{"id":307,"date":"2023-02-16T18:42:52","date_gmt":"2023-02-16T09:42:52","guid":{"rendered":"http:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/article200\/"},"modified":"2023-11-09T21:30:19","modified_gmt":"2023-11-09T12:30:19","slug":"post_130","status":"publish","type":"post","link":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/mansion\/column\/article307\/","title":{"rendered":"マンションの売却には査定が不可欠!査定の手順と注意すべきポイントを解説"},"content":{"rendered":"\n

マンションを売却する際、最初のステップとして不動産仲介会社による査定が行われます。\n\n\n\n

査定結果はマンションの売り出し価格を決める要素になるだけでなく、最終的な売却価格にも大きく影響するため、慎重に比較検討することが重要です。\n\n\n\n

本記事ではマンション売却において「査定」が重要とされる理由と、査定がどのような流れで行われるかについて解説します。押さえるべきポイントを知り、理想的な条件でマンションを売却しましょう。\n\n\n\n

1.不動産の価格が決まる仕組み\n\n\n\n

マンションを売却する際に最初に査定を行う理由は、不動産が持つ価格の特性にあります。\n\n\n\n

1-1.不動産に同じものが2つとない\n\n\n\n

不動産の大きな特徴のひとつに、同じものが2つとして存在しないという点が挙げられます。\n\n\n\n

一般的な売買で取引される商品には、「一物一価」と呼ばれる法則が適用されます。これは「同じ量・同じ時点における同じ商品は、同じ価値を持つ」という経済学における考え方です。この考え方により、一般的な商品売買においては「定価」が存在し、取引ごとに価値の判断をする必要がありません。\n\n\n\n

それに対して不動産には、一物一価の法則が適用されず、定価も存在しません。\n\n\n\n

例えば同じ3LDKの間取りのマンションであっても、築年数・面積・立地・マンション全体の管理状況や室内設備など、どこかに必ず異なる箇所があります。さらに同じマンション内の同じ間取りの部屋であっても、部屋が位置する方角や日当たり、所在する階数が違うだけで、不動産としての価値は変化するのです。\n\n\n\n

上記のような「個別性」を有しているという理由から、売却価格を決定するために、マンション1つ1つの価値を判断する必要があり、その際に利用するのが「マンション査定」です。\n\n\n\n

1-2.取引時点が変われば価格は変わる\n\n\n\n

不動産は売買を行う時点によって、取引価格が変動するというのも大きな特徴です。\n\n\n\n

不動産市場には全体的な相場の動きというものがあり、マンションの売出価格や成約価格も相場に連動して上下します。つまり、同じマンションを売却する場合であっても、取引する時期(取引時点)が異なれば取引価格も大きく変わる場合もあるのです。\n\n\n\n

不動産市場全体の市場の他にも、マンションの価格を左右する要素が2つあります。\n\n\n\n

1つ目は引越しシーズン。毎年2~3月が賃貸市場の繁忙期ということをご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、マンション売買においても同様のことが言えます。転勤や転職などによる引っ越しが多くなる2~3月は、マンション売買が活発になり、取引価格も高くなる傾向にあります。\n\n\n\n

2つ目は築年数。マンションは築年数が経過するにつれて価値が下がっていくものです。同じマンションを売却する場合でも、築10年の時に売却するのと、築30年を経過してから売却するのとでは、売却価格や売れやすさが異なります。\n\n\n\n

マンションの売却価格は、マンションの状態や設備だけでなく、取引時点によっても大きく変動します。そのため「いつ売却すれば損をしにくいか」を慎重に見極めることが重要です。\n\n\n\n

1-3.売主と買主の相対取引\n\n\n
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不動産売買は、売主と買主が売買条件を調整し、合意に至って初めて価格が確定する「相対(あいたい)取引」であるという点も重要なポイントです。\n\n\n\n

一般的な商品売買においては、売主側が商品の価格を先に決め、買主側は商品と価格を見たうえで「買うか買わないか」という二者択一の判断をします。\n\n\n\n

それに対して不動産売買は、売主が「売却希望金額」、買主が「購入希望金額」と、その他の条件を提示し、双方の折り合いがつくように話し合いをすることで売買条件を決定する取引です。\n\n\n\n

不動産を売り出す時点での価格は、売主の希望や事情を踏まえたうえで設定しますが、必ずしも売主の価格で売却されるとは限りません。あくまでも売主・買主間で取引価格や支払方法、その他の条件を調整し、最終的な売却価格が決定することになります。\n\n\n\n

高く売りたい売主と、安く買いたい買主の希望の折り合いをつけるためには、何らかの基準をもとにする必要があります。不動産査定の結果は、売主と買主が条件交渉をする際の基準になるのです。\n\n\n\n

1-4.査定価格は売出価格の根拠となる\n\n\n\n

不動産査定による査定結果は、売出価格を設定する際の根拠として参照されるものです。\n\n\n\n

売却活動を開始する際、売主の希望や事情を考慮したうえで売出価格を設定します。このときに、他の類似した物件よりも明らかに高値に設定してしまうとなかなか買い手が見つからず、逆に安く設定してしまうと大きく損をしてしまう可能性があります。\n\n\n\n

不動産査定を行うことで、売却予定の不動産の「適正価格」を知ることができ、売買活動での失敗を未然に防ぐことが可能になるのです。\n\n\n\n

また、取引価格の調整時に、買主から売主に対して値下げ交渉をされることも少なくありません。適正価格を把握しておくと、買主に対して価格設定の具体的な根拠を提示できるため、売買取引を有利に進められます。\n\n\n\n

1つ1つが個別性を持ち、取引のタイミングによって価値が変動する不動産を適正価格で取引するためには、不動産査定による客観的な価値判断が重要なのです。\n\n\n\n

2.査定には机上査定と訪問査定がある\n\n\n\n

マンション査定には2つの種類があります。1つが「机上査定」、もう1つが「訪問査定」です。それぞれの特徴について解説します。\n\n\n\n

2-1.机上査定\n\n\n\n

机上査定は「簡易査定」とも呼ばれ、マンションのおおよその価格を算出するために用いられる査定方法です。\n\n\n\n

机上査定の際に参照するのは、マンションの謄本や購入時の契約書・間取り図といった書類のほか、近隣の類似物件の売り出し価格や過去の成約条件といったデータです。さらに国が発表している公示価格や、中古マンションの市場動向(どの程度売買が行われているか)なども考慮したうえで、今売りに出した場合どれくらいの価格で売れそうかという概算を出します。\n\n\n\n

机上査定では実際にマンションを訪問せずに、机上で査定額を出すため、比較的早く査定結果を受け取ることが可能。3日程度で査定結果が出るのが一般的ですが、場合によっては即日結果を知ることも可能です。\n\n\n\n

ただし、机上査定では物件を実際に見ないぶん、あくまでも概算の価格しか算出できません。実際に売却活動をスタートさせる際には、後述の訪問査定が必要になるという点は押さえておきましょう。\n\n\n\n

2-2.訪問査定\n\n\n
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訪問査定は「詳細査定」とも呼ばれ、不動産仲介会社が実際に現地を訪れ、プロの視点でマンションの価格を詳細に算出します。\n\n\n\n

マンションを含む不動産は、使い方や清掃の頻度、メンテナンスの内容によっても、売却時の物件の状態が大きく変わります。状態がよければ高く売れますが、適切なメンテナンスがされていない場合は査定額も下がる傾向にあります。\n\n\n\n

また、マンションの購入を検討している人にとって、物件の資産価値以外にも、マンション全体の管理体制や、周辺環境の良さも重要な判断材料です。そのためマンション査定の場合も、マンションの室内だけでなく、廊下や駐輪場・ゴミ捨て場といった共用部に加え、マンションの周辺や駅からの道のりなども入念にチェックします。\n\n\n\n

さまざまな角度から査定を行い、正確な物件価格を算出する必要があるため、査定から結果を受け取れるまでに1週間〜10日程度要します。\n\n\n\n

2-3.マンションを売却するには訪問査定が必須\n\n\n\n

マンションの売却活動を開始する際は、机上査定だけでなく、必ず訪問査定も実施することが重要です。\n\n\n\n

マンションの売り出し価格や、最終的な売却価格を決定するのは売主自身ですが、価格決定のためには所有するマンションが持つ正確な価値を知っておく必要があります。\n\n\n\n

机上査定でもマンションのおおよその価格は算出できます。しかし、実際にマンションを目で見て確認せず、手元にある資料やデータを用いて概算を出す査定方法のため、個別性の高いマンションの価値を正確に算出することはできません。\n\n\n\n

そのため、マンションの個別性を考慮した正確な価格を知り、売却価格を決定する根拠とするためにも、売却活動開始前には必ず訪問査定を実施すべきなのです。\n\n\n\n

また、訪問査定は机上査定と比較して、不動産仲介会社や営業担当者とのやりとりが多く発生します。高く売却できそうな不動産仲介会社や、希望や疑問点に親身になって耳を傾けてくれる担当者を見極めるきっかけにもなるため、積極的に活用しましょう。\n\n\n\n

3.不動産価格査定の3つの方法とマンション査定\n\n\n
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不動産の価格査定方法には、「取引事例比較法」「原価法」「収益還元法」の3つの種類があります。それぞれがどのような方法で、どのような場面で用いられるかを見ていきましょう。\n\n\n\n

3-1.取引事例比較法\n\n\n\n

「取引事例比較法」とは、売買対象の不動産(取引物件)と類似した不動産(比較対象物件)を探し、比較対象不動産が取引された際の価格から、取引物件のおおよその売却価格を算出する方法です。\n\n\n\n

取引事例比較法で査定を行う場合は、不動産の価格が売買された時期や個別要因によっても変動するということを考慮し、価格の補正を行う必要があります。\n\n\n\n

まず不動産仲介会社は、過去の取引データを参照し、取引物件と類似した物件(築年数・立地・面積など)を探し出します。そして、比較対象物件が取引された時点と、取引物件が売買される時点を比較し、市場相場が上下している場合は相場に合わせて査定額を増減させます(時点修正)。\n\n\n\n

さらに、物件が持つ個別性についての修正を行います。マンションの場合は築年数や階数、部屋の方位(日当たり)などが比較対象です。\n\n\n\n

また、売主側または買主側の特別な事情により、取引価格が市場から著しく乖離するケースがあるというのも、不動産売買の特徴です。\n\n\n\n

例えば、買主に不動産に関する知識がまったくなく、売主の言い値に従った結果、相場よりもはるかに高い金額で購入してしまう可能性もありますし、逆に売主が何らかの事情で早急に物件を売約しなければならない状況だった場合は、相場よりも相当に低い価格で取引された可能性もあります。\n\n\n\n

不動産の正確な価値を算出するためには、「事情補正」を行うことで、上記のような特殊な事情がない場合の取引価格を推定するケースもあります。\n\n\n\n

こうした複雑な工程を経て、取引事例比較法での資産価格である「比準価格」を算出します。\n\n\n\n

3-2.原価法\n\n\n\n

「原価法」とは、対象となる不動産の「再調達原価」をもとに価格を査定する方法です。\n\n\n\n

再調達原価というのは、査定の対象となる不動産をもう一度建築・造成しようとした場合にかかる費用のこと。この再調達原価を割り出したのちに、築年数の経過によって生じた価値の定価を差し引き(減価修正)、現在時点での不動産の価値を推定します。\n\n\n\n

原価法は、再調達原価の算出や減価修正を適切に行える場合に適した方法で、主に中古の戸建て住宅の査定に用いられるのが一般的です。\n\n\n\n

また、土地のみ売却する場合でも、原価法を用いて査定するケースもあります。その場合は、今の土地を一度手の加わっていない野の状態にしたと仮定して、造成や工事により元通りにする場合にかかる費用を算出するという方法をとります。\n\n\n\n

さらに、原価法において重要なのが「価格補正」と呼ばれる、査定額の調整です。不動産の価格はさまざまな要素が複雑に絡み合って決まるため、減価修正を行っただけでは正確な価格を算出することができません。\n\n\n\n

そのため、建物の査定を行う場合には、構造・面積・築年数以外にも、エリアの需要や駐車場の有無、リフォームや増改築の履歴なども考慮して価格補正を行い、最終的な査定額を算出します。\n\n\n\n

3-3.収益還元法\n\n\n\n

取引対象の不動産を賃貸に出したり、事業で活用したりした場合に、どれほどの利益を得られるかという考え方で価値を算出する方法を「収益還元法」と言います。\n\n\n\n

収益還元法には「直接還元法」と「DCF法」という2種類があります。\n\n\n\n

「直接還元法」は、不動産を長期で保有・運用することを目的とした場合に適した査定方法、「DFC法」は不動産の保有期間中の純利益に加え、売却時に利益が見込める場合に適した査定方法です。DFC法は査定内容が複雑な分、より正確に不動産の価値を算出できます。そのため、不動産を証券化するための鑑定評価などの際に、直接還元法と組み合わせて用いられるケースが多くあります。\n\n\n\n

収益還元法は、賃貸マンションなどの収益不動産の価値を求める際に有効な査定方法です。しかし、対象不動産の運用履歴や数字をもとに査定するため、それらに信頼性がなければ正確な価値は求められないという点は押さえておきましょう。\n\n\n\n

3-4.マンションは取引事例法で査定する\n\n\n\n

3種類ある不動産の査定方法のうち、マンションを売却する際は「取引事例比較法」で査定するのが一般的です。\n\n\n\n

特に、マンション売買を専門としている不動産仲介会社が査定を行う場合は、売買の対象となるマンションの周辺データ以外にも、それまで自社で取り扱ってきた不動産売買のデータや取引実績も参照しながら査定します。そのため、より正確な不動産価値を算出することが可能です。\n\n\n\n

ただし、投資用マンションを売却する際は収益不動産としての性質が強いため、「収益還元法」のほうが適しています。\n\n\n\n

4.マンション査定の流れ\n\n\n\n

マンション査定には多くのステップと、事前に準備しておきたいポイントがいくつかあります。全体の流れを把握し、スムーズに査定結果を得られるようにしましょう。\n\n\n\n

4-1.事前に相場を把握する\n\n\n
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不動産仲介会社に査定依頼をする前に、売却するマンションの相場を事前に把握しておくことをおすすめします。\n\n\n\n

すでに解説したとおり、実際に売却活動を始める際の価格設定は、最終的には売主の希望をベースにして決定します。所有するマンションがどれくらいの価値を持つかを知っておかなくては、適正な価格設定ができないため、納得のいく取引をすることは難しくなります。\n\n\n\n

そのため、売却を予定しているマンションに類似した物件が、売りに出されている条件のほか、過去に取引されたマンションの成約条件をリサーチすることで、売れやすい価格を知っておくことが重要です。\n\n\n\n

マンションの相場を調べるには、不動産ポータルサイトで現在の募集状況を確認する以外に、「レインズ・マーケット・インフォメーション」で過去の成約結果を閲覧する方法があります。\n\n\n\n

4-2.必要書類を準備する\n\n\n
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マンション査定時には、不動産仲介会社が物件の詳細な情報を把握するために、いくつかの書類の準備が必要な場合があります。\n\n\n\n

必要書類の一例は下記のとおりです。\n\n\n\n

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  • マンションの登記簿謄本\n\n\n\n
  • 間取り図などの図面\n\n\n\n
  • マンション販売時のパンフレット\n\n\n\n
  • マンションの売買契約書\n\n\n\n
  • 重要事項説明書\n\n\n\n
  • 管理規約、長期修繕計画書\n\n\n\n
  • リフォーム時の工事請負契約書\n\n\n\n
  • 住宅ローン返済予定表、残高証明書\n\n\n\n
  • 本人確認書類\n\n\n\n\n

    まだ具体的に売却活動を開始する予定がなく、机上査定のみ依頼する場合は、上記全ての書類が必要にならないこともあります。しかし、取得に時間をようする書類もあるため、不動産仲介会社に訪問査定と売却を依頼する予定がある場合は、事前に準備しておくとスムーズです。\n\n\n\n

    なお、準備すべき書類は、売却するマンションや不動産仲介会社によって多少異なります。書類の準備になかなか時間を割けない人は、査定前にどの書類を準備したらいいか確認しておきましょう。\n\n\n\n

    4-3.不動産仲介会社に机上査定を依頼する\n\n\n\n

    初めてマンション査定を受ける場合は、最初に机上査定を依頼しましょう。\n\n\n\n

    マンション査定で重要なのは、一度に複数の不動産仲介会社に査定を依頼するということです。多く存在する不動産仲介会社は、一見するとどこも同じように見えますが、それぞれの会社に得意分野や得意なエリアがあります。複数の不動産仲介会社に査定依頼を出すことで、高く売却してもらえそうな会社や、対応のいい担当者を比較できるきっかけになるのです。\n\n\n\n

    気になる不動産会社に1社ずつ査定依頼をしてもいいですが、近年では「不動産一括査定サイト」という便利なサービスも登場しています。マンションの情報を入力し、査定してもらいたい不動産仲介会社を選ぶだけで、一度に多くの会社から査定結果を受け取れるためおすすめです。\n\n\n\n

    4-4.机上査定の結果連絡\n\n\n\n

    不動産仲介会社に机上査定の依頼をすると、早くて即日、平均して3日程度で査定結果が届くので、比較したうえで訪問査定を依頼する会社を決めましょう。\n\n\n\n

    比較する際には、査定価格だけでなく、不動産仲介会社の特色や担当者の対応力もチェックすることが肝心です。査定結果と合わせて不動産仲介会社から電話がかかってきた場合には必ず対応し、査定結果の根拠や、マンションを売却するにあたっての疑問点を聞いておきましょう。\n\n\n\n

    査定依頼時に連絡手段としてメールを指定することも可能です。しかし、直接担当者と電話で話したほうが、売主の希望に対して真摯に対応してくれる会社か、マンション売買の知識や経験が豊富かどうかを判断できます。\n\n\n\n

    4-5.訪問査定の日時を決める\n\n\n\n

    査定結果を比較し、訪問査定を依頼する不動産仲介会社が決まったら、各社に連絡して訪問査定の日時を調整しましょう。\n\n\n\n

    訪問査定の当日は売主の立ち合いが必要です。所要時間はおおむね2~3時間程度かかるのが一般的。さらに訪問査定に関しても、査定額やスタッフとの相性を比較するために、数社に依頼するほうが望ましいため、スケジュールに余裕のあるタイミングに依頼するようにしましょう。\n\n\n\n

    4-6.訪問査定を実施する\n\n\n\n

    訪問査定では、担当者がマンションを直接訪問し、机上査定ではわからない物件の状態や周辺環境を調査します。\n\n\n\n

    専有部のメンテナンス状況や設備の状態のほか、共用部やマンション全体の管理体制も査定の対象です。\n\n\n\n

    また、マンションの購入を検討している人にとっては、物件自体の価値だけでなく、周辺環境の良し悪しも重要な判断基準です。マンション周辺の住環境や公共施設・商業施設の有無、公共交通機関から物件までの距離や道のりも確認します。このように、机上査定よりも多くの査定項目に対して、時間をかけて評価を行い、一度の訪問査定に2~3時間というまとまった時間が必要になるのです。\n\n\n\n

    なお、訪問査定中には、担当者から売主に対して物件に関してのヒアリングも行います。回答の内容は査定額に影響しますが、事実と異なる内容を伝えてしまうと、取引において大きなトラブルに発展する可能性も否定できません。\n\n\n\n

    たとえ査定額に対してマイナス評価になる内容であっても、包み隠さず正直に答えることをおすすめします。\n\n\n\n

    4-7.査定価格を提示してもらう\n\n\n
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    訪問査定完了後、3日~1週間程度で不動産仲介会社から査定結果を受け取ります。査定結果を受け取ったらまずすることは、不動産仲介会社に査定額の根拠を聞くことです。\n\n\n\n

    マンション売買の実績が豊富な不動産会社であれば、明確で詳細な根拠をしっかりと説明してくれます。逆に質問しても曖昧な返答しか返ってこない場合は、売主の希望ではなく、自社の利益を優先して売却を進める不動産仲介会社の可能性があります。\n\n\n\n

    また、どんなに実績のある会社であっても、担当者に確かな知識や経験がなければ、納得できるマンション売却を実現することは困難です。売主からの疑問に的確に対して的確な返答ができ、なおかつ売主の希望や要望に親身に寄り添える担当者かどうかを見極めたうえで、最終的に売却を依頼する不動産仲介会社を決定することが重要です。\n\n\n\n

    任せる不動産仲介会社が決定したら、仲介を正式に依頼するために「媒介契約」を締結し、マンションの売却活動をスタートさせましょう。\n\n\n\n

    5.マンション査定のポイントと注意点\n\n\n\n

    マンション売却で失敗しないためには、査定の段階から注意しておくべきポイントがいくつかあります。ここではマンション査定の注意点を5つピックアップして解説します。\n\n\n\n

    5-1.複数の不動産仲介会社に査定を依頼する\n\n\n\n

    マンションの売却活動を開始する際、最初から1つの不動産仲介会社に絞って依頼する人がいますが、それはおすすめできません。その理由は、査定金額は不動産仲介会社によって異なるためです。\n\n\n\n

    ひとくちに不動産会社といっても、会社ごとに得意とする分野やエリアが異なります。売買の仲介を得意とする不動産会社以外にも、日頃は賃貸の仲介や管理をメインで行っている会社もあり、その中からマンション売却を依頼する会社を選ばなくてはなりません。マンション査定を複数の不動産仲介会社に依頼することで、どの会社がマンション売買を得意とする会社かを見極めることが可能になります。\n\n\n\n

    マンション売買を専門に行っている不動産仲介会社は、希望の時期に希望の条件で売却するためのノウハウも豊富。購入希望者の背中を推すだけでなく、売主に対しても、よりいい条件で売却するためのアドバイスをしてくれます。\n\n\n\n