マンションの売却を考えた際、まず知りたいのはそのマンションの売却価格ではないでしょうか?そのマンションの売却価格を正確に知るには、実際に売ってみるほかありません。
しかし、事前にマンションの売却価格をある程度想定することは可能です。そこで今回は、マンションの売却価格に関する最新動向やマンションの売却価格の調べ方、マンションをより高い価格で売却するポイントなどについて詳しく解説します。
マンションの売却価格は上昇傾向にある
国土交通省が公表している「不動産価格指数」によると、中古マンションの価格は年々上昇傾向にあります。不動産価格指数とは、2010年平均を100として不動産価格の指数を示したものです。
画像引用元:不動産価格指数(令和5年3月・第1四半期分)(国土交通省)
これによると、2023年5月におけるマンションの不動産価格指数(全国)は190.1でした。グラフからもわかるように、2023年現在マンションの価格は上昇傾向にあり、より高い価格で売却できる可能性があるといえます。
首都圏マンションの平均売却価格
首都圏に位置する中古マンションの売却平均価格は、どの程度なのでしょうか?これは、公益財団法人東日本不動産流通機構(通称:東日本レインズ)が公表しているマーケットデータが参考になります。
「季報MarketWatchサマリーレポート2023年4~6月期」によると、首都圏における中古マンションの成約㎡単価は次のとおりです。
画像引用元:季報MarketWatchサマリーレポート2023年4~6月期(公益財団法人東日本不動産流通機構)
また、2023年4月~6月期における都道府県別の中古マンション成約㎡単価は、次のとおりでした。
都道府県 | 2023年4月~6月の成約㎡単価(単位:万円) |
---|---|
東京都 | 95.38 |
埼玉県 | 41.20 |
千葉県 | 37.23 |
神奈川県 | 54.47 |
なお、レインズとは国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているコンピューターネットワークシステムのことです。不動産会社に中古マンションの売却を依頼するにあたって、他の不動産会社に重ねて売買を依頼できない「専属専任媒介契約」や「専任媒介契約」を締結した場合には、不動産会社は一定期間内にこのレインズへ不動産情報を登録しなければなりません。
そのため、レインズは中古マンションの売却価格に関する非常に正確なデータを持っているといえるでしょう。
レインズでは、ほかにも不動産取引に関するさまざまな指標を公表しています。マンションの売却価格の推移や不動産市場の状況などが知りたい場合には、レインズデータライブラリーを定期的に確認することも1つ方法です。
マンションの売却価格を調べる3つの方法
マンションの売却価格を調べたい場合、どのような方法で調べればよいでしょうか?ここでは、中古マンションの売却価格の調べ方を3つ紹介します。
- 自分で相場を確認する
- 不動産会社に査定の依頼をする
- 不動産鑑定士に鑑定してもらう
自分で相場を確認する
今すぐにはマンションを売るつもりはないものの、売却価格の目安を知りたい場合には、次のウェブサイトなどが参考となります。
- 国土交通省が運営する「不動産取引価格情報検索」
- 不動産流通機構が運営する「レインズ・マーケット・インフォメーション」
いずれも実際に売買が成立した価格とともに、その中古マンションの最寄り駅や間取り、専有面積、建築年、売買成立時期などを見ることができます。自分の持っているマンションの情報と比較することで、売却価格の目安を確認することができるでしょう。
不動産会社に査定の依頼をする
マンションの売却を検討している場合には、不動産会社に査定を依頼するとよいでしょう。査定とは、不動産会社にそのマンションの売却想定額を算定してもらう手続きです。
不動産会社による査定は、マンションの売却依頼を受けるための営業活動としての意味合いが強く、無料で受けられることが一般的です。
査定には主に「簡易査定」と「訪問査定」があり、それぞれの概要と主な違いは次のとおりです。
簡易査定 | 訪問査定 | |
---|---|---|
概要 | 不動産会社の担当者がそのマンション見ずに行う査定 | 不動産会社の担当者が実際にそのマンションを訪問して行う査定 |
査定結果がわかるまでの期間 | 数時間から1日程度 | 1週間から10日程度 |
査定の精度 | 低い | 高い |
査定を依頼できる不動産会社の数 | 多くの不動産会社に依頼しやすい | 訪問受け入れの手間などを考えれば3社から5社程度 |
そのため、初めに数社の不動産会社へ簡易査定を依頼して、その結果を踏まえて訪問査定を依頼する数社を選定する場合もあります。
しかし、自分で複数の不動産会社を回って査定を依頼していては、多大な手間や時間を要します。そこでおすすめなのが、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産会社一括査定「おうちクラベル」の活用です。
おうちクラベルは、一度の60秒入力で複数の優良な不動産会社に査定を依頼することができます。複数の不動産会社による査定額を比較することで、そのマンションの売却想定額の把握がしやすくなるでしょう。
不動産鑑定士に鑑定してもらう
当面はマンションを売却するつもりはないものの、マンションの正確な評価額を知りたい場合もあるでしょう。たとえば、亡くなった人の遺産を分ける場合などがあります。
その場合には、不動産鑑定士に有料での鑑定を依頼することになります。
不動産鑑定士とは、土地や建物の鑑定を専門とする国家資格者です。不動産鑑定士に鑑定を依頼するには費用がかかるものの、不動産鑑定士による鑑定結果は裁判資料などとして活用することが可能です。
マンションの売却価格の調べ方・流れ
マンションの売却を検討している場合において、マンションの売却価格を調べるためにはどうすればよいのでしょうか?マンションの売買価格を調べる方法と基本的な流れは次のとおりです。
- 複数の不動産会社に簡易査定を依頼する
- 簡易査定の結果を確認する
- 数社に絞った不動産会社に訪問査定を依頼する
- 訪問査定の結果を確認する
複数の不動産会社に簡易査定を依頼する
初めに、複数の不動産会社に簡易査定を依頼します。
簡易査定とは、不動産会社の担当者がマンションの基本情報をもとに行う査定であり、実際に現地を見ることなく行います。「机の上」で行う査定であることから、「机上査定」とも呼ばれます。
簡易査定では不動産会社の担当者に現地へ来てもらう必要がないため、比較的多くの不動産会社に依頼しやすいでしょう。ただし、現地を見ずに基本情報のみから査定を行うため、査定結果は粗くなります。
簡易査定の結果を確認する
簡易査定の結果は、数時間から1日程度で出ることが多いでしょう。査定額が出揃ったら、複数社による査定額を比較します。
数社に絞った不動産会社に訪問査定を依頼する
簡易査定の結果を踏まえ、数社に絞った不動産会社に訪問査定を依頼します。
訪問査定とは、不動産会社の担当者が実際に現地を出向いて行う査定です。現地を見て行うため査定額は正確なものとなりやすく、実際にそのマンションを売り出す際には訪問査定による査定額をベースとして売り出し価格を決めることとなります。
訪問査定を依頼する不動産会社の数に決まりはないものの、受け入れの手間や時間を考えると、3社から多くても5社程度への依頼が現実的でしょう。
訪問査定の結果を確認する
訪問査定の結果がわかるまでには、訪問後おおむね1週間から10日ほどを要します。訪問査定の結果が出たら、これを踏まえてマンションの売却を依頼する不動産会社を決定しましょう。
ただし、依頼先の不動産会社を査定額の高さのみで決めることはおすすめできません。不動産会社は査定額のほか、査定額への説明や担当者の対応などを総合的に踏まえて検討するとよいでしょう。なぜなら、査定額はその不動産会社が考える「売却予想額」でしかなく、必ずしもその価格でマンションが売却できるとの保証ではないためです。
なお、自分で複数の不動産会社に査定の依頼をすることには、大変な手間を要します。その場合には、「おうちクラベル」の不動産一括査定をご利用ください。
おうちクラベルでは、一度の60秒入力で複数の優良な不動産会社にまとめて査定の依頼ができます。査定依頼先となる不動産会社は実績豊富な優良企業ばかりであるため、安心してご依頼頂けます。
中古マンションの売却価格を引き上げるポイント
中古マンションを売る際には、できるだけ高い価格で売却したいことでしょう。では、マンションの売却価格を引き上げ、よりよい条件で売るにはどのような点に注意すればよいのでしょうか?主なポイントは次のとおりです。
- 複数の不動産会社に査定を依頼する
- そのマンションの売却に強い不動産会社に売却の依頼をする
- 需要の高い時期に売りに出す
- 売り出し価格を高めに設定する
- 内見時に清掃や整理整頓を心がける
- 物件のアピールポイントを検討する
- 時間に余裕をもって売りに出す
- 安易な値引き交渉に応じない
複数の不動産会社に査定を依頼する
中古マンションをより高い価格で売却するには、査定を1社のみではなく複数の不動産会社に依頼すると良いでしょう。なぜなら、査定には法令などで決まった一律の計算方法があるわけではなく、不動産会社によって査定額が異なることは珍しくないためです。
1社の不動産会社のみに査定を依頼した場合は、その査定額が適正であるかどうか判断するのが困難でしょう。
複数社による査定額を比較することでそのマンションの定期的な売却価格が把握しやすくなるほか、不動産会社同士が競ってそのマンションのアピールポイントを見つけることで、査定額が高くなる効果も期待できます。
しかし、自分で複数の不動産会社へ査定の依頼をすると多くの時間や労力が必要となります。そこでおすすめなのが、不動産一括査定の「おうちクラベル」です。
おうちクラベルでは、一度の入力で複数の不動産会社に査定を依頼できるため、自分で複数の不動産会社を回って査定の依頼をする必要がありません。
そのマンションの売却に強い不動産会社に売却の依頼をする
マンションをより高い価格で売却するためには、そのマンションの売却に強い不動産会社に依頼することがポイントです。
不動産会社には、それぞれ得意なエリアや物件種別があることが少なくありません。そのマンションの売却に強い不動産会社に売却を依頼することで、よりよい条件でそのマンションの売却をしてもらいやすくなります。
しかし、どの不動産会社がそのマンションの売却に強みを持つのかわからない場合も多いでしょう。その場合には、ぜひ「おうちクラベル」の不動産一括査定をご利用ください。
複数の不動産会社による査定額や説明、担当者の対応などを比較することで、そのマンションの売却に強みを持つ不動産会社を選定しやすくなるでしょう。
需要の高い時期に売りに出す
一般的に、マンションは2月から3月頃がもっとも売りやすいとされています。なぜなら、4月からの転職や転勤、子どもの入学などに合わせて引っ越し先となるマンションの購入を検討する人が増える時期であるためです。
そのため、この時期にマンションを売りに出すことで、よりよい条件でマンションが売却できる可能性があるでしょう。
ここで1つ注意点があります。それは、物件を売り出すには準備期間が必要なことです。
準備期間は3ヶ月~半年程度とされています。2月~3月頃に売り出すためには、夏から秋頃には査定依頼をして売り出すための準備が必要です。
ただし、マンションの売却を急がない場合には、売り出しをこの時期まで待つのではなく、高めの価格で早くから売りに出したうえでその条件で購入してくれる買い手をじっくり探すことも1つの手です。
売り出し価格を高めに設定する
マンションを売却する際は、売り出し価格を設定します。売り出し価格とは、売り手側による希望売却価格です。
売り出し価格は訪問査定による査定額をベースに決めるものであるものの、必ずしもその査定額を売り出し価格にしなければならないわけではありません。たとえば、売却を急がない場合などは、あえて高めの価格設定をして売り出してみることも1つの手です。
ただし、相場と比較してあまりにも価格が高すぎると、なかなか売れない可能性が生じます。また、その間にも管理費や修繕積立金などの負担が生じ続けるため、結果的に損をする可能性もあるでしょう。
そのため、マンションの売り出し価格は不動産会社の担当者とよく相談をしたうえで慎重に決めることをおすすめします。
内見時に清掃や整理整頓を心がける
マンションの購入を検討中の人は、購入を決める前に内見を希望することが一般的です。内見に向けてマンション内の清掃や整理整頓を行うことで、マンションがより高い価格で売却できる可能性が高くなるでしょう。
なぜなら、散らかっていて汚れた状態の場合、たとえ引渡し前にはハウスクリーニングを入れることがわかっていたとしても購入意欲が湧きにくいためです。
また、内見時には可能な限り売主も立ち会い、そのマンションについて丁寧に説明をしたり購入希望者からの質問に丁寧に回答したりするとよいでしょう。これにより、購入希望者が安心して購入を決めやすくなるためです。
マンションの内見までには進むものの、その後成約に至らない場合には、内見時の対応に何らかの問題がある可能性があります。その際は不動産会社の担当者とよく相談したうえで、内見対応を見直すとマンションが売れるかもしれません。
物件のアピールポイントを検討する
そのマンションのアピールポイントを検討して販売活動に活かすことで、マンションがより高くよい条件で売れる可能性が高くなります。
たとえば、築浅のマンションやブランドマンションなどの場合はこれ自体が強いアピールポイントとなるでしょう。一方、築古のマンションの場合は好立地であることや購入後に買い手の好みでリノベーションをしやすいことなどがアピールポイントとなり得ます。
そのマンションの売却に強い不動産会社は、アピールポイントを上手く見つけてこれを販売活動に活かしてくれることでしょう。売却に自信のある不動産会社を探す際は、ぜひ「おうちクラベル」の不動産一括査定をご利用ください。
時間に余裕をもって売りに出す
マンションをより高い価格で売却したい場合は、時間に余裕をもって売りに出すことが鉄則です。
たとえば、相続税の支払いなど資金面の都合から売却を急ぎたい場合もあるでしょう。しかし、売却を急ぐと買い手から足下を見られ、安く買いたたかれてしまうリスクが生じます。
売却までの期間に余裕がある場合、無理な値下げを要求する買い手からの購入打診は断れば問題ありません。しかし時間的な余裕がない場合は、その機会を逃してしまうと次の買い手が見つからないかもしれないと考え、値下げを飲まざるを得ない可能性があります。
安易な値引き交渉に応じない
マンションをより高い価格で売却するには、安易な値引きに応じることはおすすめできません。
マンションの売買価格は、数千万円程度になることが一般的です。大きな金額を前にすると金銭感覚が薄れ、たとえば3,920万円で売りに出した場合、20万円を端数であるように感じて安易に値引きに応じてしまうかもしれません。
しかし、冷静に20万円という金額を考えてみると、決して小さな金額ではないでしょう。そのため、買い手が購入を決める最後の一声になるなど、戦略を持って行う場合でない限り、安易な値引きに応じることは避けた方がよいでしょう。
まとめ
不動産価格指数によると、マンションの売却価格は上昇傾向にあります。マンションの売却を検討している場合は、まず不動産会社に査定の依頼をして、想定される売却価格を確認するとよいでしょう。
そして、マンションの査定は1社のみに依頼するのではなく、複数の不動産会社に依頼することをおすすめします。なぜなら、複数社による査定額を比較することでそのマンションの売却適正額が把握しやすくなるほか、そのマンションの売却に強い不動産会社を見つけやすくなるためです。
しかし、自分で複数の不動産会社を回って査定の依頼をするとなると、多大な手間と時間を要します。そこでおすすめなのが「おうちクラベル」のご利用です。
おうちクラベルは、東証プライム上場企業のSREホールディングスが運営する不動産一括査定です。一度の60秒入力で複数の不動産会社にまとめて査定を依頼できるため、自分で多くの不動産会社に1件ずつ査定を依頼する必要がありません。
査定依頼先の不動産会社は実績豊富な優良企業ばかりであるため、安心してご利用頂くことが可能です。マンションの売却にあたってまず売却想定価格を知りたい場合は、ぜひ「おうちクラベル」をご利用ください。