{"id":357,"date":"2023-03-04T22:22:24","date_gmt":"2023-03-04T13:22:24","guid":{"rendered":"http:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/article239\/"},"modified":"2023-11-08T16:12:03","modified_gmt":"2023-11-08T07:12:03","slug":"post_171","status":"publish","type":"post","link":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/realestate\/column\/article357\/","title":{"rendered":"不動産売買の仲介手数料の相場や上限は?売主・買主の支払い時期や計算方法"},"content":{"rendered":"\n

不動産売買の費用で大きな割合を占めるのが「仲介手数料」です。仲介手数料の計算方法や不動産会社にとっての意味合いなどを理解しておかないと、損をする可能性があります。\n\n\n\n

しかし「仲介手数料って具体的にいくらかかるの?」「いつまでにお金を用意しておかないといけないの?」と不安な人も多いでしょう。本記事では、仲介手数料の上限額や支払いタイミングなどを網羅的に解説します。\n\n\n\n

仲介手数料はもちろん不動産売買を成功させるための重要ポイントも理解できる内容なので、最後まで読み進めてみてください。\n\n\n\n

1.不動産売買の仲介手数料とは?\n\n\n
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\"\"\n\n\n

不動産売買の仲介手数料とは、不動産仲介会社へ支払う成功報酬のことです。不動産売買を仲介に依頼した場合には、基本的には支払います。\n\n\n\n

仲介手数料には支払うタイミングや支払う方法などルールがあるため、売買をスムーズに行うためにもしっかり確認しておきましょう。\n\n\n\n

1-1.仲介手数料とは売主・買主の両方が不動産会社へ支払う成功報酬\n\n\n\n

仲介手数料とは、売買契約の締結と物件の引き渡しが完了した際に、仲介会社に支払う成功報酬のことです。売却と購入に関わらず、仲介会社に依頼した場合には仲介手数料が発生します。\n\n\n\n

仲介手数料は、売買が無事成立した際に支払うため、不動産会社と媒介契約を締結しただけでは仲介手数料を支払う必要はありません。\n\n\n\n

また、契約無効になったり取り消しになったりした際も、不動産会社は仲介手数料を請求できません。\n\n\n\n

1-2.仲介手数料が発生するのは仲介(媒介)のみ\n\n\n\n

不動産の取引形態には、売主・販売代理・仲介の3つがあります。\n\n\n\n

中古マンションや一戸建て、土地を個人間で取引する際は、売主と買主との間に不動産会社が入る「仲介」という取引形態が一般的です。\n\n\n\n

売主は、直接買主を見つけて販売する取引形態を指します。不動産会社に仲介してもらわない個人間売買も可能ですが、宅地建物取引士の資格を保有していないと重要事項説明書の作成と説明ができないため、大きなリスクを伴います。\n\n\n\n

そのため、不動産売買では個人間で取引するのではなく、不動産会社に仲介を依頼するケースが一般的です。\n\n\n\n

また、不動産会社が直接販売する場合もありますが、仲介手数料の支払いは状況によって異なります。不動産会社が新築マンションを販売する場合のみ、売主もしくは販売代理となり仲介手数料が必要ありません。\n\n\n\n

1-3.仲介手数料を支払うタイミングは2回\n\n\n\n

仲介手数料の支払いは「売買契約締結時」と「引き渡し時」の2回に分けて、半金ずつ支払います。\n\n\n\n

具体的な仲介手数料の支払いタイミングは、以下のとおりです。\n\n\n\n

【売却時の流れ】\n\n\n\n

    \n
  1. 売却相場を調べる\n\n\n\n
  2. 不動産を査定してもらう\n\n\n\n
  3. 依頼する不動産会社を決める\n\n\n\n
  4. 媒介契約を締結する\n\n\n\n
  5. 売り出し価格を決定する\n\n\n\n
  6. 売却活動を開始する\n\n\n\n
  7. 買主が見つかったら売買契約を結ぶ→このときに仲介手数料の半金を支払う\n\n\n\n
  8. 決済と物件の引き渡し→このときに仲介手数料の残金を支払う\n\n\n\n\n

    【購入時の流れ】\n\n\n\n

      \n
    1. 不動産ポータルサイトを活用して物件を探す\n\n\n\n
    2. 不動産会社に話を聞く\n\n\n\n
    3. 気になる物件の内見を行う\n\n\n\n
    4. 購入物件を決める\n\n\n\n
    5. 仲介会社と媒介契約を締結する\n\n\n\n
    6. 買付申込書を提出する\n\n\n\n
    7. 売主と売買契約を締結する→このときに仲介手数料の半金を支払う\n\n\n\n
    8. 決済と物件の受け渡し→このときに仲介手数料の残金を支払う\n\n\n\n\n

      仲介手数料の支払い方に決まりはありません。一括でも支払えますが、売買契約後にも多くの費用が必要なため、売買契約時と引き渡し時の2回に分割したほうが安心です。\n\n\n\n

      1-4.支払いは現金払いが基本\n\n\n\n

      仲介手数料は、住宅ローンに組み込めないのが一般的です。\n\n\n\n

      振り込み対応が可能な場合もありますが、売買契約時と引き渡し時のどちらも現金で支払うのが通常です。念の為、媒介契約の締結時に仲介手数料の支払い方法を確認することをおすすめします。\n\n\n\n

      売買契約は土曜日・日曜日・祝日に行われる場合も多く、当日ではお金が下ろせない可能性もあります。また、ATMの引き出し限度額などを事前に確認しておき、当日慌てないように前もって準備しておきましょう。\n\n\n\n

      2.不動産売買の仲介手数料の相場とは?\n\n\n
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      \"\"\n\n\n

      仲介手数料は成約金額をもとに計算するため、一概に「相場はいくらです」と金額を提示できません。\n\n\n\n

      仲介手数料は専用の計算式を用いて算出するため、計算方法と上限金額を詳しく解説します。\n\n\n\n

      2-1.仲介手数料の相場・法律での上限\n\n\n\n

      仲介手数料は、宅地建物業法第四十六条によって上限額を決められています。そのため、決められた計算式で算出した上限金額を、成功報酬として求められます。\n\n\n\n

      仲介手数料の上限額は以下のとおりです。\n\n\n\n

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      売買金額\n

      \n

      仲介手数料の上限額\n

      \n

      200万円以下の部分\n

      \n

      (売買金額×5%)+消費税\n

      \n

      200万円超え400万円以下の部分\n

      \n

      (売買金額×4%)+消費税\n

      \n

      400万円超えの部分\n

      \n

      (売買金額×3%)+消費税\n\n\n\n\n

      物件の売買価格を3分割で計算し、仲介手数料を算出します。例えば、売買価格1,000万円を上記の計算式に当てはめてみます。\n\n\n\n

        \n
      1. 200万円以下の部分=200万円×5%=10万円+消費税\n\n\n\n
      2. 200万円超え400万円以下の部分=200万円×4%=8万円+消費税\n\n\n\n
      3. 400万円超えの部分=600万円×3%=18万円+消費税\n\n\n\n\n

        1〜3の計算を合計すると36万円+消費税となります。\n\n\n\n

        計算式を把握しておくと、求められる仲介手数料が妥当な金額なのか確認できます。\n\n\n\n

        また、上限金額を超えた仲介手数料を求められても支払う必要はありません。一般的な仲介業務では、追加費用を請求してはいけないという決まりがあるからです。\n\n\n\n

        2-2.2018年の法令改正で400万円以下の上限が変更\n\n\n\n

        2018年の法令改正では、売買価格が400万円以下の土地または建物を売却する場合に請求できる仲介手数料の上限が変更されました。\n\n\n\n

        価格が400万円以下の物件は、低廉な空家等の売買取引の特例に該当し、仲介手数料の上限金額が18万円+消費税となります。\n\n\n\n

        例えば200万円の物件を売却する場合に、法令改正前は売買価格200万円×5%で10万円+消費税でしたが、法令改正によって上限額が緩和されました。\n\n\n\n

        その背景には、日本中で増加している空き家問題があります。\n\n\n\n

        長期で放置されている空き家はたとえ売れたとしても売買価格が低く、調査にかける手間と費用負担が大きいという理由から法改正がなされました。この特例が適用されるのは売却時のみです。\n\n\n\n

        3.不動産売買の仲介手数料の計算方法・計算例を紹介\n\n\n
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        \"\"\n\n\n

        前項で紹介した、仲介手数料の上限額を算出する計算式は手間がかかります。そこでより簡単に仲介手数料を算出できる、速算式を解説します。\n\n\n\n

        【仲介手数料の速算式】\n\n\n\n

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        売買金額\n

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        仲介手数料の計算式\n

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        200万円以下\n

        \n

        (売買金額×5%)+消費税\n

        \n

        200万円超え400万円以下\n

        \n

        (売買金額×4%+2万円)+消費税\n

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        400万円超え\n

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        (売買金額×3%+6万円)+消費税\n\n\n\n\n

        どちらの計算式を使用しても算出する上限額は同じなので、速算式を活用すると簡単に計算可能です。\n\n\n\n

        金額5,000万円の物件を売買したとして、法令上の計算式と速算式それぞれで計算してみます。\n\n\n\n

        【法令上の計算式の場合】\n\n\n\n

          \n
        1. 200万円以下の部分=200万円×5%=10万円+消費税\n\n\n\n
        2. 200万円超え400万円以下の部分=200万円×4%=8万円+消費税\n\n\n\n
        3. 400万円超えの部分=4600万円×3%=138万円+消費税\n\n\n\n\n

          1〜3の合計額は、156万円+消費税です。\n\n\n\n

          【速算式の場合】\n\n\n\n

          売買金額が5,000万円のため、速算式の「400万円超え」に該当します。\n\n\n\n

          (5,000万円×3%+6万円)=156万円+消費税\n\n\n\n

          以上の計算から、法令上の計算式と速算式のどちらを使っても、156万円+消費税になることがわかります。\n\n\n\n

          4.仲介手数料の上限早見表【消費税10%】\n\n\n\n

          仲介手数料の上限額をまとめましたので、売買時の目安にしてみてください。\n\n\n\n

          \n

          売買価格\n

          \n

          仲介手数料の上限額\n

          \n

          仲介手数料の上限額(消費税10%含む)\n

          \n

          300万円\n

          \n

          売却時:18万円\n

          購入時:14万円\n

          \n

          売却時:19万8千円\n

          購入時:15万4千円\n

          \n

          600万円\n

          \n

          24万円\n

          \n

          26万4千円\n

          \n

          1,000万円\n

          \n

          36万円\n

          \n

          39万6千円\n

          \n

          2,000万円\n

          \n

          66万円\n

          \n

          72万6千円\n

          \n

          3,000万円\n

          \n

          96万円\n

          \n

          105万6千円\n

          \n

          4,000万円\n

          \n

          126万円\n

          \n

          138万6千円\n

          \n

          5,000万円\n

          \n

          156万円\n

          \n

          171万6千円\n

          \n

          6,000万円\n

          \n

          186万円\n

          \n

          204万6千円\n

          \n

          7,000万円\n

          \n

          216万円\n

          \n

          237万6千円\n

          \n

          8,000万円\n

          \n

          246万円\n

          \n

          270万6千円\n

          \n