{"id":346,"date":"2023-02-28T11:07:13","date_gmt":"2023-02-28T02:07:13","guid":{"rendered":"http:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/article229\/"},"modified":"2023-11-08T18:09:00","modified_gmt":"2023-11-08T09:09:00","slug":"post_164","status":"publish","type":"post","link":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/realestate\/column\/article346\/","title":{"rendered":"不動産査定書は無料で作れる?不動産の査定書の見方や必要書類を紹介"},"content":{"rendered":"\n

不動産査定書とは、建物や土地などの不動産を売却する際の見込金額を記載したものです。不動産査定書に記載する金額は、建物の築年数、間取り、面積、そして地価や路線価などから算出されています。また、査定時は周辺不動産の売買価格や環境なども考慮されます。\n\n\n\n

不動産売買をする時は「不動産査定書」が必要とされているものの、なぜ必要なのか理由を知らないという人も多いのではないでしょうか。本記事では、不動産売買で不動産鑑定書が必要な理由や入手方法、記載内容についてご紹介します。初めて家を売る人や、不動産の売却について詳しく知りたいという人はぜひ参考にしてください。 \n\n\n\n

1.不動産査定書とは\n\n\n\n

不動産査定書とは、不動産の価格や価格の根拠などが詳細に記載された書類です。不動産会社によって記載されている内容は若干異なります。不動産査定書には、不動産会社が作成する不動産査定書と、不動産鑑定事務所が作成する不動産査定書に分けられます。2つの違いについて詳しくご紹介します。\n\n\n\n

1-1.不動産会社が作成する不動産査定書\n\n\n\n

不動産会社に依頼して作成してもらう査定書は、以下のような項目をもとに査定し、売却した際の目安となる価格を算出したものです。査定は自社データを基に作成するため、不動産会社ごとに異なると考えておきましょう。\n\n\n\n

    \n
  • 方位\n\n\n\n
  • 騒音\n\n\n\n
  • 日当たり\n\n\n\n
  • 利便性\n\n\n\n
  • (マンションの場合)角部屋・中部屋などの部屋の場所\n\n\n\n
  • 駅までの距離\n\n\n\n
  • 土地計画 など\n\n\n\n\n

    不動産会社がつくる不動産査定書は基本的に無料です。不動産会社は、無料で不動産査定書を作成し、提案することで売却を引き受けたいと考えているためです。また、この不動産査定書が公的な場では利用できない点も無料である理由の1つといえるでしょう。なお、記載されている価格は永続的なものではなく、有効期間は3ヶ月程度となります。\n\n\n\n

    1-2.不動産鑑定事務所が作成する不動産査定書(不動産鑑定書)\n\n\n
    \n
    \"\"\n\n\n

    不動産査定書には、不動産鑑定事務所に属する「不動産鑑定士」が作成するものもあります。不動産鑑定士とは、不動産鑑定に関する高い知識を持っていると認められた国家資格です。\n\n\n\n

    不動産鑑定士が公平な評価で作成する不動産査定書(「不動産鑑定書」とも呼ばれます)は、裁判や相続・財産分与など公的な場で使用できるほどの効力があります。そのため、作成には2週間前後かかり、金額も20万円程度は必要と考えておきましょう。\n\n\n\n

    ちなみに、不動産鑑定士に不動産査定書(公的な場で利用できないもの)を作成してもらうことも可能です。その際にかかる費用は、公的な不動産査定書の3割~4割ほどが目安です。\n\n\n\n

    一般的な不動産売却の際には、不動産鑑定士に依頼する必要はなく、不動産会社が作成する不動産査定書で十分と理解しておきましょう。\n\n\n\n

    2.不動産査定書と記載項目\n\n\n\n

    不動産査定書の多くは「公共財団法人 不動産流通推進センター」のテンプレートをもとに作成されています。主に以下の項目について記載されています。\n\n\n\n

      \n
    • 査定価格\n\n\n\n
    • 査定の根拠\n\n\n\n
    • 類似物件の事例・補足情報\n\n\n\n\n

      それぞれ詳しく見ていきましょう。\n\n\n\n

      2-1.不動産の基本情報\n\n\n\n

      不動産査定書に記載される不動産の基本情報には次のようなものがあります。\n\n\n\n

        \n
      • \n\n\n\n\n

        ・所在地\n\n\n\n

        不動産の住所です。\n\n\n\n

        ・種類\n\n\n\n

        「土地付き建物(戸建て)」「区分所有建物」などが記載されています。\n\n\n\n

        ・土地\n\n\n\n

        地目(宅地など)、地積、用途地域(第一種中高層住居など)、建ぺい率、容積率、接道、交通(○○駅徒歩〇分など)について記載されています。\n\n\n\n

        ・建物\n\n\n\n

        マンション査定の場合はこの項目の記載があります。種類、専有面積、構造(鉄筋コンクリート造〇階建〇階部分など)、築年数、間取り(4LDKなど)が記載されています。こちらに「交通」について記載されている場合もあります。\n\n\n\n

        2-2.査定価格\n\n\n\n

        価格が高いほうから、「上限価格」「基準価格」「確実価格」の順に記載されています。それぞれの違いは以下のとおりです。\n\n\n\n

          \n
        • 上限価格:売れる可能性がある価格\n\n\n\n
        • 基準価格:一般的な価格\n\n\n\n
        • 確実価格:ほぼ確実に売れる価格\n\n\n\n\n

          査定価格として記載されるのはあくまで不動産会社の予測価格であること、また、おおよそ3ヶ月以内に売却する場合の価格である旨も記載されます。\n\n\n\n

          2-3.査定の根拠\n\n\n\n

          以下の表のように計算した土地・建物などの査定価格が記載されています。\n\n\n\n

          \n

          土地価格\n

          \n

          土地単価×面積(㎡)×評点(査定物件\/成約事例)で算出\n

          \n

          建物価格\n

          \n

          再調達価格×面積(㎡)×評点(査定物件\/成約事例)で算出\n\n\n\n\n

          また、以下の例のように、その査定価格を算出した理由、価格が高い(もしくは低い)時はその根拠の説明もあります。\n\n\n\n

          \n

          要因\n

          \n

          区分\n

          \n

          評点\n

          \n

          駅との距離\n

          \n

          土地\n

          \n

          +10\n

          \n

          角部屋\n

          \n

          建物\n

          \n

          +10\n

          \n

          建物の老朽化\n

          \n

          建物\n

          \n

          ▲5\n\n\n\n\n

          コメント欄に「小学校が近く、ファミリー層に人気の環境」「東向きで日当たりがいい」「最寄り駅から徒歩30分近くかかり利便性がいいとはいえない」など、物件のアピールポイント・ウイークポイントについて記載している不動産査定書もあります。\n\n\n\n

          2-4.類似物件の事例・補足情報\n\n\n\n

          過去に扱った近所の物件、同マンション内にある別部屋の売却価格が記載されています。より参考になるために、以下の表のように取引年月日、築年数、広さ、構造について詳しく記載されている場合もあります。\n\n\n\n

          \n

          取引年月日\n

          \n

          所在地\n

          \n

          土地面積\n

          \n

          築年数\n

          \n

          構造\n

          \n

          価格\n

          \n

          〇年〇月〇日\n

          \n

          〇市〇町〇\n

          \n

          120.0㎡\n

          \n

          10年\n

          \n

          軽量鉄骨\n

          \n

          2,000万円\n

          \n

          〇年〇月〇日\n

          \n

          〇市〇町〇\n

          \n

          180.1㎡\n

          \n

          13年\n

          \n

          軽量鉄骨\n

          \n

          2,150万円\n\n\n\n\n

          3.不動産査定書の依頼タイミング\n\n\n
          \n
          \"\"\n\n\n

          家を売ることを検討し始めたら、1番最初に不動産査定書の作成を依頼しましょう。不動産会社に依頼すれば1週間程度で取り寄せが可能です。\n\n\n\n

          依頼の方法は不動産会社によって異なりますが、多くは「電話での依頼」か「インターネット経由での依頼」になります。忙しくて電話をする時間が取れない方や、電話で詳細を伝える自信がない方は、インターネット経由で依頼できる不動産会社を選ぶといいでしょう。\n\n\n\n

          また、不動産鑑定事務所に作成を依頼する場合は、都道府県ごとにある不動産鑑定士協会のサイトにアクセスして「協会員名簿」を確認してください。協会員名簿にて、近隣の不動産鑑定士を探し、連絡を取ることができます。\n\n\n\n

          なお、不動産鑑定士に不動産査定書作成を依頼する場合は費用がかかります。金額は不動産鑑定士によって異なるので、事前に金額や支払い方法、支払期限なども必ず確認してください。\n\n\n\n

          4.2種類の査定方法\n\n\n
          \n
          \"\"\n\n\n

          不動産査定方法には「簡易査定」と「訪問査定」という2つの方法があります。簡易査定とは、インターネットや電話で売却希望の不動産の住所や面積、築年数などの情報を伝え、その内容をもとに行われる査定で、机上査定とも呼ばれます。現地訪問が不要な点が特徴です。\n\n\n\n

          一方、訪問査定とは、その名のとおり現地に訪問して行う査定方法で、不動産の住所や面積、築年数などの情報に加え、物件などの状況を現地確認してもらった上で行われる査定です。それぞれの査定方法について、詳しく説明します。\n\n\n\n

          4-1.簡易査定(机上査定)\n\n\n\n

          簡易査定は「机上査定」とも呼ばれています。その名のとおり、現地を見ることなく査定価格を出すというものです。簡易査定依頼の際は以下の情報が必要となります。\n\n\n\n

          ・物件の種類\n\n\n\n

          マンション、一戸建て、土地のみ、などです。\n\n\n\n

          ・物件の所在地\n\n\n\n

          物件の住所が必要です。マンションの場合はマンション名と部屋番号も伝えます。\n\n\n\n

          ・詳細\n\n\n\n

          間取り、専有面積、築年数が必要です。\n\n\n\n

          ・連絡先\n\n\n\n

          氏名、メールアドレス、電話番号が必要です。\n\n\n\n

          多くの不動産会社の場合、これらの情報をインターネット上で入力すると、通常は当日中に簡易査定結果の連絡がメールなどで届きます。中には数分で回答が届く会社もあるほどです。ただし、簡易的な査定のため、価格はおおよその目安です。実際に売却手続きに入りたい場合は、詳細な価格を知るために訪問査定が必要になります。\n\n\n\n

          なお、不動産査定書を依頼できるのは1社のみとは決まっていません。各社の評価や売却可能価格を比較するためにも、複数の不動産会社に依頼しましょう。\n\n\n\n

          4-2.訪問査定\n\n\n\n

          訪問査定では、上記の「簡易査定」で伝えた情報だけでなく、実際に不動産会社の担当者に現地に来てもらい、物件の状態や周辺環境などを確認した上で査定価格を算出してもらいます。\n\n\n\n

          訪問査定の場合、現地での立会いも必要になりますので、不動産会社との日程調整を電話・メールなどで行わなければなりません。また、立会時間は数時間になる場合もあるため、時間に余裕を持って依頼しましょう。特に複数の不動産会社に査定を依頼する場合は要注意です。\n\n\n\n

          訪問査定は実際に売却することを想定し、査定価格を詳しく算出します。結果が出るまでに1週間以上かかる場合も少なくありません。また、査定結果、査定価格の根拠なども詳しく報告されますので、査定書は封書で届く可能性もあります。すぐに受け取れるよう、どのような方法で連絡がくるかを事前に確認しておきましょう。\n\n\n\n

          5.準備するといい書類\n\n\n
          \n
          \"\"\n\n\n

          不動産査定書の作成を依頼する際、スムーズに査定額を算出してもらうため、そしてなるべく高い査定価格を算出してもらうために、依頼する側(売却したい人)は以下の書類などを準備しておくとよいでしょう。\n\n\n\n

            \n
          • 登記簿謄本\n\n\n\n
          • 確定測量図\n\n\n\n
          • 身分証明書類\n\n\n\n
          • リフォーム・修繕履歴書\n\n\n\n
          • 瑕疵担保保険の付保証明書\n\n\n\n
          • インスペクションの結果報告書\n\n\n\n
          • マンションの管理規約\n\n\n\n
          • 不動産購入時のパンフレット\n\n\n\n
          • 固定資産税納税通知書\n\n\n\n
          • 売買契約書・重要事項説明書\n\n\n\n\n

            なお、簡易査定のようにインターネットに入力した情報のみで査定を行う場合は、これらの書類はほぼ不要です。それぞれの書類の概要と、取得方法をご紹介します。\n\n\n\n

            5-1.登記簿謄本\n\n\n\n

            登記簿謄本とは、不動産登記に関することがすべて記載された用紙のことです。具体的には次の内容について記載されています。\n\n\n\n

              \n
            • 表題部\n\n\n\n\n

              所在地、地番、地目、地積、所有者の住所・名前などが記載されます。\n\n\n\n

                \n
              • 権利部(甲区)\n\n\n\n\n

                所有権の移転など、所有権に関する事項が記載されます。\n\n\n\n

                  \n
                • 権利部(乙区)\n\n\n\n\n

                  住宅ローンを契約した金融機関の抵当権設定についてなど、所有権以外の権利に関する事項が記載されます。\n\n\n\n

                    \n
                  • 共同担保目録\n\n\n\n\n

                    「土地」「建物」など、1つの債権に対し、複数の不動産が担保設定されている場合に記載されます。\n\n\n\n

                    登記簿謄本は不動産売買をする際に必須の書類です。売却希望者がこの書類を準備することで、本当にその不動産の持ち主なのかが証明できます。不動産がある地域の法務局で取得可能です。窓口に行くのが難しい場合はインターネット・郵送でも取得可能です。\n\n\n\n

                    5-2.確定測量図(土地、戸建ての場合)\n\n\n\n

                    土地の境界を確定させていることが記載されているのが「確定測量図」です。土地の面積や形状などについても記載されています。土地や戸建てを売買する際に必要なもので、マンション売買の場合は不要です。\n\n\n\n