マンション売却に「リフォーム」は不要?理由と高く売るコツ

マンションを売却する場合、リフォームをすべきかどうか悩むことも多いものです。

確かに、マンションのリフォームをすると見栄えがよくなるため、リフォームをすることが得策であると感じるかもしれません。

しかし、マンションを売却する際は、原則としてリフォームは不要です。

今回は、マンションを売却する際にリフォームが不要である理由やリフォームに関する統計データ、リフォームをしなくともマンションを高く売るコツなどについて詳しく解説します。

マンション売却の際に原則としてリフォームが不要である理由

マンション売却の際に原則としてリフォームが不要である理由

マンションを売却するにあたって、原則としてリフォームをする必要はありません。

その主な理由は次のとおりです。

  • 売出価格が高くなりマンションが売りづらくなるから
  • 行うリフォームが買主の好みに合うとは限らないから
  • リフォーム済みの物件を買いたい人は少数派であるから

売出価格が高くなりマンションが売りづらくなるから

1つ目の理由は、リフォームによって売出価格が高くなることで、マンションが売りづらくなる可能性があるためです。

中古マンションのアピールポイントは、何といっても新築物件と比較して価格が安いことです。

しかし、リフォームをするとその分のコストが価格に乗ることとなり、マンションの売出価格が高くなってしまいがちです。

その結果、中古マンションならではのメリットが薄れ、マンションが売りづらくなる可能性があります。

行うリフォームが買主の好みに合うとは限らないから

2つ目の理由は、売主が行うリフォームが買主の好みに合うとは限らないためです。

中古マンションには、リーズナブルな価格で買って自分の好みにリフォームやリノベーションをしたいとのニーズが見込めます。

しかし、売主が独断でリフォームを行った場合、そのリフォームが買主の好みに合うかどうかわかりません。

購入後に買主が改めてリフォームやリノベーションをすることとなると、せっかく費用をかけてリフォームをしても無駄となってしまうリスクがあります。

リフォーム済みの物件を買いたい人は少数派であるから

3つ目の理由は、リフォーム済みの物件を買いたいと希望する人が、少数派であることです。

公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会が公表している「土地・住宅に関する消費者アンケート調査ウェブアンケート調査結果」によると、中古物件の購入者による物件のリフォーム意向は、次のとおりです。

土地・住宅に関する消費者アンケート調査ウェブアンケート調査結果

画像引用元:土地・住宅に関する消費者アンケート調査ウェブアンケート調査結果

これによると、「リフォーム済みがほしい」と答えた人は中古物件の購入者のうちわずか13.6%であり、少数派であることがわかります。

このように、マンションのリフォームをすることが必ずしもよい条件での売却に結びつくとは限りません。

そのため、売却するマンションのリフォームは独断で行うのではなく、そのマンションの売却ノウハウを持つ不動産会社の担当者によく相談したうえで決めることをおすすめします。

そのマンションの売却ノウハウを持つ不動産会社をお探しの際は、ぜひ「おうちクラベル」をご活用ください。

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住宅購入希望者によるリフォーム実施希望箇所

公益社団法人全国宅地建物取引業協会連合会が公表している「土地・住宅に関する消費者アンケート調査ウェブアンケート調査結果」によると、中古物件の購入検討者のうち物件のリフォーム希望者によるリフォームの実施希望箇所は、次のとおりです。

土地・住宅に関する消費者アンケート調査ウェブアンケート調査結果_2

画像引用元:土地・住宅に関する消費者アンケート調査ウェブアンケート調査結果

住宅の購入検討者がリフォームを希望する箇所は、「キッチン、浴室、トイレ等の交換」として水回りが突出しています。

先ほど解説したように、マンションの売却では必ずしもリフォームをする必要はありません。

ただし、マンションを売り出してもなかなか売れないなどリフォームの必要性が生じた際は、このアンケート結果を参考にリフォームする箇所を検討することをおすすめします。

マンションのリフォーム費用の相場

売却するマンションのリフォームをする場合、リフォーム費用はどのくらいかかるでしょうか?

ここでは、リフォーム費用の目安について解説します。

ただし、実際にかかる費用は依頼するリフォーム会社などによって異なるため、見積もりをとることをおすすめします。

また、リフォーム会社には稀に悪質な業者が混じっていることもあり、リフォーム会社の選定を誤ると高額な費用を請求されるリスクがあります。

リフォーム会社は不動産会社と提携していることも多いため、売却の依頼をしている不動産会社へ相談することで、信頼できるリフォーム会社の紹介が受けられる可能性があります。

クロスの張り替え

室内のクロスの張り替えに要する一般的な費用は次のとおりです。

部屋の広さやクロスの種類などによって異なります。

帖数 費用の目安
6帖 4万円~
8帖 5万5,000円~
10帖 7万円~

フローリングの張り替え

フローリングの張り替えに要する一般的な費用は次のとおりです。

部屋の広さなどによって異なります。

帖数 費用の目安
6帖 9万円~
8帖 12万円~
10帖 15万円~

水回り設備の交換

水回りの設備を交換する際にかかるリフォーム費用の目安は、次のとおりです。

リフォーム箇所 費用の目安
トイレ 15万円~
浴室 50万円~
洗面台 20万円~
キッチン 50万円~

ただし、いずれも導入する設備のグレードなどによって費用が大きく異なります。

選択した設備によっては倍以上の費用がかかることもあるため、水回りのリフォームをする際は特に慎重に見積もりをとることをおすすめします。

マンション売却の際にリフォームを検討すべきケース

マンション売却の際にリフォームを検討すべきケース

先ほど解説したように、マンションを売却するにあたっては原則としてリフォームをする必要はありません。

ただし、次の場合はリフォームをすることで、マンションが売りやすくなる可能性があります。

とはいえ、このようなケースであっても独断でリフォームをすることはおすすめできません。

リフォームをする際は、そのマンションの売却ノウハウを持つ不動産会社の担当者とよく相談したうえで行うことをおすすめします。

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設備が故障している場合

売却するマンションが空き家である場合は、設備が故障している場合もあります。

トイレや給湯器など水回り設備が故障している場合は、売却にあたって設備のリフォームをするようにしてください。

劣化や破損が激しい場合

マンション室内の劣化や破損が激しい場合は、リフォームを検討してください。

たとえば、長年清掃していなかったことで汚れが染みついてしまっている場合や、壁に大きな穴が開いている場合などが挙げられます。

どの程度の劣化や破損であればリフォームが必要となるのかは、そのマンションの売却を依頼している不動産会社の担当者へご相談ください。

内見には至るもののその後成約しない場合

マンションを売り出したものの、なかなか売れないケースには次の2つのパターンがあります。

  1. 問い合わせもなく、内見にも至らない
  2. 内見には至るものの、その後成約しない

このうち、「1」の場合はリフォームの有無が問題ではなく、次の点などに問題がある可能性があります。

  • そのマンションのニーズが低い
  • 売出価格が高すぎる
  • 物件の掲載写真のイメージがよくない

この場合はリフォームを検討するのではなく、売出価格を引き下げたり物件写真を撮り直したりするなどの対応が必要となります。

一方「2」の場合は、次のいずれかである可能性があります。

  • 部屋の印象がよくない(古さが目立つ、汚れが目立つ、薄暗い、においが気になるなど)
  • 売主の印象がよくない

そのため、売主が丁寧に接しているにも関わらず複数の内見を受け入れても成約に至らない場合は、リフォームを検討することとなります。

とはいえ、部屋のすべてをリフォームすると高額な費用がかかるため、現実的ではありません。

そのため、先ほど解説した購入希望者がリフォームを希望する箇所のデータなどを参考に、優先的にリフォームする箇所を検討するとよいでしょう。

マンションをリフォームせずに高値で売るポイント

マンションをリフォームせずに高値で売るポイント

マンションを高く売るために、必ずしもリフォームをする必要はありません。

マンションをリフォームすることなくよりよい条件で売却する主なポイントは、次のとおりです。

そのマンションの売却に強い不動産会社に売却を依頼する

マンションをリフォームすることなくより高値で売るには、そのマンションの売却ノウハウを持つ不動産会社に売却を依頼することがポイントです。

マンションの売却ノウハウを持つ不動産会社は、そのマンションの購入見込み客に対し、効果的にマンションをアピールしてくれるためです。

しかし、どの不動産会社がそのマンションの売却に強いのか、外部から判断することは容易ではありません。

そこでおすすめなのが、「おうちクラベル」の活用です。

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マンションの売却を急がない

マンションをより高く売るには、マンションの売却を急がないことが重要です。

なぜなら、マンションの売却を急いでいることが買主に伝わると足元を見られ、無理な値下げ要求をされる可能性があるためです。

マンションの売却を急がない場合は、無理な値下げ要求は断り次の購入希望者が現れるのを待つことができます。

一方、資金繰りなどの都合から売却を急ぐ場合、「この買主との交渉が決裂すると希望する期限までにマンションが売れないかもしれない」との焦りから、値下げに応じざるを得なくなるかもしれません。

そのような事態を避けるため、マンションの売却は時間に余裕を持って行うことをおすすめします。

売出価格を高めに設定する

マンションをよりよい条件で売るには、売出価格を高めに設定することも1つの手です。

売出価格は査定額をベースとして設定することが多いものの、必ずしも査定額どおりでなければならないわけではありません。

なぜなら、マンションの価格は相対的なものであり、たとえ相場より高くてもその価格で買いたいと希望する人が1人でもいれば売買が成立するためです。

とはいえ、売出価格をあまり高くし過ぎると一向に売れない事態となりかねません。

そのため、「買主が購入を諦めるほどではないものの相場より多少高い絶妙な売出価格」を設定することが、マンションの売却を成功させるためのカギとなります。

この絶妙な価格を設定するには、その地域の不動産事情に詳しい不動産会社のノウハウが不可欠です。

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物件をよりアピールできる写真を撮影する

マンションの印象は、ウェブサイトなどに掲載する写真によっても左右されます。

マンションをより高く売るには、物件の掲載写真にこだわることをおすすめします。

一般的に、雨天や夜間の薄暗い時間帯に撮影するより、晴れた日中に撮影をする方が印象のよい写真が撮りやすくなります。

また、撮影の前には室内の清掃や整理整頓を行い、きれいな状態で撮影してください。

特に築古のマンションである場合は、物件写真の印象がよくないと内見にさえ至らない可能性が高くなります。

ホームインスペクションを実施する

ホームインスペクションとは、住宅に精通した専門家に第三者的かつ専門家としての立場で住宅の劣化状況や不具合事象の有無などを調べてもらい、これを報告書にまとめてもらうことを指します。

古いマンションである場合は、劣化の不安から購入を見送る人が少なくありません。

そこでホームインスペクションを受けて購入希望者に報告書を開示することで、安心してマンションを購入してもらいやすくなります。

その結果、リフォームをしなくともよりよい条件でマンションが売れる可能性を高めることへとつながります。

内見時に清掃や整理整頓を徹底する

内見を受け入れる際は、清掃や整理整頓を徹底することをおすすめします。

なぜなら、たとえ引き渡しの前にはハウスクリーニングを入れることがわかっていても、汚れて散らかった状態のマンションでは購入意欲が湧きにくく、少なくとも高値で買う気にはならないことが多いためです。

一方、清掃や整理整頓が行き届いていると、マンションが高値で売却できる可能性が高くなります。

きれいで片付いた状態であると購入後の生活イメージが湧きやすくなるうえ、マンションを丁寧に使っているとの印象にもつながるためです。

照明や家具の配置を工夫する

内見を受け入れても成約につながらない場合、リフォームをする前に家具の配置や照明を変えてみることも1つの手です。

家具の配置を変えるのみである場合は、特に費用はかかりません。

また、照明を変えるとしても、数千円から数万円程度で行うことが可能です。

それでも照明や家具の配置によって部屋の印象が大きく変わりやすく、購入につながる可能性が高くなります。

内見へ対寧に対応する

内見時には、部屋の状態のみならず、売主の対応も見られていることが少なくありません。

たとえマンションに問題がなかったとしても、売主の態度が横柄であるなど印象がよくない場合、そのマンションを買うことに躊躇する可能性があります。

そのため、内見時には可能な限り売主本人も立会い、丁寧に対応することをおすすめします。

ただし、過度にへりくだる必要などまではありません。

あまりへりくだってしまうと、何か隠したい事情があるのではないかと不安にさせてしまう可能性もあるためです。

安易に値下げをしない

マンションをより高く売りたい場合は、安易に値下げに応じないことが鉄則です。

マンションの売買価格は高額であり、金銭感覚がズレてしまいがちです。

たとえば、「2,930万円」で売り出しているマンションの30万円を、買主からの一声だけで「誤差」として切り捨ててしまうこともあるかもしれません。

しかし、冷静に考えると、30万円は決して簡単に失ってよい金額ではないはずです。

マンションの値下げはその場の感覚で決めてしまうのではなく、あらかじめ戦略を練っておき、本当に必要な場合の切り札としてのみ使用することをおすすめします。

まとめ

マンションを売却する際は、必ずしもリフォームをする必要はありません。

売主によるリフォームが必ずしも買主の好みに合うとは限らないうえ、リフォームをすることで売出価格が高くなるとリーズナブルであるという中古マンションならではの利点が薄れて売りづらくなる可能性もあるためです。

一方で、設備が破損している場合や汚れが目立つ場合、内見には至るものの成約に至らない場合は、マンションのリフォームを検討することとなります。

いずれにしても、マンションを売却するにあたってリフォームをすべきであるかどうかは、そのマンションの売買事情に詳しい不動産会社と相談して決めることが必要です。

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そのマンションの売却ノウハウを持つ不動産会社へ相談することで、リフォームの必要性について判断がしやすくなるほか、リフォームをしなくても高く売れる方法についてアドバイスをもらうことも可能となります。

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