{"id":2201,"date":"2024-01-29T13:59:02","date_gmt":"2024-01-29T04:59:02","guid":{"rendered":"http:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/?p=2201"},"modified":"2024-01-29T13:59:03","modified_gmt":"2024-01-29T04:59:03","slug":"%e3%83%9e%e3%83%b3%e3%82%b7%e3%83%a7%e3%83%b3%e3%81%ae%e3%80%8c%e5%af%bf%e5%91%bd%e3%80%8d%e3%81%af%e4%bd%95%e5%b9%b4%ef%bc%9f%e5%af%bf%e5%91%bd%e3%81%8c%e8%bf%91%e3%81%84%e5%a0%b4%e5%90%88%e3%81%ae","status":"publish","type":"post","link":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/mansion\/column\/article2201\/","title":{"rendered":"マンションの「寿命」は何年?寿命が近い場合の対処法とは"},"content":{"rendered":"\n

「マンションの寿命は47年」などといわれることもありますが、これは適切ではありません。\n\n\n\n

では、実際にはマンションの寿命はどのくらいなのでしょうか?また、寿命が近いマンションを所有している場合、どのように対処すればよいのでしょうか?\n\n\n\n

今回は、マンションの寿命についての考え方やマンションが寿命を迎える前の対応などについて詳しく解説します。\n\n\n\n

マンションの寿命とは\n\n\n\n
\"マンションの寿命とは\"\n\n\n\n

マンションの寿命はどのように考えればよいのでしょうか?はじめに、マンションの寿命の考え方について解説します。\n\n\n\n

マンションの寿命は安全に住める期間\n\n\n\n

「マンションの寿命」が何を指すのかはその文脈によって異なりますが、一般的にはそのマンションに安全に住める期間を指すことが多いでしょう。\n\n\n\n

その意味でのマンションの寿命は、一概に何年であるといえるものではありません。構造部の強度に問題がなくメンテナンスや管理が適切にされていれば、100年以上となる場合もあります。\n\n\n\n

なお少し古い資料ですが、国土交通省が平成25年8月に公表した資料「期待耐用年数の導出及び内外装・設備の更新による価値向上について」によると、鉄筋コンクリート造である住宅の平均寿命は68年であるとの調査結果が存在するとされています。\n\n\n\n

法定耐用年数=寿命ではない\n\n\n\n

マンションの寿命がメンテナンスなどの状況によって異なるとするのであれば、マンションの寿命としてしばしば挙げられる「47年」は何を根拠にしているのでしょうか?これは法定耐用年数の考え方によるものです。\n\n\n\n

法定耐用年数はあくまでも計算上の資産価値が持続する年数を指し、寿命と法定耐用年数は必ずしもイコールではありません。法定耐用年数を過ぎたからといってマンションがいきなり倒壊したり危険な状態になったりするということではないということです。\n\n\n\n

法定耐用年数とは\n\n\n\n

耐用年数とは、「通常の維持補修を加える場合にその減価償却資産の本来の用途用法により通常予定される効果をあげることができる年数(東京都主税局)」です。平たくいえば、その資産が通常使用できる年数にあたります。\n\n\n\n

耐用年数は、資産を保有する企業が独自に定めて減価償却などをすることが原則です。減価償却とは、数年間使用する資産の取得費用をその年度にすべて計上するのではなく、その使用期間に配賦(はいふ)して経費計上をする仕組みです。\n\n\n\n

しかし、企業が自由に耐用年数を設定できるとなれば、法人税などを算定する際の経費が企業の自由に操作できてしまいます。これは課税の公平性から問題があるため「減価償却資産の耐用年数等に関する省令」によって法定耐用年数が定められており、税務申告の際には原則としてこの法定耐用年数を基準とすることとされています。\n\n\n\n

この法定耐用年数は法人税などの申告の際に使用されるのみではなく、実際には資産を売買する際の価値の算定や資産の担保価値を算定する際にも参考とされています。\n\n\n\n

マンションの法定耐用年数\n\n\n\n

「マンションの寿命は47年」と簡易的にいわれることがありますが、これは法定耐用年数の考え方によるものです。しかし、法定耐用年数はマンション(建物)の構造や用途によって異なっており、一律47年とされているわけではありません。\n\n\n\n

「住宅用」のものに絞った建物の耐用年数はそれぞれ次のとおりです。\n\n\n\n

構造耐用年数
木造・合成樹脂造のもの22年
木骨モルタル造のもの20年
鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもの47年
れんが造・石造・ブロック造のもの38年
金属造のもの骨格材の肉厚により次のとおり
4mm超のもの:34年
3mm超4mm以下のもの:27年
3mm以下のもの:19年\n\n\n\n

参照元:耐用年数(建物/建物附属設備)(国税庁)\n\n\n\n

このように、住宅用の建物であるからといってすべての耐用年数が47年というわけではありません。ただし、多くのマンションは「鉄骨鉄筋コンクリート造・鉄筋コンクリート造のもの」に該当するため、簡易的に「マンションの寿命は47年」などといわれるのです。\n\n\n\n

マンションの寿命を左右するポイント\n\n\n\n
\"マンションの寿命を左右するポイント\"\n\n\n\n

ここからは法定耐用年数ではなく、マンションの実際の寿命を念頭に置いて解説を進めます。マンションの寿命はそのマンションの状況によって異なるため一概にいえるものでないことは先ほど解説したとおりです。\n\n\n\n

では、マンションの寿命はどのような要素によって左右されるのでしょうか?マンションの寿命に影響を与える主な要素は次のとおりです。\n\n\n\n