マンションを売却する場合、できる限り儲けを得たいと考えることでしょう。
では、マンションの売却で儲けるコツにはどのようなものがあるのでしょうか?また、マンションの売却で儲かった場合に対象となる税金(譲渡所得税)はどのように計算すればよいのでしょうか?
今回は、マンションの売却で儲けるためのポイントや売却で儲かりやすいマンションの特徴、儲かった場合に発生する譲渡所得税などについて詳しく解説します。
マンションの売却で儲けるためのコツ
マンションの売却で儲けるには、どのような点に注意すればよいのでしょうか?マンションの売却で儲ける主なコツは次のとおりです。
- 買うときに将来の売却を意識して購入する
- マンションが築浅のうちに売却する
- 複数の会社に査定を依頼する
- 信頼できる不動産会社を選定して依頼する
- 適切な時期に売却する
- 内見時に整理整頓や清掃を心がける
- 時間に余裕を持って売却する
- 売り出し価格を定期的に見直す
買うときに将来の売却を意識して購入する
1つ目のコツは、マンションを買う時点から将来の売却を意識することです。
後ほど解説しますが、マンションの中には売却で儲かりやすいマンション(資産価値が下がりにくいマンション)が存在します。儲かりやすい条件を備えたマンションを購入して適切な時期に売却することで、儲かる可能性が高くなるでしょう。
マンションが築浅のうちに売却する
一般的に、マンションの価値は築年数の経過とともに低下します。公益財団法人東日本不動産流通機構(レインズ)が公表している2022年版の「築年数から見た首都圏の不動産流通市場」のデータからもその傾向は明らかです。
画像引用元:築年数から見た首都圏の不動産流通市場(公益財団法人東日本不動産流通機構)
そのため、マンションの売却で儲けるためには、築浅のうちに売却する必要があるでしょう。
ただし、購入から5年以内に売却すると譲渡所得税が高くなるため注意が必要です。譲渡所得税については後ほど詳しく解説します。
複数の会社に査定を依頼する
マンションの売却で儲けるには、複数の不動産会社に査定の依頼をすることが鉄則です。査定とは、その不動産会社が考えるそのマンションの売却想定価格を算出することです。
査定額の算定には明確な基準があるわけではなく、それぞれの不動産会社が独自のノウハウを踏まえた独自の方法で算定します。そのため、不動産会社によって査定額が異なることは珍しくありません。
複数社による査定額を比較検討することで、そのマンションをよりよい条件で売却してくれる不動産会社を見つけやすくなるでしょう。
しかし、自分で不動産会社を1社ずつ回って査定の依頼をしていては、多大な手間を要します。そこでおすすめなのが、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産一括査定「おうちクラベル」の活用です。
おうちクラベルでは、一度の入力で複数の優良な不動産会社にまとめて査定の依頼ができます。
信頼できる不動産会社を選定して依頼する
マンションの売却で儲けるためには、そのマンションの売却に強い不動産会社に依頼することがカギとなります。
不動産会社にはそれぞれ得意なエリアや顧客層、物件種別があることが少なくありません。そのマンションの売却に強みを持つ不動産会社に売却を依頼することで、よりよい条件でマンションを売却できる可能性が高くなるでしょう。
複数社に査定を依頼したうえで、査定額や査定額への説明、対応などを比較することで、そのマンションの売却に強みを持つ信頼できる不動産会社を見つけやすくなります。信頼できる不動産会社をお探しの際には、ぜひ「おうちクラベル」をご利用ください。
適切な時期に売却する
一般的に、マンションは2月から3月がもっとも売りやすいとされています。この時期は4月からの就職や転勤、転職などに備えてマンションを購入する人が増えるためです。
中古マンションのニーズが高まることから、2月から3月に売りに出すことでよりよい条件で売却できる可能性が高くなるでしょう。
内見時に整理整頓や清掃を心がける
中古マンションを購入する人は、購入を決める前に内見を希望することが一般的です。
内見を受け入れる際には、マンションの整理整頓や清掃を心がけるとよいでしょう。なぜなら、同じマンションであっても、乱雑で汚れた状態と整理整頓がされてきれいな状態であるのとでは、後者の方が購入意欲が湧きやすいためです。
時間に余裕を持って売却する
マンションの売却で儲けるには、売り急ぐことはおすすめできません。売り急いでしまうと、買主側から足元を見られて安く買い叩かれてしまうリスクがあるからです。
マンションをよりよい条件で売却したい場合は、時間に余裕をもって売り出す必要があるでしょう。
売り出し価格を定期的に見直す
マンションをより良い条件で売りたい場合は、売り出し後にも定期的に売り出し価格を見直すとよいでしょう。
マンションの売却で儲けたい場合には、売り出し価格をあえて高めに設定することも1つの戦略です。しかし、これで長期間売れずに物件紹介サイトなどに掲載されたままだと、「売れない物件」というネガティブなイメージがついてしまうかもしれません。
そのため、特に高めの価格で売りに出したもののなかなか買い手がつかない場合には、定期的に売り出し価格を見直すことをおすすめします。
売却で儲かりやすいマンションの特徴
売却によって儲かりやすいマンションとはどのようなマンションなのでしょうか?一般的に資産価値が下がりにくく、よりよい条件で売却しやすいとされるマンションの特徴は次のとおりです。
- 築浅
- 好立地
- ニーズに合った部屋数や間取り
- 管理・メンテナンスが適切
- 人気のエリア
- ブランドマンション
なお、売却を検討しているマンションが儲かりそうかどうか知りたい場合は、「おうちクラベル」から不動産一括査定を依頼してみるとよいでしょう。
築浅
一般的に、マンションは築浅であればあるほどよい条件で売りやすいといえます。マンションの売却で儲けたい場合には、築浅のうちに売却することも1つの手でしょう。
好立地
好立地のマンションは、多少築年数が経過していても価値が下がりにくく売却で儲けやすい傾向にあります。特に主要駅から徒歩10分以内であるマンションのニーズは高く資産価値が下がりにくいため、売却によって儲けやすいといえるでしょう。
ニーズに合った部屋数や間取り
部屋数や間取りがその地域のニーズに合っているマンションは買い手が見つかりやすいため、売却で儲かる可能性があります。
一般的に、2LDKから3LDK程度のマンションがもっとも売りやすいとされています。ただし、コロナ禍以降はリモートワークをする人が増えたことで、仕事用にもう1部屋欲しいという買い手も増えている印象です。
部屋数などのニーズはその地域によって異なります。売却したいマンションがその地域のニーズに合っているかどうか知りたい場合には、「おうちクラベル」の不動産一括査定でその地域のマンション売却に強い不動産会社を探すとよいでしょう。
管理・メンテナンスが適切
「マンションは管理を買え」との言葉を聞いたことがあるかもしれません。この言葉のとおり、長期修繕計画があり適切に管理やメンテナンスがされているマンションは長く快適に住みやすい傾向にあります。
このことから、特に中古マンションでは管理やメンテナンスの状況を重視する買い手は少なくありません。そのため、適切に管理やメンテナンスがされているマンションはニーズが高く、売却で儲かる可能性が高くなります。
人気のエリア
マンションの購入を検討する際にエリアを絞る人は少なくありません。そのため、マンションが人気のエリアにある場合にはニーズが高く、売却で儲かりやすいといえます。
ブランドマンション
大手のデベロッパーが手掛けたいわゆる「ブランドマンション」は安心感があり、相場より多少高くてもそのマンションに住みたいとのニーズがあります。そのため、多少築年数が経過しても価値が下がりにくく、売却によって儲かりやすいといえるでしょう。
マンションの売却で儲かったら譲渡所得税に注意が必要
マンションを売却して儲かった場合、譲渡所得税に注意しなければなりません。譲渡所得税の概要と計算方法、申告時期はそれぞれ次のとおりです。
譲渡所得税とは
譲渡所得税とは、土地や建物などの資産を売却して得た利益に対してかかる税金です。マンションを売却して儲かった場合には、この譲渡所得税の対象となります。
譲渡所得税は固定資産税などのように納付書が送られてくるのではなく、自分で確定申告をしなければなりません。マンションを売って儲かったにもかかわらず譲渡所得税の申告を忘れると、税務署から申告漏れを指摘され、本来支払うべき税金に加え「無申告加算税」などペナルティが課される可能性があります。
譲渡所得税の申告には注意点が少なくありません。そのため、マンションを売却して儲かりそうな場合には、あらかじめ税理士や管轄の税務署などに相談をしておくとよいでしょう。
譲渡所得税の計算方法
マンションの売却で儲かった場合にかかる譲渡所得税は次の式で算定されます。
- 課税譲渡所得金額=収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額
- 譲渡所得税額=課税譲渡所得金額×税率
参照元:No.1440 譲渡所得(土地や建物を譲渡したとき)(国税庁)
それぞれの計算要素の概要は次のとおりです。
収入金額
収入金額とは、そのマンションの売却対価です。一般的には、そのマンションを売却して買主から得た金銭の合計額がこれに該当します。
取得費
取得費とは、売却したマンションの取得にかかった費用です。取得費には、原則として次の金額などが含まれます。ただし、事業所得などの必要経費に算入した費用は取得費に含めることができません。
- そのマンションの購入代金
- そのマンションの購入手数料、設備費、改良費
- そのマンションの取得時(購入のほか相続や贈与を含む)に納めた登録免許税、登記費用、不動産取得税、印紙税など
なお、マンションの建物部分の取得費は購入代金そのままではなく、所有期間中の減価償却費相当額を差し引いた金額となります。
マンションが「(鉄骨)鉄筋コンクリート造」でありそのマンションを居住用に使用している場合、減価償却費相当額は次の式で計算できます。
- 減価償却費相当額=建物部分の取得価額×0.9×0.015×経過年数(6か月以上の端数は1年、6か月未満の端数は切捨)
たとえば、居住用に使用していた「(鉄骨)鉄筋コンクリート造」であるマンションの建物部分の取得価格が2,000万円であり、取得から売却までの期間が10年である場合には、建物部分の取得費は次のように計算します。
- 減価償却費相当額=2,000万円×0.9×0.015×10年=270万円
- 建物部分の取得費=2,000万円-270万円=1,730万円
自分で計算することが難しい場合には、税理士や管轄の税務署などに相談するとよいでしょう。
譲渡費用
譲渡費用とは、そのマンションを売却するために直接かかった費用です。譲渡費用には次の金額などが含まれます。
- マンションを売却するために支払った仲介手数料
- 印紙税で売主が負担したもの
一方、マンションを売るための修繕費などは譲渡費用に計上することができません。なぜなら、これは売るために「直接」かかった経費とはいえないためです。
特別控除額
譲渡所得税には、さまざまな「特別控除」が存在します。特に、自分や亡くなった家族が住んでいたマンションでは特別控除が使える可能性が高いでしょう。特別控除の適用を受けることで、結果的に譲渡所得税がゼロになるケースも少なくありません。
マンションの売却で使える可能性のある主な特別控除は次のとおりです。
- 居住用財産(マイホーム)を譲渡した場合の3,000万円特別控除
- 被相続人(亡くなった人)の居住用財産(空き家)を譲渡した場合の3,000万円特別控除
これらの特例には、それぞれ適用を受けるための要件が存在するほか、特例の適用を受けるためには確定申告をしなければなりません。
特例の適用が可能かどうかによって税額に大きな差が生じることも少なくないため、特別控除の適用を受けたい場合には、あらかじめ税理士などの専門家へ相談しておくことをおすすめします。
参照元:
譲渡所得税の税率
譲渡所得税の税率は、マンションを売却した年の1月1日現在におけるマンションの所有期間が、5年超であるのか5年以下であるのかによって2段階となっています。また、譲渡所得税に対応する住民税の税率も同じように2段階です。
譲渡所得税と住民税のそれぞれの税率は次のとおりです。
売却した日の属する年の1月1日時点におけるマンションの所有期間 | 税率 | |||
所得税 | 復興特別所得税 | 住民税 | 合計 | |
長期譲渡所得(5年超) | 15% | 0.315% | 5% | 20.315% |
短期譲渡所得(5年以下) | 30% | 0.63% | 9% | 39.63% |
売却した日の属する年の1月1日時点におけるマンションの所有期間 | 税率 | |||
所得税 | 復興特別所得税 | 住民税 | 合計 | |
長期譲渡所得(5年超) | 15% | 0.315% | 5% | 20.315% |
短期譲渡所得(5年以下) | 30% | 0.63% | 9% | 39.63% |
※2037年までは復興特別所得税として基準所得税額の2.1%が加算されます。
なお、売却したマンションを相続で取得した場合は相続をした日からカウントするのではなく、亡くなった人(「被相続人」といいます)が取得した時期からのカウントが可能です。
譲渡所得税を申告する時期
マンションの売却で儲かった場合、確定申告を売却の翌年2月16日から3月15日まで行わなければなりません。日ごろ確定申告に馴染みがない場合には、期限に遅れないよう特に注意して準備を進めましょう。
マンション売却の際に譲渡所得税を節税するポイント
マンションを売却する際に譲渡所得税を節税するためには、どのような点に注意すればよいのでしょうか?主なポイントは次のとおりです。
- 購入時の資料を適切に保管しておく
- 特例を漏れなく適用する
- 税理士などの専門家に相談する
購入時の資料を適切に保管しておく
1つ目は、マンションを購入した際の資料を適切に保管しておくことです。なぜなら、購入時の資料がなくマンションの取得費が不明である場合には「収入金額の5%」しか取得費に計上することができないためです。
たとえばマンションが3,000万円で売却できた場合、購入時の資料がなければ150万円(=3,000万円×5%)しか取得費に計上することができません。
マンションの場合、取得費が「収入金額の5%」程度というケースは稀であり、購入時の資料がなければ譲渡所得税の負担が大きくなる可能性があるでしょう。
特例を漏れなく適用する
譲渡所得税には多くの特例が存在します。特に、居住していたマンションの売却ではできる限り譲渡所得税が発生しないように設計されており、結果的に税額がゼロになるケースも少なくありません。
中でも「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」の適用が受けられれば、最大3,000万円もの控除が可能です。つまり、マンションを売却して儲かった額が3,000万円までであれば、特例の適用を受けることで譲渡所得税はゼロになるということです。
このように、特例の適用が受けられれば譲渡所得税を大きく減らせる可能性があります。そのため、マンションを売却する前に特例の要件を十分確認したうえで、受けられる特例の適用を漏らさないよう注意しましょう。
税理士などの専門家に相談する
譲渡所得税の申告には多くの注意点が存在するほか、特例にもそれぞれ適用要件が存在します。
「居住用財産を譲渡した場合の3,000万円の特別控除の特例」の適用を受けたいと考えていたにもかかわらず、マンションを売却してから特例の適用ができないことが判明すれば、資金計画に影響が出てしまいかねません。
そのため、マンションを売却して儲けが出そうな場合には売却をする前に税理士などの専門家へ相談しておくことをおすすめします。
まとめ
マンションの売却で儲けるためのポイントは、適切な時期に売却することや築浅のうちに売却することなどさまざまです。
中でもマンションの売却を決めてからでもとれる重要な対策は、そのマンションの売却に強い不動産会社を選定することです。そのマンションの売却に強く信頼できる不動産会社を選定することで、よりよい条件でマンションが売却できる可能性が高くなるでしょう。
そのマンションの売却に強い不動産会社をお探しの際には、「おうちクラベル」の活用がおすすめです。おうちクラベルは、東証プライム上場企業である「SREホールディングス株式会社」が運営する不動産一括査定です。一度の入力で複数の優良な不動産会社へまとめて査定が依頼できるため、そのマンションの売却に自信のある不動産会社を見つけやすくなるでしょう。