{"id":402,"date":"2023-03-16T18:00:50","date_gmt":"2023-03-16T09:00:50","guid":{"rendered":"http:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/article283\/"},"modified":"2023-11-07T11:32:51","modified_gmt":"2023-11-07T02:32:51","slug":"post_211","status":"publish","type":"post","link":"https:\/\/column.ouchi-kurabel.com\/land\/column\/article402\/","title":{"rendered":"手付金の相場は?不動産売買の成約率を高めて引き渡しまでスムーズに行う方法を解説!"},"content":{"rendered":"\n
不動産売買契約において「手付金」は重要な役割を持つものの、その詳しい内容についてはあまり知られていません。しかし、不動産売買の成約率を高めてスムーズに取引を行うためには、手付金のことを正しく把握しておくことが大切です。\n\n\n\n
そのため、この記事では、手付金について、その役割や相場、注意点について詳しく紹介します。不動産売買契約の成約率を高めるためにも、手付金についてしっかりと把握するようにしましょう。\n\n\n\n
不動産売買における手付金は、売主と買主が取引する中で最初に支払われるお金です。ここでは手付金の意味と誰が誰に支払うものなのか、また、支払うタイミング、支払い方法について紹介します。\n\n\n\n 一般的に手付金の意味には「解約手付」「違約手付」「証約手付」の3種類があります。以下ではそれぞれの意味と不動産売買における手付金がどれにあたるかを紹介します。\n\n\n\n 「解約手付」とは、売買契約を締結した後でも契約が解除できるように支払う手付です。手付金を放棄すれば、契約を解除できるうえに手付額以上の損害賠償を支払わなくてよいとされています。\n\n\n\n 不動産売買における手付金といえば、通常はこの「解約手付」を指します。あらかじめ手付金を支払っておけば、手付金の返還を放棄することで、売買契約成立後でも解約を申し出ることができます。ただし契約から解約を申し出るまでの期間は一定期間に限られます。\n\n\n\n 「違約手付」とは、契約当事者に債務不履行が発生した場合に没収される手付です。例えば売買契約において、買主が違約手付10万円を交付したものの買主に契約違反があれば、その10万円は売主に没収されます。反対に、売主側に契約違反があれば、売主は買主に倍額の20万円(買主の支払った手付金10万円+売主の支払うべき手付金10万円)を支払います。\n\n\n\n 解約手付と似ていますが、解約手付では、契約違反のあるなしは関係なく契約解除に対して手付金を失うのに対し、違約手付は契約違反の違約罰として手付金が没収されます。\n\n\n\n 違約手付はあくまで契約違反に対する違約金・罰金という意味合いを持つ点で異なります。\n\n\n\n 「証約手付」とは、売買契約などの契約が成立したことを保証するために交付される手付です。\n\n\n\n 売買取引などの場合では、さまざまな交渉段階を経ることが多いため、いつ契約が成立したかが定かでないことがあります。そのため、証約手付を交付することで、契約が成立したことを明らかにします。\n\n\n\n 例えば、売買契約では、売買契約の証拠を残す趣旨で、買主が売主に証約手付を交付するといったことがあります。\n\n\n\n 不動産売買における手付金は、買主から売主に支払われます。\n\n\n\n 新築・中古、あるいはマンション・戸建てと関係なく、手付金は買主から交付されます。また、不動産会社が仲介している場合も、買主は不動産会社に手付金を支払うのでなく売主に支払います。\n\n\n\n なお、解約する場合については、買主側から解約を申し出るときは、買主が売主にすでに交付した手付金を放棄します。売主側から解約を申し出るときは、売主が買主の交付した手付金の倍額のお金を返還して解約をします。\n\n\n\n 手付金を受け取るタイミングは、売買契約の締結と同じタイミングのため、原則として売買契約当日です。\n\n\n\n ただし、例外的に売買契約時に前後して受け取ることがあります。\n\n\n\n 手付金は現金でのやり取りになるため、大金を現金で持つことのリスクを考慮して下記のような場合などでは、事前にやり取りされることがあります。\n\n\n\n 上記のような場合では、防犯上の理由から契約前に手付金を支払うなど支払い時期をずらすことがあります。\n\n\n\n 手付金の支払い方法は原則として、現金です。\n\n\n\n 現金で支払われる理由は、不動産の売買契約は通常土日に手続きを行なうことが多く、その日に銀行振込をしても入金を完了させることができないためです。\n\n\n\n また、振込の場合、振込から物件引き渡しまでの間に、不動産会社が倒産したり売主が行方不明になったりして、手付金が返還されないリスクもあります。\n\n\n\n このため、手付金は原則として現金で交付されます。\n\n\n\n 不動産売買においては、「申込証拠金」や「内金」など手付金と間違えやすい費用がいくつかあります。以下では手付金と間違えやすい費用について詳しく解説します。手付金と混同しないように正確に把握しておきしましょう。\n\n\n\n 申込証拠金とは、住宅の購入を申し込む際に買主が不動産仲介会社か売主に支払う予約金のことです。申込証拠金の相場は1万~10万円ほどです。\n\n\n\n 申込証拠金は、支払い義務はないものの、支払うことによって物件をほかの人に売らないように仮押さえをしてもらえるなど優先的に物件を売ってもらうことが可能になります。ただし、仮押さえなど優先してもらえる期間は通常1週間から10日程度です。\n\n\n\n 申込証拠金を支払っていても、購入申し込みをキャンセルすることは可能です。申し込みをキャンセルした場合は、原則として申込証拠金は、全額返還されます。\n\n\n\n 不動産売買取引における内金とは、買主が売買代金の一部として支払う前払い金のことです。\n\n\n\n 内金は手付金と異なり、買主が内金を放棄することで、契約をキャンセルできたりはしません。また契約に違反したからといって没収されることもありません。\n\n\n\n 内金は支払い義務のあるものではなく、一般的な不動産売買契約では「内金」が支払われるケースはほとんどありません。\n\n\n\n 内金は手付金と性質が異なるため、内金の授受を行う場合には、売主と買主の間で手付金でなく内金であるという合意をしっかりとしておくことが大切です。\n\n\n\n 頭金とは、不動産の購入金額のうち住宅ローンを使わないで自己資金で支払う金額のことです。\n\n\n\n 例えば、3,000万円の中古住宅を購入する場合に、2,700万円を住宅ローンで支払うとすると、残りの300万円が自己資金で支払う頭金となります。\n\n\n\n 頭金は、手付金とは性質が異なり、支払い義務があるわけでもありません。しかし、契約時に支払う手付金に、買主が用意した頭金の一部、あるいは全部があてられることは便宜上よくあります。\n\n\n\n 中間金とは、不動産売買契約や建築請負契約の成約後から不動産の引き渡しまでの間に、買主から売主に支払われる売買代金の一部のことです。\n\n\n\n 中間金は、売買代金の一部支払いである内金の一種であり、手付金とは性質が異なります。\n\n\n\n 手付金は、解約なしに契約が履行されれば、売買代金の一部として充当されるものである一方、中間金は支払った時点ですでに売買代金の一部としての性質を持ちます。\n\n\n\n 中間金の支払い回数や支払い時期は、売主と買主との間の合意で決まります。\n\n\n\n 手付金の内容について把握できたところで、次に手付金の相場を紹介します。手付金が一体いくらくらいになるのか、以下で詳しく見ていきましょう。\n\n\n\n 不動産売買の手付金の相場は、不動産の売買金額の5~10%ほどです。例えば 売却価格が3,000万円の場合は、手付金は150万~300万円が相場です。\n\n\n\n 手付金は、原則として売主と買主との合意で決まり、法的にいくらでなければならないという決まりはありません。\n\n\n\n ただし、簡単に解約されないために設定するものであるため、安すぎる金額設定は避けられる傾向です。一方、高すぎる金額だと、なかなか契約に至らないケースもあります。手付金は高すぎず安すぎない金額にすることが一般的です。\n\n\n\n なお、売主と買主の当事者双方が納得する金額で決まるため、取引ごとに手付金の金額は異なります。\n\n\n\n 売主が不動産会社(宅地建物取引業者)で買主が個人(宅地建物取引業者以外)の場合には、手付金は売買代金の20%以内と法令で定められています。\n\n\n\n 手付金があまりに高額であると、買主は手付金を放棄することが難しくなり、売買契約を解約したくても解約できなくなります。そこで一般消費者を保護する観点から宅地建物取引業法により手付金は売買代金の2割までとの制限が設けられています。\n\n\n\n また、売主が不動産会社で買主が個人の場合、不動産会社は手付金などの保全措置を講じなければ、買主から手付金などを受領することができません。\n\n\n\n 保全措置とは、売買契約後、不動産会社の倒産などで物件の引き渡しができない場合に、支払った手付金などが返還される措置のことをいいます。ただし下記の場合は保全措置は不要です。\n\n\n\n 先に解説した手付金の相場5%~10%を、不動産売却の金額別に一覧にまとめると下記のとおりです。手付金の金額を考える際の参考にしてください。\n\n\n\n 【手付金の相場一覧】\n\n\n\n 不動産の売却価格\n\n 手付金の相場\n\n\n 1,000万円\n\n 50万~100万円\n\n\n 2,000万円\n\n 100万~200万円\n\n\n 3,000万円\n\n 150万~300万円\n\n\n 4,000万円\n\n 200万~400万円\n\n\n 5,000万円\n\n 250万~500万円\n\n\n\n\n\n\n\n\n 手付金は高すぎず安すぎず相場の範囲内で設定するのが無難といえます。手付金が高すぎる場合、また安すぎる場合にどのような問題が起きるかを、以下で詳しく解説します。\n\n\n\n 不動産売買の手付金が相場より高い場合、買主にとっても売主にとっても解約がしにくくなるという問題があります。\n\n\n\n 人気のある物件の場合、手付金が高くても購入希望者は集まります。高い手付金にしていることで、解約をされにくくなるというメリットがあります。\n\n\n\n しかし、仮によりよい条件で購入したいという購入希望者が現れた場合に、売主側からの解約もしにくくなります。\n\n\n\n このように手付金を高くしすぎると解約がしにくくなるという大きなデメリットがあります。\n\n\n\n 不動産売買の手付金が相場より安い場合、買主から解約をされやすくなるというデメリットがあります。\n\n\n\n 手付金が安ければ、買主は契約後もさらによい物件を探し、よい物件が見つかれば手付金を支払っても先の物件を解約し、よい物件と契約しようとするでしょう。\n\n\n\n あるいは、複数の物件に手付金を払い、それらの物件から最適な物件を選ぼうとする買主が現れる恐れもあります。\n\n\n\n 手付金を安くしすぎると、解約されやすくなるため、避けたほうがよいといえます。\n\n\n\n1-1 .手付金には複数の種類がある\n\n\n\n
1-1-1 .解約手付\n\n\n\n
1-1-2 .違約手付\n\n\n\n
1-1-3 .証約手付\n\n\n\n
1-2 .手付金は誰から誰に支払われる?\n\n\n\n
1-3 .手付金を受け取るタイミングはいつ?\n\n\n\n
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1-4 .手付金の支払い方法はどうする?\n\n\n\n
2 .手付金と間違えやすい費用\n\n\n
2-1 .申込証拠金\n\n\n\n
2-2 .内金\n\n\n\n
2-3 .頭金\n\n\n\n
2-4 .中間金\n\n\n\n
3 .手付金の相場は?\n\n\n
3-1 .手付金の相場は売却金額の5~10%\n\n\n\n
3-2 .不動産会社が売主の場合は売却金額の20%が上限\n\n\n\n
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3-3 .手付金の相場一覧\n\n\n\n
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\n \n \n \n \n \n \n \n \n \n \n \n \n \n \n \n \n \n 4 .手付金は相場の範囲内で設定するのが無難\n\n\n\n
4-1 .手付金が相場より高い場合\n\n\n\n
4-2 .手付金が相場より低い場合\n\n\n\n
5 .不動産売買における手付金の取り扱い\n\n\n