{"id":261,"date":"2023-01-30T11:43:09","date_gmt":"2023-01-30T02:43:09","guid":{"rendered":"http:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/article160\/"},"modified":"2023-11-12T14:18:50","modified_gmt":"2023-11-12T05:18:50","slug":"post_97","status":"publish","type":"post","link":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/realestate\/column\/article261\/","title":{"rendered":"不動産売買に諸費用・税金はどれくらいかかる? 仲介会社の選び方も解説"},"content":{"rendered":"\n

土地や建物といった不動産の売買は、人生の中で何度も経験する方は多くいません。取引金額が大きいだけでなく、法律上複雑な部分もあり、進める中で戸惑いや不安を感じる場面が多くあります。\n\n\n\n

また、不動産売買では、不動産自体の取引価格以外にも、様々な手数料や税金・費用も発生するため、具体的に売買活動をスタートさせるために、全体像を知っておく必要があります。\n\n\n\n

本記事では不動産売買において必要になる費用を踏まえながら、納得のいく取引を実現するために味方につけたい、不動産仲介会社の見極め方についても解説します。\n\n\n\n

不動産売買に関する基礎知識を身に着けて、賢く取引を進めましょう。\n\n\n\n

1.不動産売却の取引パターン\n\n\n\n

まずは不動産の売却について述べていきます。不動産を売却する方法には、大きく分けて2つの取引パターンがあります。1つは「仲介」、もう1つが「買取」です。\n\n\n\n

1-1.仲介\n\n\n
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仲介とは、不動産売買の当事者である売主と買主の間に、不動産仲介会社が入って第三者の立場からサポートを行う取引方法のことを指します。不動産の売却においては、この仲介の形がとられるのが一般的です。\n\n\n\n

仲介の方法で不動産を売却するメリットは、効率よく取引を進められる点、そして売主と買主の間に生じる可能性のあるトラブルを未然に防げるという点にあります。\n\n\n\n

不動産の売却先を売主個人で見つけることは難しく、いざ購入希望者が見つかっても、価格交渉や契約書類の作成など、多くの手間や労力がかかります。さらに、不動産は取引価格が大きいという性質上、双方に法律に基づいた責任が課せられることになるため、場合によっては法的トラブルに発展する可能性も否定できません。\n\n\n\n

不動産仲介会社には、不動産取引を行う資格を持った宅地建物取引士が在籍しています。売主と買主の間で法的トラブルが発生しないよう、契約書類の作成や、取引の対象となる不動産についての説明などを行うのが、宅地建物取引士の役割です。\n\n\n\n

不動産仲介会社に売却を依頼することで、売却活動をスムーズかつ安心して進められ、売主と買主双方にとって、納得のいく取引を実現できるのです。\n\n\n\n

ただし、不動産仲介会社に依頼して不動産を売却する場合、不動産仲介会社に成果報酬として支払う仲介手数料が発生します。仲介手数料の金額の計算方法は、後に詳しく解説します。\n\n\n\n

1-2.買取\n\n\n\n

不動産会社が買主となり、不動産の売却を希望する人から直接買い取る取引方法を「買取」と呼びます。買取は不動産の売却完了までに、時間がかからないことが最大のメリットです。\n\n\n\n

仲介の場合は、売主が不動産仲介会社に売却を依頼した後に、買主を探し、契約条件の交渉を行い、契約締結・引渡しまでを行うため、すべての取引が完了するまでに数ヶ月以上かかることも珍しくありません。その点買取の場合は、不動産会社による査定額に納得すれば、すぐに売却の手続きに移行できるため、不動産を素早く現金化できるという利点があります。\n\n\n\n

その一方で、買取によって不動産を売却する場合、仲介によって不動産市場で売買される価格よりも20〜40%安くなるのが一般的です。買取を行う不動産会社は、買い取った不動産をリフォーム・メンテナンスし、新たな商品として再販することを目的としているため、再販のためにかかる費用や再販時の利益を考慮した下取り価格で買い取られます。\n\n\n\n

また、どんな条件の不動産でも買い取ってもらえるというわけではなく、リフォームやメンテナンスを行っても利益が見込めないエリアの不動産の場合は、買取を断られるケースもあるという点は押さえておきましょう。\n\n\n\n

2.不動産購入の取引パターン\n\n\n\n

つづいて、不動産の購入についてです。不動産を購入する場合も、売却時と同様、不動産会社と直接取引を行う方法と、不動産会社による仲介によって取引を行う方法があります。\n\n\n\n

2-1.新築物件の購入\n\n\n
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新築物件の購入においては、住宅が完成しているか否かにより、取引態様が異なるという点を押さえておきましょう。\n\n\n\n

完成済みの新築分譲マンション・新築分譲戸建て住宅(建売住宅)を購入する場合は、物件を取り扱う不動産販売会社から直接購入します。この購入方法では不動産仲介会社を間に挟まず、売主である不動産販売会社と直接売買契約を締結するため、仲介手数料の負担がありません。\n\n\n\n

新築の注文住宅を建てる場合は、土地部分と建物部分で契約形態が異なります。注文住宅を建てるために土地を購入する際、不動産販売会社から直接購入するか、不動産仲介会社を利用します。この場合に締結するのは、「不動産売買契約」です。\n\n\n\n

一方建物部分は、建築する住宅の構造や間取り・設備などを決定し、契約を締結した後に工事着工という流れで建てられます。この時に取引の主体となるのは注文住宅の設計・建築を依頼するハウスメーカーや工務店で、「建築請負契約」という契約形態をとります。\n\n\n\n

2-2.不動産販売会社から中古住宅を購入\n\n\n\n

リノベーションされた戸建て住宅や中古マンションを購入する際に多く見られるのが、不動産販売会社からの直接購入です。\n\n\n\n

前章で解説したとおり、不動産会社の中には中古の不動産を買い取り、リノベーションや修繕を行って再販を行う会社もあります。この取引方法では、不動産販売会社自らが売主となり販売活動を行っているため、不動産仲介会社に依頼せずに物件を購入できます。売主と直接取引ができることで、不動産の状態を詳細に把握できるだけでなく、仲介手数料の負担をせずに住宅を取得できます。\n\n\n\n

ただし、不動産仲介業者のサポートなしに住宅を購入するということは、契約に関する判断をすべて自分で行う必要があります。さらに購入する物件によっては、低品質のリフォームや修繕が行われている可能性も否定できません。不動産販売会社から直接物件を購入する場合は、引渡し後に不具合が発生した際の相談先や、アフターサービスについても確認しておくのを忘れないようにしましょう。\n\n\n\n

2-3.仲介\n\n\n\n

不動産を売却する場合と同様に、購入の際でも不動産仲介会社に依頼して物件を取得できます。\n\n\n\n

上記で解説したとおり、不動産販売会社から直接物件を購入する場合は、契約条件の交渉や、物件に関して疑問や不安点が見つかった際の相談などを、すべて自分で行わなくてはなりません。その点、取引のプロである不動産仲介会社に依頼することで、安心して取引を進められるだけでなく、あらゆる手続きを円滑に行えるというメリットがあります。\n\n\n\n

そのぶん、不動産仲介会社へ手数料の支払いが必要になりますが、納得のいく取引を行えるという点では利点が大きいと言えるでしょう。\n\n\n\n

3.不動産売却にかかる費用・税金\n\n\n\n

不動産売買においては、買主側だけでなく売主側にも費用が発生するということを知っておく必要があります。\n\n\n\n

不動産売却時にかかる費用には、以下のようなものがあります。\n\n\n\n

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  • 仲介手数料\n\n\n\n
  • 印紙税\n\n\n\n
  • 住宅ローン返済手数料\n\n\n\n
  • 登記費用\n\n\n\n\n

    さらに、不動産を売却したことにより利益を得た場合は、売却した翌年に確定申告を行い、利益に応じた税金を納める義務が発生する点は抑えておく必要があります。\n\n\n\n

    不動産売却時にかかる費用や税金の全体像をあらかじめ掴んでおきましょう。\n\n\n\n

    3-1.仲介手数料\n\n\n
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    \"\"\n\n\n

    仲介手数料は、不動産の売却が決定して成約した場合に、仲介した不動産会社に対して支払う成果報酬です。一般的には、売主と買主が売買契約を締結したタイミングで半額を支払い、もう半分は物件を引渡すタイミングで支払います。\n\n\n\n

    仲介手数料の上限金額は宅地建物取引業法により定められており、下記の計算式で求められます。\n\n\n\n

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    成約価格\n

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    計算式\n

    \n

    400万円超\n

    \n

    成約価格(税抜)×3%+6万円+消費税\n

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    200~400万円以下\n

    \n

    成約価格(税抜)×4%+2万円+消費税\n

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    200万円以下\n

    \n

    成約価格(税抜)×5%+消費税\n\n\n\n\n

     上記の計算式で求められるのは、不動産仲介会社が売主から受け取れる報酬の上限額です。あくまでも上限であるため、不動産仲介会社によっては仲介手数料半額としていたり、売買契約締結までの交渉の段階で減額に応じてもらえたりする場合もあります。\n\n\n\n

    ただし、仲介手数料が安い不動産仲介会社であれば必ずお得に取引を終えられる、というわけではありません。どんなに仲介手数料が安くても、サービスの質が悪かったり、買主との交渉を十分に行ってもらえなかったりしては本末転倒、ということを念頭に置いておきましょう。\n\n\n\n

    3-2.印紙税\n\n\n\n

    不動産売買の際に発行される売買契約書には、取引金額に応じた金額の収入印紙を貼り付ける必要があります。この収入印紙を貼り付け、消印を押すことで納める税金のことを印紙税と呼びます。\n\n\n\n

    不動産売買における印紙税は、租税特別措置法という法律による、税率が引き下げられる軽減措置の対象です(2022年12月現在)\n\n\n\n

    軽減税率の対象となるのは、2014年4月1日から2024年3月31日に作成される、不動産の譲渡(売買)に関する契約書で、取引金額が10万円を超えるものとされています。\n\n\n\n

    軽減措置適用後の印紙税率は下記のとおりです。 \n\n\n\n

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    契約金額\n

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    本則税率\n

    \n

    軽減税率\n

    \n

    10万円を超え\n

    50万円以下のもの\n

    \n

    400円\n

    \n

    200円\n

    \n

    50万円を超え\n

    100万円以下のもの\n

    \n

    1千円\n

    \n

    500円\n

    \n

    100万円を超え\n

    500万円以下のもの\n

    \n

    2千円\n

    \n

    1千円\n

    \n

    500万円を超え\n

    1千万円以下のもの\n

    \n

    1万円\n

    \n

    5千円\n

    \n

    1千万円を超え\n

    5千万円以下のもの\n

    \n

    2万円\n

    \n

    1万円\n

    \n

    5千万円を超え\n

    1億円以下のもの\n

    \n

    6万円\n

    \n

    3万円\n

    \n

    1億円を超え\n

    5億円以下のもの\n

    \n

    10万円\n

    \n

    6万円\n

    \n

    5億円を超え\n

    10億円以下のもの\n

    \n

    20万円\n

    \n

    16万円\n

    \n

    10億円を超え\n

    50億円以下のもの\n

    \n

    40万円\n

    \n

    32万円\n

    \n

    50億円を超えるもの\n

    \n

    60万円\n

    \n

    48万円\n\n\n\n\n

    なお、不動産仲介会社に依頼して不動産の売却を行う場合は、業者が契約書類と合わせて収入印紙を用意するのが一般的です。その際は、売主は不動産会社への仲介手数料と合わせて、収入印紙代を支払うことになります。\n\n\n\n

    なお印紙税は、売主と買主で折半するのが一般的です。\n\n\n\n

    3-3.住宅ローン返済手数料\n\n\n\n

    売却する不動産に住宅ローンが残っている場合、住宅ローンを借り入れている金融機関からの承諾を得る必要があり、その条件としてローン残債の一括返済を求められることがほとんどです。そして住宅ローンを一括返済する際に、金融機関によっては一括返済の手数料が発生する場合があります。\n\n\n\n

    手数料の金額は、住宅ローンを借り入れてた金融機関によっても異なりますが、10,000円〜30,000円程度が相場で、一部繰上返済時にかかる手数料よりも高く設定されていることがほとんどです。\n\n\n\n

    不動産を売却する際に住宅ローンの一括返済を求められる理由は、住宅ローンが残っている不動産には抵当権が設定されており、住宅ローン完済が抵当権抹消の条件であるためです。抵当権については次で詳しく解説します。\n\n\n\n

    3-4.登記費用(登録免許税、司法書士報酬)\n\n\n\n

    住宅ローンの一括返済が完了したら、不動産に設定されている抵当権を抹消する手続きをします。この手続きに必要なのが登録免許税と呼ばれる費用です。\n\n\n\n

    抵当権とは、金融機関が住宅ローンの融資を行う際に、対象の不動産に対して設定する権利のことで、万が一ローン契約者が返済不能に陥った場合に、抵当権のついた不動産を競売にかけることで、売却金額を融資金額の回収に充てるというものです。\n\n\n\n

    住宅ローンが残っている物件を売却する場合、売却金額で住宅ローン残債を返済することになるため、法務局で登録免許税を支払い、抵当権を抹消する必要があります。\n\n\n\n

    登録免許税の金額は、不動産1個あたり1,000円、土地と建物の場合は登記方法によっても異なりますが、土地1個・建物1個で2,000円が一般的です。\n\n\n\n

    抵当権抹消登記の申請は、不動産の所有者自身でも行えますが、手続きが煩雑になる場合は司法書士に依頼することも可能です。その場合の司法書士報酬は10,000円程度が相場です。\n\n\n\n

    3-5.譲渡所得税\n\n\n
    \n
    \"\"\n\n\n

    所有する不動産を売却した際に得られた利益を譲渡所得と呼び、譲渡所得にかかる税金を総称して譲渡所得税と呼びます。譲渡所得税は所得税・住民税・復興特別所得税に分けられます。\n\n\n\n

    譲渡所得税の金額を求めるには、下記の計算式を用います。\n\n\n\n

    譲渡所得=売却価格-(取得費+譲渡費用)\n\n\n\n

    譲渡所得税=譲渡所得×税率\n\n\n\n

    上記のうち、「取得費」は不動産を購入する際にかかった費用のことです。土地や建物の購入代金のほか、仲介手数料、測量費、登記費用、不動産取得税などがこれに該当します。\n\n\n\n

    「譲渡費用」は、対象の不動産を売却する際にかかった費用のことです。本章で解説している仲介手数料、印紙税、建物解体費などが含まれます。なお譲渡費用には、不動産を売却するために直接かかった費用のみが該当し、建物の修繕費や固定資産税などは対象になりません。\n\n\n\n

    譲渡所得税額を計算するために用いる税率は、売却した年の1月1日時点での所有期間をもとに決定します。\n\n\n\n

    \n

    所得種類\n

    \n

    所有期間\n

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    所得税\n

    \n

    住民税\n

    \n

    復興特別所得税\n

    \n

    合計\n

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    短期譲渡所得\n

    \n

    5年以下\n

    \n

    30%\n

    \n

    9%\n

    \n

    0.63%\n

    \n

    39.63%\n

    \n

    長期譲渡所得\n

    \n

    5年超\n

    \n

    15%\n

    \n

    5%\n

    \n

    0.315%\n

    \n

    20.315%\n\n\n\n\n

    売却する不動産が自宅として使用していた家屋であった場合、「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」をはじめとした控除を受けられる場合があります。\n\n\n\n

    譲渡所得が発生した場合や、特別控除を受ける場合には、不動産を売却した翌年の2月16日から3月15日の間に、確定申告を行う必要があります。なお、売却損が発生してしまった場合でも、特別控除による損益通算により還付を受けられることもあるという点は押さえておきましょう。\n\n\n\n

    3-6.その他の費用\n\n\n
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    \"\"\n\n\n

    上記で解説した費用のほかにも、不動産の状態や売却時の条件によって、追加の費用がかかる場合があります。\n\n\n\n

    土地の測量を行う場合に必要になるのが測量費です。測量を行うのは、土地の境界線や面積を明確にするためです。かかる金額は、市や国の立会い有無によっても異なり、30万〜100万円程度と幅があります。\n\n\n\n

    土地の売買においては、登記簿に記載されている面積と実際の面積に相違があるケースだけでなく、引き渡し後に「どこまでが自分の土地か」という境界線をめぐるトラブルも多く発生します。売りに出す前に境界線を確定しておくことで、買主も安心して購入を検討できると言えます。\n\n\n\n

    そのほかにも、家屋が古く売却が見込めない場合は、建物の解体費用も考慮しておきましょう。不動産を引渡す際には、家の中には何も残さず空の状態にしておくのが原則とされているため、家財や不用品を処分するための廃棄物処分費もかかります。\n\n\n\n

    自宅として使用していた不動産を売却する場合は、新しい物件への引越し費用がかかるという点も忘れてはいけません。\n\n\n\n

    4.不動産購入にかかる費用・税金\n\n\n\n

    続いては、不動産を購入する際にかかる費用や、発生する税金についてです。\n\n\n\n

    不動産を購入する際には、物件価格の他にも多くのお金が必要になるため、どのような費用がどれくらいかかりそうかをあらかじめ知っておくことが大切です。\n\n\n\n

    4-1.仲介手数料\n\n\n\n