{"id":361,"date":"2023-03-05T13:45:52","date_gmt":"2023-03-05T04:45:52","guid":{"rendered":"http:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/article243\/"},"modified":"2023-11-18T13:40:55","modified_gmt":"2023-11-18T04:40:55","slug":"post_175","status":"publish","type":"post","link":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/land\/column\/article361\/","title":{"rendered":"土地の時価とは?売買の参考となる価格の調べ方や時価の算出方法について解説します"},"content":{"rendered":"\n
土地の売買などのため土地の時価を知りたいものの、具体的に何を見ればいいのか分からないといったこともあるでしょう。実は土地の価格には複数の種類があり、時価と一口にいっても目的によって異なるものを指す場合があります。\n\n\n\n
記事では、それぞれの価格について内容や調べ方を紹介していきます。それぞれの価格の違いを知り時価を正しく認識することで、土地の売買を成功につなげやすくなるため、ぜひ参考にしてください。\n\n\n\n
時価というと、実際に物品を売買する場合の相場のことをイメージします。\n\n\n\n ただし土地の時価を考える場合はもう少し厳密になり、時価とは「正常価格」のことを指します。「正常価格」とは不特定多数の当事者間の売買で成立する価格を意味します。\n\n\n\n 不動産鑑定士が土地の価格を鑑定するときには、この「正常価格」を時価と意識して算定します。\n\n\n\n なお、土地の価格には「実勢価格」や「公示地価」「基準地価」のように複数の種類があり、時価の目安としてこれらを使う際には目的によって使い分けることが大切です。\n\n\n\n 複数ある土地の価格を上手に使い分けるためにも、それぞれの土地の価格の内容や調べ方を把握するようにしましょう。\n\n\n\n すでに触れたとおり、土地の価格には複数種類あります。具体的に挙げると「実勢価格」「公示地価・基準地価」「固定資産税路線価」「相続税路線価」「鑑定評価額」の5つです。内容を紹介しますので利用目的によって使い分けるようにしましょう。\n\n\n\n 実勢価格とは、実際に土地の売買が成立したときの価格です。実際の売買価格のため、実勢価格を決めるのは土地の売主と買主です。\n\n\n\n 例えば、公示価格で計算すると2500万円の価値のある土地であっても、売主と買主が1800万円の売買で合意すれば、実勢価格は1800万円になります。\n\n\n\n 実勢価格の用途としては、土地の売買をしたい人が売買価格の目安を知りたい場合に利用されることが多くあります。\n\n\n\n 実勢価格は、国土交通省が実際の不動産取引データを収集しており「土地総合情報システム」のホームページで確認することができます。\n\n\n\n 公示地価とは国土交通省が、毎年1月1日時点における基準地の正常な価格を毎年3月に公表するものです。一方、基準地価とは、都道府県が毎年7月1日時点における基準地の価格を毎年9月に公表する価格のことです。\n\n\n\n 公示地価も基準地価も、下記のような用途で利用されることで、適正な地価を形成することを目的としています。\n\n\n\n 【公示地価と基準地価の用途】\n\n\n\n 公示地価も基準地価は国土交通省の「土地総合情報システム」のホームページで誰でも確認することができます。\n\n\n\n 固定資産税路線価は、土地の固定資産税の納税額を計算するために使う土地の価格のことです。東京23区の場合は都、ほかは市区町村が算定しています。数値は、公示価格の70%を目安に定められています。\n\n\n\n 土地を所有している場合は、固定資産税を払わなければなりません。また土地の場所によっては都市計画税を納めなければならない場合もあります。この固定資産税や都市計画税の税額を算出する際に、固定資産税評価額が必要となりますが、固定資産税路線価はその評価額を出すための土地の単価です。\n\n\n\n なお、固定資産税路線価がない地域もあり、その場合は倍率方式で評価額を算出します。倍率方式とは、国税庁が地域ごとに定めた倍率と固定資産税評価額とを乗じて土地の評価額を算定する方法です。\n\n\n\n 固定資産税は3年に一度評価額の見直しがなされるため、固定資産税路線価の更新も3年に一度となっています。\n\n\n\n 相続税路線価は、相続税や贈与税の納税額を算定する際の基準となる土地の価格です。国税庁が毎年1月1日時点を基準日とした価格を7月に公表しています。数値は公示価格の80%を目安に定められているといわれています。\n\n\n\n 相続税路線価は、相続税などの納税額を計算するもととなる土地の評価額を算定するために使う土地の単価です。相続税路線価が算定されている土地の場合は相続税路線価を元に土地の面積を乗じて土地の評価額を算定します。\n\n\n\n 相続税路線価がない地域もあり、その場合は、倍率方式を用いて評価額を算定します。倍率方式とは、国税庁が地域ごとに指定する倍率を固定資産税評価額に乗じて相続税の土地評価額を計算する方法です。\n\n\n\n 相続税路線価は、国税庁の「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」のホームページで確認できます。\n\n\n\n 鑑定評価額とは、不動産鑑定士あるいは不動産鑑定士補の国家資格を持つ人が、不動産鑑定評価基準に基づいて算定する土地の価格のことです。税務や裁判資料として利用できる法的効力を持つ土地の評価額です。なお、鑑定をしてもらうには費用がかかります。\n\n\n\n 鑑定評価額が必要となるのは下記のようなケースです。\n\n\n\n 主に納税に関係する場合や法的根拠が必要な場合に必要となります。\n\n\n\n 不動産鑑定は、鑑定評価基準に基づき「原価法」「取引事例比較法」「収益還元法」の3方式を併用して算定されます。例えば、投資用物件のために鑑定が必要な場合は「収益還元法」を重視して鑑定するなど、価格の利用目的に応じて方法を使い分けます。\n\n\n\n 土地の売却を考えている場合は、土地の時価が売り出し価格の参考となります。そこで、次に土地の時価の調べ方を紹介します。すでに紹介した「実勢価格」「公示地価・基準地価」「固定資産税路線価」「相続税路線価」「鑑定評価額」の5つから時価を調べる方法を解説します。\n\n\n\n まず、実勢価格を参考にする方法を紹介します。実勢価格は実際に売買が成立した価格のため、売買価格を決める目安にしやすいものです。ただし、土地ごとに形状や利用状況など条件が異なるため、近隣の売買事例であっても価格に差がある点に注意しましょう。\n\n\n\n 実勢価格は、レインズ・マーケット・インフォメーションというサイトを利用して確認することができます。\n\n\n\n レインズとは、国土交通大臣指定の不動産流通機構が管理している不動産情報ネットワークです。基本的に不動産会社だけが物件情報の共有のために閲覧できるシステムですが、一部情報がレインズ・マーケット・インフォメーションで一般公開されています。\n\n\n\n 閲覧できるのは直近1年間の成約案件の価格です。最寄り駅や土地の用途などの条件で検索ができ、成約価格や土地面積、大まかな住所(市区町村まで)が分かります。\n\n\n\n 開示情報は限定的ですが、情報は毎月更新されるため、最新の大まかな目安を知りたい場合に活用できます。\n\n\n\n 実勢価格は国土交通省の土地総合情報システムで確認できます。土地総合情報システムのホームページの「不動産取引価格情報検索」から情報検索ができ結果を表示できます。\n\n\n\n 閲覧したい土地価格について、「時期」「土地の種類」「地域(住所・路線・駅名)」などで検索することができます。情報は、3ヶ月単位でまとめたものを、四半期ごとに公表しています。例えば2023年1月に、取引時期2022年7~9月のデータが公表されました。\n\n\n\n 公示地価と基準地価は管轄や基準時点が異なるものの、適正な地価の形成を目的としているなど基本的な性質は同じです。実勢価格は公示価格の1.1〜1.2倍になることが多いといわれているため、公示価格からある程度時価を知ることができます。\n\n\n\n 公示地価・基準地価を調べるには、国土交通省の「標準値・基準値検索システム」を使用します。\n\n\n\n 「標準値・基準値検索システム」のホームページを開き、地図上で該当する都道府県名を1つ選択すると市区町村名の選択ができます。そこからさらに調査年や土地の用途での指定検索ができ、結果が表示されます。\n\n\n\n 検索結果では公示地価と基準地価の両方の価格が表示されます。それぞれについて住所や土地の面積、交通施設からの距離などの付帯情報を確認することができます。\n\n\n\n なお、一般財団法人 資産評価システム研究センターの「全国地価マップ」でも公示地価や基準地価を検索・閲覧することが可能です。地図上に、地価公示地点または地価調査地点が表示され、それをクリックすると公示価格を確認することができます。\n\n\n\n 公示価格を確認したら、それをもとに時価の目安を計算します。計算方法は下記のとおりです。\n\n\n\n2.土地の価格は複数ある\n\n\n
2-1 .実勢価格\n\n\n\n
2-2 .公示地価・基準地価\n\n\n\n
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2-3 .固定資産税路線価\n\n\n
2-4 .相続税路線価\n\n\n\n
2-5 .鑑定評価額\n\n\n\n
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3.土地の時価の調べ方5つ\n\n\n
3-1 .実勢価格を参考にする方法\n\n\n\n
3-1-1 .レインズ・マーケット・インフォメーションを利用する\n\n\n\n
3-1-2 .国土交通省の土地総合情報システムを利用する\n\n\n\n
3-2 .公示地価・基準地価から時価を計算する方法\n\n\n
3-2-1 .国土交通省の「標準地・基準地検索システム」を利用する\n\n\n\n
3-2-2 .公示価格から時価の目安を計算する\n\n\n\n