を算出します。\n\n\n\n

      評価倍率表は、国税庁の「路線価図・評価倍率表」のトップページから各都道府県のページへ遷移すると確認することができます。また、固定資産税評価額は毎年郵送される固定資産税の通知書、または管轄の役所(東京都の場合は都税事務所)に問い合わせて固定資産税評価証明書を閲覧することで確認することもできます。\n\n\n\n

      4.まとめ:「路線価」は土地の価格を計算する際の基準\n\n\n
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      路線価は、土地の値段を決める基準となる重要な価格であり、相続税や贈与税を支払う際に使用されます。今回解説した内容を基に土地の評価額や納付額を算出することはできますが、土地の評価額は形状や権利関係などが複雑にからむため、不安な方は弁護士や司法書士、税理士などの専門家に依頼することもできます。正しい路線価を確認し、間違いのないように税金は納付するようにしましょう。\n\n\n\n

      Q.路線価とは何ですか?教えてください!
      A.国税庁の定義によると、路線価とは、「路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価格」のことです。土地の価格を計算する際の基準となる指標のひとつで、主に土地の相続税や贈与税を計算する際に、路線価を使用します。\n\n\n\n

      Q. 土地を評価するときの「一物五価」とは何ですか?気になります!
      A.不動産業界では、ひとつの土地に対して5つの異なる価格があります。このことを総称して、「一物五価」と呼びます。
      5種類の土地の内訳は、(1)実勢価格(時価)(2)公示地価/基準地価(3)相続税評価額(4)固定資産税評価額(5)鑑定評価額になります。
      それぞれ使用目的が異なるので、目的や状況に応じて適切な価格を使い分ける必要があります。\n\n\n\n

      Q.路線価はどうやって調べることができますか?教えてください!
      A.国税庁のホームページから路線価図を閲覧することができます。しかしながら、農村部や山間部では路線価が設定されて道路や土地があります。
      その場合は、「評価倍率表」という表を確認して、固定資産税評価額に所定の倍率をかけることにより、計算します。\n","protected":false},"excerpt":{"rendered":"

      路線価は、路線(道路)に面する標準的な宅地の1平方メートル当たりの価額(千円単位で表示しています。)のことであり、土地や家などの不動産を譲り受けたり、相続したりした場合にかかる贈与税や相続税は、土地の価格を基準として算出されます。この土地の価値を評価する基準価格には、目的や用途によって5種類あり、贈与税や相続税を算出する際には、「路線価」と呼ばれる土地評価額が使用されます。ここでは、路線価の調べ方や路線価を使用した土地の価格の算出方法について詳しく解説します。\n","protected":false},"author":3,"featured_media":1026,"comment_status":"closed","ping_status":"closed","sticky":false,"template":"","format":"standard","meta":{"_acf_changed":false,"footnotes":""},"categories":[4],"tags":[299],"acf":[],"_links":{"self":[{"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/posts\/101"}],"collection":[{"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/posts"}],"about":[{"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/types\/post"}],"author":[{"embeddable":true,"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/users\/3"}],"replies":[{"embeddable":true,"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/comments?post=101"}],"version-history":[{"count":6,"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/posts\/101\/revisions"}],"predecessor-version":[{"id":4238,"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/posts\/101\/revisions\/4238"}],"wp:featuredmedia":[{"embeddable":true,"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/media\/1026"}],"wp:attachment":[{"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/media?parent=101"}],"wp:term":[{"taxonomy":"category","embeddable":true,"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/categories?post=101"},{"taxonomy":"post_tag","embeddable":true,"href":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/wp-json\/wp\/v2\/tags?post=101"}],"curies":[{"name":"wp","href":"https:\/\/api.w.org\/{rel}","templated":true}]}}