{"id":369,"date":"2023-03-06T23:48:40","date_gmt":"2023-03-06T14:48:40","guid":{"rendered":"http:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/article251\/"},"modified":"2023-12-26T14:25:00","modified_gmt":"2023-12-26T05:25:00","slug":"2023","status":"publish","type":"post","link":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/realestate\/column\/article369\/","title":{"rendered":"【2023年最新版】日本の不動産価格はどう推移するのか インフレ・地政学リスク・人口動態から検証する"},"content":{"rendered":"\n

不動産の売買を考えている人にとって、不動産価格の推移は気になるところでしょう。不動産価格は、さまざまな要因によって変動するため売却のタイミングの見極めが重要です。\n\n\n\n

本記事では、不動産価格指数や地価公示から見る不動産推移や、不動産価格に影響を与えている最近の経済動向などを解説します。\n\n\n\n

経済動向や金利の動向、インフレの進行状況、再開発の予定などの切り口から、2023年以降の不動産価格の推移についても解説しています。\n\n\n\n

不動産価格に関連する「2023年問題」や「2025年問題」についても解説していますので「今後の不動産価格の推移を予想したい」方は、ぜひ参考にしてください。\n\n\n\n

1.不動産価格指数から見る不動産価格の推移\n\n\n
\n
\"\"\n\n\n

ここからは、国土交通省が毎月発表している「不動産価格指数」を参考に「住宅総合・住宅地・戸建て住宅・マンション」の不動産価格の推移を解説します。\n\n\n\n

1-1.不動産価格指数とは\n\n\n
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\"\"\n\n\n

出典:国土交通省 Press Release\n\n\n\n

不動産価格指数とは2012年8月から国土交通省により、毎月公表されている不動産価格を指数化した統計データです。\n\n\n\n

年間約30万件以上の不動産の取引価格情報をもとに「全国・ブロック別・都市圏別」に不動産価格の動向を指数化し、2010年平均を100として統計化したものです。\n\n\n\n

もともとは、金融・経済危機を背景にIMF(国際通貨基金)からG20諸国に対して「不動産価格の変動を国際標準の指針に基づいて迅速かつ的確に把握して公表すべき」と勧告されたのが始まりです。\n\n\n\n

日本ではこの勧告に対して、国土交通省が中心となり2010年度から不動産価格指数の開発に着手して、2012年8月より試験運用から毎月の公表に至っています。\n\n\n\n

不動産価格指数は、国際指針に従い実際の取引価格情報をもとに、物件の立地や特徴による影響などは除去して作成されています。\n\n\n\n

2022年9月の住宅における不動産価格指数を見ると、次の通りとなっておりマンションの伸びが著しいです。\n\n\n\n

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住宅総合\n

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住宅地\n

\n

戸建て住宅\n

\n

マンション\n

\n

指数\n

\n

133.3\n

\n

111.6\n

\n

117.1\n

\n

186.7\n\n\n\n\n

次の章からは、それぞれ2018年〜2022年の5年間の指数変化を解説します。なお、指数をそろえるためにすべて9月とします。\n\n\n\n

1-2.住宅総合 \n\n\n\n

住宅総合の不動産価格指数の推移は次の通りです。\n\n\n\n

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2018年9月\n

\n

2019年9月\n

\n

2020年9月\n

\n

2021年9月\n

\n

2022年9月\n

\n

指数\n

\n

111.0\n

\n

113.8\n

\n

114.7\n

\n

122.7\n

\n

132.7\n\n\n\n\n

出典:国土交通省 Press Release\n\n\n\n

住宅総合の不動産価格指数を見ると例年数値は増加しており、2018年〜2022年にかけて、21.7%増加しています。住居系の不動産は全体的に価格が上昇していることがわかります。\n\n\n\n

1-3.住宅地\n\n\n\n

住宅地の価格指数の推移は次の通りです。\n\n\n\n

 \n

2018年9月\n

\n

2019年9月\n

\n

2020年9月\n

\n

2021年9月\n

\n

2022年9月\n

\n

指数\n

\n

101.1\n

\n

100.9\n

\n

100.4\n

\n

104.5\n

\n

111.0\n\n\n\n\n

出典:国土交通省 Press Release\n\n\n\n

住宅地の価格指数を見ると、2018年〜2022年にかけて最終的に10%増加しています。住宅地の価格は上昇していることがわかります。2019年〜2021年の増減は新型コロナウィルス感染症の影響によるものでしょう。\n\n\n\n

1-4.戸建て住宅\n\n\n\n

戸建て住宅の価格指数の推移は次の通りです。\n\n\n\n

 \n

2018年9月\n

\n

2019年9月\n

\n

2020年9月\n

\n

2021年9月\n

\n

2022年9月\n

\n

指数\n

\n

102.5\n

\n

102.6\n

\n

101.2\n

\n

108.3\n

\n

116.7\n\n\n\n\n

出典:国土交通省 Press Release\n\n\n\n

戸建て住宅の価格指数を見ると、2018年から2022年にかけて14.2%増加しています。戸建て住宅の価格も上昇していることがわかります。\n\n\n\n

1-5.マンション\n\n\n\n

マンションの価格指数の推移は次の通りです。\n\n\n\n

 \n

2018年\n

\n

2019年\n

\n

2020年\n

\n

2021年\n

\n

2022年\n

\n

指数\n

\n

139.5\n

\n

147.2\n

\n

155.1\n

\n

169.6\n

\n

184.9\n\n\n\n\n

出典:国土交通省 Press Release\n\n\n\n

マンションの価格指数を見ると、2018年〜2022年にかけて45.4%増加しています。マンションの価格が著しく上昇していることがわかります。\n\n\n\n

マンションの価格高騰が続いている要因は、建築費や地価公示の高騰、金融緩和制作、高級マンション需要の増加など、さまざまなことが影響していると考えられるでしょう。\n\n\n\n

2.地価公示から見る不動産価格の推移\n\n\n
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\"\"\n\n\n

ここでは2018年〜2022年の地価公示から見る不動産価格の推移を解説します。地価公示とは最も代表的な土地評価であり、国土交通省の不動産鑑定委員会が毎年3月に公表します。\n\n\n\n

5年間の地価公示の変動率を参考にして「全国・都市圏・東京都」の不動産価格の推移を見ていきましょう。(単位は%とする)\n\n\n\n

2-1.全国 \n\n\n\n

全国の地価公示の推移は次の通りです。\n\n\n\n

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2018年\n

\n

2019年\n

\n

2020年\n

\n

2021年\n

\n

2022年\n

\n

全用途平均\n

\n

+0.7%\n

\n

+1.2%\n

\n

+1.4%\n

\n

−0.5%\n

\n

+0.6%\n

\n

住宅地\n

\n

+0.3%\n

\n

+0.6%\n

\n

+0.8%\n

\n

−0.4%\n

\n

+0.5%\n

\n

商業地\n

\n

+1.9%\n

\n

+2.8%\n

\n

+3.1%\n

\n

−0.8%\n

\n

+0.4%\n

\n

工業地\n

\n

+0.8%\n

\n

+1.3%\n

\n

+1.8%\n

\n

+0.8%\n

\n

+2.0%\n\n\n\n\n

出典:国土交通省 令和4年地価公示の概要\n\n\n\n

出典:国土交通省 地価・不動産鑑定 これまでの発表資料\n\n\n\n

全国平均の地価公示の変動率は「全用途平均・住宅地・商業地」のいずれも2年ぶりに上昇しました。工業地は6年連続の上昇で、上昇率も拡大しています。2021年の住宅地と商業地の変動率は、新型コロナウィルスの影響で一時的に下落したと考えられるでしょう。\n\n\n\n

国土交通省によると「住宅地・商業地」の地価公示の動向について、次のように記載しています。\n\n\n\n